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やはり面白かったです!以前このブログでも紹介した三谷幸喜作・演出の舞台『12人の優しい日本人』が、昨日WOWOWでライヴ放送されました。いやぁ、発売即完売でプラチナチケットとなった大人気の舞台を、まさかこんなに早く観ることができるなんて。ホント嬉しいことです。しかも生中継ですよ。ナマ!えらいぞっWOWOW!まず、生放送ならではのハプニング? 三谷氏が前説として舞台上に登場し会場を沸かせてました。三谷氏自身が話していましたが、自身が舞台に上がって前説することなどほとんどないらしいので、それだけでも見る価値を高めてくれたわけです。決して巧みな話術ではないのですが本当にうまいですね。この三谷氏の前説だけでも十分面白かったです。さて、舞台の感想ですが‥‥今回のキャスティング用に脚本は手直しされたと聞いていましたが、以前ビデオで何度も観た映画をトレースした形で、特別に変わったような気がしませんでした。今回のキャスティングが発表された段階で、映画の役柄を勝手に当てはめてみたのですが、当たっていたのは石田ゆり子、鈴木砂羽、小日向文世、江口洋介だけでした。以外だったのは筒井道隆の役柄でした。映画版『12人の優しい日本人』では中年のオジさんだったのに‥‥でも、やはりライヴの臨場感は映画とは違いますね。映画では笑えなかったシーンも舞台ならではの笑いのツボがあります。まさか「ジンジャーエール」で笑いを取れるなんて(笑)今回の三谷自慢のキャスティングの中で特に素晴らしい演技を見せてくれたのが生瀬勝久です。文句なしにうまい!ただし今回は笑いを取る側の役ではありませんでしたが。それに温水洋一、鈴木砂羽も良かった。もちろん他の出演者の演技も素晴らしかったのですが、僕的には映画のほうがよりキャラが立っていたように思えます。筒井道隆と堀内敬子はもう少し中年のオバちゃんぽくて良かったような気がしますし、石田ゆり子はもっとトゲがあったほうが良かった。江口洋介ももっとチンピラ風で良かったのでは?まぁ、ビデオで何度も映画版『12人の優しい日本人』を観たから言えるのであって、今回が初めて『12人の優しい‥‥』を観た人にはこれで十分すぎてお釣りがくるくらいです。たった1場面のみの舞台で2時間超を飽きさせることなく見せてくれたのは、脚本の完成度の高さと役者の演技のうまさです。実に楽しい観劇の時間でした。この録画ビデオは僕のお気に入りになりそうです♪
2006.01.29
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明日(1月29日)は旧暦の1月1日、旧正月だそうです。僕は今年の元旦には初詣に行けなかったので、明日初詣に行こうと思っています。皆さんは参拝の基本的な作法「二礼二拍手一礼」をもちろん知っていますよね?神殿に向かい2回礼をし、2回柏手(かしわで)を打ち、最後にもう1度礼をすることです。「二礼二拍手一礼」に統一されたのは明治期の神仏分離によるもののようで、それ以前は各神社によって区々であったようです。その柏手(かしわで)とは、手のひらが柏の葉(柏餅の葉)の形に似ていることからきています。これは指を開かず全て閉じた状態のことです。つまり参拝の時の拍手は手の指を全て閉じ、指先をピンと伸ばした状態で行われなければなりません。それでは、「柏手(かしわで)を打つ」意味は何でしょうか?ちょっと調べてみました。【記事抜出し】柏手〈「日本の心~開運の心得」より〉「音」は音波という波動です。響きです。心地良い音は良い波動を生み、耳障りな音は悪い波動を生みます。お寺や教会の鐘を打ち鳴らすのも、神社で太鼓を響かせるのも時を知らせるためだけではありません。ちょうど大音響の振動が塵や埃を振り落とすのに似ています。あの音が持つ浄化の響きが街全体の邪気を祓っているのです。それと同じように人が神前で柏手(かしわで)を打つのも、まずあの音の響きで周辺を浄化し、祓っているのです。一般的に参拝は「二礼二拍手一礼」で行いますが、神社によっては四柏するところ(出雲大社など)もあります。それは東西南北の四方をそれぞれ祓うためです。とても良く気のこもった柏手の響きは、本当に邪気を祓っているという実感があります。またそれを知って柏手を打つのと知らずに行うのとでも、浄化の効果に随分と差が出てきます。だから参拝時の柏手は遠慮がちに打つのではなく、周囲の邪気を祓うつもりで気をこめて、勢いよく打つことが大切です。どうです?浄め(清め)の音は手のひらからも発せられるのです。仮面ライダー響鬼の「清めの音」の基本コンセプトもここにあります。もちろん魔化魍を倒すためには、それを増幅した音撃武器を使わなければなりませんが(笑)手を柏の形(指を全て閉じた状態)にして叩くと指を広げた状態より高く大きな音がします。やってみてください。この形から発せられる響きが「柏手を打つ」意義だったようです。皆さんも神社に参拝の際は、神への崇敬と、魔化魍を倒すつもりで澄んだ大きな音で柏手を打ちましょう。ちなみに、古代日本人は目上の人と挨拶をするとき手を叩く習慣があり、その名残りで神への崇敬(すうけい)をこめた挨拶であるという説もあることを付け加えておきます。
