にゃん★日本脱出逃避行

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2008.12.11
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テーマ: 愛しき人へ(899)
こんなに人を好きになれたことを自分自身を誇りに思っている。
彼のことをすごく愛おしく思って、彼の幸せを一番に考えてあげられたこと、最期までそんな自分でいられたことを。

いろんなタイミングがあって、私たちは出会ったのに、またそのタイミングに翻弄されて、あっという間に離れなきゃいけないことになってしまった。

私たちのラブラブぶりは最高潮に達していたんだ。これからの未来に大いなる期待を抱きながら。
つい一週間前、ご飯を食べて私の家に向かうときいつものように手をつないで歩いてた。

「何か必要なもの、買って行くものあったかな?」って私が聞くと
「君がいればperfectだよ。」と私の掌にキスをする。

幸せだなと感じてた。


私たち急ぎすぎたのかな。。。それはあるのかもしれない。でも一般的に考えるとそんなこともないし、その夜に起こった問題は二人で乗り越えられるはずだった。

「いつものように普通に生活したら、戻ってくると思った。でも、前のようないい気分が戻ってこない。」

彼は自分の殻に閉じこもってしまったように感じる。私にも心を閉ざしてしまった。
メンタルの問題。。。
彼は認めないかもしれないけど、彼が抱える問題は少なからずある。日本人とは違う遺伝子なのか知れないなと感じてはいたけど・・・私は彼の弱さを少しでも支えてあげたいって思っていた。

彼のいうこと、彼の真剣な目を受けて私は何も言えない。
責めることもしない。

かといって受け入れることももちろん言ってあげられないし、駄々をこねることもできない。
ただただ下を向き、泣いた。

私の部屋にいるのに、彼との距離が遠い。
もう触れることのできない人になってしまった。触れてもくれない。
私はこんなにも好きなのに。求めているのに。



彼が心から大切にするスポーツがドクターストップ。。。

「もしやっても、一人でのトレーニングだけ。人との接触は禁止だって。検査を受けて、場合によっては国へ帰ることも考えるようにと、医者に言われた。東京は肌に合わないということらしい。」

彼が一番恐れていたことが起こってしまったんだ。このタイミングで。
私との今後を考えて、最終的に同じタイミングで、そういう話を受けて、彼がガツンとへこんだのもわかる。

「これから付き合っていっても、一緒に寝られないとか、触ることもできないとか、心配したり、されたりすることも嫌なんだ。それに急に悪化して国に帰らなくてはいけなくなったとき、それを言えないと思う。そうしたらもっと傷つける。」



泣いてる私を見つめる彼の青い眼は悲しそうで私はこの状況でも「愛おしい」と思う。


泣いては少しずつ落ち着いて、また普通に話したり、笑ったり。

でもどっと溢れる涙のポイントがある。。

●出会って、一緒にいた時間を思い出して涙する。
二人で過ごしてきた時間。期間は短かったけど毎日のように一緒にいて、メールもずっとしあって、内容の濃い時間だったよね。
一緒にいる時間は大体どっちかの家だったし、ほとんどの時間を私たちはベッドの中で過ごしたように思う。
彼とはH自体しなくても、私は満たされていたし、彼もそうだったと信じてる。
ほとんどはピロートークで過ぎて行ったけど、それだけ色んな深い話ができたんだよね。

「でも、楽しかったよね?出会ってからの一か月。。」
「うん…」

●これからたくさん立ててた未来の計画を思って涙する。
壁に二人で書いた「これからしたいこと・行きたい所リスト」にはたくさん、かなわなかった事が二人の汚い字でたくさん書き込まれてる。

「結局一つしか消せなかったね。。。カラオケだけだって」私は小さく笑った。
「おれはカラオケが嫌いなのに、これ行ったなんて貴重だけどね。」
私がへこんだ時にストレス解消にカラオケに付き合ってくれた彼。嫌いなのも知ってたけど。
二人で合わせて調整した今月のすべてのシフト。
休みが来るたびに、辛くなる。

