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この映画には宮城県石巻市の美しい風景も使われている。
北上川の映像はとても穏やかで、大自然を感じさせる。とても美しい。
雄大で時の流れがゆっくりで、あくせくした毎日に潤いを与えてくれるような風景だ。
しかしTVで映画の宣伝をされたとき、震災後の北上川の映像が映し出された。
これは私が見た今の風景だ。
劇中に現れる葦原など何もなかった。ただの「川」であった。
近所にある護岸整備をされて昔の面影など何もない川のようだった。
美しさなんて全く感じられなかった。
自分の見慣れた川としか心に留まらなかった。
流木の多さと川沿いの道がひどく損傷していることしか、気にならなかった。
以前のこの川がこんなにすばらしいとは私には想像が出来なった。
震災によって、こんなにも変わってしまったのかと愕然とした。
震災にあわれ津波で町が壊滅してしまった人々は
私が受けたショック以上のものを心に受けてしまっていると感じた。
すべてが変わってしまったのだから。
思い返せば、私がボランティアで伺った石巻市松並付近は碁盤の目のように道が整備されていた。
きっとここも以前は整然と家が立ち並び、美しく住みやすかったのだろう。
今は見る影もない。
予告編でしか知りえないが、映画の内容ももちろん素晴しいが、
背景の風景も今は貴重は映像である。
この美しい風景を再び取り戻すまで、心にとどめておきたいと思う。
取り戻せるようにしたいと心から思う。
そういう意味でも見る価値のある作品だと思う。
5月21日テアトル系にて、公開