2006.01.28
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昨日ネットで調べ物をしていたら、たまたま見つけた記事に最近密かに流行になりつつある指輪のことが。「これが【シンゲルリンゲン】かぁ」と、見ているうちにいつもの突っ込みの虫が騒ぎ出しました♪【記事抜出し】シンゲルリンゲン 〈YAHOO! 辞書 「新語探検」より〉 スウェーデン語で「独身指輪」を意味する。鮮やかな水色をした指輪で、一部が半月形にカットされている。30代のスウェーデン人起業家が「結婚指輪や婚約指輪がもう相手が決まっていることを表示する指輪であるなら、自分が独身であることや恋人募集中であることを知らせる指輪があってもいいのでは」と考えてつくったという。サイズは4つで、男性でも女性でも自由にどの指にはめてもいい。指輪の裏側には女性用サイズと男性用サイズの2つ1組で同じシリアルナンバーが刻まれていて、見知らぬ誰かと数字で結ばれているという「赤い糸」の伝説を味わうことができる。シンゲルリンゲンを指にはめている独身の男女が出会ったときには、シリアルナンバーが相手と同じかどうか確認することもでき、それがきっかけとなって交際に発展することもありうる。インターネットでも販売しているが、日本ではセレクトショップのビームスが運営する直営店ビームスタイムで輸入販売している。1個5995円から。世界的規模で拡がる「赤い糸伝説」って‥‥「端から絶望的じゃん!?」と思ったのは僕だけではないでしょう?でも、もし同じシリアルナンバーの相手と巡り会えたら、世界一の強運に導かれた二人ってことですよね?そうなったら相手がどこの国のどんな人であろうが、人種、国、年齢の垣根を超えて絶対結婚すべきですよ(笑)まぁ「恋人募集中のサイン」「夢と流行ファッションを身に付けたい」て思ってこの指輪をする人が多いんでしょうけど。【検索してみたら】スウェーデンのSingelringenの公式サイトを見つけました。Singelringen公式サイト→ http://www.singelringen.com/ 日本語で閲覧可能でした。少々弁明的なことが書かれていましたが、面白いので読んでみてください。このリングを友だちにプレゼントすると「余計なお世話だ!」と怒られるかもしれないので注意しましょうね。それから、いくら「キレイ」「かわいい」とファッションアイテムとして欲しくなっても既婚者と既に彼氏・彼女がいる人は諦めましょう。後できっと修羅場が訪れますよ。そういった意味では呪いの指輪かも(笑)ちなみに僕はこの指輪‥‥年齢的に周りから顰蹙を買いそうなので無理です(汗)
2006.01.27
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例の「○○○バトン」ってやつを2件もいただいておりました。すっかり忘れ‥‥あ、いや皆さんお気遣いありがとうございます(汗)遅くなりましたが、何とかお応えさせていただきます。1件はkiyomin1201さんからの【好きバトン♪】 。もう1件は白い怪鳥さんからの【○○○バトン】。○○○部分のお題がひとりひとり違うそうで、僕が白い怪鳥さんからいただいたお題は‥‥【ミステリー】。それでは、さっそく【好きバトン♪】 Q1.好きな寿司ネタは?大トロ、ウニ、甘エビ、ヒラメのエンガワ、納豆巻‥‥他にもいろいろ好きですが、寿司は大好きでいろいろ食べたいので、いつも上寿司1人前をひととおり握ってもらうことにしています。寿司屋で食べても、出前と同じような楽しみかたしかできない多聞亭でした(汗)Q2.好きな車は?スバル・アウトバック。今乗ってる車です。今まで乗った車の中で一番好きですね。高い車は贅沢をいうときりがないの欲さないようにしています。でも、アウディ・オールロードクアトロとか乗ってみたいなぁ‥‥ Q3.好きな寝相は?仰向け。でもなぜか寝てるうちに必ず左側を下にした横向きになってしまいます。寝はじめは仰向けじゃないと眠れないんですけどねぇ‥‥Q4.好きなお笑い芸人は?オリエンタルラジオ、爆笑問題、ザ・ドリフターズ、コント55号(ん!? 今誰か知らないって言った?‥‥汗)Q5.好きなスポーツは?サッカー。観戦オンリーですが。野球は観てて飽きてしまいますが、サッカーの試合はプロでもアマでも絶対に飽きることはありません。今年はW杯イヤーなのでかなり力が入ってます!Q6.好きな都道府県は?自分が生まれた県より、育った県より、現在住んでいる宮城県が一番好きです。あとは、歴史好きな僕にはたまらない京都府が好き。行ったことはありませんが年中暖かい沖縄県もいい。雪と寒いのが嫌いなんですよ。Q7.好きな地方土産は?北海道のタラバガニ♪ 石垣島のアップルマンゴー♪お土産というよりはお取り寄せですね(笑)Q8.好きな番組は?『トリック・シリーズ』。またやらないかなぁ。『仮面ライダー響鬼』。終わっちゃいましたねぇ。