人生とサムマネー
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人生とサムマネー(1)(2)(3)からの続き。お金と夢の話で思い出すのは、むかし漫画家のサトウサンペイが、プロになるのにサラリーマンを辞めようかどうか悩んだ際のことです。今でこそサラリーマンの独立も日常的に耳にするようになりましたが、40年ほど前は相当の覚悟と勇気を必要としたに違いありません。彼は後年こう語っています。「東京に出るかどうか、ずいぶん悩みました。そういうときたまたま見た映画『ライムライト』で、足を痛めたバレリーナに『生きてゆくにはどうしたらいいの?』と聞かれたチャップリンが『三つのものがあればいいんだよ。それは希望(imagination)と勇気(courage)とサム・マネー(a little dough)だ』と言うのを聞いて勇気が出ました。多くのお金を考えているから辞められないんだ。僅かなお金でいいならやっていけると覚悟を決めて会社を辞め、プロの漫画家になりました。」どうやら夢を失ったことをお金のせいにしてるのが私たちの日常ではないでしょうか。本当は、希望とそれを持ち続ける勇気がなかったことが理由なのかもしれません。しかし、もしお金の多寡に惑わされず、お金とどう付き合うかで自分なりのスタイルを考えることができたなら、サトウサンペイと同じように希望を持ち続ける勇気がでたのだろうと思います。もちろん、彼ほど影響力があり社会に受け入れられるかどうかは別でしょうが。人それぞれが子供の頃と同じように様々な夢を語り、自分のスタイルで行動に移し、目を輝かせながら生きているのを数多く見ることができる社会こそ、子供や孫に引き継いでゆくべきものであると考えます。そういう観点で、ひとりひとりがお金とどう付き合うかを考えることに意味があるのだと思います。*(注)サトウサンペイ:1929年大阪生れ。61年上京。「フジ三太郎」は、65年から91年まで四半世紀以上にわたり朝日新聞に連載。66年文藝春秋漫画賞、91年都民文化栄誉賞を受賞。’98年紫綬褒章受章。
2004/06/03
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