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新しいジムは朝10時開店。スタジオの予約をしない人は入口付近でゆる~く集まり、予約を取る人は横に並んで待っています。そんな朝、ジムで仲良くなったお二人に会いました。「おはようございます」と挨拶すると、いきなり「可愛い!」えっ? 私?(笑)そういえば連休前に、クマさんと一緒に美容院へ行って、髪を1.5センチほど切ったんでした。「髪、短くなって可愛くなったよ」「若くなったよ」と続けて言ってくれて、「可愛いって言ってもらえるような年やないけどね~」と言うと、みんなで大笑い。朝から嬉しいひと言をいただきました♪開店すると会員証を提示して、スタジオの場所を取ります。別料金を払えば前もって予約することもできますが、私はそこまでしなくてもいいので、その日に取っています。入口にはオセロの盤のようなボードがあって、数字の書かれたボタンが磁石で貼り付けてあります。気に入った場所のボタンを取って、スタジオの入口にある同じ番号のボードに戻します。これで自分の場所を確認する仕組みです。この日はピラティスをしたあと、フィータボディという足を鍛えることをメインにした運動もしました。しっかり汗をかいて、いい運動になりました。そして、このお二人も同じスタジオに入られました。ご近所のお友達同士だそうで、以前は二人でウォーキングをしていたそうです。でも、この暑さでは外を歩くのも大変。自宅から歩いて2分ほどのところにジムがあるので、二人で一緒に入会したそうです。私より1か月先輩のお二人です。連休中もずっとジムに来ていたそうで、それに比べて私は・・連休中はジムにも行かず、自宅でまったり(笑)「ずいぶん違いますね~」と、またまた大笑いでした。こんなふうにジムでおしゃべりしたり、ちょっと嬉しい言葉をかけてもらったり。こういう小さな出来事が、なんだか嬉しいです。FC2・・はこちらから
2026/09/26
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2013年に足楽さんのことを知り、初めてインソールを作っていただいてから、もう13年になります。私が足の痛みを感じ始めたのは、2003年頃のこと。左足にモートン病があり、普通の靴で歩くと左足裏の中指のつけ根が痛くなって、歩けなくなることが続いていました。それから足楽さんに出会うまでの約10年間、いろいろなインソールを試しました。整形外科でモートン病だと診断されたときには、保険で作れるインソールも作りました。6万円ほどするものの3割負担だったと思います。それでも、私の足には全然合わなくて・・。「こんなにお金を出したのに、これでは使えない」本当にお金を溝に捨てたような気持ちでした。いろいろ試してもなかなか自分の足に合うものがなく、歩くことが大好きなのに、痛くて思うように歩けない。そんな10年間は、本当に辛かったです。足楽さんそんな時に出会ったのが足楽さん。丁寧に足を見てくださり、私の足に合わせて特注のインソールを作っていただきました。そして・・そのインソールを入れて歩いてみると、あ~~~ら不思議。どんなに歩いても痛くならない。「やった!」と思わず声が出たほどでした。それからずっと、足楽さんのインソールを使い続けています。おかげで安心して歩けるようになり、私の生活には欠かせないものになりました。今回は足楽さんから割引セールの案内が届いていたので、新しく作ることにしました。クマさんも最近、O脚のような歩き方になってきたのが気になっていたので、相談して、今回は一緒に作っていただくことに。初めてインソールを入れて靴を履いたクマさんの感想は、「内側に寄せられる感じがする」「履き心地はすっごく良い」とのこと。歩き方のクセをそっと整えてくれるようで、とても気に入った様子でした。一足2万円。私にとっては、決して安いものではありませんが、歩けることの安心には代えられません。靴を購入するときには、必ずこのインソールを持っていって、インソールに合う靴を選ぶようにしています。13年間ずっと私の足を支えてくれている、大切な相棒です。足楽さんの予約は朝9時。5分前に到着して、しっかり足を見ていただき、終わったのは11時半を過ぎていました。せっかく姫路まで出てきたので、帰りに「海鮮うさぎ」でランチをすることに。店内は個室風に区切られていて、まわりを気にせずゆっくり食事ができる落ち着いた雰囲気です。奥の方には団体さんが入っていたようで、賑やかな声が聞こえてきました。接客もスマートで、和風のお洒落な雰囲気もいい感じ。ここは以前から何度も来ている、私のお気に入りのお店です。海外からの団体さんも利用しているそうで、人気のお店なんですクマさんは日替わりのナスの肉巻きと、ツナシのカルパッチョ。ツナシというのは、関西でコハダのことをそう呼びます。酢でしめたコハダが大好きなクマさん、嬉しそうに即決していました(笑)小鉢・茶碗蒸し・味噌汁も付いていて、見た目にも満足のセットです。私は週替わりの海老天のチリソースがけ。こちらもサラダ、小鉢、茶碗蒸し、味噌汁が付いていて、彩りもよく、美味しくいただきました。食後にはコーヒーもいただいて、足を見てもらったあとのちょっとした疲れも取れて、ゆっくり休憩できました。FC2・・はこちらから
2026/09/25
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昨日は久しぶりにクマさんとロピアへ。買い物に入ってすぐ、目に飛び込んできたのが北海道産のトウモロコシでした。見切り品とはいえ、5本で198円+税。これは買わなくちゃ(笑)と思わず手が伸びて、気づけばカゴの中へ。家に帰ってさっそく湯がいてみました。湯気の向こうから甘~い香りがして、ひと口かじると粒がぷちっと弾けます。「美味しい~♪」思わず声が出るほどで、これは本当にお買い得でした。夜、ノブが帰ってきて、湯がいたトウモロコシを見るなり「美味しそう」食後に美味しそうにかぶりついているのを見て、私まで嬉しくなりました。買ってきてよかった~♪ロピアでたまたま見つけたトウモロコシ。こんな小さな買い物が、その日の食卓をちょっと嬉しくしてくれました。FC2・・はこちらから
2026/09/24
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敬老の日、こんなお祝いが届きました。75歳以上の方に配られているもので、黄色い封書の中には長寿者名簿と、福寿堂さんの栗入りミカサが入っていました。「寿」と「敬老」の焼き印が入った特別なお菓子。ここの和菓子は本当に美味しいので、いただくのが楽しみです。クマさんは、もう何度かいただいている敬老のお祝い。そして今年から、私の名前も名簿に載りました。普段、実年齢を言うと「えっ、そんな歳なんですか?」と驚かれることが多い私。10歳以上若く見られます(笑)そんな私も、とうとう敬老のお祝いをいただく側になりました。なんだかちょっと不思議な気分です。そして、お昼はオムライス。私が「お昼、オムライス食べたいな」と言うと、クマさんが作ってくれるんです。今日も作ってくれたのですが、私の分はちょっと失敗したらしく、「自分のと交換しようか」と言ってくれました。でも、量が違いすぎるし、食べたら同じだから「いいよ」と(笑)食べてみると、卵がふんわりしていて、とっても美味しかったです。敬老のお祝いをいただいた日に、いつものようにクマさんが作ってくれたオムライス。敬老のお祝いとクマさんの優しさ。二つの嬉しいことがあった一日でしたこれからも二人で、のんびり、ゆっくり過ごしていけたらいいなと思います。FC2・・はこちらから
2026/09/22
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夜はエアコンなしで窓をあけて、ゆっくり眠れるようになりました。 それでも日中は気温が上がり、暑さが戻ってきます。 昨夜は、北の窓から吹き込む強い風でふっと目が覚めました。 台風の影響でしょうか。 雨は降っていなくてほっとして、慌てて窓を閉めました。朝も窓をあけていると、涼しい風が部屋の中を通り抜けていきます。 朝からクマさんは畑へ。 私はいつものように、1時間半ほどたった頃に 冷たい飲み物と少しのおやつを持っていきました。けれど今朝は、畑を見渡しても姿が見えず、 裏に回ってみてもいなかったので、家に戻りました。そのとき、風の気配に誘われるように視線を向けると、 ペネロペがそっと咲いていました。 ブロ友さんからいただいた挿し木苗から育てた、やさしいバラです。 白い花びらが幾重にも重なり、中心には淡い黄色が息づいています。 光を含んだように咲く姿が、庭の空気をそっと整えてくれる子です。挿し木から育てたバラは、 咲いてくれるだけで胸の奥が温かくなる特別な存在です。 小さな苗だった頃から見守ってきた時間があるからこそ、 咲いた姿を見るたびに「よくここまで育ってくれたね」 と、そっと語りかけたくなります。ペネロペは枝の伸び方も素直で、花のつき方もやさしく、 庭の片隅でそっと光を灯すように咲いています。 その姿は、庭仕事の合間に心を和ませてくれる大切なひとときです。これからも、この子のやさしい咲き方を見守りながら、 静かな庭の物語をゆっくり重ねていこうと思います。FC2・・はこちらから
2026/09/21
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クマさんが庭の芝を刈ってくれました。 私は刈った芝をガンジキで掃き集めて、 ガーデンバッグに放り込んでいきます。 伸びた芝がスッキリして、庭が軽くなったような感じです。芝の青い香りが漂って、風が少しだけ涼しく感じられたその時・・ふっと目に飛び込んできたのはアブラハムダービーでした。淡い桃色が重なって、 中心に向かって少しだけアプリコットが混じるような、 やさしい色合い。 咲いているだけで庭の空気が柔らかくなるような子です。廃盤になってしまったと聞いて、 庭に咲くこの一輪がますます愛おしく感じられました。 もう手に入らないと思うと、 今ここに咲いてくれていることが とても特別なことのように思えてきます。我が家では地植えで育てているので、 根もしっかり張って、 毎年きれいに咲いてくれます。 風に揺れる姿を見るたびに、 「大切にしないと」と思います。これからも、 庭の片隅で咲いてくれるこの子を やさしく見守っていこうと思います。FC2・・はこちらから
2026/09/20
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畑に行ったクマさん。 しばらくすると、庭のほうからチェーンソーの音がしてきました。 胸がドキッとして外に出てみると・・ どうしても割れなかった木を、チェーンソーと6キロの重さのある斧でわっているところでした。5月に手を切った、あのチェーンソーです。 見ているこちらは少しひやっとしながらも、 クマさんは黙々と作業を続けていました。あのケガをしてから、クマさんは必ず皮の手袋をしてチェーンソーを使うようになりました。 手を守るその姿に、こちらも少し安心します。この画像は4月の画像ですこの薪割り機で7トンまで割れます・・それでも割れないものがあります・・薪割り機でも試してみると、 すぱっと割れる木もありました。 それでも最後に残ったのは、 どうしても割れない手強いものばかり。 木の中の節やねじれが、しっかり力をため込んでいるようです。肩でハアハアと息をしていたクマさんに冷たいジュースを持ってきて休憩してもらいました落ち着くと再挑戦・・チェーンソーで切れ目を入れてそこを目指して6キロの斧を力いっぱい振り下ろします・・わずかにヒビの入る音がしました・・メキッ!額に汗をいっぱいかきながら更に斧を振り下ろすクマさんバキッ!!割れたぁ~~~~~~~!!!!!!割れた木を見ると、根のところの節がしっかり詰まっていて、これなら簡単には切れないはず・・と改めて納得しました。クマさんが苦労して作ってくれる薪。その薪がストーブでくべられて、身体の芯までじんわり暖かい冬を過ごせます。手強い木を割る汗も、チェーンソーの音も、皮の手袋をはめた手元も・・すべてが冬のぬくもりにつながっていると思うと、感謝しかありません。FC2・・はこちらから
2026/09/19
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今日、業者さんがエアコンの隙間を確認しに来てくださいました。最初に、一人が本体を抱えて支え、 もう一人がどこがどうなっているのかを丁寧に点検してくれていました。 そのとき、ビスが真ん中ばかりに集中して打たれていて、 端の方にはほとんど打たれていなかったことがわかりました。そのため、設置前は前に向かって下がるように傾いていたようです。 そしてビスを打って本体を固定したあと、 離れて見てみると右側が下がっているのがわかり、 そのことを業者さんに伝えました。本体を再度設置し直してくれたのですが、 それでも直らず・・ 結局いったんエアコンを取り外し、 壁の取り付け部品からすべてやり直すことになりました。直す前の隙間直したあとの隙間取り付け直したあとは、隙間が前より狭くなり、 きゅっと収まってくれました。 この隙間はどうしようもない仕様のようで、 日立の製品では同じ症状が出た方が 一週間前にもいらしたそうです。業者さんではこれ以上どうしようもないとのことでしたが、 「これで大丈夫です」と太鼓判を押して帰られたので、 ようやく安心できました。FC2・・はこちらから
2026/09/18
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昨日は私の誕生日でした。朝いちばんでジムへ行き、エアロビでしっかり身体を動かして、大汗をかいて帰宅。軽くお昼ご飯をすませると、そのあとクマさんと一緒に、久しぶりに昔から通っていた美容院へ。扉を開けると「久しぶりやね」と、にこやかに迎えてくれました。この美容院は、今ではクマさんだけがずっと通い続けている場所。息子たちが幼い頃からのお付き合いで、気づけば40年以上になります。予約していたので、まずはクマさんのカットから。そのあと私の番になり、肩にかかっていた髪が短くなって軽くなりました。鏡の中の自分が少し明るく見えて、その変化が嬉しかったです。今通っている美容院は、縮毛矯正・カラー・カットを一度にしてくれて、3時間半ほどで終わる便利さがあります。昔からの美容院は、縮毛矯正とカラーは別々で、縮毛矯正だけでも半日かかります。今回はカットだけだったので、クマさんと並んで座る時間をゆっくり味わえました。帰りにケーキを買って帰宅。クマさんは大好きなモンブラン。私はいちじく。ノブには桃といちご。それぞれ好きなものを選んで、久しぶりに家族で誕生日のケーキを囲みました。特別なことは何もないけれど、ジムへ行って、美容院へ行って、ケーキを買って。こうしていつものように過ごせたことが嬉しい、そんな誕生日でした。FC2・・はこちらから