何と言ってこの1年はコレ!! ひさびさに特撮物にはまりましたよ。ちなみに、今後の展開を期待している連ドラは『白夜行』、『アンフェア』、『神はサイコロを振らない』、『輪舞曲』、『時効警察』ですね。Q9.好きな漫画、雑誌は?最近、漫画はあまり見ないのですが、『デスノート』、『ブラックジャックによろしく』はコミックスを集めてます。今好きな雑誌はありません。Q10.バトンを回す5人は?僕がアンカーってことでよろしくお願いします。小学校、中学校の運動会ではいつもアンカーでしたから(ホントです)さて、次は‥‥【○○○バトン‥‥ミステリー】Q1.パソコンまたは本棚に入っている【ミステリー】は?先日ブックオフに売っちゃったので少し減ったんですが、東野圭吾、伊坂幸太郎、京極夏彦、三浦明博、坂口安吾のものが数冊残ってます。懐かしいとこで森村誠一の「野生の証明」がなぜか残ってます。男は誰もみな~無口な兵士~♪Q2.今妄想している【ミステリー】は?多聞亭さんオリジナルの『毒龍』、『ワンコインロッカー』が妄想保留中の状態です。妄想再開はいつになるんでしょうか。オファーがあれば明日にでも再開も‥‥(笑)Q3.最初に出会った【ミステリー】は?エドガー・アラン・ポーか、コナン・ドイルか、江戸川乱歩のどれかだと思います。あ、テレビのクイズ形式推理ドラマが最初だった気もします。タイトルは忘れました。Q4.特別な思い入れのある【ミステリー】は?江戸川乱歩『心理試験』。小学生の時に読んで「面白い!」と一気にミステリーにのめり込むきっかけになった作品です。その頃『少年探偵団シリーズ』を既に読んでましたが、ご存じのとおりお子さま向け冒険物でしたので、『心理試験』からトリックや、犯人と探偵のかけひき重視の本格推理小説に入っていきましたね。それから、三浦明博『滅びのモノクローム』も特別な思い入れがあります。理由は内緒です。Q5.最後にバトンを回したい5人とそれぞれのお題は?こちらも僕がアンカーってことでよろしくお願いします。でも、バトンは自由にお持ち帰りいただいても結構ですよ。お題も好きに変えられて結構です。ささ、遠慮なさらずにどうぞ(笑)追記:さっそく猫柳ナツメさんが【○○○バトン‥‥ミステリー】のままお持ち帰りになられましたぁ。ありがとうございます!
2006.01.23
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どんな『響鬼』最終話レビューにしようか迷いました。突っ込みどころ満載! 納得できずに毒を吐くことが、今までで一番容易と思える最終話でしたから。思ったとおり、予てからの懸案も何ら解決せずに終わってくれました。特に洋館の男女のオチには開いた口が塞がりません。いや、それどころか口を開けすぎてアゴを落っことしそうな程でした(笑)せめて洋館の男女については、全ての謎の解明とまではいかなくてもちゃんと完結してほしかったですね。でも、おかげで番組中に感動で涙することもなく、見終えた後も虚無感もなく、結構さっぱりした気分です。最終話の内容に関しては、ここでいちいち取り上げるのは止めましょう。最後の『少年よ』が流れる中、夕日をバックにヒビキと明日夢のシルエットで「完」というのは、たぶん誰もが想像していた「これぞ響鬼」といえるラストシーンだったことでしょう。サービスカット的過ぎる気もしますが、これにて『仮面ライダー響鬼・明日夢編』は終わりって感じでしたね。さて、次回からはヒビキと新たな少年との物語が始まり‥‥ってことにならないかなぁ。今回は全てが中途半端でしたが、逆に“次”を感じさせる終わりかただったとも言えます。「特別編」、「番外編」、謎を解き明かした研究本など、是非“次”を期待したいところですね。あれ?‥‥結局登場しなかった他の鬼たち↓は、オープニングのためだけに制作されたんでしょうか?そいうえば、裁鬼も弾鬼も鋭鬼もあれっきりだったなぁ‥‥このブログでの「響鬼レビュー」は今回で終わりです。僕のブログも『響鬼』の謎についての懸案がかなり残っていますが、それは機会をみて「響鬼・考察」として必ずアップしたいと思いますので、気長にお待ちください。この『響鬼』を通じて沢山のかたと知りあうことできた。そんな気がしています。『仮面ライダーカブト』のレビューは書きませんが、何かお気に入りの記事が見つかりましたら、またコメント、トラックバックをいただければ嬉しいです。時には毒なども吐かせていただきましたが、好きな番組であればこそ毎週記事アップできたわけです。『響鬼』キャスト、制作スタッフの皆さん、1年間楽しませてくれて本当にありがとうございました!☆ ★ ☆ビっツ!田中氏の「今週の響鬼話」も明日が最後です!日本全国どこでも聞こえるインターネットラジオ【fm GIG】↑のバナーをクリックするとすぐ試聴できます!(音がすぐにでます!音量にご注意ください)「ムーンライト・ブレイク月曜日」(毎週月曜夜9時~)は、DJビっツ!田中氏が、アニメ・特撮・ゲームについて語り、アニメソングをかけ倒す120分です。恒例『響鬼話』『声優あいうえ王』『月間 アニソンベスト3』などのコーナーもあります。リクエストお待ちしてま~す!