スケジュール帳に書き込まれた予定はもう一つも叶うことがないなんて…
一緒に過ごすのを楽しみにしていたクリスマスも年末も何の予定もないままぽっかり空いてしまった。
私の時間はここで止まってしまった。。
どうしたらいい?私は。。。

「ねぇ。A?クリスマス、私をどこに連れて行ってくれるつもりでいたの?」
彼は「クリスマスは俺に任せてね!予定はちゃんと空けておいてな」って言ってたんだ。「どこに行くかはその時まで秘密」って。。。本当にうれしかったんだよ。

「本当に知りたい?」
「まって。。。やっぱりいいや。」
「そう」

聞いたらクリスマスがつらくなる。
そのことばかり考えちゃうよね。
だから聞かなかった。

●彼のことを思って涙する。
私はさんざん泣いた。彼のいいたいことも聞いた。
あとは私が彼に何かを言うのを彼は待っている。でもね、言えないよ。
いっちゃうと、あなたは行ってしまう。もう私の前に戻ってこない。
笑っていてあげたい。彼を好きだし、どれほど私が彼を思っていたか知ってほしいから。

男らしさが売りの、硬派な強い男だけど、弱いところも知ってる。
そして今が一番つらいのも、彼が大切なものも奪われて。。心がストップしてしまったことも。
付き合うことになったとき、彼が言ったんだ。
そのことを夏から秋ずっと悩んでいて
「もう誰とも付き合えないって思ってた。自分のことを好きになる子はいないんじゃないかって。本当につらい時を知っていてくれるから、これから何でも話せる気がするよ」って彼が私を抱きしめてくれたこと。私は一番うれしかったんだと思う。私を頼ってくれることをすごく誇らしかったんだよ。

本当に一人で大丈夫なの?たまには弱音を吐ける人が彼には必要だと思うから。。

「私の願いはね…」ずっと変わってないんだ。
「Aが幸せでいてくれることなんだよ。それだけだから。私が離れることで、Aが楽になるなら、辛いけど受け入れるしかないって思う。」
「うん…」

●彼の涙で涙する。

いつもご飯の後に二人で飲んだコーヒー入れた。
いつものようにいつものカップで、向き合って二人で飲む最後のコーヒー。
「熱いの苦手な癖に。。。」カップを両手で抱えてびくびくしながら飲む彼に、カップ越しから言った。
「そうだけど…あえて飲む。」つよがっちゃって。

カップをテーブルに置いて私は彼の顔に指を突き出して言ってやった。
「絶対後悔するからね」

真剣なまなざしを向ける彼。
「それもわかってる。別れたら後悔するだろうってずっと考えてた。でも、もっと一緒にいると、急にオーストラリアに戻らなきゃいけなくなったら、もっと傷つける。そのときもっと後悔する」
その時はそのときじゃないの?って…聞けなかった。
私はまた彼の顔をまっすぐ見つめると、涙がこみ上げる。
目をそらせない。涙があふれた。
それを見て彼がぱっと横を向いた。彼もまた泣いていた。

「ねぇ、A。あなたにとって私はどんな存在だった?」
「それは…言葉にしづらい質問だな。こんな状況じゃなくても。。。」

でも、聞きたい。私を好きでいてくれたの?私はいつも不安で困らせてばかりいたよね。
「大切な存在。。。好きじゃなかったら、こんな風に泣いたりしない。こんな別れ話だってきっと楽々だったんじゃない?でも、そうじゃない。泣くって体力使うんだな。小学生以来だよ…」


彼は私にとって、ただの恋人だけじゃなく、パートナーであり、友達であり。。。大切な仲間だったんだ。
くだらない話にたくさん盛り上がって、ツッコミ、ツッコまれ、いつも楽しかったね。
なのに、何でこんな風になっちゃったの?