2026/09/17
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昨日は、リビングとノブの部屋のエアコンを まとめてクリーニングしてもらう日でした。内部のカビを指摘されてからずっと気になっていたけれど、 実際に洗い流された水は真っ黒で、 「こんなに汚れていたんだ・・」とリビングのエアコンはお掃除機能付きで、 内部の配線がとても複雑らしく、 分解から洗浄まで2時間以上。 作業の手が止まるたびに、 「そんなに入り組んでいるの?」と横で見ながら驚きました。画像はお借りしましたノブの部屋のエアコンも同じくお掃除機能付きでしたが、 こちらは配線がそれほど複雑ではなく、 作業もすっと進んでいきました。 同じお掃除機能付きでも、 機種によってこんなに違うんだなぁとしみじみ。10時30分に来てくださって、 すべてが終わったのは 2時過ぎ。 長い一日だったけど、 これで安心して使えると思うとほっとします。夜、ノブが帰宅して 「エアコンクリーニング終わったの?」と聞いてきました。 「終わったよ。これで快適になるね」と答えると、 ノブもうなずいていました。 空気がきれいになると、気持ちまで軽くなる気がします。担当の方から、 リビングのエアコンの取り付け部分に 壁との間に0.7センチほどの隙間があり、 少し傾いていることを教えていただきました。 手前に強く押し下げると落ちることもあるので、 なるべくそっと扱ってほしいとのこと。最初からなのか、途中でそうなったのかはわからないけれど、 もしこの隙間が広がるようなら 買ったお店に相談したほうがいいそうです。正直、そこまで細かく見ていなかったので、 いつから空いていたのかはわかりません。 そんな注意を受けて、 胸の奥が少しざわっとしました。今回のクリーニングは購入店にお願いしたので、 隙間が広がるまで待たずに 早めに連絡してみようと思います。FC2・・はこちらから
2026/09/15
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一昨日のことけたたましいサイレンの音を聞いてびっくり!すぐ近くに止まったので様子を見て来ました。家に戻ると、 クマさんが裏のTさんと話をしていました。 しばらくして戻ってきたクマさんの手には、 卵が2パック。 藤橋さんの「夢美人」という卵です。あとから植えたスイカが4つ実ってて、 クマさんがそのうちのひとつを 「もし、あかんかったらごめんな・・」 と言いながらTさんにお裾分けしたんだそうです。 それが、とても美味しかったそうで・・ そのお礼にと、卵を持ってきてくださったのです。藤橋さんの卵は、 卵かけご飯のお店でも使われるブランド卵。 昔、我が家の近くで作られていた頃は、 かごを持って割れ卵を買いに行ったものでした。 今は場所を移して大きくなったけど、 変わらない美味しさが続いています。ただ・・ ちょっと高い(笑)我が家は卵の消費がすごいので、 普段は特売の卵を買っています。 だから、こういう美味しい卵をいただくと、 なんだか特別で嬉しい気持ちになります。さて、何にして食べようかな。 やっぱり卵かけご飯かなぁ。ご近所さんからの、ちょっと嬉しいお裾分け。こういうやりとりがある暮らしは、やっぱりいいものだなぁと思います。FC2・・はこちらから
2026/09/13
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昨日のことです。突然、けたたましいサイレンの音がして、びっくりしました。近くで止まったので、気になって見に行ってみると、すぐ裏のお家でした。男性のひとり暮らしのお宅で、レスキュー車が2台に救急車。しばらくすると警察の方も駆けつけ、ふと見ると民生委員の方もいらっしゃいました。玄関も窓も、鍵がしっかりかかっているらしく、はしごをかけて2階の窓を確認していましたが、こちらも鍵がかかっている様子。どうするのかな・・と見ていると、下から「確保!」という声が聞こえ、2階に上がっていた方も降りてきて、お家の裏へ入っていきました。その後どうなったのか気にはなりましたが、いつまでも見ているわけにもいかず、私は自宅へ戻りました。結局、何があったのかは分からないままです。ご近所で突然こんなことがあると、やっぱり驚きますね。実は、もうずいぶん前のことですが、近所でひとり暮らしのおばあさんが亡くなっていたことがありました。その時も、しばらく姿を見かけないことを気にしたご近所の方が民生委員さんに連絡して、分かったそうです。そんなことがあったのを思い出したので、今回も大丈夫だったのかな・・と、ちょっと気になっています。何事もなければいいのですが。FC2・・はこちらから
2026/09/12
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数日前から続く雨のおかげで、朝晩はすっかり涼しくなりました。雨さえ降っていなければ、窓を開けるだけで気持ちのいい風が入ってくるのに、この日はしっかり降っていたので、窓を閉めてエアコンをいれました。ジムから帰ってきて軽いお昼をすませるとクマさんと買い物へスーパーで大根が安売りしていたので今夜の夕食はおでんにすることに。切り口がみずみずしくて、 煮込む前から美味しくなる予感がありました。 じゃがいもはクマさんの畑のもの。 鍋に入れると、家の味がひとつ加わるような気がします。我が家のおでんは、手羽元を使います。 ゆっくり煮込むと、軟骨まで柔らかくなって、 だしにやさしい旨みが広がっていきます。 午後の台所は雨の音と湯気だけで、 静かで、落ち着いた時間でした。クマさんと私は、いつものように先に夕食を済ませます。 雨の日のエアコンの涼しさと、 鍋のあたたかさが混ざり合うような夜でした。ノブが帰ってくるのは、だいたい8時から9時。 雨の中を帰ってきて、キッチンをのぞいて、 「今日はおでん?肌寒くなったからちょうどいいね」 と、笑ってくれました。ノブはおでんの卵が大好きで、 わたしはいつも多めに入れておきます。 この日も、気づけば卵を5こペロッと。 その食べ方がなんとも可愛くて、 見ているだけで胸がほっこり。雨の音、エアコンの涼しさ、 そしてゆっくり煮込んだおでんの温度。 季節のうつろいの中で食べる手羽元おでんは、 いつもの味なのに、どこかやさしく感じられる夜でした。FC2・・はこちらから
2026/09/11
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昨日、長男から梨が届きました。 箱を開けると、丸々とした梨がきれいに並んでいて、 まずは仏様にお供えをして、 残りはラップにくるんで冷蔵庫へ。冷えた梨をひとついただくと、 みずみずしくて、とっても甘い。 口に入れた瞬間、 「送ってくれてありがとう」と思わず心の中でつぶやきました。季節の果物が届くと、 離れていても気持ちがつながっているようで嬉しいものですね。FC2・・はこちらから
2026/09/09
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朝ジムに行くと、 以前通っていたジムで仲良くしていたTさんとばったり再会。 Tさんは車で15分、自宅でジム用に着替えて来て、 終わったらそのまま帰ってお風呂に入るんだそうです。「今からどうするの?」と聞かれて 「ボクシングビーストに入るの・・」と答えると、 Tさんがすぐに 「私も入るのよ」 と笑顔で即答。 番号札を取ったか聞くとまだだったので、 「すぐ取っておいでね」と声をかけて、私はロッカーへ。着替えて2階に上がると、 Tさんがそこで待っていてくれて、 「一緒に入ろうね」という気持ちが伝わってきてほっこり。昨日ジムで初めて話したお二人ともまた出会い、 向こうから声をかけてくださいました。お二人は友達同士で8月から入会されたそうで、 今までは姫路城まで1時間ほどかけてウォーキングをしていたけれど、 この暑さでジム通いに切り替えたとのこと。 しかもジムまで徒歩2分という近さ。「最高やんねぇ・・」 「近くていいですねぇ〜」 私は車で35〜40分かかるので、その話でも盛り上がり、 Tさんも交えて 「あのスタジオはどう?」 「このスタジオはどんなことするの?」 と自然におしゃべりが広がりました。新しいジムでも、 こうして少しずつ人とのつながりができていくのって嬉しいものですね。時間が来たので4人でスタジオへ。 みんなで入るだけで心強い感じがしました。先生は若い女性で、 動きがキレッキレ。 本当にかっこよくて、 「ヽ(*'0'*)ツ ワァオォ!!」 と心の中で叫んでしまうほど。真似したいけれど、あのスピードはなかなかできん・・ でも、できないからこそ「がんばりたい」と思えます。鏡を見ると、後ろにいた男性の動きが様になっていて、 レッスン後にTさんが 「かっこいいおじさんがいたわよ」 と言ってきて、 あ、同じこと感じてたんだとふたりで笑ってしまいました。レッスンのあと、私は予約していたHIPチェアーへ。 これはLINEからの予約が必要ですが、いつも満杯。 なっちゃん先生が最初の時に取ってくれた時間枠です。HIPチェアーはヒップの筋肉をつけたり骨盤底筋を鍛える椅子式の女性専用マシーンです。誰も使っていなかったので近くの方に聞くと、 「誰もいなかったら使っていいのよ。予約時間前でも大丈夫」 と教えてくださり、使い方まで丁寧に説明してくれました。みなさん本当に親切で、 その笑顔がとても素敵で、 新しいジムなのに安心感が広がりました。私が終わったあと、 あとから来た方にも使い方をお伝えしていたら、 ちょうどなっちゃん先生がやってきて、 そのまま話が盛り上がって楽しい時間に。HIPチェアーは強度を自分で調整するタイプで、 最初は「30」くらいから始めて、 ビリビリくる感じを確かめながら数値を上げていきます。なっちゃん先生が 「70は痛くて無理〜」 と言っていたのを聞いていたのですが…私、70行っちゃった。すると先生が 「筋肉がついている人ほど、強くするときついんですよ」 と教えてくれて、 思わず 「私、筋肉ないんや〜」 と大笑い。その時、なっちゃん先生が 「この人、楽しいでしょ」 と言ってくださって、 その言葉がとても嬉しかったです。その場が自然と明るくなって、 今日のジムは運動だけじゃなく、 人の優しさと笑顔にたくさん触れられた一日になりました。FC2・・はこちらから
2026/09/08
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ジムに行く時って、タオル・水筒・メガネケース (メガネケースはヨガやピラティスの時にメガネを外すための必須アイテム。) 細々したものが意外と多いんですよね。以前使っていたトートはポケットがなくて、 中でタオル・メガネケース・水筒がゴチャゴチャになってしまい、 毎回取り出すのがちょっとストレスでした。そんな時にアマゾンで見つけた1,000円しない黒のトート。 これが想像以上に便利で大正解でした。両サイドのポケットが優秀で、 片方には水筒、もう片方にはメガネケースがすっぽり。 真ん中にはタオルと除菌シートを入れて、必要なものが全部ひとまとめ。以前のジムではヨガマット用にアルコールとペーパータオルがありましたが、 今のジムにはないので除菌シートを入れておくと安心です。そして嬉しいのが、 中が濡れても大丈夫な作りになっているところ。汗を吸ったタオルや水筒の結露も気にしなくていいし、 運動後の湿ったタオルもそのまま入れられて本当に便利。軽くて扱いやすくて、 「これで十分じゃない?」と思える使い心地。 ジムの準備がちょっと楽しくなる、そんな小さな相棒になりました。今日は朝からジムへ。EJ-LightというJ-popを使ったダンスでしっかり汗をかいて、 その30分後にはピラティスで身体を整えて、 最後はシャワーでスッキリ。動いて、整えて、流して帰る・・この流れがとても気持ちよくて、 黒トートの使い勝手の良さも相まって、 ジムの時間が軽やかになりました。FC2・・はこちらから
2026/09/07
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金曜日のエアコン修理、約束の時間より30分早く来てくださって、 まずは早く済むとほっとしました。ところが・・ リモコンのスイッチを入れた瞬間、 あら不思議。ちゃんと動くじゃないですか。何度やっても正常。 そのときの私の心の声は マヂデェ━(゚Д゚;)━!? まさにこれでした。でも修理の方は落ち着いていて、 リモコンを新しいものに交換してくれました。その作業の途中で、本体のパネルが割れているのを発見。 そういえば、ずっと「なんかしっかり閉まらないなぁ」と思っていたけれど、 そんなものかと気にしていなかったんです。 割れていたから閉まらなかったみたい。部品は保証内で発注してくださるとのことで一安心。 「一週間ほどかかるので、その間停止ボタンの様子を見ておいてくださいね」 と笑顔で帰っていかれました。そのとき、ちらっと見えたスマホの待受。 めちゃくちゃ可愛い女の子で、 思わず 「お子さんですか?すっごく可愛い・・お嫁に行かせたくないですよね」 と言ってしまいました。すると照れながら 「そうですね・・」 と返してくれて、 そのやさしい笑顔にこちらまでほっこり。修理だけでなく、 心まで少しあたたかくなる午後でした。FC2・・はこちらから
2026/09/06
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一昨日のお昼前から降り始めた雨。 カラッカラだった畑にとって、まさに恵みの雨でした。 土が水を吸い込む音まで聞こえそうなくらい、 庭も畑もほっと息をついたように見えました。昨夜は、久しぶりにエアコンを使わず、 窓を開けて眠れるほどの空気。 涼しい風がゆっくり流れて、 気持ちまでほどけていくような夜でした。今朝、庭に出ると・・ イーマルリーが雨粒をまとって咲いていました。 薄桃色の花びらに小さな雫が寄り添って、 まるで「潤ったよ」と微笑んでいるみたい。雨上がりの光の中で、 花も葉も少し深い色をしていて、 庭全体がしっとりと落ち着いた表情。 季節の移ろいの中で、 こうした小さな変化が心を和らげてくれます。FC2・・はこちらから
2026/09/05
