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カテゴリ: Book Review
「オーダーメイド殺人クラブ」(辻村深月、集英社文庫)を読む。

タイトルを見ただけで辻村は何て素敵で素晴らしい作品を書くのだろうと思った。このタイトルだけからいろいろ想像して、それから読み始めた。

クラスで「リア充」グループに属する中学生・小林アンは、死や猟奇的なものに対する興味を隠し、友人・恋人(付き合う・別れる)・親子といった、些細なことで激変する人間関係に悩む日々を送っている。親は全く自分のことを理解していないし、友人や恋人もいつ手のひらを返したように仲間内からアンを外してしまうか判らない。そんな状況に絶望感を抱いたアンは、クラスメートの男子・徳川に自分の殺害を依頼する。二人はこれまで「少年A」や「少女A」が行ったことのないような方法での殺害事件を計画することとなるのだが…。

中学校のクラスカーストやヒエラルキー、中二病特有の人間関係(友人・恋人・親子)などといった現代社会が抱える教育現場における問題を背景というか通奏低音に置きながら進んでいくストーリー。話の立ち上がりが遅く、100ページ目くらいでやっと「殺害計画」の話が出てくる。それまでは上記の「通奏低音」の話が軸であった。まぁ話の立ち上がりの遅さはキングで慣れているし、読者を作品世界に呼び込むためのひとつの技法でもあるので、私はほとんど気にならなかった。

結末に関しては、ちょっと甘いんじゃないかと私は思った。巻末解説の大槻ケンヂによると、その優しさが辻村作品の魅力なんだとか。まぁどっちと感じるかは読者次第ということで。

ちなみに本作には辻村の別作品「スロウハイツの神様」(感想は コチラ )の登場人物、チヨダ・コーキらしき人物の名前がチラッと出てくる。こういうところも、辻村とキングは似ている。

これで今年40冊目読了。


オーダーメイド殺人クラブ/辻村深月










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Last updated  2015.05.23 02:52:52
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