私は何を失敗したんだろう。
どうすればよかったんだろう。

「君は悪いこと何もしてないんだ。本当に自分勝手だけど、もう決めたから、変われない」
「じゃあ、私の気持ちってどうなるんだろう。心も体も不安定なのに。」
「I know・・・」
「付き合うのが早すぎた、というのは言い訳だと思う。私たち二人ともわかっていたことだし、人がかかる時間を自分たちはかけなくてもこうやっていられる。一緒にいたらこんな風に落ち着けるって凄いことだって言ったのあなたでしょ」
「うん」
「だから。それは結果論。原因は別のところにあるはずなんだ。」
意見ばかりがぶつかる。

彼とこうやって意見をぶつけるのも私は好きだったし、彼の賢さも尊敬に値した。

頑固者同士。心の部分のぶつかり合いは埒が明かない。

「Aってさ、変なところたくさんあるよ。」
「わかってるよぉ~。そんなの百も承知ですけど。」この、えせ外人め。変な日本語使いやがって!
「でも、私はそんな変なところも、いいところもたくさん知って、全部好きになったよ。たくさん尊敬するところもあって、私にないところもたくさん持ってて。。そういう人と出会えて一緒にいられるってことって本当にすごいことだって思う。」
「そうか…」

彼から疲れが見える。話疲れて、泣き疲れたんだよね。

私はこれが最後の夜だと思ったら睡眠も、食事も何も要らないと思った。彼を帰したくないって、ずっとここに閉じ込めておきたいとすら思った。
もう二時だし、終電もなくなって「疲れたんでしょ?布団しいてあげようか」また、私の世話焼き。

「だってもう一緒には寝られないでしょ…」そしてわたしの強がり。
本当は抱きしめていてほしいのに。触れたいのに。
「そうだけど。。。タクシーで帰れるよ。。。」

いやだ。。帰ってほしくない。
「・・・今日は一緒にいてほしい。」
「わかった。」

それは彼が受け入れた唯一のことだった。

クローゼットから手伝ってもらって布団を出してその蒲団を見ながらこれをどうしようかと悩む。
「同じポーズだな」彼が言った。
私たちだんだん似てきちゃったみたい。

いつもそうだった。
メールを送るタイミングとか、内容までかぶったり、いつも電話しないのに、電話してみよう!って思った時、初めて彼から電話がかかってきたり。。。
「俺ら、かぶるなぁ~」って喜んで。。遠い過去のようだよ。

それぞれ布団に入って真っ暗の部屋で彼はこっちを見て、目をつぶった。

「A…これが最後の夜なの。本当に、これで最後なの。」
答えがない。
「A…」
「・・・ん」 泣いていたのかもしれない。彼は何もそれ以上言わなかった。

私は布団にもぐって声を殺して泣いた。

泣き疲れてそのまま寝てしまった。
彼がいてくれるとよく眠れた。
前からそうだった。

付き合い始めたころ、彼がいない日はひとりで寝られなかった。
それは彼を失うことが怖かったからだって分かってた。
彼に嫌われないことだけを考えていたから。別れの日を思うと寝られなくなった。

私は早朝に体を起こして、カーテンの隙間から少しだけ差し込む光で彼の顔を眺めていた。
私は彼の寝顔が大好きだった。可愛くてしかたなかった。
結んだ口が、きゅっと上がってるところとか、たまんなく好きだった。
今はそこまで見えないけど。

ただ彼の寝顔を見ながらまどろんでいると、昨日は言えなかった気持が強くなった。
私の気持ちは何も変わってないのに、これが最後なんて。もう会えないなんて…

「眠れた?」神経質な彼が私の視線に気づき目を覚ました。
「うん。寝れたよ。そっちは?」
「何回か起きちゃったけど、1時間半くらいは寝たかな。」





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Last updated  2008.12.11 22:47:23
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佐藤YUKI @ 寮なので夜ヒマで… 寮生活なので、夜がヒマで辛いです(汗)…
真理6956 @ 巨乳はスキですか? 昔から胸大きくて一つ悩んでいた事があっ…
にゃん★24 @ Re[1]:はんぱねえ猜疑心(11/29) らいらきったさん >恋してるね!!! …
らいらきった @ Re:はんぱねえ猜疑心(11/29) 恋してるね!!! なんだか わかんな…
にゃん★24 @ Re[1]:Independentであるために(11/26) らいらさん。 やっぱり、相手のことを…

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