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9月2日から新しいジムに通い始めました。 少し遅れてのスタートでしたが、気持ちよく体を動かせています。2日はエアロビクスとヨガ、 3日はマシーンピラティスとフィータボディ。 フィータボディは主に足とバランスを鍛える運動で、 私にはけっこうきつく、終わるころには大汗をかいています。入口で会員証を認証すると、 すぐに最初のスタジオの番号札を取れる仕組みです。 着替えは1階、更衣室から2階のスタジオへ向かいます。 床の番号に合わせて立つだけなので、とても分かりやすいです。エアロでは後ろの方になり、トレーナーさんの足の動きが見えなくて、 前の方を真似しようとしても、その方も間違っていたりして少し困りました。 フィータボディでは前の札を取れたので、動きがよく見えて安心でした。 少しずつ、自分の立ち位置が分かってきました。更衣室の奥にはお風呂やシャワールーム、 サウナ、水風呂もそろっています。 私はシャワールームだけを使っています。脱衣所は少し狭く、そこで着替えようとすると 人に当たりそうになります。 一日体験の時、周りの方が更衣室でタオル地のワンピースに着替えていて、 「これは便利そう」と思い、私も真似して購入しました。 使ってみるととても楽で、パウダールームでもそのまま髪を乾かせます。混み合うときはシャワールームも順番待ちになりますが、 数があるので少し待つだけで大丈夫でした。 少しずつ、ジムでの動き方にも慣れてきました。 わからないことがあると、皆さんが親切に教えてくださるので安心です。そして、前のジムで一緒だった方とばったり再会。 思わず「わぁ」と声を掛け合って、 新しい場所でもつながりが続いていることが嬉しくなりました。このジムに変わって、よかったなと感じています。車で35分という距離が、これから負担にならずに通えたらいいなと思います。FC2・・はこちらから
2026/09/03
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リビングのエアコンが、電源は入るのに停止だけ不安定になりました。購入店でリモコンを確認してもらうと異常なし。2019年購入で、購入店の長期保証が残っているので、ひとまず安心しながら修理をお願いすることに。最短で4日(金)に来てもらえることになりました。昼間は茶の間のエアコンで涼しく過ごせますが、 夕方のキッチンは一気に暑くなり、調理がつらいほど。 そんな時こそリビングのエアコンが頼りなのに、 「使えるのに安心して使えない」微妙な故障が続いています。昨日は一度すっと切れたものの、また勝手につく不安定さ。 やはり本体側の制御の問題のようです。4日(金)の修理で原因がはっきりして、 気持ちよく使えるようになりますように。 暑さの中で、エアコンのありがたさをしみじみ感じています。ひとまず気合をいれてみたけど・・・・・FC2・・はこちらから
2026/09/02
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今日は、2年1ヶ月通ったジムの最後の日でした。 ヨガとエアロビクスでしっかり汗をかいて、 ここで過ごした時間を締めくくりました。突然「来年6月で閉館します」「月会費+5,500円になります」と聞いてから、 いろんなジムを見て回った日々。 お風呂がない上級者向けのジム、 駅前で駐車場がタイムス契約で3時間しか使えないジム。 しかも一般の方も止める場所なので、 時間帯によっては駐車するだけでかなり時間がかかりそうでした。 設備は整っているけれど初心者向けのジム・・どこも少しずつ違っていて、迷いながら探しました。そんな時、筋肉オタクのノブが 「運動はきつい・ゆるいじゃなくて、続けることが大事」 と背中を押してくれて、 そのひと言がぽんっと心を軽くしてくれました。そして選んだ新しいジムは、 明るくて元気なスタッフさんがいて、 人数は少なくても雰囲気がとても良くて、 お風呂・シャワールーム・プール・サウナまで揃っている充実ぶり。 女性専用のマシンピラティスも3台あり、 会費内で何度でも使えるのが嬉しいポイントです。今までのジムは車で13分の近さでしたが、新しいジムは車で35分ほど。少し遠くなるけれど、その道のりさえも新しい習慣になりそうで、気持ちが軽く弾む距離です。手続きも済んで、もう明日から通えます。 新しい場所で、またゆっくり、自分のペースで続けられそうです。最後の日の今日は、 先生にお礼を伝え、 仲良くしてくれた皆さんから「どこに行くの?」と声をかけられ、 名残惜しさが漂う時間になりました。 受付のスタッフさんとも順にお別れをして、 静かに、でも前向きに区切りがついた一日でした。ここからまた、明るいリズムで進んでいけそうです。FC2・・はこちらから
2026/08/31
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車の一年点検のお知らせが来ていたので、 担当者に連絡を入れて 8月28日の11時30分に予約を入れました。ディーラーへ着くと外壁工事の真っ最中。 店内に入ると担当者の姿がなく、営業の方も誰もいない。 少し不安になりながら受付を済ませて待っていると、 「飲みものはいかがですか」と声をかけてくださったので、 カフェラテをお願いしました。しばらくして運ばれてきたカフェラテには、 新潟・西盛屋さんの銅鑼焼きが添えられていました。私はラムレーズン、クマさんはつぶあん。 ひと口食べた瞬間、甘さがふわっと広がって、 点検を待つ時間が少しだけやわらぎました。しばらくすると担当者がやってきて、 「バッテリーが劣化しています。 今すぐではないですが、近いうちに取り替えないといけません」 と告げられました。バッテリー30,000円超え(まじ!?)。 その数字を聞いた瞬間、胸の奥がぎゅっと痛くなって、 思わず「・・・( ̄  ̄;) うーん」と心の中で呟きました。エンジンオイルも交換して、 何もかもが1.5倍に値上がりしていて本当に高くなっています。クマさんの顔を見て「どうする?」と聞くと、 少し笑いながら 「どうせ変えないといけないんやから、変えてもらったら良いやん」 と、いつもの調子で。(お金の管理は私が全部しています)その言葉に嫌々背中を押されて、 「すぐに取り替えられる?」と担当者に聞くと、 「ちょっと待ってください」と奥へ。 しばらくして戻ってきて、 「部品がありますので、すぐに交換できます」 と言われました。ああ、もう逃げられない現実なんだ・・ と腹をくくって交換をお願いしました。作業が終わって会計へ。 一年点検とバッテリー交換で、 端数を切ってくださって結局 54,000円に。 少し安くしてくれたようだけれど、 それでも 54,000円は痛い。点検が終わったのは13時30分。 お腹も空いたし、気持ちを少しでも立て直そうと、 ディーラーのすぐ近くにある函館市場へ。 誕生日のお祝いに届いていた1割引のサービス券を使って、 ランチを楽しむことにしました。木のトレイに並んだ握り寿司はどれもつややかで、 大きな穴子一本握りは存在感たっぷり。 穴子一本握りだけで800円以上するのに、 ソフトクリームまでついて、 1人前1200円でお釣りが来るという嬉しい価格。美味しいものをゆっくり味わいながらも、 心の奥ではまだバッテリー交換の重さが残っていて、 気持ちは上がりきりませんでした。食後のソフトクリームは、 花びらみたいな器にふんわり盛られていて、 可愛らしくて、冷たさが心地よかったです。帰り道の車内で、 静かなエンジン音よりも、 予定外の出費の痛みばかりが響いていました。甘い銅鑼焼きも、 函館市場のランチも、 全部まとめて押し流してしまうほどの現実の重さ。帰ってからお金の計算しないと・・と頭が痛い。壁|〃´△`)-3ハゥーFC2・・はこちらから
2026/08/30
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今年の6月、通っているジムの経営者が変わり、 「今のままで続けます」と安心の通告がありました。 ところがそのわずか1ヶ月後ーー **来年6月閉鎖・会費5500円値上げ** の突然の知らせ。あまりの急展開に、ジム仲間の間では 「どうするの?どうするの?・・」という会話ばかりになりました。ジムは8月10日までに退会届を出すと、 8月はそのままの会費で利用できる仕組み。 私はもう7月のうちに退会届を提出していました。 安心させられた直後の閉鎖通告に、 気持ちが離れてしまったのです。それから近くのジムを調べてみました・・ 一番近いジムはお風呂なし・シャワー1つ。 聞きに行った方は「70歳以上の会員はいません」と言われたそうで、 上級者向きで年々辛くなりそうだと判断して断念。車で30分のホリデイは初心者向きで高齢者が多く、 設備は今のジムと同じく ・お風呂 ・シャワールーム ・サウナ が揃っていて安心。一日体験してわかったのは、会員さんは高齢者が多くて、 あまりきつくない内容で無理なく続けられそうということでした。ただし脱衣所が狭い。 服を入れる棚も小さく、 小物入れのように区切られたスペースで、 入れるには少し工夫が必要でした。スタジオは広く、 無理なく続けられそうという印象。キャンペーンも魅力的で、 紹介があれば事務手数料5500円が無料(紹介してもらいました)、 さらに8・9月の会費も無料。 お試し価格5500円で6ヶ月使えるという内容でした。姫路駅近にあるセントラルは新しくて魅力的。 ただし専用駐車場がなく、タイムズの契約駐車場を使う方式。・デイ会員は3時間無料 ・一般会員は4時間無料 とはいえ、タイムズは一般の方も使うので混み合い、 実際に見学しようと行った時も駐車場が行列で入れず断念。駅近で便利だけれど、 車利用の私にはどうしても無理がありました。この一週間、先生に少しずつお別れの挨拶をしてきました。 31日が最後の挨拶になります。仲良くなったジム仲間からは 「運動は続けないと駄目よ」 「遠いのは無理が出てくるよ」 と心配してくれる声も。そんな中、ノブが言ってくれた 「運動はきつい・ゆるいじゃなくて、続けることが大事・・」このひと言で、私の気持ちは決まりました。ノブは毎週日曜に筋トレを続ける“筋肉オタク” 見た目は色白で穏やかなのに、 幼い頃から空手をしていて実はとても強い人。 そんなノブの言葉だからこそ、すっと心に入ってきました。今回選んだジム(ホリデイ)は車で30分。 でも専用駐車場が広く、 初心者向けで無理なく続けられそうだと感じました。近さだけで選ぶと、 どうしても上級者向けでお風呂もなく、 年々辛くなりそうなジム。遠くても、 自分のペースで続けられる場所を選ぶことにしました。31日が最後の日。 大好きなエアロの先生にきちんと挨拶して、 長く通ったジムに感謝して、 新しい場所へ向かいます。このひと月、みんなが悩んで、 移籍する人、残る人、ゆっくり考える人・・ それぞれが自分の生活に合う形を探していました。私も、ノブの言葉を胸に、 また自分のペースで続けていこうと思います。FC2・・はこちらから
2026/08/28
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今年のスイカは7個だけの収穫でした。 去年は20個以上だったので、 この暑さと雨不足の影響が本当に大きかったのだと思います。ご近所さんの畑では早くから枯れてしまい、 ほとんど収穫できなかった様子。 そんな中でクマさんの畑は7個も実ってくれました・・それだけで十分ありがたい夏でした。クマさんはよく 「野菜は文句を言わない。世話したらしただけ応えてくれるから好きなんや」 と言います。 今年の厳しい暑さの中での畑仕事は本当に大変だったけど、 その言葉どおり、スイカたちは最後まで応えてくれました。8月に入った頃、ノブが 「今年はスイカ少ないの?スーパーでも見ないね」 と言っていたけれど、 ちょうどその時はまだ収穫前。 「もう少ししたら家のができるよ」と伝えていました。そして収穫が始まると・・ 毎晩の食後にスイカを頬張る幸せな時間がスタート。ノブはメロンは苦手でも、 スイカは本当に美味しそうに食べてくれます。 食べやすいように切って器に入れ、 冷蔵庫で冷やしておくと、 いつでも好きな時に食べられるのがいいところ。こうして毎晩の「スイカ時間」が続き、 残りはあと二個だけになりました。 今年は数が少なかった分、 ひとつひとつがより甘く、より愛おしい味です。クマさんの畑仕事の頑張りに、 今年のスイカは応えてくれたような気がします。FC2・・はこちらから
2026/08/26
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16日の日曜日。 ノブがいつものように出かけたので、運動に行ったのだと思っていたら・・ お盆のお供えにと、新宮まで大黒餅を買いに行ってくれていました。明治40年創業の老舗「大黒屋」 昔ながらの製法を守りながら、 和菓子・洋菓子を丁寧につくり続けている御菓子司です。 2013年には「大黒屋丹治」としてリニューアルし、 今も変わらない味を届けてくれています。買ってきてくれたのは “大黒餅” 賞味期限は当日限り。 お供えをしてから、みんなでいただきました。一つ食べ福来る 二つ食べ縁来る 三つ食べ幸来る創業以来守り続けられてきた大黒餅は、 七福神のひとり・大黒様(福徳の神様)にちなんだ縁起菓子。 杵搗き餅にこしあんを包み、小槌の焼印が添えられています。こしあんの上品な甘さが広がって、 思わず「美味しい」と声がこぼれました。老舗の静かな味わいと、ノブのやさしい気持ちが重なって、 お盆らしい穏やかな時間が流れていきました。 甘さの中に、やさしさが宿っているようでした。FC2・・はこちらから
2026/08/25
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加古川メロンとの出会いは、もう10年以上前のこと。 「美味しいから食べてみて」と、ご近所さんがお裾分けしてくださったのが最初でした。 そのみずみずしさにすっかり魅了されて、 翌年からはクマさんが種を取って育ててくれるようになり、 毎年の夏の楽しみになりました。加古川メロンは、加西市の農家さんが自家用に育てていたものを、 加古川市の宮脇種苗店さんが選抜して販売された品種だそうで、 果皮は緑白色、果肉は淡い緑色。 しっかり大きくて歯ごたえがよく、 熟すとほのかな香りがふわっと立ち、甘みも高い・・ そんなやさしい特徴を持っています。毎年、畑の片隅でぽんぽん実をつけてくれる子で 納屋の中がメロンの香りで満たされていたのに、 今年はたった7個で終わってしまいました。 こんなに早く枯れてしまったのは初めてで、 乾いた畑の土を見ながら、少し胸が痛みました。それでも、こうして収穫できた実を前にすると、 「また来年、元気に育ってくれますように」と 願いたくなります。ちなみにノブは、きゅうりやメロンが苦手で加古川メロンも食べません。瓜科がどうも合わないみたいです。でもスイカだけは毎日うれしそうに食べています。FC2・・はこちらから
