にゃん★日本脱出逃避行

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2008.12.11
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テーマ: 愛しき人へ(899)
「ねぇ、A。」

言わなきゃだめだ。この恋を誇れるように、私は自分を奮い立たせなきゃ。
今までとは違うの。
「一晩が明けて今、私が思うのは・・・・・・『やっぱり別れたくない。』」

彼がそう言われて困るのも知ってる。夜には私が言わなかったから。

「もう少しだけでいい、時間とチャンスを私にちょうだい。少しでも私に悪いって思うなら…」
「君は何も悪くない。だから、俺があげるチャンスって言うのは違うと思う。おれの勝手で、おれの問題だし。時間や距離をおいてって言うのももちろん考えたけど、ダメなんだ。頭では分かっていても心がついていけない。このまま付き合ってみて、やっぱり駄目だったら、余計つらくなるでしょ?」
「うんん。私はそうは思わない。だって、私が望んでほしいって言ったチャンスだもん。今このままこの形で終わってしまうより、納得ができる。」論攻めで彼をまくしたてる。

「でも・・・うまくいくように思えない。また傷つけたら、自分も傷つく。分かっていて、自信のないことはできない。」


彼が顔を覆って布団の中で小さく足をバタバタしだした。
悪魔に心を売りかけている善良な市民のように見える。。。

私の心も痛むけど、今彼を手放すなんて、簡単にはできない。
できることはすべてやっておきたい。今までみたいに後悔はできない。
格好が悪くても、非常識でも、なくしたくないものが私にはあって、それは彼だから。
何度もそんなやり取りが続いても、彼はずっと冷静に、優しく私の話を聞いていた。

「本当、頑固者同士だよな。俺達。でもね、気持ちが同じ方を向いていない。それじゃあ意味がないでしょ。そしてやっぱり心が、できないっていってる。」

私はまたしばらく嗚咽を漏らしながらベッドにもぐって泣いたあと、彼を不憫に思った。背中を向けたまま言った。
「いいよ。A。」
「え?」
「I let you go」


彼はしばらく動かなかった。

「好きじゃなかったら、大切に思わなかったら、こんなにつらいことはない。君が望むチャンスとは違ったかも知れないけど、夜帰らずにここに泊まったら、きっとそういう風に言うのかなって分かってた。でも、その話も全部聞けることは、ニュートラルな気持ちで聞こうと思ったし、君が話したいことはすべて聞こうと思ったから、帰らずにここにいたんだ。」
「わかってたよ。」

私を同情で抱きしめないとか、感情のコントロールだとか、私に向けてくれていた優しさなのは知ってるから。

ただ、自分勝手すぎる。

ちゃんと話しあって、二人で決めたかったのに。

彼が帰る準備をするのをベッドの上で見ていた。

「ねぇ。ここに座って。」
「うん」
彼が私の手を握り、見つめて頬の髪をなでる。
いつものことなのに。。。悲しいね。

「今までありがとう。短かったけど、私は本当に幸せだったよ。」
「Me too…」
「昨日も言ったけど、私が願っているのはあなたが幸せでいることだって、忘れないでね。」
「わかった。」彼の青い眼から涙がこぼれた。

「本当は、出来れば私が幸せにしてあげたかったんだ。それに幸せにしてあげる自信もあったんだけど、でも、できなかった。だから、幸せでいてね。」
「うん。」彼はティッシュをバババっと取ってポケットに入れた。
彼が傷ついてるのも、よく分かってる。帰り道泣きながら帰ったかもしれない。

「私、送らないからね。ここでバイバイね。」
「うん…」
最後のハグして別れた。

彼が玄関を出て行く音。
こんな風に聞いたことなかったな。
戻ってきてほしいって思った。届かないけど。

彼の足音が遠くなっていく。
私はベッドに突っ伏して声をあげて泣いた。

顔をあげると部屋の中が彼との思い出ばかりに感じた。

何も考えられずに、キッチンに出ると、たまらなくなり、床に座り込んで泣いた。

私が料理をしていると、リビングにいた彼がいつもキッチンをうろついてて、後ろから抱きしめて何度も何度もキスする。
「包丁持ってるから危ないよー。」なんつってさ。

楽しかったことばかりで、ここはつらい。私が作ってあげたかった料理の材料、一緒に飲むコーヒー、飲ませたくて買ったいちごラテ。彼のリクエストで買った大好きな紅茶は封すらまだ開いてない。
思い出と、たくさんのかなわない未来が部屋の中にはたくさんあって、一人でいるとただただ辛くて。。。

でも、私は彼を大好きになれたこと、好きになってもらったこと、すべて誇りに思うんだ。
「タイミングが悪かったって、いい言い方ではないかもしれないけど、そうとしか思えない。」って彼はいう。

私はどのくらいこの恋愛を引きずるのかまだ分からない。
私はまだ彼を好きだし、この気持ちのまま私はただ置いていかれてしまっただけだから。
時間はかかりそうです。

「いつか人(男と女ではなく)として会えるよな?」彼が言ったとき私は黙っていた。
「会えると思う?」さらに聞いてきた。
「わからないよ」私の最後の強がりでした。

友達としても戻らない。と言われたから。

たった一か月前の自分に戻るだけなのに、生活もすべて。。
こんな風に終りが来るなんて。。。出会いも終わりも突然で。

こんな恋をするなんて。。。





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Last updated  2008.12.11 22:54:03
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佐藤YUKI @ 寮なので夜ヒマで… 寮生活なので、夜がヒマで辛いです(汗)…
真理6956 @ 巨乳はスキですか? 昔から胸大きくて一つ悩んでいた事があっ…
にゃん★24 @ Re[1]:はんぱねえ猜疑心(11/29) らいらきったさん >恋してるね!!! …
らいらきった @ Re:はんぱねえ猜疑心(11/29) 恋してるね!!! なんだか わかんな…
にゃん★24 @ Re[1]:Independentであるために(11/26) らいらさん。 やっぱり、相手のことを…

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