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カテゴリ: Book Review
「回想のビュイック8(上・下)」(スティーヴン・キング、新潮文庫)を再読。

警官である父カートを事故で失った少年ネッド。父の生前の勤務先である警察分署のガレージに封印されている、謎の車「ビュイック8」にまつわる様々な逸話を、父の同僚である警官たちから聞く、という物語。

このビュイック8は、車の形状をしているが実は車ではなく、しかもこのモノの周りで不可解な現象が多発し、カートがそれらに夢中になっていたことが語られていく。

と、これだけ書くとキングお馴染みのホラーに聞こえるかもしれないが、作者による覚え書によれば


本書の物語は、人生のさまざまな出来ごとが本質的には解読できない性質をもっていることや、その数々の出来ごとに首尾一貫した意味を見つけるのは不可能だということへの考察になった……と思う。


ということである。また、訳者あとがき(訳者はキング作品をたくさん手がけている白石朗)によれば、


…”新生キング”ならではの、人生についての透徹した視線が随所に感じられるばかりか、それが前篇に通奏低音のように流れている点や、登場人物の口を通して深い思索がちりばめられている点、そして全体からある種の達観が浮かび上がってくる…


とのことである。キングの最近の作品に見られる「人間ドラマ」を描いた1作になっているのである。






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Last updated  2012.03.17 09:15:45
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