2026/08/24
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ここ数年の暑さは、もう「異常」というより 暑さが本気を出してきたという感じで、 畑へ向かうクマさんを見ながら ずっと「空調作業着、買おうよ」と言っていた私。でも毎年のように 「いらん」 と、あっさり却下され続けてきました。ところが今年は雨もほとんど降らず、 畑のスイカも野菜も枯れてしまうほどの過酷さ。 そんな7月30日── ついにクマさんがぽつりと 「ほしい」 と言い出したのです。その瞬間、心の中で ほら見たことか! とガッツポーズ。とりあえずアマゾンで お手頃の空調作業着を購入してみたら、 これが思った以上に快適だったようで、 朝から嬉しそうに着て畑へ出発。帰ってくるなり 「いや〜楽やわ〜」 と満足げ。その顔を見ながら私は 「だから言ったのに〜」 と笑ってしまいました。FC2・・はこちらから
2026/08/23
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昨日、免許更新の前にいつもの眼鏡屋さんへ メガネの調整をしてもらいに行きました。帰ろうとした時に、Oさんが 「ポットさん、きゅうりいらない?」 と声をかけてきて、思わず 「えっ」 としてしまいました。するとOさんが笑いながら 「ポットさんとこは、きゅうりありますよね?」 と言うので、私は速攻で「今年は枯れてしまって、もうないの。欲しい!」 と返してしまいました。本来ならクマさんの畑で山ほど採れて ご近所さんにお裾分けしているのに、 今年は雨が降らず暑さも続き、 水不足で畑のきゅうりはすっかり枯れてしまっていたのです。だからこそ、この「きゅうりいらない?」が いつもよりずっと嬉しくて、 胸の中がぱっと明るくなりました。Oさんによると、 規格外のきゅうりを農家さんのお客さんがたくさん持ってきてくれたとのことで、 「どのくらい入ります?」と聞かれ、 「わさび漬けを作りたいから1キロほど」と伝えると、 大きな袋2つのうちのひとつを ためらいなく、さっと差し出してくださって。開けてみると、1キロどころか2キロ以上!しかも商売で作っている農家さんのきゅうりだから、 水気がたっぷりでみずみずしくて、 その気前のよさと一緒に、思わず笑顔になりました。帰宅してすぐに、きゅうりを1キロ量り、ざく切りに。 塩40グラムを混ぜてしばらく置くと、 きゅうりから水が上がってきます。水を捨てたら、 砂糖400グラム、チューブわさび1本、酒少々。 混ぜていると、台所に夏の香りが広がりました。容器に移して冷蔵庫へ。 2日ほどすると味がなじんで、 口当たりがさっぱりして本当に美味しいのです。畑のきゅうりが採れなかった今年だからこそ、 このいただきものが、 いつも以上に明るい気持ちを運んでくれました。眼鏡屋さんのOさんにも 「簡単で美味しいですよ」と作り方をお伝えして、 小さな夏の喜びを分け合えたような気がしています。FC2・・はこちらから
2026/08/21
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滝の涼しさをたっぷり味わい、 そのまま車に戻って次の目的地「梅花堂」へ。 知り合いから強く勧められていたお菓子があって、 それを楽しみにしていたのです。ところが、車のナビで検索しても 電話番号でも住所でもまったくヒットせず。 「えっ、出てこない…?」と少し戸惑いながら、 結局 iPhone の Googleマップで案内してもらうことに。旅先ではこういう小さなハプニングも、 あとから思い返すとちょっと楽しいものです。梅花堂に着くと、 店内には丁寧に並べられた箱菓子がずらり。 包装の色合いもやさしくて、 見ているだけで心が踊りました。購入したのは、宮城・塩釜の銘菓「藻なかさぶれ」。 宮城県産の米粉に塩竃産の藻塩、 ギバサ(海藻アカモク)を加えた生地はほろほろで、 そのままでは形が保てないほど繊細。 それを最中の皮で包んで焼き上げた、 最中菓子です。甘しょっぱさと香ばしさがふわっと広がり、 初めて出会う味に思わず笑みがこぼれました。店内には一人の女性客がいて、 「すっごく美味しくて、でも高いから自分用には なかなか買えないけど、たまに褒美用に買うんです」と 話してくださいました。 その言葉に、このお菓子が地元でどれほど大切にされているのか、 伝わってきました。自宅用にも買おうとすると、 店の方が「こちらは贈答用の箱代が入っていますから、 ご自宅用なら無料の箱がありますよ」と 声をかけてくださいました。 その気遣いに、東北の方のやさしさをまたひとつ感じました。そんな声や気遣いに触れながら、 自分もこのやさしい美味しさにすっかり惹かれてしまい、 友人へのお土産にも選びました。 「めちゃくちゃ美味しかった!」と喜んでもらえて、 旅の嬉しさがもう一度返ってきたようでした。梅花堂で藻なかさぶれを買ったあと、 もうひとつのお勧めのお菓子を求めて仙臺マコロンへ向かいました。 仙台では昔から親しまれてきた、 ちょっと駄菓子のような存在だそうです。店内は、どこか懐かしい雰囲気。 棚いっぱいに並んだお菓子たちが、 「ようこそ」と迎えてくれるようでした。仙臺マコロンは、 栄養豊富なピーナッツを主原料に、 宮城県産の卵、ミネラル豊富な甜菜糖を使って作られています。香ばしい風味とサクッとした食感を出すために、 気温や湿度に合わせて職人さんが微調整しながら、 昔ながらの製法で丁寧に焼き上げるのだそうです。店内では、マコロンを選んでいるときに、 まずは小さな小袋を一つすすめていただきました。 食べてみると、 外はサクッ、中はほろっとほどけるやさしい甘さが広がり、 素朴だけど美味しい。その味の余韻を感じながら御土産を選んでいると、 「自宅用なら、この大袋がお買い得ですよ」と 教えてくださいました。 気取らない案内が心に触れて、 ここでも東北の方のあたたかさを感じました。自分用にも、そして教えてくださった知り合いへのお土産にも 大袋をいくつか選びました。 知り合いからは「めちゃ嬉しい!」と喜んでもらえました。画像はお借りしましたさらに、空港へ向かう道を尋ねると、 「高速に乗ったほうがいいですよ」と お店の方が皆さんで話し合いながら教えてくださいました。 そのやり取りがとても穏やかで、 土地の人のやさしさが胸にしみました。梅花堂の藻なかさぶれ、 そして仙臺マコロンの素朴な甘さ。 どちらも宮城ならではの味わいで、 旅の途中に立ち寄った小さなお店が こんなにも心に残るものになるなんて、 やっぱり旅は楽しい。また宮城を訪れる楽しみが、ひとつ増えました。マコロンを購入したあと、レンタカー会社へ向かい、 返却前にガソリンを満タンにして車を返しました。 そのまま空港まで送っていただき、 空港では少しだけお土産を選ぶ時間もありましたので 色々と御土産も買ってきました。19時30分発のSKY157便で神戸へ。 夜の空気の中を飛んで、 神戸に着いたのは21時10分。 自宅に着いたのは22時40分でした。帰宅すると、ノブがお風呂を入れて待っていてくれました。ご飯も炊いてくれていて、その気遣いが旅の疲れを和らげてくれました。お風呂にゆっくりつかって身体をほぐし、そのあとは深い眠りに落ちました。歩いた歩数 8967歩 5.7kmFC2・・はこちらから
2026/08/19
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秋保神社を参拝したあと、 森の道を抜けて秋保大滝へ向かいました。鳥居をくぐると、 空気がすっと澄んでいくような静けさ。手水舎で手と口をすすぎ、 気持ちを整えて滝へ向かいます。秋保大滝を目指して歩いていると、 森の中に突然、赤い灯籠が見えてきました。それが秋保大滝不動尊。 滝へ向かう道の途中でふと出会った祈りの場所でした。堂内には力強い不動明王が祀られ、 赤い灯籠や供え物が凛とした雰囲気をつくっています。不動尊の由来 秋保大滝不動尊は、山寺・立石寺の奥の院といわれる真言宗智山派の寺院。 正式名は「滝本山西光寺」。 東北三十六不動霊場29番札所、みちのく巡礼第26番札所です。その起源は平安時代。 慈覚大師円仁が秋保大滝の壮観に心を打たれ、 この地で修行したことが始まりとされています。現在の不動堂と不動明王坐像は江戸時代、 中興の知足上人が大願を成就して造立したもの。 知足上人の御影像は境内の「開山知足堂」に祀られています。 不動尊を過ぎると、 森の奥にひっそり佇む小さなお堂が現れます。 それが開山知足堂。祀られているのは、秋保大滝不動尊を中興した知足上人。 不動堂や不動明王坐像の造立を成し遂げた人物で、 秋保の信仰を大きく支えた存在です。堂の名にある「知足」は、 “足るを知る”という仏教の教えを表しています。華美ではなく、 ただ森の静けさに溶け込むような佇まいは、 その教えそのもののように感じられます。知足堂の周りは木々が深く茂り、 風が通るたびに葉の音だけがやさしく響きました。 不動尊の荘厳さとはまた違う、 森に抱かれるような静けさが漂う場所です。木漏れ日の中を歩く参道は、 石柱が並び、森に導かれているような心地よさがありました。そして、目的地である秋保大滝へ。 木々の間から見えてくる滝は、 水の落ちる音が体に響くほどの迫力。秋保大滝は「日本の滝百選」に選ばれ、 国の名勝にも指定されている幅6m・落差55mの直瀑。 轟音をたてて流れ落ちる様は豪快そのもので、 華厳の滝・那智の滝と並ぶ「日本三大瀑布」の一つとも言われています。 滝壺まで行こうかなと思って階段の入口に立ったけど、 終わりが見えないほどずっと続いている階段を見た瞬間、 気持ちが変わりました。「今日はここまででいいか」と思えて、 無理をせず引き返すことにしました。 滝の迫力を十分に味わったあとだったので、 心にも体にもやさしい選択でした。これで、日本三大瀑布と呼ばれる華厳の滝・那智の滝・秋保大滝の三つをすべて訪れたことになりました。それぞれに違う水の音と空気があって、三つの滝の気配が、ひとつの旅の記憶になっていきました続く FC2・・はこちらから
2026/08/17
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8月7日(金)の15時頃、長男が帰省してきました。 以前から「親父、山に行こ」と誘っていた石鎚山登山。 その約束を果たすための、少し早めの帰省でした。帰宅するとすぐに荷物のチェックが始まり、 長男からは山登り用の半袖Tシャツを二日分。 そのやり取りには、どこか少年のような嬉しさと、 父と息子の静かな連帯感がありました。夕方には、山で食べる甘いものを買いに出かけました。 山へ向かう前の、ほんの小さな準備の時間。 その買い物も、ふたりにとっては登山の一部だったのだと思います。夜はすき焼き。 鍋の湯気がゆっくり立ちのぼる食卓で、 翌日の山へ向けてしっかりと英気を養っていました。ふたりは9時すぎには就寝。 その背中には、翌日の山へ向かう静かな決意がありました。翌日、私は二時にそっと起き出し、台所で珈琲をセットしました。 鮭と梅干しのおにぎりをふたり分。 山へ向かう人のために握るおにぎりは、 いつもより少しだけ気持ちが入ります。2時半を過ぎたころ、ふたりを静かに起こしました。 珈琲をひと口飲むとすっと目が覚めたようで、 ザックのファスナーが閉まる音だけが 暗い家の中に小さく響いていました。車へ向かうふたりの背中に、 私はそっと声をかけました。「いってらっしゃい。気をつけて。」ヘッドライトが暗い道を照らし、 車がゆっくりと走り出すまで見送っていました。実は、最初は信州の山を考えていました。 でも、クマさんは結婚してから50年、山に登っていない。 それまでは山男だったのに、 78歳という年齢もあり、 「もう登れないかもしれない」という気持ちが 心の奥に積もっていたのだと思います。だから私は、 「四国の登りやすい山にしてほしい」と長男にそっとLINEを送りました。 それがクマさんにとって、大きな後押しになりました。長男は石鎚山を調べていましたが、 実際の山は想像以上に厳しく、 麓から登ったことを後で反省するほどでした。そして・・石鎚山神社中宮・成就社までは階段はほとんどなく、 ずっと続く急な坂道を4時間半かけて登ったのです。踏ん張る力が必要で、息が上がりやすく、 高齢の身体にはかなり負担がかかる道のり。 それでもふたりは、ゆっくり確かめるように歩き続けました。石鎚山神社中宮・成就社の少し先からは 一気に急な階段が続き、 そこでクマさんの足がつってしまいました。「ここで待っとくわ お前は行け・・」その言葉には、悔しさと、 長男を送り出す静かな覚悟が重なっていました。長男はそこからひとりで山頂へ向かい、 険しい岩場や鎖場を越えていきました。成就社で待つこと4時間。 山の音に包まれながら、 長男の無事を願って過ごした時間。鳥の声、風の通り道、 登っていく人の足音。 そのすべてが、クマさんの記憶に静かに刻まれたようです。石鎚山の下りは、 ふたりともロープウェイで降りました。急な坂や階段を下る負担を避け、 窓から見える山の緑を眺めながら、 身体と心を落ち着かせる時間になりました。この選択が、翌日の剣山へ向かう体力を守ってくれました。石鎚山を降りたふたりは、 翌日の剣山へ向かうため、 登り口近くの温泉宿に泊まりました。温泉で疲れを癒し、 食卓で「おつかれさん」と乾杯する時間。 その夜は、山旅の続きを迎えるための休息となりました。翌日の剣山は、 石鎚山の厳しさとは対照的に、 景色が開けて、風がやわらかく、 歩くことそのものが気持ちいい山でした。稜線の向こうへ続く道を、 ふたりはゆっくりと歩いていきました。そして・・ クマさんは剣山の山頂まで昇り切りました。78歳。 50年ぶりの登山。 石鎚山では足がつったけれど、 翌日の剣山では最後まで歩き切った。その事実は、 ただの登山ではなく、 父と息子が一緒に歩いた時間の証そのものでした。FC2・・はこちらから
2026/08/15
