日本人の魂の蘇生のために

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2005年10月27日

A級戦犯と呼ばれている人たちが、仮にその名の通りに極悪人だとしたら、なおさらに神として祀るというのが、日本人の神祀りの仕方だ。

この世に恨みを残す悪霊であればあるほど、その無念の思いが人々に災いをもたらさぬように神として弔い祀るのが、古来からの日本人（神道）の神祀りの一つなのだ。

つまり、中国や韓国の人々にとって、A級戦犯が自分のたちに酷いことをした、まことに悪霊であればあるほど、尚更にその悪霊たちを神として祀るのは、日本人の古来からの宗教観に照らせば、至極当然のことだ。
それを彼らが否定することは、他民族の宗教観に干渉していることに他ならず、内政干渉以前の問題である。

ただ中国や韓国の人々を責める以前に、あたかもよその国の文化であるかのように、自国の精神文化を知らなくなってしまった、私たち日本人自身に一番の問題があり、それを彼らにきちんと説明できないことに、今回の靖国問題の元凶があるといえる。

それではなぜ私たちは自国の精神文化の根幹的な部分が、さっぱり分からなくなってしまったのか。
それが戦争に負けた国の国民がたどる末路ということだ。

戦後６０年にして、日本人の魂は息の根を止められたといえる。

靖国問題はいわば、心臓が止まり、魂が抜けようとしている患者に、電気ショックを与えて再び心臓を動かし、魂を呼び戻すための、最後の蘇生術だ。

『この国を愛するために「靖国」』

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