2006.01.22
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不覚にも、また熱いものがこみ上げてしまいました。うまい!この脚本は実にうまい。前回もお話しましたが、このドラマの原作は直木賞作家 東野圭吾のミステリー(推理小説)です。次々と起きる事件の謎(真相・犯人)が物語を読みすすめていくうちに解けていく。これが推理物の正道です。しかしこのドラマでは、事件を謎として隠すことなく、犯人たちの葛藤として描いています。それが毎回の感動を呼んでいます。犯人の側から事件を描写し、後に刑事(探偵)などの推理により犯罪が明かされる。そういう物語の展開を倒叙推理といいます。推理小説の形式のひとつです。このドラマは、正道的推理物を倒叙的推理物に塗り替えることによって、サスペンス要素を加え、悲哀感をより増しているのです。刑事(エロおやじ的武田鉄矢の怪演)を毎回登場させ、主人公たちを精神的に追いつめる悪役(主人公の側から)としているのもそのひとつです。そしてドラマとして実に理にかなっている、そんな気がします。実は原作では主人公の一人が登場しているときは、もう一人の主人公は登場しません。物語には交互に登場してきます。主人公たちは幼少期からほとんど絡むことなく描かれていきます。しかしそれは表面上であって、実は裏では幼少期からずっと手を繋ぎ合って二人は生きていたのです。それを知ったとき謎が解け始め、感動が沸き上がってくる‥‥この小説の一番見事なところはそこです。しかし、そのままドラマ化すると1話の中にどちらか一人の主人公は登場しないケースも出てきます。二人を毎回登場させるには、小説の裏の部分を見せていくのがいいわけです。そういう意味では今回のドラマは正解でしょう。ただ今回気になったのは、主人公 亮司(山田孝之)があまりに迷い、悩み、弱音を吐く場面が多いことです。子供の頃に背負った十字架をこれから毎回揺さぶられるのでしょうか?どうにも演出過多な感じがします。原作のようにもっと淡々と“事”が行われないと計画犯罪を目論む者としては滑稽思えてきます。これからまだまだ犯罪を犯していくことになるのですから。幼少期の誓いを二人は頑なに守り続けていく‥‥しかし、次第に追いつめられ悲劇が訪れる‥‥原作を読んでいるにもかかわらず次回の展開を期待してしまう、そんなドラマです。
2006.01.21
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第134回芥川賞・直木賞が本日決定したようです。芥川賞は絲山秋子(いとやま あきこ)の『沖で待つ』、直木賞は東野圭吾(ひがしの けいご)の『容疑者Xの献身』となりました。東野圭吾。彼のミステリーは昔から好きで今回の受賞は嬉しいのですが、今回は他にぜひ受賞して欲しかった作家がいました。伊坂幸太郎(いさか こうたろう)。僕の住む仙台市に在住する人気ミステリー作家です。これで4度目のノミネートで、ファン、関係者は「4度目の正直」、「今度こそ」と思っていたのですが、またまた受賞できませんでした。うーん、残念。ちなみに東野圭吾は「6度目の正直」だったようですが(笑)その直木賞作家となった東野圭吾の代表ミステリーのひとつが【白夜行】。そう、先週よりTBS系で始まった同名ドラマの原作小説です。僕はこの作品を2年ほど前に読みました。主人公である2人の子供の成長する姿を軸に、その周りで次々と事件が起きてゆく。物語全体をとおして暗く冷たい靄のようなものが漂い、それは真相が分かっても決して晴れることがなかった。そんな物語でした。読み終えた後は感動というよりは胸が苦しくなる思いでした。東野圭吾版『砂の器』とでもいいましょうか、そんな傑作だと思います。この小説をどうドラマ化するか楽しみでした。第1話を観た限りの感想ですが‥‥この脚本は凄い! そう思いました。第1話で殺人事件の犯人を明かしてしまったのです!小説を読みすすめるうちに、「なるほど、そういうことか」と解けはじめる2つの殺人事件の真相を、ドラマでは早くも明らかにしてしまいました。しかしながら、第1話からあの小説を読んだ時と同じ胸が苦しくなる思い、いや、それ以上の感動を与えてくれました。もちろん脚本だけではなく、主人公2人の幼少期を演じた泉澤祐希、福田麻由子の演技は特筆されるべきものでしたね。初回から2時間枠で正解だったように思えます。このまま幼少期だけで物語が終わっても‥‥そんな完成されたものを感じました。ただひとつ、関西弁が板につかない武田鉄矢の演技が、刑事役にも関わらずどうにもエロオヤジに思えてしょうがなかったのですが(笑)今回の脚本には、原作では登場場面がさほど多くない武田演じる刑事を主人公2人にしつこく纏わり付かせる為、最初で真相を明かすことによって疑いを向けさせるという意図があったのでしょう。納得のアレンジです。一人が表に立つ時は、一人が影となって寄り添っている。離れているようでも実は2人はいつも一緒にいる。そんな物語です。この後、山田孝之、綾瀬はるかが主役をどう演じるか‥‥次回を楽しみに待ちたいと思います。
2006.01.17
