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カテゴリ: Book Review
「君へ。つたえたい気持ち三十七話」(鷺沢萠ほか、ダ・ヴィンチ編集部/編)を読む。

本棚の奥から埃をかぶっていたのを引っ張り出して読んだ。最近何故か短篇小説づいている私。

この本が出たのは、PCやメール、携帯電話をみんなが使い始めた頃で、そのほかにはFAXや国際電話がふつうに使われ始めた時代である。そして人間のやっていることは相変わらずコミュニケーションと恋愛。これは、「PCやメール…」を「スマホやSNS」に置き換えればそのまま現在にも当てはまるから面白い。

冒頭の鷺沢さんの若かりし頃の大恋愛話は「超」がつくほど凄くて印象的だが、敢えてそこ以外から気に入った箇所を引用しよう。

負担を減らすための便利なツールとして使いこなすか、逆にのめり込んで一日中向き合わずにはいられなくなるか、メールの使い方も人次第なのかもしれないが。(山本文緒「試行錯誤はまだまだ続く」より)

世の中がどう変わり、通信手段がどう変化しようとも、送り手の心というものは必ず刻印されている。(宮本輝「バーチャル……?」より)

「あんな男かもしれないけど、だったら尚更、あんな男のために、これから出会う男たちを信じないなんて、もったいないとは思わない?」(唯川恵「失恋メール」より)

大切な一言を見つけ出すのは、自分ではなく相手なのだ。一行の価値は相手が決めるのだ。(瀬名秀明「一言が伝えられない」より)






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Last updated  2019.01.12 08:10:34
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