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カテゴリ: Book Review
「光待つ場所へ」(辻村深月、講談社文庫)を読む。

どうした辻村? どうした千葉大教育? というのが正直な感想。

6篇の短篇・中篇からなる1冊なのだが、小説というより「日記」に近い感じ。何がどうしてどうなったかが描かれているだけで、心象描画がほとんど出来ておらず、読んでいて面白味を感じなかった。巻末解説も私の思いと全く違うこと(ベタ褒め)を書いており、腑に落ちない。ただ結末が知りたくて、残りページをカウンドダウンしながら読んだだけ。

例えば「チハラトーコの物語」という作品では、タイトルからすぐに 「スロウハイツの神様」 の登場人物が出てくるだろうな、と推測でしたし、実際に「赤羽環」が登場している。他の作品にも他の辻村作品の登場人物が出ているのだが、さすがに全部は気付かなかったし、敢えてここで書くほどもないかなと思う(辻村作品は他の作品の登場人物が出てくることが多過ぎる)。

ひとつ懐かしかったのは「樹氷の街」という作品で、中学生がコンクールで歌う課題曲が「大地讃頌」だったこと。コレ、私も中3の合唱コンクールで歌った覚えがある。ただタイトルにある「樹氷の街」(こちらは自由曲ということで登場)という歌が実在するかどうかは知らない。

面白くないと言いながらも、一篇一篇を取り出せば面白い表現と言うか描画もあったので、少し引用しよう。



着実に現実に根を下ろして自己像とともに成長を続ける存在は、私にとっては敵だ。私が変わっていないことを非難する権利は誰にもない。―私が勝手にこだわっているだけ。本当は誰も私のことなんか非難していないことも知っている。だけど、人生で生きていくためには敵が必要なのだ。私にも、彼女のような人にとっても。

(「チハラトーコの物語」より)

最後に漢字クイズ。
グズ るように言う( 愚図 )。

これで今年64冊目。


光待つ場所へ/辻村深月







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Last updated  2013.12.02 20:23:18
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