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ついに来週、最終話を迎える『響鬼』。今回は本編を観ながら、つい感慨にひたってしまいました。以前なら一瞬たりとも見逃すまいと夢中になって観ていたのに、今回はただボーとして観てしてしまいました。はぁ‥‥ついに終わるんですねぇ‥‥そんなわけで、今回は鈍い、温いレビューになってしまうかもしれませんがご容赦を。【鬼たち】湖に向かって太鼓を叩く、ヒビキとイブキ。どう考えてもあの太鼓は雷神で運んできたとは思えません。1張でも大きすぎるのに、2張もあるのです。まぁ、猛士には運搬用トラックもあるんでしょうね。ん、誰が運転‥‥?あ、猛士御用達の運送会社があるんですね、きっと(あはっ)鬼が3人も同じ場所にいるってのは如何なものでしょう?音撃棒伝授中のヒビキとイブキが一緒なのは分かるのですが、イブキの為に1匹でも多くの魔化魍を倒そうと誓ったトドロキが一緒なのは‥‥あ、魔化魍の気配を追いかけているうちに合流しちゃったんですね、きっと(あはは)前話から気になっていたのですが、夏の魔化魍用にMy音撃棒を所持しているはずのイブキが、いちいちヒビキの音撃棒を借りるのは如何なものでしょう?オロチを収める役を担った時から、音撃棒に不慣れなイブキは常にMy音撃棒を持ち歩くべきなのでは‥‥?あ、自分の音撃棒を取りに行く間もなくヒビキに音撃棒を押しつけられるんですね、きっと(あははは)でも、清めの音でしか倒せないはずの魔化魍に、音撃鼓は渡さず音撃棒だけ押しつけて戦わせるヒビキは本当の“鬼”です!あ、オロチを鎮める時に群がる魔化魍を音撃棒だけでなぎ払わなければならないことを想定しての実戦なんですね(うんうん)でも、イブキがオオアリを倒せずに逆にやられたら、元も子もないのでは?それに、そういう時こそ装甲声刃が必要なのではないのでしょうか?イブキに装甲声刃を貸してやりましょうよ、ヒビキさん。音撃棒に不慣れなイブキを死なせない為には、音撃棒の練習だけじゃなく、装甲声刃も使えるようにして万全の状態にしてあげるべきです。今の状態での見切り発車は「死」を意味するのに‥‥ヒビキはやっぱり鬼だ!そして、どう考えてもイブキには無理がある役目を、「死ね」と言わんばかりに課せる吉野本部はもっと鬼だ!ヒビキはついに変身せずに音撃棒だけで魔化魍を倒すまでになってしまいます。鍛え抜いた鬼に初期設定は通用しません!最後は鬼ならば何でもアリのようです。自我に目覚めた超童子・姫をあんなあっさり消してしまうなんて‥‥しかも、洋館男女と刺し違えるどころか飢え死にだなんて‥‥可哀想すぎます!敏鬼め!(おいおい)童子と姫もこれで見納めなんですね(泣)【少年たち】「鬼の道とは迷いながら歩く道じゃない。‥‥自分の生きる道が決められないやつに、なんの人助けができるんだ?」って、ごもっともなセリフのヒビキ。でもね、まだ高校生になったばかりの少年に突きつけるセリフじゃないですよね。「鬼の道はひとつじゃない。今は迷ったり、悩んだり、時には躓いたりしてもいい。‥‥でも、最後に進む道は自分で決めろ」って言って欲しかったです。明日夢とライバルでいたかった京介の気持ちは分かりますが、ああいう乱入・破壊シーンにしてしまうのは如何なものでしょう?先週、少しは成長を見せた京介だったのに、あれでは「盗み」と同等レベルに戻してますよ。明日夢に直接殴りかかるなど1対1のシーンにして欲しかったですね。それにしても、ひとみとあきらが2人して明日夢を両側から抑えるんですねぇ(笑)【女たち】ひさびさの三姉御たちの集い。香須実の「いやな予感」は当たるのでしょうか?当たらなかったらこのセリフは意味を持たないので、やはり何か‥‥いやいや、子供向け番組にそんなことはないでしょう。無駄なセリフが好きな脚本家もいますし。イブキと香須実。日菜佳とトドロキ。ヒビキとみどり。決戦の前には必ずある男たちと女たちの別れのシーン。お決まりのパターンだけど、こういうシーンはいつもグッときますねぇ。そして、こういうシーンがある時は必ず誰かが‥‥いやいや、子供向け番組にそんなことはないでしょう。形にだけとらわれ内容は関係ない脚本家もいますし。あれ? ヒビキって師匠がいなかったっけ?【決戦】先週のラストであれだけ街に出現していた魔化魍の影はなく、普段の街と変わりありません。魔化魍の姿が一時的になくても、警察、機動隊、自衛隊とかが出動していて、厳戒態勢になっていてもいいはずなのですが。予想どおり、ヒビキの決心はイブキの身代わりでした。装甲声刃を構えなくても装甲響鬼に変わったりしてますが、大群の魔化魍CGはいい出来になってました。最後だから大盤振る舞いの制作費だったのでしょうか? ところで、「鬼を集めろ!」って洋館男女の助言は無視しちゃったんですかぁ?いつもの3人以外、集まってきませんよぉ。来週は来るのでしょうか?明日夢はオロチを鎮める日を知らされなかったのか、パネルシアターで朗読。京介は感づいて響鬼のサポートに間に合います。これで弟子は決まりのようですね。『響鬼』東映公式HPの次週あらすじでは、「医者を目指して励む明日夢」と‥‥あの新しい鬼は京介なのでしょうか?え?この期に及んでモッチーがピンチに?そんなに盛りだくさんで、来週は30分枠で収まるのでしょうか?ふぅ‥‥やはり今日はいつものような毒も突っ込みもない普通のレビューになってしまいました。さて最終話で僕は泣いてしまうのでしょうか!?(そんなこと知るかぁ!)『響鬼』が終わったら、何をレギュラーのレビューにしていこうかなぁ?☆ ★ ☆日本全国どこでも聞こえるインターネットラジオ【fm GIG】↑のバナーをクリックするとすぐ試聴できます!(音がすぐにでます!音量にご注意ください)「ムーンライト・ブレイク月曜日」(毎週月曜夜9時~)は、DJビっツ!田中氏が、アニメ・特撮・ゲームについて語り、アニメソングをかけ倒す120分です。恒例『響鬼話』『声優あいうえ王』『月間 アニソンベスト3』などのコーナーもあります。リクエストお待ちしてま~す!