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磊々峡を出て向かったのは秋保神社。 白い旗が風に揺れ、 木々の影がやわらかく揺れていて、 歩くだけで心がすっと澄んでいくような場所でした。秋保神社の始まりは、平安時代の大同3年(808年)。 坂上田村麻呂がこの地に神を祀ったことが起源と伝わっています。その後、室町時代には 秋保領主の祖・平盛房が戦勝祈願のため諏訪大神を迎え、 ここから秋保神社は「戦の神」「勝負の神」として 人々の祈りを集めるようになりました。長い年月の中で、 武家の守護神として、 そして現代ではスポーツや受験、商売繁盛まで・・人生の勝負を後押ししてくれる神社として 静かに愛され続けています。さらに、フィギュアスケートの羽生結弦さんも勝負の節目に訪れたことで知られています旅の予定を立てているとき、秋保神社が勝負の神様だと話した瞬間、クマさんの顔がぱっと明るくなって、「行く!」と迷いなく言いました。その素直な反応が面白くて笑っちゃいました。境内には、勝負の神社らしいものがいくつもありました。 勝石のまわりの石垣や、厄割玉の素朴な箱が 秋保の静けさとよく似合っていました。でもクマさんはこういうのにまったく興味なしで、 すたすたと先へ。 私は写真を撮りながら、その背中を追いかけました。せっかく来たのにお守りも買おうとしないクマさんに、笑いながら「お守りくらい買っておかないと、競馬の神様に見捨てられるよ〜」と言うと、クマさんは あ、そうか という顔になって、「そやな」と素直にうなずき、そのまま授与所へ向かっていきました。その後ろ姿がちょっぴり可愛かった。参道を戻る途中、 ふと目に入った「おもかる木」おもかる木とは、 樹木の幹が地殻変動や火山活動、水中での砕石作用などによって地中に埋もれ、 長い年月のあいだ圧力や熱を受けて変成し、炭化したものです。 「埋もれ木」とも呼ばれ、仙台はかつてこの埋もれ木の産地として知られていました。秋保神社の境内で見つかったこの埋もれ木は、 悠久の時の流れを偲ばせるものとして「神代木」に指定され、 見た目からは想像できない重さを持つことから 「おもかる木」として信仰されています。素朴な木の道具が、 秋保の静けさとよく似合っていて、 手を伸ばしたくなる佇まいでした。持ち上げてみると、 思っていたよりも軽くて、 ふたりで顔を見合わせて 「なんだか幸先いいね」って、 笑い合いました。ふたりで感じた穏やかな時間が、秋保の風に溶けて、心に残る思い出になりました続くFC2・・はこちらから
2026/08/12
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萬之助を出て、磊々峡へ向かいました。 車は秋保里センターに停めて、まずは周辺を少し散策。到着したのはちょうど13時前。 真昼の陽ざしの中、センター前の足湯では気持ちよさそうに浸かっている方の姿も。 木陰に入ると風が通って、ほっとするような涼しさでした。案内板を眺めながら、 「まずは名取川橋へ行ってみよう」とルートを決めて出発。 緑に囲まれた地図は、見ているだけでワクワクします。センターの横にはテントの休憩スペースもあり、 木漏れ日の中でひと息つく人たちの姿がとても穏やか。 旅の途中にこういう場所があるとホッとしますね。名取川橋へ向かう道は、車の往来がある道路で、 日陰も少なくてとにかく暑い・・ 照り返しの熱がじわじわと体にまとわりつきました。名取川橋に着いて、まずは橋の上から下をのぞき込みました。 そこには、まさに磊々峡らしい深い岩の割れ目と流れの白さが広がっていました。岩が幾重にも重なり、その間を水が勢いよく走っていく様子は、 迫力があります。 周囲の緑も濃く、夏の光が差し込むと岩肌がきらりと光ってとてもきれい。橋のそばにある遊歩道へ入ると、 車道の暑さとは打って変わって、峡谷の中はひんやりしてました。 頭上の緑が影をつくってくれて、本当に涼しい道でした。岩の層が縦に重なり、 その間を白い流れが走っていく様子は、 自然が長い時間をかけて作った造形美そのもの。 水の音と風の気配だけが寄り添ってくれるようで、 歩いているだけで気持ちが軽くなりました。同じような景色が続くのですが、 その変わらなさが心地よくて、 緑の影が深い天然のトンネルのようでした。岩の間を流れる水の白さが際立ち、 光と影が交互に揺れてとても美しい場所でした。游歩道を出ると、最初に車を停めた秋保里センターに戻ってきました。 ぐるっと一周したような形で、 ちょうどいい散策コースになっていたのです。緑の中を歩いたあとのセンターは、 なんだか帰ってきた場所のように感じられて、 ほっとしました。続くFC2・・はこちらから
2026/08/08
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蔵王チーズ工房をあとにして、 次に向かったのはそば茶房 萬之助でした。萬之助に着いたのは11時23分。 11時30分の予約にぴったりで、 少し早めに着いた安心感がありました。住宅街の中にひっそりと佇むお店は、 静かな空気が流れていました。案内されたのは庭を真正面にしたカウンター席。 窓の向こうの緑がやわらかく揺れ、 町の中の静けさがそこにありました。席に着くと、 「そばは十割そばと二八そばがあります」と案内がありました。 せっかくなら香りの強いそばを味わいたくて、 私もクマさんも十割そばを選びました。私たちが席に着いたときにはすでに数組のお客さんがいて、 注文を終えてそばを待っている間にも、 住宅街の中のわかりにくい場所にもかかわらず、 次々とお客さんが訪れていました。「予約しておいてよかった」と 心から思えるほどの人気ぶりでした。私は十割そばの海老天おろし。 細めのお蕎麦がつるんと喉を通り、 薄味なのにしっかり旨みがあって、 ひと口で「来てよかった」と思える味でした。クマさんは肉そば+ゲソ天丼のセット。 温かい肉そばの香り、 サクッとしたゲソ天丼の食感に 満足そうな表情を浮かべていました。 十割そばというと粘り気がなくて少しパサつく印象があるのに、 萬之助の十割そばは違いました。ひと口食べた瞬間、 香りがふわっと広がり、しっとりとした食感で、 ふたりで思わず顔を見合わせて、 「美味しい!」と声がそろいました。最後にいただいた蕎麦湯もやさしい味わいで、そばの余韻をそのまま受け止めるように、残さずいただきました。食べ終わる頃、 オーナーさんが席までわざわざ来てくださり、 「遠くからお越しくださり、ありがとうございます」と やわらかい声で話しかけてくれました。私たちが「とっても美味しかったです」と伝えると、 オーナーさんは嬉しそうに、 「自分たちで育てたお蕎麦を使っているんですよ」と 穏やかな口調で教えてくださいました。山形県北西部にそびえたつ霊峰葉山の麓に所有する 約10ヘクタールのそば畑にて、 精魂込めて自家栽培した「山形県産100%」の玄そばを使用。霊峰葉山の麓に広がるそば畑で育てた玄そばを、 自家工房で石臼挽きし、 季節ごとに変わる風味の絶妙なバランスを追求して 独自にブレンドしていること── その丁寧な工程が、 あの“しっとり感”と“香りの深さ”につながっているのだと、 その言葉で腑に落ちました。忙しい時間帯だったのに、 わざわざ声をかけてくださったことが胸にしみて、 この土地の人のやわらかい温かさを感じたひとときでした。お腹も心も満たされた時間となりました。続くFC2・・はこちらから
2026/08/05
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霧の白い世界から抜けるように山を下ると、 緑が爽やかに揺れていました。 風もすっかり収まり、車の窓から入る空気がやわらかくて、 さっきまでの強風が嘘のようでした。緑のトンネルを抜けるように走っていくと、 蔵王チーズ工房に着きました。 思っていたよりこじんまりとしていて、 木のぬくもりが感じられる可愛らしい建物でした。中に入ると、木の香りとチーズのやさしい匂いがふわっと漂ってきました。 棚には地元のチーズやミルクの加工品が並び、 小さな工房ながら丁寧に作られた雰囲気が伝わってきます。冷蔵ケースにはチーズやミルクのスイーツがきれいに並び、 工房が受賞したチーズアワードの証書も飾られていました。店内を見ていると、 経営者さんらしき男性がとても丁寧に接客してくださいました。気になっていたチーズのことを尋ねると、 ひょうたんの形をしたカチョカヴァッロを 「これはぜひ食べてみてください」と やわらかい口調で勧めてくださり、 その言葉に背中を押されるように購入しました。● ブラータ ● リコッタ ● ゴーダ ● 工房オリジナルのフレッシュタイプ ● 経営者さんおすすめのカチョカヴァッロトマトを薄く並べ、その上にそっとブラータをのせると、 中のクリームがゆっくりとろりと広がっていきます。ミルクの甘さとトマトの酸味がふわっと重なって、 もうね、ほっぺが落ちそうなくらい美味しかった。ひょうたんの形をしたカチョカヴァッロは、 1センチ幅ほどに切ってステーキ風に焼くと、 表面はこんがり、中はとろり。ミルクのコクがふわっと広がって、 こちらも最高の一皿でした。工房は工事中で見学はできませんでしたが、 スタッフさんが 「トイレはすぐ隣で借りられますよ」 と丁寧に教えてくださいました。旅の途中で出会う、 こうした小さな親切が心に残ります。続く蔵王チーズ工房FC2・・はこちらから
2026/08/03
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2026年6月29日(金)晴れいつものように6時前には自然と目が覚めました。 すぐにカーテンを開けてバルコニーへ。 昨夜の雨はすっかり上がり、 雲の隙間からやわらかい陽が差し込んでいました。「これなら、御釜も行けるかもしれない」 そんな期待が胸に灯ります。着替えを済ませ、朝食に向かう前にフロントへ。 御釜の様子を尋ねると・・ 「かなり霞んでいます。山の天気は荒れやすいので・・」 とスタッフさん。ここが晴れていても、山の上は別世界。 その言葉に少し迷いながらも、 予定を30分遅らせて8時30分出発に決めました。その前に、しっかり朝食をいただいてからの出発です。 朝食を終えてロビーを抜け、 いよいよ御釜へ向けて出発です。外は少し陽が差していて、 「これなら御釜も行けるかもしれない」 そんな期待を胸に山へ向かいました。山道に入ると、 最初は薄かった霧が、 進むにつれてどんどん濃くなっていきました。前を走る車は白い影のようにしか見えず、ブレーキランプがかすかに浮かぶだけ。そのうえ、霧の中から突然降りてくる車が現れて、胸がぎゅっとなるような怖さでした。「これは本当に行けるのかな…」 そんな不安が胸に広がり、 クマさんに「運転、気をつけてね」と声をかけました。霧の中を慎重に進むと料金所に到着。 係のおじさんがすぐに 「今日は風も強いし危険だから戻ったほうがいいよ」 と真剣な表情で教えてくれました。その言葉を聞いて、 料金所を通り越してすぐの広い場所でUターンしました。車を停めて外に出てみると、 身体が持っていかれそうなほどの強風。 ガードレールにしがみつくほどで、 「この風なら落ちるかもしれない・・」 と心の底から思いました。山は寒いと聞いてウインドブレーカーを着ていましたが、それでも立っていられないほどの強風で、体の芯まで冷えるような寒さでした。風に押されて足がふらつくほどで、「今日は本当に危険な天気なんだ」と実感しました。そのとき観光バスも上がってきて、 料金所でしばらく止まったまま。 大型バスでさえ動けないほどの強風と濃霧でした。御釜は断念し、 少し下ったところにある駒草平展望台へ向かうことにしました。下るにつれて霧は少しずつ薄くなり、 道路の端や斜面が見えてきました。展望台の建物が霧の中に佇んでいました。しかし、展望台からの景色はほとんど見えず、 白い世界が広がるばかり。外に出てみると、 霧が薄い分、風が強く吹きつけてきて、 身体が持っていかれそうなほどでした。駒草平展望台でトイレを済ませ、ひと息ついたところで、次の目的地・蔵王チーズ工房へ向かうことにしました。続くFC2・・はこちらから
2026/08/01
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14時45分に浄土平を出発。 山を下りて東北中央道へ入り、 長い長いトンネルを抜けたあたりで、ぽつぽつと雨が降り始めました。最初はほんの小さな雨粒。 でも進むにつれて雨は少しずつ強くなり、 ホテルに近づく頃にはすっかり本降りに。ナビがまったく使えず、 名前でも住所でも電話番号でも検索できず、 最後は iPhone の Googleマップだけが頼りでした。無事にたどり着いたときの安堵感はひとしおでした。館内に入ると、 落ち着いた照明と静かな空気が広がり、 雨の中の移動で少し張っていた気持ちがほどけました。このホテルは、故・丹下健三氏が設計し、世界的プロダクトデザイナー・奥山清行氏が家具をコーディネイトしたグローバルなデザイナーズリゾート。館内に漂う凛とした静けさは、建築とデザインが生み出すものなのだと感じました。この画像はお借りしてきましたチェックインを済ませて、 夕食まで少し時間があったので部屋へ。予約した部屋は、 和室と洋室がひとつになった広々とした和洋室。角部屋のバルコニー付きです。 畳の香りが漂い、 旅の疲れを静かに受け止めてくれる空間でした。雨の音を聞きながら、広いバルコニーに出て見ました。バルコニーにはお洒落な椅子とテーブルがセッティングされておりお天気が良ければ椅子に座って風景を楽しみたいところです。でも今は本降りの雨でした。明日は無理かも・・夕食は春の美食フェアを予約していました。 旬の食材をつかった季節限定の料理です。まずは冷たいビールで「お疲れさま」の乾杯。外は雨で少し肌寒かったけれど、 グラスのビールはきりっと冷えていて、 その一口が体にすっと染み込むようでした。クマさんも嬉しそうにグラスを持ち上げて、 顔がほころんでいました。席には淡い桃色のメニューが置かれていて、 春らしい華やかさが広がっていました。海藻や山菜、春の海の幸が少しずつ並んだ前菜。 ひと口ごとに季節の香りが広がり、 旅の疲れがゆっくりほどけていきました。葉をそっと開くと、 湯気とともに春の香りが立ちのぼり、 やわらかいお肉と野菜が姿を見せました。続いて出てきたのは薬膳スープ。 薬膳と聞くと独特の香りやクセを想像してしまいますが・・飲みやすくてホッとする味で美味しかったです。体の奥にすっと染み込むような、 やさしい味わいでした。身体もぽかぽかしてきました。薬膳の内容はテーブルのカードに丁寧に書かれていました。どれも体をいたわる食材ばかりで、 印象に残る一品でした。天ぷらは衣がまだサクッと音を残していて、 揚げたての香りが広がりました。岩塩をすりおろして一口・・天つゆにひたして一口・・どちらもとても美味しくてついつい手が伸びます。季節野菜の陶板焼き。 温かいソースがとろりと広がる陶板焼き。 そして・・山形牛がすっごく柔らかくて 舌の上で静かに消えていくような食感でした。 肉好きにはたまりません。クマさんの顔がほころんだのも、 この山形牛のやさしい味わいが 旅の疲れをそっとほぐしてくれたからですね。春らしい彩りのデザートが並び、 軽やかでとても美味しくて、 食事の締めくくりにふさわしい一皿でした。最後のデザートもとっても美味しかったぁ… お料理はもちろん美味しくて、 クマさんの顔もほころんでいました。夕食の時間は旅の一日の終わりを やさしく包んでくれるようなひとときでした。夕食を終えて席を立つと、外はまだ雨。 フロントで御釜の天気を尋ねると、スタッフさんがライブ映像を見せてくれました。 「明日の朝またチェックしてみてくださいね」とやさしく声をかけられ、 部屋へ戻りました。部屋に戻ると、 浴衣に着替えて、ゆっくりと大浴場へ向かいます。その夜の大浴場も、私ひとり。 今回の旅ではどこのホテルでも大浴場を独り占めでした。扉を開けると湯気が立ちのぼり、 木の天井と大きな窓からの淡い光が迎えてくれました。蔵王温泉は開湯千九百年。 東北でも屈指の歴史を持つ温泉で、 ここ瑠璃倶楽リゾートの湯はその中でも特に強酸性。 まさに「天然の美容液」と呼ばれるほどの美肌の湯です。湯船に身を沈めた瞬間、旅の疲れがほどけていき、 湯上がりの肌はつるんとスベスベ。 指先がふっと滑るような感触に、思わず笑みがこぼれました。温泉で体が軽くなったあと、 部屋に戻って翌朝の御釜へ向かう準備を整えました。 雨音を聞きながらベッドへ横になると、 まぶたが静かに落ちていき、 旅の一日の終わりをやさしく包む夜になりました。続く FC2・・はこちらから
