どちらも、こういう類いの小説が殆ど全てそうであるように、イタリアを中心にしてヨーロッパをあちこち移動します。ついでに『マギの聖骨』の原題はMap of Bones。実際に地図が謎解きに大きな役割を果たします。でもその移動というか地図的想像力は少しも魅力的ではないのです。簡単にあちこち飛び回っちゃうからか、それとも行く所がみな観光名所ばかりだからなのか。読み終えた後はつくづく疲弊しました。いや、読むのが悪いのは分かっています。なので、これが終ったら読もうと思っていた、リチャード・ベン・サピア『キリストの遺骸』は自粛して、大人しく堀江敏幸でも読んでいようと思うのでした。次回は悪口じゃない書評を書きたいものです。