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カテゴリ: Book Review
「インシテミル」(米澤穂信、文春文庫)を読む。

「ある人文科学的実験の被験者」になるだけで時給11万2000円が貰えるという破格のアルバイトに12人の男女が応募。地下実験施設<暗鬼館>に7日間閉じ込められることになった彼らが直面した実験の内容は、より多くの報酬を巡って参加者同士が殺しあう推理ゲームだった…。

参加者は<暗鬼館>内でそれぞれ個室を割り当てられるが、その個室には鍵はかからない。更に各個室に置かれた<おもちゃ箱>には殺人の凶器とその能書きを記した<メモランダム>がある。そんな極限状況の中で参加者たちは文字通り疑心暗鬼に陥っていく…。

久しぶりに背筋のゾッとするようなミステリを読んだなぁという気がする。殺人と犯人当ての推理が繰り返される本作はもちろん本格ミステリ(しかも密室モノ)なのだが、上記のような設定ゆえにサイコ・ホラーとしての色も濃く「ダーク・ミステリ」とでもいうような作品。私の大好きなタイプの作品だ。

巻末解説によれば本書で米澤はもとはといえばスティーヴン・キングの「死のロングウォーク」をやりたかったとか。たしかに本作はキング的な感じもする。だから私は気に入ったのかもしれない。

ちなみに本作は冒頭に、

警告

それでも良いという方のみ、この先にお進みください。


とあるように、読む人をかなり選ぶ作品であると思う。これまで米澤作品は「古典部」シリーズしか読んだことがなかった私には、米澤作品の新たな魅力に気づかされた。何気なくBOOK OFFで粗筋だけ読んで買ったのだが、大正解だった。他の米澤作品も読んでみたいと思わされた。

今年18冊目読了。


インシテミル/米澤穂信





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Last updated  2015.03.12 08:48:38
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