2006.01.15
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【里見八犬伝】レビューその1では、沢山のかたにご来訪いただき、多くのコメントをいただきました。ありがとうございました。ここからは、登場人物と主要シーンにスポット当てたレビューにしていこうと思います。まず物語の発端に玉梓の呪いありき。と、いうことで玉梓から始めましょうか。【玉梓】菅野美穂。ホントに演技が上手く、鬼気迫るものがありました。特に金碗大輔に斬られて地面に這い蹲りながら恨みの言葉を吐き、断末魔に伏姫を睨みニヤリと笑うシーン。‥‥恐っ。そのまま貞子になってしまうかのようでしたね。しかし惜しいことに菅ちゃんはまだまだ可愛い感じが拭えません。原作とは懸け離れた角川映画版「里見八犬伝」でしたが、夏木マリが演じた玉梓は素晴らしかった。まさに妖艶。玉梓にはあれほどの妖艶さが欲しかったですね。ちょっと残念なところです。それにしても、今回なぜ玉梓の呪いを蜘蛛として具現化したのでしょうか‥‥妖尼 妙椿の正体は狸。八房を育てた狸であり、玉梓の呪いを受けた狸なのなのです。やはり狸じゃ格好悪かったのでしょうね(笑)原作では妙椿=玉梓ではありません。玉梓が最期に伏姫に導かれ、魂が浄化されていくように涙を流した場面は、勧善懲悪の原作にはないオリジナルなのですが、現代らしいいい場面だったと思います。【伏姫】仲間由紀恵の伏姫は綺麗でした。(ええ、ごく個人的にファンなだけですよ)水鏡を覗く伏姫の顔が犬となる。犬の子八匹を身籠もる。これは原作にもあるエピソードなのですが、それも富山での八房との隠遁生活があったればこそです。やはり、八房不在では唐突でしかないですよね。やむなく放送時間を切り詰めるため、この伏姫と玉梓の2人を同時期に登場させたことが、前述の“八房の不在”の原因なのかもしれません。原作では玉梓と山下定は里見義実と金碗大輔の父 八郎に成敗されます。その後に生まれた伏姫は、生まれながらに玉梓の呪い受けることになります。その護身のお参りをした際、役行者より八つの大玉をもつ数珠を授かります。更に後に伏姫は狸に育てられた奇妙な小犬 八房と出会うのですが、その八房こそ玉梓の‥‥という具合に物語はすすみます。つまり、玉梓と伏姫が同時に登場した時点で、それら様々な事柄がすっぽりと抜け落ちてしまうので、端折るしかなくなるのです。しかし、もしかしたら‥‥八房役の大型の日本犬が見つからなかったことが一番の大きな原因なのかもしれませんね。いまどき調教された大型の日本犬を探すなんて困難極まりないですからね。さすがに八房をオールCGとはいかないでしょうから。原作の金碗大輔は、伏姫を誤って鉄砲で撃ってしまいます。今回のドラマでは、伏姫を誤って弓矢で射てしまうのですが、この場面に関しては今回の解釈を支持したいです。里見義実や犬塚信乃の父 番作が参戦したという結城合戦は1440年。日本に鉄砲が伝来したの1543年。100年も後の話です。そう、原作者 滝沢馬琴はこの歴史考証を誤っているのです。当然、江戸時代の著書ですから仕方ない部分がありますが、歴史公証が確立した後世での弓矢というアレンジは至極もっともだと思います。玉梓の呪いを受けて伏姫の首に掛けていた数珠の八玉に文字が浮かびます。原作では「如是畜生発菩提心」の8文字が浮かび上がるのですが、今回のドラマでは「怨悪淫盗‥‥」でしょうか?うーん、読めませんでした。全文字知りたいところでした。おっと、玉梓と伏姫だけでこんなに長くなってしまいました。この後、八犬士ひとりひとりと丶大法師まではなんとか語りたいのですが、それは【里見八犬伝】レビューその3で。
2006.01.09
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新年一発目の『響鬼』レビュー。 見事に消されちゃいました!今年に入って早くも2度目です。楽天ブログはおバカです(苦笑)さて、今回『響鬼』は、なんか予想したとおりの展開になりすぎです(笑)残り回数が少なくいことも含めて、今回は納得して素直に見ることができたようです(ホント?)ってことで【里見八犬伝】レビューの続きを書くためにさっさと書き上ますよぉ。【洋館男女と超童子・姫】超童子・姫が反旗を翻し、仲間割れによる返り討ち?相打ち?で消えてしまいそうな様相を呈してきました。今まで梵字と思われていたものは古い「鬼文字」ということのようです。梵字そっくりなんですけどねぇ。この際、そういう“逃げ”も良しとしましょうか(笑)洋館男女は、その鬼文字を使えることと、過去の言動から「齢を重ねた元鬼であることは説明しなくてもお分かりでしょ?」、「あえて謎解きはしませんよ」って感じで最終話をむかえそうです。まぁ、ひさびさの芦名星ちゃんの登場ですし、よしとしましょう。【轟鬼】呆れるほどの完全復活です。あの二刀流はかえって戦いにくそうですが。斬鬼の形見の烈斬だけ持って戦えばいいのにねぇ。でも、正月らしく(?)金のバケガニが登場したことですし、よしとしましょう。【魔化魍】オロオチに洋館男女が作り出した改良魔化魍まで登場するのってどうなんでしょう。今回のヨブコは、肩に音波発生器をのっけていなかったようで、露出時間が少ないとはいえちゃんと手直しされていたことは評価したいですが、体の梵字も消してほしかったですね。前話のカシャにいたっては、注連縄褌や梵字(公式HPにちゃんと梵字って書いてあるんですが‥‥。って、蒸し返すかぁ)が昔のままでしたし。