琥珀回廊でうたたね

琥珀回廊でうたたね

2019年02月27日
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カテゴリ: 闘病日記
もう本当に悩みぬきました――――!!

病院の相談員さんに一緒に決めましょうか?と言われ相談するも決着がつかず、
看護師さんに相談したら「近いってもの一つの考え方ですね」という考えも汲みつつ・・・・。

父にとってはどっちが居心地いいだろう?
良い最期を迎えられるだろう?
手厚い看護はどっち?

自分で介護できない以上、父にとって最適な場所だけは妥協したくはないんです。

12日までに決めてくれと言われ、12日に各病院へ質問をまとめた用紙を見つつもう一度聞きたいことを聞いてみました。
父は痰の吸入が多いがそこは見てもらえるのか?

看護師さんは何人に何人体制?
うるさくはないか?

いっぱい考えた中で、一旦はS病院に傾きました。父の貯めた貯金は父が使い切っても問題ない、と。
ですが、差額ベット代は出せない(父の入院が一体何カ月になるか予想つかないため)、マッサージは半年まで国の予算でできるがそれ以上は自費、マッサージが肌の弱ってる父に果たしていいのか?4人部屋全員が人工呼吸器ならうるささとしては2人部屋の方がいいのでは?
人工呼吸器の数から看護はN病院の方が頻繁に看てもらえるのでは?
体位を変えるのはN病院では2時間おきだけどS病院は4時間おき。もし呼吸しにくい体制になって苦しかったら4時間我慢しなきゃならない。

という事を兄に伝え、兄も「S病院は最期まで見てくれるって言い方ではなかったんだよな‥」とのことで、N病院に決めました。
伯母たちにも遠くなるけど私も頻繁に車で連れてくから、ごめんね、と断って。

となるとトントン話が進み、15日に移動の日になりました。

それまでに父には病院移ることになったよ、今の看護師さんたちの声が違うからびっくりしないでね、と散々伝えておきました。

移動の日は長女のはつ伯母ちゃんと私しかこれなかったので、9時には病院へ。

結局なんか1カ月半で担当医3回しか見なかったし、話も同じことの繰り返しで雑な対応の人だったなぁ…。

今までお世話になった5階と3階のナースセンターへお礼とクッキーを持って行ったのですが、物は受け取れない、と断られてしまいました。
仕方ないからN病院に渡そうね、と伯母と言い、10時10分に父を救急車に乗せ移動。
救急車には伯母が乗り、私は担当の看護師の方とお話をした後、お礼を言って自分の車でN病院へ。

ここの病院は看護師さんがとっても手厚い看護をしてくれて良い病院でした。ありがとう。


伯母いわく、中から外は見られなかったから道が分からなかったし、お父さんすごく暴れたよ、足とか手がパタパタ動くのよ、とのこと。
父、びっくりした様子。

私は病院に着き、相談員さんが来るまで記入する紙に父の事を書きつつ、相談員さんと病室へ父がついたから移動しましょう、と病室へ。
ここから3日が勝負ですね、と話しながら。

病室の用意が整う間に担当医さんが来てくれました。
ふっくらとした方で優しい穏やかな話し方をする方ですが、話はつらいものでした。

伯母と聞いたのですが、向こうの病院からの経過報告をゆっくり説明してくれた話によると、
父は癌で片肺が潰れていること、もう片肺にがんの転移があること、これが膨らみ、血管に食い込み血管が破れると呼吸ができなくなり、水に溺れた状態になり亡くなること、2日前に同じ事例がったこと。

心臓もこれだけ心筋梗塞やカテーテル手術をしてきてボロボロなこと、酸素も実際1月は人工呼吸器の数値20で配給してきたが今は40なこと、
どんどん呼吸しづらい状況になって気いる事。
もう長くはないこと。

私が泣いてしまうと、ごめんね、と謝ってくれました。
病院では本当に看るだけしかできないこと。治療は何も出来ないこと。

やっぱりもう長くはないんだ。
酸素配給がこんなに倍になるってことはもう2カ月持たないんじゃないのか?

先生が一旦離れた後、伯母になんでこんな体中ボロボロになっちゃったの?と言われましたが、私を責め立てるように聞こえました。
私の食事がいけなかったのかな、やっぱり。
タバコ?おさけ?何がいけなかった?
私じゃお父さんを長生きさせてあげることができなかったんだな‥‥。
私も自分を責めました。

病室は白く広々としたところで、まだ父しかいなかったので父は窓際のベッドでした。
窓が大きく、外は広々とした茶畑に大きな空が広がってました。
春にはあそこの木に桜が咲くんじゃない?と伯母と話し、良い所だね。と。

ただ、やはり父は全く落ち着かないようで。
失敗したと思ったのが、ここ呼吸器が古いタイプでうるさいんですよ。スコー、スコー、って結構。
S病院の方が静かだったのかな‥と後悔しました。

「どっち選んでもどっちにしろ後悔するところはあるよ。決めたなら後悔はやめなさい。伯母ちゃんはここの玄関ホールを入った時、ぱあっと明るくて広々して、ああ、ここでよかった!と思ったよ」

伯母は結構気に入ってくれていました。

父は前の病院では寝てばっかりでしたが、もうぱっちり目を開けて全然眠らないんです。
やっぱり音がうるさいのかな‥?違う音が落ち着かないんだな‥。
枕もなんか前の病院では常にベッドを起こしていたため寝やすかったみたいですが、普通にまっすぐなベッドに申し訳程度の高さの枕でお父さん寝にくくない?

痰を取りに来てくれた看護師さんも、ぱっと取ってぱっと帰る感じで「今の病院と比べると養療病院はショック受けますよ」と言われてきました、確かにすごく心配になってきました。

これは、国で救急病院には看護師さんの人員をたくさん配置してますが、このような病院だとぐんと配員が減るんだそう。
伯母ちゃん曰く「今まで真綿で包まれるような温かい看護を受けていたから、養療病院での扱いにびっくりしたわ」

しばらくして先生がさっき撮ったレントゲンを持ってきて見せてくれました。
確かに治療していた右肺は縮んで真っ白でした。
何のための治療だったのか、免疫治療なんてしなければよかったってくらいに。
そして左肺には最初右肺に見つかったのと同じくらいの大きさの3cm大の新しい癌ができていました。
成長が速すぎない?
確かに何も治療はしてないけど、12月は何もなかったよ?

こんな速さだと、血管押しつぶすのも早そうです。
本当に春まで持つか分からないくらいに。

2時間くらいいて、今日は心配だけど帰りました。
3日間、ストレスに父が耐えてくれるか、ちゃんと寝てくれるか、最後に見た父は今にも消えてしまいそうなほど心細く見え、この病院で本当に良かったか、今でも悩んでるところです。





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最終更新日  2019年02月27日 06時14分56秒
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