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2016年03月03日
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離婚した時の、離婚届にサインした時の彼の後姿が目に浮かんだ。大男の彼が背中を丸めて、半ば絶望感を漂わせて、それでいてわざと明るく振舞っていた。
「はい、取り敢えず書いたけど、もう一度チャンスをくれ。頑張って、必ずプロポーズするからな」と言った。
心の中では、「何さ幸せにするって言ったくせに。いっぱい我慢させといて、結果がこれ?冗談じゃないわ」と、悪態をついていた。

それなのに、ずっとどこかで彼のプロポーズを待っていた気がする。彼を信じていた気がする。
だけれども、彼はまた嘘をついた。約束を破ってしまった。
別れてから数ヶ月後、彼は余命宣告を受けたのだ。わたしは灯の落ちた病院の待合室で、彼を詰った。
「嘘つき!もう一度プロポーズするって言ったじゃん!」
「ごめんな、本当にごめん。俺も情けなくて」
彼は泣きじゃくるわたしの背中を撫でながらひたすら謝るのだった。

今思うと、本当は彼の二度目のプロポーズを待っていたのだろう。






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最終更新日  2016年03月03日 21時15分44秒
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