いや、紅白のエビ(アミキリ正月バージョン♪)まで登場させてくれましたから、よしとしましょう。【明日夢・京介】やはり明日夢と女の子との指切りの予感が当たりそうです。明日夢は鬼弟子リタイアかぁ‥‥?って、そろそろ髪きれよっ、明日夢ぅ!(いや、いいんです)逆に京介の性格に変化が現れ始めました。明日夢には相変わらずつっかかるけど、ヒビキの言うことを素直に聞き入れ修行に励んだり、欠点を指摘され一度退学した学校にすぐ戻る恥も修行として耐えることもできましたし、よしとしましょう。【おやっさん・郁子母さん】あやっさんが丸めていた餅が既に形作られている餅に比べると、ちょっと大きいです(細かい指摘。笑)郁子母さんはホントに演技が上手い。途中で脚本が変わっても、この人だけはずっと変わらずにいてくれた。安心して見ていられた素晴らしい役者さんでした。いい演技をありがとう(あ、まだ終わってないや)【ヒビキとイブキ】あんな簡単に響鬼が烈風を使いこなしてしまうのは如何なものでしょうか?管の使い手である威吹鬼の立場は?だったら始めから3種の音撃武器を持ち歩けよ!って感じですよね。あ、いや、いいんです。よしとしましょう。それより‥‥夜、呼び出した香須実を抱きしめたイブキ。その2人を陰でじっと見守るヒビキ‥‥って、なんであそこにヒビキがいるんだぁ!?イブキの跡をつけてきた? 香須実の跡をつけてきた?京介のストーカー癖が移ったのかぁ!?いやぁ、最後のシーンは予想外でしたぁ。まさか、ヒビキが‥‥ねぇ(笑)ってことで、残りあと2話。やっとオロチも本格的に始まったようです。関東11鬼の勢揃いは、もしかして最終話だけなの??あ、提供読みが今回からヒビキかと思いきや、明日夢に戻りました。これも予想外だぁ‥‥正月スペシャルドラマ【里見八犬伝】の化け猫が、魔化魍バケネコより魔化魍っぽくて良かったですよ(笑)☆ ★ ☆日本全国どこでも聞こえるインターネットラジオ【fm GIG】↑のバナーをクリックするとすぐ試聴できます!(音がすぐにでます!音量にご注意ください)「ムーンライト・ブレイク月曜日」(毎週月曜夜9時~)は、DJビっツ!田中氏が、アニメ・特撮・ゲームについて語り、アニメソングをかけ倒す120分です。恒例『響鬼話』『声優あいうえ王』『月間 アニソンベスト3』などのコーナーもあります。リクエストお待ちしてま~す!
2006.01.08
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半年前からずっと待ち侘びきたイベントのひとつが終わった。そんな感じですね。滝沢馬琴の原作『南総里見八犬伝』を知る人。新解釈版小説やマンガ、アニメでなら知っている人。33年前のNHK人形劇『新・八犬伝』を知っている人。23年前の角川映画版『里見八犬伝』なら知っている人。『八犬伝』という物語に今回初めて触れようと思った人。この数ヶ月、そんな各々が思い描いてきた『八犬伝』と比べてみて、如何でしたでしょうか?制作発表当初、制作側から掲げられた「原作に忠実に」、「日本のロード・オブ・ザ・リング」は感じられたでしょうか?正直、今回の『里見八犬伝』と滝沢馬琴の原作『南総里見八犬伝』との差異を列挙すると、それだけでかなり長くなってしまい、レビューどころではありません。予想どおり、多くの相違点があったのです。『南総里見八犬伝』ではなく、やはりアレンジされた『里見八犬伝』であったことを原作を知らない人にまずお伝えしておきます。全98巻106冊にも及ぶ日本古典文学史上最長の物語を、正味4時間半の放送枠に収めようとするのは土台無理な話です。しかし、八犬士に纏わる重要なエピソードをなるべく省かないようにしつつ、その枠内にまとめあげたという苦心は評価したいと思います。でも、その為、登場する人物たちの時間軸が混み合い、かなり無理が生じていたのが大変気になりました。まぁそれでも、角川オリジナルといえる角川映画版『里見八犬伝』に比べたら、「原作に忠実」とはいえなくても「原作に近い」といえるものになっていたと思います。今回、大きな錯誤として挙げたいのは、既にご覧になった沢山の方が指摘されている“八房の不在”です。『八犬伝』の縁起である伏姫と八房の数奇なエピソードがなければ、“犬”に纏わる奇譚『八犬伝』にはならないのです。まさに今回放送のものは『八犬伝』ではなく『八剣伝』であり、「八犬士」ではなく「八剣士」の物語でしかなったように思われます。“犬”である意味がなかった。そんな気がします。八房という字を解体すると、「一つの尸(しかばね)より八方に」と読み解くことができます。その名が示すとおり、八房は『八犬伝』の縁起として欠かしてはいけない存在なのです。また、仁義礼智‥‥の文字が浮き出る玉と同じく、八犬士の証である牡丹の痣を里見家の紋という設定にしたのは如何なものでしょうか?里見家といえば戦国時代、実際に現千葉県の房総半島を領地としていた名家。その家紋は二引両紋です。(こちらの記事の画像参照)つまり八犬伝という物語は実在の歴史上に構築された奇譚。しかし、その紋を変えてしまっては単なる架空の国の物語にしかなりません。「里見家」の物語である意味がないのです。タイトルは『里見八犬伝』ではなく『八犬伝』で良かったのでは? と、思えてしまいます。原作での牡丹の痣は、別の意味を持ちます。玉梓の呪いにより、畜生道に落とされ犬と同化する伏姫が、その死によって畜生たる犬を聖なる犬へと転化させます。聖なる犬、それは狛犬のことです。そして、狛犬とは、聖獣 唐獅子のことです。