SKIPPER

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2002年07月02日
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カテゴリ: ヴィゴ出演作感想
この作品でヴィゴの演技力が高く評価されたということで、一番観たかった映画です。
俳優「ショーン・ペン」が、ブルース・スプリングスティーンの「ハイウェイ・パトロールマン」に歌われた兄弟のドラマをもとに創作した初監督作品なのだそうです。
ベトナム帰還兵で、破滅的な生き方をする弟と、そんな彼を家族の絆へ回帰させようとする兄の葛藤を描いたもの。
60年代後半のネブラスカ州。警官の「ジョー」(デビッド・モース)は正当防衛とはいえ、人を射殺したことに罪の意識を感じています。そこへベトナムから弟「フランク」(ヴィゴ)が帰って来て再会を喜び合うのですが、「フランク」は両親にも会わず、姿を隠してしまいます。
まずヴィゴの初登場シーン。軍服姿なのに、ストイックではありません。最初から色気が炸裂してます。不審者と勘違いした兄嫁に銃突きつけられて慌てまくるシーン、テーブルに食パンと牛乳。その恰好で冷蔵庫漁り?可愛らしすぎっ。甥っ子舐めまわしたり、童心に帰って兄と雪合戦したり、無邪気で可愛いヴィゴを堪能できます。モスグリーンのベレー帽、もうど~やったらそんなにステキに被れるの~~という位決まってる。列車に飛び乗るシーンなんざ、兄のセリフにもある通り、「ヒーロー」に見えます。
でも、半年後、兄弟の母親が亡くなりますが、そのとき「フランク」は刑務所にいます。
出所の日、兄は弟を引き取りに行きますが、恋人が迎えに来ているのを知り、2人をモーテルまで付けて行きます。
モーテルのヴィゴ、身体中刺青だらけ。落書き状態――それも悪趣味。何なのですかそれ?くもの巣はやめなさいよ。しかもその場所ヤラしすぎ。悪党ムード満点の再登場シーン。母の死を告げられても、平然を装う「フランク」。その後もスタンド襲ったり、アベックの車盗んで火を点けたり、悪いヤツです。本当に・・・(泣)
暴力的な弟になんとか立ち直って欲しい兄は彼を自分の家族と一緒に暮らさせようとしますが―そんな折、父親が自殺をしてしまいます。それをきっかけに「フランク」は恋人「ドロシー」(パトリシア・アークレット)を連れ父の家に帰ってきます。「ドロシー」は彼の子を身ごもっており、ぎこちないながらも「フランク」は仕事にも就き、懸命に「まとも」な暮らしを始めようとします。父の死はさすがの「フランク」にも堪えたとみえ、スっ裸で泥酔してベソをかく「フランク」に彼の本心を垣間見ることができ、いとおしいです。彼女との同棲生活もおままごとみたいに可愛らしい。彼女に飛びつかれて支えきれずにひっくり返るところのお茶目なこと!!そして「フランク」は彼女と結婚式も挙げます。本当に幸せそうなのに・・・

この時の「フランク」の眼は恐ろしい。監獄でも見せていたけど、あの感情の全く無い眼が自分の方を向いているなんて、凍りついてしまいます。家を飛び出し、酒場で暴力沙汰を起こしますが、「ジョー」のお陰で、監獄行きを免れます。反省もし、兄に初めて感謝の言葉を搾り出すように口にする「フランク」は痛々しくも本当に立ち直ったかのように見えたのに・・・
「ドロシー」の出産当日、兄家族の到着を待って、結局「フランク」は逃げ出してしまう。酒場で飲んだくれる「フランク」。どうして幸せがそんなに怖いのか。兄からも「ドロシー」からも愛され、両親からも本当は深く愛されていたのに、何故、これほどまでに拒絶するのだろう。態度ではっきり示さなかったであろう両親の代わりに、「ジョー」は何度も彼に「お前が好きだ。」と言葉にしてあげている。それなのに何故なの~~~(泣)幸せに居心地の悪さを感じてしまうなんて、酷過ぎる。兄に対する劣等感と周囲からの疎外感。
戦場で見たこの世の地獄。神は全能ではないと知ってしまったからなのか。
兄の懸命な語りかけにも頑なな態度を取り続け、すべてを世間のせいにする「フランク」。自分は「メッセージ」なのだから誰も触れられないとうそぶく彼。兄の赤い血を見てやっと何かを感じ取ったかと思えたのに、その血を無造作に拭き取られ、衝動的に殺人まで犯してしまうなんて・・・  
ラストの兄の語りと、ヴィゴのルームミラー越しに兄を見詰める救いを求めるかのような悔恨の表情。だけどそれがもう許されることではないと知っている表情。泣けました。
幸せのゴールを外れ「インディアン・ランナー」となって「フランク」はどこまで走って行くのでしょう。(涙)・・・そして新しい命に幸多からんことを・・・
監督のショーン・ペンは、当時暴力沙汰をすぐ起こすことで有名な俳優さんだったから、きっと弟役の方に思い入れがあるだろうなあと思って観ていました。
そしてヴィゴは評判どおりの渾身の演技だと思いました。お話自体は辛いものでしたけど、ヴィゴの演技の幅と力量に惚れ直します。とにかくヴィゴの演技のサンプルがみな此処に!の1本だったので、欲しいなあこのビデオ。周囲の俳優さんも素晴らしかったし・・・驚いたのは、兄弟の父親役をチャールズ・ブロンソンが演じていた事。「荒野の七人」にも出ていましたが、日本ではマンダムのCMが有名だったなあ。覚えてる人いるかしら。
蛇足・・・最近人気の「ベニチオ・デル・トロ」彼の意味不明な欽ちゃん走りが見られます。(笑)





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最終更新日  2005年05月16日 07時40分44秒
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