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2007年10月05日
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テーマ: お勧めの本(8118)
カテゴリ: 読書


 本好きの人にとっては何をいまさら、だと思いますが思いますが、数日前にクリストファー・プリースト『双生児』を読了しました。いやあ、すごかった。これほど充実した読後感を持った長編小説は久しぶりです。

 物語を前に運んで行くための小道具、部分的な謎明かしなどを実に実に丁寧に配列して、最後まできちんと読者を連れていく。読みながら、これは自分が気付いている以上に綿密な構成で書かれているんだろうなあと思って、大森望さんのあとがきを読んでみると、その綿密な構成の一部に気がつかされてまた呆然。本当は数回読むべき本なのでしょうね。

 もちろん文章も会話もとてもきちんとしているし翻訳も良い。そして主たる舞台が第二次世界大戦時のイギリスというのも良かった。第二次世界大戦を題材にした「改変歴史モノ」というのは「定番」らしいですが、僕は読むのが始めてで、なおかつイギリスに限って言えば、第二次世界大戦の経験を描いた小説というのはそんなに多くないと思います。同じプリーストの『魔術師』は、いかにも19世紀後半のイギリス、という雰囲気が強すぎて十分に楽しめなかった記憶があるのですが(もちろん面白かったけど)、『双生児』はそういう点でも新鮮なところがたくさんありました。あとちょうど最近読んだサラ・ウォーターズの『夜愁』と比べてみたり。そういえば、『犬は勘定にいれません』のコニー・ウィリスの新作も第二次世界大戦時のイギリスだそうで、早く翻訳でないかな。

 これがSFなのかファンタジーなのか歴史小説なのかというジャンル分けなど本当にどうでもいいとは思うのですが、こういう優れたSF(ないしはSFとされている小説)をもっと読みたいなあと思って、今日はついついスティーヴ・エリクソンの『彷徨う日々』を図書館から借りてきてしまいました。さてさて。







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最終更新日  2007年11月13日 16時27分46秒 コメントを書く
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