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カテゴリ: Book Review
「放課後に死者は戻る」(秋吉理香子、双葉社)を読む。

先日読んだ「君の膵臓を食べたい」の巻末の新刊案内(って既に新刊じゃないけど)でタイトルと粗筋を見て、「これ読みたい」と思い、近所の図書館の蔵書検索かけたら見事にヒット!で、読んでみた。

冴えない男子高校生・小山のぶおは何者かに崖から突き飛ばされて落ち、死亡する。しかし、魂だけは残っており、彼を助けようとして同じく落下した別のイケメン高校生・高橋真治の体の中に宿る。小山は高橋として生活しながら2か月後には元の学校の元のクラスに転校生としてやってくる。勿論、彼の目的は犯人捜し。誰が自分を殺したのか、このクラスの中にいるはずなのだが…。

という設定だけでも私の好きなパターンだ。学園、ミステリ、そしてホラーというかオカルトというか、好きな要素が詰め込まれている。しかも、読み進めるとそれだけではないことが判る。「他人として生きる」ということは、他人をも自分をも客観視することであり、それまでのオタクな自分を顧みたり、イケメンになって女子たちの注目を浴びたりする中で、小山はそれまでの自分の世界観が覆っていくのを感じる。この辺は読んでいて凄いなぁと思ってしまった。

そして結末は…ちょっと安直すぎるんじゃない?って思わせるのは前振りで、実は2段落ち。しかもなかなか手の込んだ2段落ちになっていて、これまた面白い閉め方だなと思う。とにかく、小山の心の成長が全編にわたり見事に描かれている。

<本書で勉強になったこと>
「鉄道オタク」は英語で「railway buff」という。「buff」は「ファン、マニア、○○狂」といった意味。

<t-crossさんから一言>
同じオタクでも「パソコンオタク」は「computer geek」という。この「geek」は単にパソコンばかりやっているというだけでなく、「服装がダサい」というニュアンスも含んでいる。洋の東西を問わず、オタクの服装はダサいんだね。

以下、印象的だった箇所の引用。今回は高橋になった小山の独白から。

そうか。ルックスの良い奴は、結構リアルにギャルゲーみたいな毎日を送ってるんだ。





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Last updated  2019.08.11 07:36:11
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