2026/07/31
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浄土平に着いたのは13時18分。 塔のへつりをあとにして山道を進むうちに、 空気が少しずつひんやりしていくのがわかりました。駐車場に着くと、 遠くの山肌から白い煙が立ちのぼっていて、 火山の気配が漂っていました。少しお腹が空いていたので、 ここでお昼にすることにしました。レストハウスの中は、 お昼のピークを過ぎていたこともあって静かで、 木のぬくもりが感じられる空間でした。席に座って、 浄土平らぁめん(1200円)を注文。見た目は丁寧で、 具材の彩りもきれいでした。 味は・・「普通」。 特別ではないけれど、 旅の途中で食べる温かい一杯はそれだけでほっとしますね。ラーメンを食べている途中、 外が急に暗くなったと思ったら、 雨が降り始めました。山の天気らしい、 予告のない降り方。しばらく店内で様子を見ることにしました。雨は幸いすぐに上がってくれました。 外へ出てみると・・地面から立ち上る水蒸気が一気に広がって、 あたり一面が真っ白。 空と地面の境目が溶けてしまったようで、 どこに立っているのかさえ曖昧になるほどでした。さっきまでの晴れた景色とはまるで違う表情。 霧の中に包まれた浄土平は、午後の時間がすこしだけ静かになったように感じました雨はすぐに上がってくれたものの、 外はまだ白い水蒸気がゆっくり漂っていて、 景色が霞んでいました。霧の向こうに石碑や道標が浮かび上がり、 その静けさがどこか神秘的でした。そんな中で、 クマさんが空を見上げて 「雲が流れていったから大丈夫や」と 言いました。その言葉に背中を押されるようにして、 私たちは登ることにしました。標高の案内板の前に立つと、 ここがもうずいぶん高い場所なのだと あらためて感じました。霧の中に立つ石碑は、 この場所の静けさを守っているようでした。木の階段を一段ずつ踏みしめながら進むと、 霧が流れて、 道の先が見えたり、また隠れたり。そのたびに、 山の中にいることを強く感じました。雨上がりの湿った空気と、 霧のやわらかい白さが混ざり合って、 午後の時間が静かに続いていきました。登り始めてしばらくすると、 霧がゆっくり流れていき、 足元の岩や草の色が少しずつはっきりしてきました。振り返って下を見ると、 水蒸気に包まれたビジターセンターが 白い世界の中にぼんやりと浮かんでいました。 さっきまで近くにあったはずの建物が、 まるで遠い場所にあるように見える不思議な景色。霧の流れが変わるたびに、 その姿がふっと現れたり、また隠れたり。 山の天気らしい、静かな揺らぎでした。さらに進むと、 岩が積み重なった場所に出ました。雲の流れを見ながら、 「今なら見えるな」とクマさんが言い、 火口のほうへ視線を向けました。その言葉に合わせるように、 霧がほどけていき、 火口の縁がゆっくり姿を現しました。火口の中からは、 白い蒸気が静かに立ちのぼっていて、 その奥はどこまでも深く続いているようでした。霧と蒸気が重なり合う景色は、 ただの「山の風景」ではなく、 地球の鼓動を覗き込んだような感覚。雲の流れを見て、 その一瞬を逃さずに撮った火口の写真は、 この日の中でも特別な一枚になりました。火口を撮り終えて、 ゆっくりと階段を降り始めました。 霧が流れるたびに、 山肌や駐車場が姿を見せたり、また隠れたり。 その変化がとても綺麗で、 歩きながら何度も足を止めてしまうほどでした。霧がほどける瞬間に見える景色は、 登ってきたときとはまるで違う表情で、 午後の山の静けさがそのまま漂っていました。階段を降りていく途中、 御夫婦が奥さまの写真を撮っている姿が目に入りました。 楽しそうに笑い合っていて、 その雰囲気が霧の中の静けさにやさしく溶け込んでいました。「お二人一緒に撮りましょうか」と声をかけると、 ぱっと表情が明るくなって、 とても喜んでくださいました。写真を撮り終えると、 「お二人のも撮りますよ」と言ってくださって、 私たちの写真も撮っていただきました。霧がゆっくり流れていく中で撮ってもらった一枚は、 その日の空気ごと閉じ込めたような、 とてもあたたかい記念になりました。霧の流れがつくる柔らかな光の中で、 人との小さな交流が生まれ、 旅の午後がやさしく彩られた瞬間でした。火口を見終えて階段を降りると、 霧がゆっくり流れていき、 湿原のほうが少しだけ見えるようになりました。木道が伸びていて、 本来なら散策する予定だった湿原が 遠くに広がっていました。けれど、上から見ても まだ緑が浅く、 花の気配もほとんど感じられませんでした。「どうしようか」とクマさんと話しながら しばらく思案していると、 湿原のほうから家族連れの方が戻ってこられました。その方が 「まだ花も何もなくて、行っても仕方ないですよ」 と教えてくださって、 その言葉で気持ちがすっと決まりました。湿原の散策はまた別の季節にゆずることにして、 私たちは今夜のお宿へ向かうことにしました。霧の流れがつくる静かな景色を背に、 午後の山をあとにしました。続くFC2・・はこちらから
2026/07/30
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洗濯物を干すために庭へ出た朝。 ふわっと目に入ってきたのが、 やわらかく咲いていた春かすみでした。思わず足を止めてしまうほど綺麗に咲いてて、 朝の光にとてもよく似合う咲き姿。 その一輪を見つけただけで、 一日の始まりが少し特別になるような気がしました。春かすみのそばをよく見ると、 静かに咲いていたモーリスユトリオ。深い赤と淡い色が混ざり合うような花びらは、 庭の空気に少しドラマチックな響きを添えてくれます。 今年の暑さや土の変更で咲きにくい環境だったのに、 こうして顔を見せてくれたことが嬉しくて、 そっと見入ってしまいました。そしてもう一輪、 ふんわりとした茶色のバタースコッチも 静かに咲いていました。やさしい色合いが朝の光にとてもよく似合っていて、 庭に柔らかい音色を添えてくれる子。 今年は少し難しい年だったのに、 こうして咲いてくれた姿が心にしみました。暑さの影響や土の入れ替えで例年の土が手に入らず、 別の土を使ったことで、 今年のバラはどこか今ひとつで心配していた年。それでも・・春かすみ、モーリスユトリオ、バタースコッチ。 三つの花がそれぞれの色で咲いてくれた朝は、 庭からそっと励まされたような気持ちになりました。FC2・・はこちらから
2026/07/28
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大内宿をあとにして向かったのは塔のへつり 塔のへつりとは 福島の自然が長い時間をかけてつくりあげた景勝地で、 川沿いに奇岩が連なる静かな場所です。 岩肌の模様や、緑の深さ、川の透明さが重なり合って、 どこか時間がゆっくり流れているような景色が広がっています。案内板の前に立つと、 この場所がどんなふうに形づくられてきたのか、 想像が広がりました。展望台へ登ろうとしたのですが、 そこは個人の持ち物とのことで、 「登れません」と声をかけられました。クマさんはTVで見てずっと行きたかった場所だったので、 その瞬間、がっかりしたように見えました。TVで見たイメージとはまるで違い整備が行き届いていなくて、 進む先は行き止まりばかり。 クマさんは思っていた景色に出会えず、 とても残念そうでした。でも、水辺の静けさは変わらず美しくて、 その場に立っているだけで、 旅の時間がすこしやわらいでいくようでした。岩の間にひっそりと佇む祠。 木の香りと岩の冷たさが混ざった空気が、 心を静かに落ち着かせてくれました。薄暗い洞の中に置かれた小さな像や供え物。 その静けさが、 クマさんの少し沈んだ気持ちを そっと癒してくれるようでした。岩肌の模様や川の流れを眺めながら歩くうちに、 クマさんの表情も少しずつ和らいでいきました。遠くに橋が見えて、 山の緑が重なる静かな景色が広がっていました。 塔のへつりの本来の美しさが、 ここでようやく姿を見せてくれたようでした。この日はどんどん暑くなってきて、 観光をざっと終えるころには汗ばむほど。 そんな中で食べたソフトクリームは、 ひんやりとした甘さがすっと体に染み込んで、 その日の中でいちばんほっとする味でした。思っていた景色に出会えず、クマさんは少しがっかりしていました。整備の行き届かない道に、ほんの少しだけ不満もこぼれていました。けれど、水辺の静けさがその気持ちをそっと和らげてくれて、私たちはゆっくりと次の場所へ向かいました。続くFC2・・はこちらから
2026/07/27
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この季節になると、 スーパーに行くたびに鮮魚コーナーを覗きます。クマさんは、豆アジがあるかどうかを まるで季節の合図を確かめるように見に行くのです。でも、ない日が続くと、 クマさんは分かりやすくしょんぼりする。 目尻が少し下がり、肩もほんの少し落ちて、 がっかりした様子がそのまま表情に出ます。その姿を見ると、 私の胸もきゅっとなります。だからこそ、豆アジを見つけた日は特別。 鮮魚コーナーで銀色の小さな体を見つけた瞬間、 クマさんの顔がぱぁっと明るくなって。目尻がきゅっと下がり、 口元がふわっとゆるんで、 本当に笑顔満載という言葉がぴったり。そしてすぐに私のそばへ駆け寄ってきます。「豆アジあった!」その声は報告というより、 嬉しさを共有したくて仕方ない気持ちそのもの。その瞬間のクマさんは、 豆アジよりも輝いて見えます。夏の台所は、ただ立っているだけで汗がにじみ。 油を熱し始めると空気がさらに重くなって、 揚げ物は本当はめっちゃ嫌。でも、クマさんのあの満開の笑顔を思い出すと、 「仕方ないなぁ」と自然に手が動きます。ぱちぱちと油の音が跳ねる中、 汗をぬぐいながら揚げていく時間も、 どこかやさしい気持ちに変わっていきます。揚げたての豆アジを箸でそっと持ち上げ、 甘酢の器に近づけて。そして…ジュッ。油をまとった豆アジが甘酢に触れた瞬間、 小さくて、でも確かに美味しそうな音が立ちます。 その音は、揚げ物の暑さや汗をすべて報いてくれるような、 ご褒美みたいな響きです。魚の表面が甘酢を吸い始めると、 揚げたての固さがゆっくりほどけていき、 角が丸くなっていきます。最後にクマさんの畑で収穫した玉ねぎの薄切りをふわりとのせます。 白い層が甘酢の上に浮かんで、 台所に「あと少しで美味しくなるよ」という気配が満ちていきます。玉ねぎは2〜3日かけてゆっくり甘酢を吸い、 ほんのり透き通ってくる頃が食べ頃。出来上がった南蛮漬けを器に移すと、 クマさんはもう嬉しそう。箸を入れる前から目が細くなって、 「これこれ」という気持ちが表情にそのまま出ています。ひと口食べると頬がゆるみ、 いつも少し早い食べ方なのに、 南蛮漬けのときだけは噛む速度がほんの少しゆっくりになります。そのゆっくりが、 台所の時間をちゃんと受け取ってくれている証のようで、 見ているこちらまで胸があたたかくなります。食べ終えたあと、 食卓にはほんのり甘酢の香りが残っています。クマさんは箸を置いて、 満足そうにふぅっと息を吐き。 その息が「今日も美味しかった・・」と 言葉の代わりになっているみたい。そしてぽつりと 「また作ってな」 と言う。その一言が、 暑い中で揚げた時間を 報いてくれます。クマさんの美味しそうに食べる顔を見ちゃうと、 暑い中で作った甲斐があったなぁって、 心から思います。最近の鮮魚売り場は、前より魚が少なくなりました。種類も量も減って、値段も高く、昔のように「今日はこれにしよう」と選ぶ楽しさがだんだん難しくなっています。豆アジもなかなか姿を見せず、以前なら何度も作っていた南蛮漬けも、今年はまだ三回だけ。だからこそ、豆アジに出会えた日は特別で、クマさんの満開の笑顔を見ると、暑い台所で揚げた時間も「作ってよかったなぁ」と心から思えるのです。FC2・・はこちらから
2026/07/26
