LUNA THE THIRDの修理も終わり次なる獲物を物色していた所・・・
見つけちゃいました、これまた以前から探していた物。
それがこちら、

春日楽器製造 のメロウトーンです。
「The Kasuga」や「K.Country」、「Heerby」ブランドの方が馴染み
深い方も多いかも。
この 春日楽器製造という会社を創立したのが 民社党の委員長を務めた
春日一幸さんという お方 。 その ご縁があった ので、 古 レレに
興味を持って以来ずっと探していました ・・・
と、まあそんな事はおいといてブログの本分に戻りましょう。

ボディーはマホガニーの単板で、鮮やかな木目が出ています。


サイド・バック・ネックは同色に塗られています。
私が集めた国産古レレはスプルースやメイプルが大半なので、
並べると抜きん出て南国っぽい雰囲気を漂わせています。

フレット数はオーソドックスな12、ポジションマークは大き目の
物が貼り付けられていたようですが、剥がれています。
白い塗料が残っているので恐らく貼られていたのは貝でしょう。

カスガウクレレの特徴、指板エンド斜め切り。
勿論他の形もありますが、一番多く見かけます。


ヘッドはオーソドックスな形です。
表面に走る斜め の 筋が盛り上がっています 。 樹脂が滲み出た
ようにも見えますが・・・

ナットもマホガニー。一部塗装の剥がれや白濁が見られますが、
それほど状態は悪くありません。


ブリッジ部のみ別材で接着面を多く取った 形状 。その分弦の
収納スペースが狭いです。
サドルの木は弦との接点が斜めに削られています。元々硬い
木ではないせいもあって、弦の張力に負けて随分とへこんでいます。

更に張力に負けてナット→ブリッジと二段構えで前傾しています。
この様子だとトップの強化も必要 そうですね。
非常に凝ったロゼッタ。
白、黒、白黒(大)、白黒(小)と4重構造です。更にサウンドホールに
パーフリング。
そして特筆すべきがネックヒール。


なんとワンピース削り出しです!
通常、ネックはヒールと2分割で作られています。

この様に、ネック材にヒール材を貼り付けて作る事により材料の
節約と切削の手間を減らしているのです。
何かうまい材の取り方を考案していたのでしょうか・・・普及価格帯の
楽器では非常に珍しい構造です。
さて、一見程度の良さそうなこのウクレレ、実際には

トップに3本、

サイドに1本の大きなクラックがあります。
これらを現状のまま修理を施すには大変困難です。
なので、バックを外して割れ修理と補強を行う事にしました。