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年末の29、30日にNHK総合で『龍馬伝』総集編があった。全部で4部に分かれていて、1日に2部ずつ、2時間放映された。
私は、純粋にドラマが短縮されて、それが不自然じゃないように編集されて放映されるのかと思っていた。
しかし......
29日に「後藤象二郎」を演じた青木宗嵩氏と、30日に「岩崎弥太郎」を演じた香川照之氏のナビゲーター(坂本龍馬その他関係者のゆかりの地訪問)は、はっきり言って、別番組として特集した方が良かったと思った。
それに、「視聴者による『龍馬伝』名場面ランキング」というのも、はっきり言って、クイズ番組のようでしらけた。
これら二つの要素を短縮編集ドラマの合間にちょいちょい挟まれると、「ああ、あの時はこういうシーンだったなぁ」とジワ~ッと涙ぐんで観ている私にとっては、まるでコカコーラに味噌汁を注がれたようで、全く味覚がマッチしなかった。
ナビゲーターの俳優さんたちには申し訳ないし、青木さんも香川さんもすごい俳優だと尊敬している。
でも、なぁ......
「『龍馬伝』名場面ランキング!ここまでのランキングは『龍馬と弥太郎が言い争って田んぼに落ちる』が第○位!」
......な~んてドラマの合間にちょいちょい出てくると、すごーく深い感動が、すごっく浅くなる。
お龍の最後の方の台詞じゃないけど、「熱い湯が冷めてしもうたわ」とビンタを食らわせたくなる。
あんなのは、もうホント、別番組で特集するのでいいよ。
こういうky なことやってる時間があったら、ドラマの短縮を少しでもじっくり、もう一度、も少し引き延ばして欲しかった。
福山雅治さんが撮影最終日に「すみませーん、オーディション会場、どこっすか?」とか言って、この総集編冒頭に登場するのは、素顔の福山さんを見る感じで微笑ましかった。
それにクランクアップの時の、福山&香川両氏が並び、「1年間、龍馬をいつも新鮮な気持ちでやらせて頂いて、本当にありがとうございました!」(台詞がやや違うかも知れません^^;)と挨拶するのも「へーえ、こんな風に大勢の人に囲まれてやってきたんだ」と感動した。
私は、息子が今年の1月、腸閉塞で1週間入院中、退屈だからとテレビばかり見るうち、この大河ドラマに出会って、「今年やってる大河ドラマいい、いい!」と言うので、この『龍馬伝』を見始めた。
すると、まずテーマ曲にいっぺんで惚れ込んだ。
あんまりいい曲ばかりなので、CDまで買ったが、それは No.1 であって、この後にNo.3か4 まであるのに驚いた。
それに、この『龍馬伝』が始まるまで、福山雅治のことをよく知らなかった。顔もよく知らず、大人しい曲を歌ってる歌手のような認識しかなかった。
しかし、百聞は一見に如かず!
Seeing is believing!
「こ~んなにチャーミングな人だったっけかぁ~」と惚れ惚れした。実際の坂本龍馬とはもちろん似てない。逆に、実物にそっくりな人が演じたら、こんなに『龍馬伝』は日本国中及び海外にまで人気を博していなかっただろう。
(本物の坂本龍馬さん、すみません)
福山雅治が演じたから、大人気になったんだ。今じゃ、CM見ても、福山雅治が出ていても、「あっ!龍馬!」と叫んでしまう。もうあの人は「龍馬」にしか見えなくなっている。
『龍馬伝』では、龍馬は当時随一の国際的視野を持った人であって、勝海舟と黒船の影響と、母親の「憎しみからは何も生まれない」との言葉とがうまく心に溶け込んで、global sense (国際的感覚)を身につけた懐の大きな人格者へと成長した。
私は、龍馬が「日本と世界」ということを繰り返し強調しているうちに、「日本に生まれて良かったなあ」としみじみと実感するようになった。
『龍馬伝』のBGM に溢れるスケールの大きな色彩豊かな東洋的イメージがたまらなく魅力的だし、幕末の日本文化も非常に独特且つ世界の人々を魅了する強烈な個性がある。
この凄いドラマをたった2日間で、しかも「福袋」みたいなおまけつきで「総集編」にするなんて......
昔は大河ドラマといったら、3日間は放映したっけ。
将来、『龍馬伝』のDVDが是非値下げされるのを楽しみに、指をくわえて待つ私なのだった。
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