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観光をひと通り楽しんで、 目的のみさわやさんへ向かいました。 朝の光の中で、建物は静かに佇んでいて、 その前に立つと、旅の時間がまた少し動き出すようでした。お店のそばには、 小さな石の置物がちょこんと並んでいて、 その姿がどこか愛らしく、 開店前の静かな時間をやわらかくしてくれていました。暖簾の横には、 小さな機械式の番号札発券機が置かれていて、 ボタンを押すと4番の札が出てきました。すでに、息子さんとお母さんの二人が 待っていらっしゃいました。 息子さんのお仕事でこちらへ来ることになり、 「せっかくだから一緒に行こう」と誘ってもらったのだそうです。「ここでお蕎麦を食べたかったから、朝食は食べずに来たんですよ」 と、お母さんが少し嬉しそうに話されていて、 その言葉に、 このお店が旅の中でどれほど楽しみにされているのかが 伝わってきました。開店前の静かな時間の中で、 同じお店を楽しみにしている人たちと並んで待つことは、 どこか特別で、 その後の一杯がより温かく感じられるようでした。ちょうどそのとき、 道路を挟んだ向かいにある 「みさわやさんのご自宅」 のほうから、 おばさんがすっと出てこられて、 にこやかに声をかけてくださいました。「突き立てのお餅ができあがったから、 よかったら買っていってね」お母さんと顔を見合わせて、 いっしょに道路を渡り、ご自宅のほうへ向かいました。並べられたお餅は、 手に取るとまだほんのり温かく、 指先に柔らかさが伝わってきました。 その場で食べたくなるくらいのやさしい温度で、 朝の空気に溶け込んでいました。干し柿も、 暮らしの中の手しごとがそのまま形になったようでした。お店の開店を待つ時間の中に、 ふっと生活の気配が入り込んでくるようで、 その温かさが、 みさわやさんでの時間をさらに特別なものにしてくれました。お店に入る前、まず目に入ったメニュー板。 どんなお蕎麦が出てくるのだろうと、 期待がふくらみました。店内は落ち着いた和の空気が流れていて、 朝の光が障子越しにやわらかく差し込んでいました。注文を取りに来てくださった店員さんは 海外の方のようで、 この和の雰囲気とのやさしい対比が どこか新鮮でした。一杯を二人でシェアしても大丈夫か尋ねると、 「それで大丈夫ですよ」と とても気持ちよく応じてくださって、 その丁寧な笑顔に思わず私の頬も緩みました。最初に小鉢が運ばれてきました。 れんこんのしゃきっとした歯ざわりと、 にんじんのやわらかな甘さが混ざっていて、 素朴な味わいが朝の体にすっと馴染みました。 朝はお弁当を食べていたので、 高遠そばは一杯を二人で分けることにしました。思っていた以上にたっぷりと盛られていて、 「一杯にしてよかったな」と 自然と笑みがこぼれました。つるりとした喉ごしと、 だしのやさしい香りがふわりと広がり、 本当に美味しいお蕎麦でした。クマさんのネギ挑戦 名物の長いネギで食べる姿が楽しそうで、 その場の空気が明るくなりました。クマさんの様子を見て、 私も少しだけ挑戦してみました。ネギの香りがふわっと広がって、 ひと口目は楽しくて思わず笑ってしまいました。 でも少し食べにくくて、 そのあとは箸でゆっくりいただきました。朝の光の中で食べるお蕎麦は、 それだけで旅の時間がやわらかくなるようでした。食べていると、番号札のところで出会った 息子さんとお母さんが声をかけてくださって、「美味しいでしょう?」 「ここ、本当にいいお店ですよね」そのやわらかい笑顔が、 朝の光のようにすっと心に届きました。ほんの短い会話でしたが、 気持ちのいい出会いだなぁと しみじみ感じる瞬間でした。大内宿の静かな朝をあとにして、次の目的地へ向かいました。続くFC2・・はこちらから
2026/07/24
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見晴台をあとにして、行きとは違う階段をゆっくり降りていきました。木々の間からこぼれる光が段差の影を静かに揺らし、さっきまで胸の奥に広がっていた静けさが、少しずつ足元へと降りていくようでした。階段を降りきったところに、圓城山若王子院が静かに佇んでいました。屋根の影はまだ朝の光を含んでいて、建物の前に立つと、見晴台でひらいた心がそっと落ち着いていくような、穏やかな気持ちになりました。若王子院をあとにして歩き出すと、どちらの階段から登ろうかと迷っている御夫婦と出会いました。地図を見たり、階段を見上げたりして、少し困っている様子が伝わってきます。「こちらから登るほうが楽ですよ」そうお伝えすると、その方はふっと表情をゆるめて、「助かりました」と静かに頭を下げてくださいました。朝のやわらかな空気の中で交わした、ほんの短い言葉のやりとりでしたが、旅の途中で生まれるこうした小さな出会いが、その日の歩みを温かくしてくれるようでした。さらに進むと、ぱっと視界がひらけました。そのとき、いちばん最初に目に入ったのは・・すぐそばを流れる、透き通った水でした。水は細い水路を静かに流れ、石の間で光を受けてきらりと揺れています。その透明さが、見晴台で感じた静けさの余韻を足元へ届けてくれるようでした。水路の音を聞きながら歩いていくと、お土産物屋さんがちょうど開店したところでした。店先には、色とりどりの飾りや干しものが揺れ、朝の光を受けてやわらかく輝いていました。その飾りは、ただ並べられているのではなく、ひとつひとつが丁寧に結ばれ、色の重なりや形の流れまで考えられているようでした。まだ人の少ない時間帯で、風の通り道にだけ揺れるその姿は、まるで朝の空気に溶けていくようでした。大根の干しものも手作りのもので、表面のしわの寄り方や、紐の結び目の小さな力加減に、作り手の時間が宿っていました。どれもとても可愛く丁寧に造られていて、思わず手に取ってみたくなるようなお品ばかりでした。店の方は、棚の上の品物をひとつずつ確かめるように並べ直し、その手つきは急ぐでもなく、ただ朝の空気に合わせるような静かなリズムでした。その手しごとが、大内宿の朝の空気にやさしく溶け込んでいて、歩いているこちらの気持ちまで自然と穏やかになって。店先には試食ができるように小さな器が並べられていて、その横のテーブルには冷たいお茶と湯飲みが置かれていました。湯飲みの白さと、お茶の淡い色が、朝の光の中で馴染んでいて、「どうぞゆっくりしていってくださいね」という声にならない心遣いが伝わってきました。ここでいろいろ試食させていただき、数種類のお漬物を購入しました。どれも味がやさしく、この町の空気と同じように、静かに身体へ染み込んでいくようでした。少し進むと、 大内宿町並み展示館(大内宿本陣跡)がありました。 外観は、町並みの茅葺き屋根と同じ静かな佇まいで、 入口の影がひときわ深く、 その前に立つと、外の光がそっと後ろへ退いていくようでした。中へ入ると、 ひんやりとした空気が身体を包みました。 外の賑わいとは違う、 時間がゆっくりすすんでいくような静けさがあります。展示棚には、 昔の生活道具が丁寧に並べられていました。 木の器や農具、旅人が使ったであろう品々が、 この土地で積み重ねられてきた時間を 語りかけてくるようでした。奥へ進むと、 続き座敷が広がっていました。 障子越しの光がやわらかく差し込み、 畳の上に淡い影を落としています。 その静けさは、 見晴台で感じた朝の余韻とどこか似ていて、 歩く速度まで自然とゆっくりになっていきました。さらに階段を上がると、 二階には蚕を飼っていた部屋が残されていました。 梁の太さや、置かれた道具の形に、 この家で営まれていた生活の気配が静かに宿っています。外の光が届きにくい場所で、 少し薄暗いその空間は、 人々が日々の暮らしを支えるために 手を動かしていた時間を思い起こさせました。展示館を出るころには、 外の光が少しだけまぶしく感じられました。 続くFC2・・はこちらから
2026/07/23
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2026年5月28日(木)晴れ5時30分にふっと目が覚めました。 まずカーテンを開けてお天気の確認。 会津の夜明けは早く、この日もすでに澄んだ青が空に広がっていて、 「とってもいいお天気」という確信が、光の中から自然に伝わってきました。クマさんも起きてきたので、ふたりでお風呂へ。 向かったのは最上階の展望露天風呂「遊月の湯」。 湯気の立ち方も、風の通り方も、昨夜とは違う静けさをまとい、 誰もいない湯を独り占めする時間が、 朝の空気とゆっくり溶け合っていきました。湯に身を沈めるたび、今日の歩みが自然と整っていくのがわかります。ホテルの朝食は7時30分からでしたが、 今日は7時には出発したかったため相談すると、 「では、お弁当をご用意しましょう」と 迷いのない、やさしい返事が返ってきました。7時に受け取ったお弁当を車に積み、ホテルを出発。 朝のひんやりした空気の中を走り、7時43分に目的地へ到着すると、 早い時間にもかかわらずすでに数台の車が停まっていて、 同じように朝の旅を楽しむ人たちの気配がありました。車内でお弁当をいただきながら、 ゆっくりと体を整えてから大内宿へ向かいます。入口には、静かに佇む大内宿住民憲章の看板がありました。 朝の光を受けて木肌がしっとりと浮かび上がり、 少しかすれた文字のひとつひとつに、 この土地を守り続けてきた人々の思いがそっと宿っているようでした。風が通るたびに草の音が足元でやわらかく揺れ、 その音が、書かれた言葉を静かに支えているようにも感じられます。 看板を読み終えたとき、 町へ向かう一歩が自然と慎ましく整えられていきました。ここから大内宿へ入っていきました。 道はゆるやかに村へと続き、朝の光が屋根や木々の影を静かに伸ばしていました。 その空気のやわらかさが、歩く速度まで自然とゆっくりにしてくれます。道を進むと、茅葺き屋根の家々が静かに並び、 その前を流れる細い水路が、さらさらと小さな音を立てながら朝の光を受けていました。さらに奥へ進むと、 広い道の両側に古い家並みが続き、 その向こうには緑の山がやわらかく重なっています。 この場所に流れる時間は、どこか懐かしく、 歩くたびに足音が静かに吸い込まれていくようでした。そして、町並みをひととおり眺めたあと・・道の端で、おばさんが自宅前に水をまいている姿を見かけました。ひしゃくをゆっくりと傾けるたびに、水が地面に落ちて、しっとりと濃い色へと変わっていきます。写真にはその姿は写っていませんが、地面の色の変化が、さきほどのその動きを残していました。乾いた砂の白さとは違い、水を含んだところだけが静かに落ち着いた色をしていて、朝のひとしずくの気配がまだそこに留まっているようでした。おそらく、砂埃が立たないようにという心遣い。その静かな手しごとが、この町で暮らす人の時間と、旅人として歩くこちらの時間を、そっと重ねてくれるようでした。町並みをゆっくり歩いたあと、 道は少しずつ上り坂へと変わり、 見晴台へ向かう静かな道がはじまります。 家々の影が後ろへ伸び、 朝の光が少しずつ濃くなっていくのがわかりました。鳥居の前を通り過ぎると、 山へ向かう気配が静かに立ち上がります。その先には、茅葺き屋根の家がぽつりと佇み、 屋根の一部が修繕されている様子も見えました。 この町が今も人の手で守られていることが、 歩きながら自然と伝わってきます。さらに進むと、 石碑の前に静かに立つ建物があり、 その周りの緑がやわらかく揺れていました。 見晴台へ向かう道は、 町の暮らしの気配と山の静けさが少しずつ混ざり合う場所です。階段のそばには案内板とお地蔵さまがあり、 赤い前掛けが朝の光に映えていました。 ここから先は、 見晴台へ向かう小さな山道がはじまります。山道に入ると、木々の間から光がこぼれ、 階段の石がところどころ濡れていて、 朝の山の気配が静かに満ちていました。その途中に、熊出没注意の看板がありました。 派手な色ではなく、木々の緑の中にそっと立つような佇まいで、 「この山は人だけの場所ではない」という 気配を伝えているようでした。看板を見た瞬間、 森の奥に続く気配が少しだけ濃く感じられ、 歩く足取りが自然と慎ましく整っていきます。階段を上りきると、 小さな社が森の中に静かに佇んでいました。 屋根の影がやわらかく落ち、 風が通るたびに木々がそっと揺れます。社のそばには、由来を記した木の板が置かれていて、 その文字の並びが、 この場所が長い時間を静かに守られてきたことを 語っていました。森を抜けると、 見晴台から大内宿の町並みが一望できました。 茅葺き屋根が並ぶ風景が、 朝の光の中でやわらかく広がっていました。見晴台に立った瞬間、 胸の奥がふわっとゆるむように広がって、 思わず「わぁ・・」という声にならない息がこぼれました。 その景色が見たくて、 人のいない静かな時間に触れたくて、 早朝に出発したことが、 その一瞬で報われたように感じました。誰もいない風景は、 ただ静かというだけではなく、 自分の呼吸の音がすこしだけ大きく聞こえるような、 そんなやわらかな孤独をまとっていました。茅葺き屋根の並びが朝の光に染まり、 その光が身体の内側まで届いてくるようで、 背中のあたりがすうっと軽くなるのがわかりました。 景色を見るというより、 身体がその広がりを受け取っていくような感覚でした。早朝の空気は、 肌に触れると少し冷たく、 その冷たさがゆっくり温度を戻していく間に、 心の奥のざわつきが静かに沈んでいきました。 その沈み方が、 「この景色がみたかった」という気持ちを さらに深くしてくれたようでした。続くFC2・・はこちらから
2026/07/21
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武家屋敷をあとにして、今夜のお宿へ向かいました。 歩いた足に疲れが残り、 夕方の光がその疲れをやわらかく包んでくれるようでした。 車で短い距離を進んでいくと、 千代滝が迎えてくれました。千代滝に着くと、 私が予約していたのはワイドツインでしたが、 金婚記念の旅だとお伝えすると、 高層階の和洋室にグレードアップしてくださっていました。 その心遣いがとても嬉しかったです。部屋に入ると、障子越しの白い光が広がり、 窓の向こうの緑が、風に合わせて揺れていました。 畳とベッドが寄り添うように並び、 記念の旅にふさわしい、やわらかな静けさが満ちていました。まだ時間が早かったので荷物を置くと、最上階のお風呂へ向かいました。木の温もりが広がる湯船は、静かな空気に包まれていて、湯面がやわらかく揺れていました。人の気配がなく、湯気だけが静かに立ちのぼっていました。湯に身を沈めると、今日の歩みがゆっくりほぐれていきました。(※お風呂の写真はお借りしたものです。)夕食はバイキングでした。 歩いた一日の疲れをほぐすように、 まずはビールで「お疲れさま」と乾杯しました。 湯上がりの身体に、冷たいビールが静かに染みていきます。並んだ料理を少しずつ選びながら、 どれも彩りがきれいで、見ているだけで楽しくなるようでした。 天ぷらの軽い衣、煮物のやわらかさ、 小鉢にそっと盛られた山菜やおひたし。 どれも旅先らしい、やさしい味でした。再び料理をとりに行き席に戻ると、 クマさんが美味しそうに食べていて、 その表情を見ているだけで、今日の歩みが報われるようでした。 静かな館内の灯りが、ふたりの時間をゆっくり包んでくれます。少しずつお皿を重ねながら、 旅の夕食らしい、ゆったりとした時間が流れていきました。 どの料理も、ほんのりとした味わいで、 身体にやさしく馴染んでいきます。夕食のあと、無料のラウンジで少し休憩しました。 ソフトドリンクやアルコール、珈琲、紅茶、お茶などが自由にいただけて、 食後のゆったりした時間にちょうどよい場所でした。照明は落ち着いていて、 木の温もりが静かに広がる空間。 ふたりでソファに腰をおろすと、 今日の歩みがそっとほどけていくようでした。クマさんも、湯上がりの身体を休めるように座っていて、 その穏やかな表情を見ているだけで、 旅の夜がゆっくり深まっていきました。静かなラウンジの空気が、 ふたりの時間をやさしく包んでくれるようでした。ラウンジで少し休んだあと、部屋へ戻りました。明日の支度を整えていると、一日の疲れがゆっくりと取れていく気がしました。ベッドに横になると、その寝心地が思わず笑ってしまうほどよくて、身体がすっと沈み込むようでした。気づけば、あっという間に眠りに落ちていました。歩いた歩数 14023歩 距離 8.9km続く・・FC2・・はこちらから
