『未熟なボクら ―もう一つのNARUTO-ナルト物語― 』
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第23話「もしも離ればなれになったら」
「……いちいち写輪眼を使う間でもない。気配で分かる」
また、沈黙が流れる。
「うちはの人たちって、どんなだったの?」
「お前には関係ない……」
「サスケお兄ちゃんのお母さんは、優しかった?」
「……」
「みんな死んじゃったとき、悲しかった?」
「……」
「一族を殺したお兄さんのこと、憎んでるの?」
その瞬間――サスケは夢之助の襟首をつかんでつるし上げていた。目を血走らせて。夢之助は息を呑み、かすかに体を震わせる。
「……ごめんなさい……」
やがて夢之助がつぶやくと、サスケはチッと舌打ちし、手を離した。夢之助はどさりとベッドの上に落ちる。夢之助の息が、ほんの少し乱れる。
「ボクはただ……うちは一族に憧れてて……。だから……いろいろ気になって……」
サスケは無視して寝ようとしたが、夢之助の顔を見てハッとする。深い孤独の目。そこに、かつての幼い自分が重なる。
「……」
サスケは、ベッドのはしに座る。
「うちはの人たちは、いろいろだ。普通のヤツらと一緒で、様々な性格の者たちがいた。ただ……皆がうちはの誇りを持って生きていた……」
夢之助に背を向けたまま、サスケは静かに語る。
「母親は優しかった……。いつでもな……」
「……」
夢之助はそっとサスケに手を伸ばすが、静かに下ろす。
「みんなが殺されたときは、悲しいなんて言葉で片づけられるものではなかった……。気が狂うほどの……生き地獄だった……」
夢之助は、サスケの背中を懸命に見つめる。
「兄貴のことは……憎み続けている……。いつか、オレの手で殺――」
「ごめんなさいっ」
夢之助は小さく叫んだ。
「ごめんなさい……。もう、いいよ……」
「お前が聞いてきたんだろーが」
「だってサスケお兄ちゃんが辛そうだから……!」
サスケは、夢之助をちらりとうかがう。
「なんなんだお前は……」
「えっ?」
「何もかもどーでもいいのかと思えば、人のことで熱くなったり……」
夢之助はハッとする。そして、もぞもぞと布団に深くもぐる。
「あと一つだけ、聞いてもいい?」
「なんだ……」
「もしも……もしも、ナルトお兄ちゃんと離ればなれになったら……辛い?」
「……」
サスケは、自分の布団にもぐった。
「……ああ……」
「……」
夢之助はそれきり、何も言わずに、頭から布団に潜り込んだ。
ナルト『次回は……シカマルが相性チェックしてるってば』
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