唐獅子は牡丹の花を好み、「唐獅子牡丹」といわれるように、唐獅子と牡丹は一対として多用されます。つまり、犬士たちの牡丹の痣は、ただの“犬”としてではない“聖なる犬”である証なのです。仁義礼智‥‥の文字が浮き出る八玉を持つ“数珠”にもまた説明不足を感じました。今回は唐突に登場し、その由緒は最後まで語られることはありませんでした。里見家代々の家宝だったという解釈でいいのでしょうか?原作では、伏姫が幼き頃に彼の役行者(えんのぎょうじゃ)から授かったものとされています。役行者とは、修験道の祖であり神仙人の如し者です。それ故にあの八つの玉は霊験を宿していたのです。時間の関係上難しいながら、口頭でもそのような説明は欲しかったと思います。あれでは、伏姫が突然に霊力を得て、玉に力を与えたかのような錯覚をしてしまいます。他にすごく気になったものとしては、・ジョン・カビラのナレーションは興ざめ以外の何ものでもなかった。・ワイヤー・アクションは、ほどほどにして欲しかった。・不自然なCGの挿入シーンが多かった。無理しなくても良かったのでは‥‥・八犬士は仕官するまではほとんどが貧乏浪人のはず。ワダエミの衣装は綺麗すぎてそれが伝わって来ない。・合戦は陸戦より原作どおり海戦をメインにするべき。あの時代、房総半島は陸の孤島のようなもので大軍で移動するのは難しいはず。・騎馬軍がモンゴル騎馬軍に見えた(笑)などです。まぁ、何だかんだ言ってますが、今回の『里見八犬伝』はドラマとしては面白かったです。ホント。次は、登場人物と主要シーンにスポット当てたレビューを‥‥と思いましたが、長くなりますので今日はここまで。まだまだ言い足りない部分もありますし、もちろん良かった点も多々ありますので、それは【里見八犬伝】レビュー その2で。
2006.01.05
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先ほど10万アクセス突破いたしました!昨年末に感謝を述べたばかりですが、思った以上に早く、また感謝の気持ちを述べる機会がやってくるとはうれしい限りです。昨年5月にこのブログを始めた時点では、これほどの沢山の方にご来訪いただけるとは思ってもいませんでした。これもこのブログに日記リンクしていただいた方々をはじめ、記事へのトラックバック、コメントをお寄せいただいた方々、そして少しでもこの拙い記事に目を留めていただいた方々のおかげです。本当に感謝しております。ありがとうございました!この新年2日間のアクセス数も4,000件を超え、このブログの短期アクセス記録も更新することができました。重ねて感謝いたします。今後とも、どうぞよろしくお願いいたします!さて、本日最初の記事で述べたように、10万カウント目を踏んだ方に記念品『南総里見八犬伝・錦絵ポストカード 仁義礼智忠信孝悌 8枚セット』と『南総里見八犬伝・里見家家紋入りバンダナ 仁義礼智忠信孝悌 紺色』をお贈りしたかったのですが、どうやら、楽天ブログに登録されていない方だったようで、残念ながら記録に残りませんでした。そこで、また後日、別な形でプレゼントさせていただきます。 南総里見八犬伝・錦絵ポストカード 8枚セットと南総里見八犬伝・里見家家紋入りバンダナ(※本日、お昼に書いた記事が、あまりにアクセスが集中したせいか、 ブログが誤作動を起こし消失してしまいました。 コメントをお寄せいただいた、しげちさん、sendai1997さん、sora810さん、 せっかくのコメントが消えてしまって申しわけありません)
2006.01.03
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2006年 元旦多聞亭2006年が始まりました。今年もこのブログをよろしくお願いします。皆さんはどんなお正月を迎えられていますか?僕は大晦日、元日と2日続けて、飲み食いしすぎて、新年早々胃の調子がおかしいです(笑)さて、大晦日の『NHK紅白歌合戦』はご覧になりましたか?布施明さんの「少年よ」、良かったですよねぇ~♪ゲストはせいぜい細川さんだけかなと思っていたのに、まさか!? 響鬼、威吹鬼、轟鬼まで出演するとは‥‥よくやってくれた、NHK! 拍手♪このブログに寄せられた皆さんのコメントそのものが叶えられた格好になりましたね。『響鬼』ファンにはホントに素晴らしい2005年の締めになったのではないでしょうか。僕は思わず熱いものをこみ上げてきましたが、家族と一緒に観ていたので、そこはグッとこらえました(笑)仲間由紀恵ちゃんもそつなく司会をこなしてくれて、良かった良かった♪ここのところ下がる一方だった『紅白』視聴率も、7年ぶりに前年よりアップしたようです。響鬼効果? 仲間効果?民放各局が他局とコラボし始めた昨今、伝統の『NHK紅白歌合戦』といえども、時代の波に柔軟に対応する姿勢が良かったのでしょう。けっして他力本願なんて思っちゃダメですよぉ(笑)そして、いよいよ今晩は『里見八犬伝』(TBS系夜9時~)です。今晩は飲まずに観るぞ~!あ、今晩の【fm GIG】「ムーンライト・ブレイク月曜日」は、『アニソン紅白歌合戦』~♪(夜9時~)お楽しみに!【fm GIG】は、日本全国どこでも聞こえるインターネットラジオ↑のバナーをクリックするとすぐ試聴できます!(音がすぐにでます!音量にご注意ください)
2006.01.02
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