2026/07/19
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内部の見学をひと通り終え、 角を曲がると「順路」と書かれた案内が立っていて、 「この先へどうぞ」と示してくれます。会津歴史資料館の入口が見えてくると、 外とは違う、ゆっくりとした時間が そこから静かに始まっていきました。赤い布の上に横たわる刀は、 光を吸い込むように静かに佇み、 昔の人々の息遣いが残っている気配がありました。甲冑の前では、空気が少し重くなるような感覚。 紐の結び目、金具の細工、面頬の静かな表情・・どれも丁寧で、時代の重みがそのまま形になったようでした。陶器の並ぶ一角は、少し柔らかい空気。 器の丸みや釉薬の色がやさしく灯りを返し、 日々の暮らしの時間がそっと思い浮かびます。漆の器は、深い色をゆっくり返しながら佇んでいました。 黒と金の重なりが静かで、 見ているだけで心が落ち着くような気配。奥へ進むと、 木の香りがふっと濃くなる一角がありました。 そこには、長い年月を経た水車の仕組みが 静かに残されていました。大きな輪は今はもう動かないのに、 どこか「水の重さ」をまだ覚えているようで、 木の軸や歯車の一つひとつが ゆっくりと時間を抱え込んでいるようでした。水が流れ、輪が回り、 その力が奥の機構へ伝わっていく・・そんな当たり前の営みが、 この会津歴史資料館の中ではとても静かで、 昔の生活の息遣いが残っているように感じられます。会津歴史資料館を出ると、 光がふわりと広がり、空気が少し軽くなりました。 長い時間をまとった展示の余韻がまだ胸の奥に残っていて、 その余韻をやさしく受け止めるように、 外の景色が広がっていました。木々の緑はやわらかく、 門の向こうへ続く道が控えめに伸びていて、 「この先にも静かな物語がありますよ」と 知らせてくれるようでした。少し歩くと、案内板が立っていました。 そこには、この場所田中畑陣屋(旧中畑陣屋)の歴史が記されていました。 田中畑陣屋は、江戸時代に置かれた 代官所(陣屋)のひとつで、 地域の年貢や土地の管理、村々の取りまとめを行う 行政の中心でした。建物は、武家屋敷ほど厳めしくはなく、 かといって農家ほど素朴でもなく、 「公の仕事をする場」としての 静かな緊張感をまとった造りになっています。案内板には、 この主屋が当時の姿をよく残していること、 梁や柱の組み方、土間や座敷の配置が 陣屋としての役割を示していることが 丁寧に書かれていました。さらに進むと、 木の建物が静かに佇み、 開いた戸口からは畳の部屋が見えました。 内部の展示とは違う、 生活の気配がほんのり漂う空間でした。その先には、 昔の家屋が残されていて、 風が縁側を通り抜ける音が かすかに聞こえるような気がしました。道の脇には、 そっと置かれた案内板や、 木々の間に佇む像があり、 この場所が人々の祈りや願いを 静かに受け止めてきたことを感じさせます。展示を見終えて外の風景を歩き、 田中畑陣屋の静かな佇まいを味わったあと、 道の先に小さな御土産のコーナーがありました。棚には、赤い体に丸い目をした赤べこが いくつも並んでいて、 どれも首をゆらりと揺らしながら こちらを見ているようでした。赤や金の色が並ぶ棚は、 展示室の静けさとはまた違う、 少しあたたかい空気がありました。赤べこは、会津で昔から親しまれてきた赤い牛の民芸品で、赤い色には「災いから守ってくれる」というやさしい願いが込められています。そして体にある黒い斑点には、少し不思議でやさしい伝承が残っています。昔、会津で疫病が流行したとき、赤べこを持っていた子どもたちが病にかからなかったことから、「赤べこが病を吸い取ってくれた」と語られました。黒い斑点は、その吸い取った病の跡を表している・・そんな静かな物語が今もそっと受け継がれています。首がゆらゆらと揺れる素朴な仕組みは、木と紙を組み合わせた昔ながらの作りで、その揺れがどこかあたたかく、家に福を呼び込むと信じられてきました。その中から、手のひらにすっと収まる小さな赤べこをひとつ連れて帰ることにしました。木の台の上で、首をゆらりと揺らすその姿がかわいらしく、今日の旅の静かな時間をそっと閉じてくれるようでした。続く・・FC2・・はこちらから
2026/07/17
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展示室をでると向こうに、 屋敷の入口が開いていました。 ここから、屋敷内の見学へと進んでいきます。中に入ると、まず台所がありました。 木の柱と白い障子がやわらかく光を受け、 昔の生活の気配がそのまま残っているようでした。 ここで靴を脱ぎ、廊下沿いの見学が始まります。台所には、 大きな石の道具や木の器が並び、 日々の営みを支えた道具たちが静かにそこにありました。奥には囲炉裏の跡や、 調理に使われた道具が整然と置かれ、 この屋敷で過ごした人々の生活が 思い起こされます。台所を抜けると、 長い廊下がまっすぐ伸びていました。 赤い敷物が続き、 右手には庭の光がやわらかく差し込みます。 左手には畳の部屋が並び、 緑の縄が仕切りをつくっていました。廊下を歩くたびに、 木の床がかすかに軋む音がして、、 外の風景と屋敷の静けさが 重なっていきます。 ここから、屋敷内の各部屋の展示へと進んでいきました。廊下を進んだ先に、 槍の間(玄関番の詰め所)と呼ばれる部屋がありました。 ここは玄関番が常時二〜三名詰めて、 敵の侵入や緊急の事態に備えていた場所です。中央の畳は「通り畳」と呼ばれ、 縁がないまっすぐな敷き方になっていました。 走ったときに足が引っかからないように工夫された、 武家屋敷ならではの緊張が漂っています。 甲冑と槍の並びが、 この部屋が守りの最前線であったことを 伝えてくれました。槍の間を抜けると、 式台玄関の裏側にあたる場所へ出ました。 白い幕が静かに揺れ、 外の光がやわらかく差し込んでいます。 ここは来客を迎えるための空間で、 屋敷の格式が感じられました。畳に座る人の姿が、 この場所が迎える側の静けさを持つことを 教えてくれます。さらに奥へ進むと、 使者の間と呼ばれる部屋がありました。 ここは城からの使者が家老と対面した場所で、 屋敷の中でも特に格式の高い部屋です。蒔絵の棚が置かれ、 金の意匠がやわらかく光を受けていました。 甲冑が佇む姿は、 武家の美意識と緊張が重なるようでした。部屋の静けさの中に、 迎える側の深い礼節が感じられました。さらに進むと、 簡素で静かな「鎖の間」がありました。 お茶の席で客を迎える際に使われた部屋で、 灯りがやわらかく置かれ、 控えの間らしい落ち着きが漂っています。鎖の間の奥には、 格式の高い「御成の間」がありました。 大名や身分の高い客を迎えるための特別な空間で、 座敷造りの部屋がいくつも連なっています。人形が静かに座していて、 当時の様子が再現されていました。御成の間を出ると、 庭の一角に古式の厠がありました。 木の壁と格子窓がやわらかく光を受け、 庭の緑と静かに調和しています。中へ入ると、 簡素な造りの古い厠が展示されていました。 木の床と素朴な器具が、 昔の生活の一端をそのまま残しています。厠を出ると、 視界がひらけて庭の緑が広がりました。 木々の影が揺れ、 屋敷の静けさと外の空気がゆるやかに重なります。建物の影と庭の緑が寄り添うように並び、 歩くたびに空気が少し軽くなるようでした。庭を眺めながら進むと、 小さな執務室がありました。 低い机と金属の箱が置かれ、 簡素ながら実務の気配が残っています。障子越しの光がやわらかく差し込み、 ここで誰かが静かに書き物をしたり、 細かな仕事をしていたのだろうと 想像しました。小さな執務室を抜けると、 家老の執務室の手前に、 部屋がありました。畳の中央には大きな火鉢が置かれ、 そばに座布団が添えられています。 黒い蒔絵の棚が光を受け、 部屋の静けさの中で浮かんでいました。ここは、 執務室へ入る前のひと呼吸の場。 生活の温度が残る、やわらかな空気がありました。控えの間の奥には、 家老の執務室がありました。畳の上に机や文箱が整えられ、 書き物の道具が並んでいます。 棚には刀や道具が置かれ、 この屋敷の中枢としての気配が漂っていました。障子越しの光がやわらかく差し込み、 この部屋で日々の決裁や連絡が行われていたことが 伝わってきます。執務室を出ると、廊下の向こうに庭が見えました。瓦屋根と木の柱が並び、屋敷の奥へと続く気配が流れています。この静かな景色の先に、「自刃の間」がありました。畳の上に小さな机と座布団が置かれ、 奥には屏風が立てられています。 部屋の光は淡く、 静けさが深く沈んでいました。ここは、 慶応四年(1868)八月二十三日、 西軍が会津城下への攻撃を開始した際、 西郷家の者が「足手まといになるまい」と 自ら命を絶ったと伝えられる部屋です。ただ静かに、 その場の空気が残されているようでした。 言葉よりも、 部屋の佇まいがすべてを語っているように感じられました。別の展示室には、 自刃の場面を再現した模型がありました。 白い装束の人形が深く頭を垂れ、 屏風の前で並んでいます。ここでは、 自刃の作法や葬送の習わしが わかりやすく示されていました。 遺体の胸に守り刀を置く 枕元に屏風を立てる 悪霊を払うための「壁」として屏風を使う 襟を逆に合わせる、湯灌で湯を注ぐなど 日常とは逆の所作(ささごと)そのため、 この展示では天地を逆さにした屏風(逆屏風/坂屏風) が用いられていました。 死者を悪霊から守るための作法であり、 武家の自刃の際にも行われたとされています。展示室の逆屏風は、 作法の背景を伝える役割を果たしていました。奥へ進むと、 家族の静かな暮らしを感じさせる「奥二の間」がありました。 祖母や女の子が過ごしたとされる部屋で、 外の緊張から少し離れた、やわらかな空気が漂っています。畳の上には琴が置かれ、 屏風には淡い山水が描かれ、 部屋の奥に静かに立っています。奥二の間の隣には、 家老の寝室として使われた「奥一の間」があります。 書院造の落ち着いた造りで、 格式のある静けさが部屋全体に漂っていました。奥の一角には、 家族が身を清めるための湯殿がありました。 木の桶や湯釜が並び、 火と水の気配が残る、生活の温度を感じる空間でした。湯殿のすぐそばには、身支度を整えるための「化粧の間」がありました。鏡台の前には、女中が使った化粧道具箱や鏡が置かれ、湯殿で温まった体を整えるための、やわらかな時間が流れていたのでしょう。化粧の間のそばには、 食事の支度をする「配膳の間」がありました。 かまどや鍋、木の器が並び、 屋敷の一日の始まりと終わりを支える場所でした。配膳の間を抜けると、 最初に屋敷へ入ったときに通った台所へ戻りました。ここは、 家の中心となる生活の場であり、 奥向きの静かな部屋をめぐったあとに戻ってくると、 よりいっそう「家の息づかい」が感じられる場所でした。続く・・FC2・・はこちらから
2026/07/14
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中の口玄関を離れると、 木の香りがゆるやかに漂う一角に、 厚い木材で組まれた酒槽(さかぶね)が置かれていました。 ここで醪を搾り、酒が生まれていった場所です。側面の「第一號」の赤い文字が、 かつての作業場の空気を残していて、 ただそこに息づいているだけで、 人々の手仕事が思い起こされるようでした。酒槽(さかぶね)とは、 清酒を絞る際に使われた木製の槽で、 中に醪を入れた酒袋を並べ、 押しぶたでゆっくり圧力をかけることで、 底の孔から澄んだ酒が流れ出す仕組みになっています。 静かな作業の積み重ねが、 酒の「はじまり」を支えていた道具でした。展示室に足を踏み入れると、 木の壁と柔らかな灯りがつくる静かな空気が広がっていました。 左手には文書や絵図が並び、 その奥には大砲と衣装をまとった人形が控えています。 この一枚の風景が、展示室のすべての気配を伝えてくれました。その中に、 「会津戦争への道」と題された説明板が掲げられていました。 鳥羽伏見の戦いから奥羽越列藩同盟、 そして会津へ戦火が広がっていく流れが 静かな文字で記されています。説明板のそばには、 四斤山砲の展示がありました。 文書の静けさと武具の重さが同じ空間に並び、 時代の気配がゆるやかに重なっています。木の台座に重い砲身を載せた四斤山砲が静かに佇んでいました。四斤山砲(よんきんさんぽう)は、 四斤(約2.4kg)の砲弾を撃つことができる小型の山砲で、 険しい地形でも運べるように作られていました。 縄でしっかりと固定された姿は、 戦の時代の気配を静かに残していて、 そこに佇んでいるだけで、 人々の覚悟が思い起こされるようでした。展示室の外に出ると、 白壁と黒板の落ち着いた建物が並び、 木の柱が静かに影を落としていました。 手前には井戸屋形のような木組みがあり、 石の台座に支えられた柱が、 この場所の長い時間を伝えてくれます。続く・・FC2・・はこちらから
2026/07/11
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麟閣での一服を終え、外へ出ると、 まだ16時10分。 武家屋敷を見学する時間が少しだけ残っていました。 クマさんにどうする?と聞くと、 行きたいということで、 私たちは武家屋敷へ向かうことにしました。 石段の上に、黒い瓦の門が立っていました。 門の脇の石碑には「会津武家屋敷」と刻まれ、 ここから武家の暮らしの世界が始まるのだと 伝えてくれます。チケット売り場で 「閉館は17時ですが、時間は大丈夫ですか」と声をかけられました。 時計を見ると16時20分。 夕方の光の中を、少しだけ急ぎ足で歩くことにしました。 茅葺の屋根が大きく弧を描き、 白壁と木の梁が重なっていました。 庭の緑と花の色が、 武家の暮らしの時間を伝えてくれます。 格子模様の白壁が、 夕方の光を受けて影を落としていました。 厚い壁が、家財を守ってきた時代の重さを 声を張らずに伝えてくれます。庭の一角に、柔道の技を決める瞬間を切り取った銅像がありました。 西郷四郎。 講道館の初期を支え、「山嵐」の技で知られた人物です。像の背後には、 会津の武芸を支えてきた西郷家の気配を感じました。 剣や槍、柔術を家の柱としてきた家柄で、 屋敷の佇まいに、 少しだけ武の緊張が残っていました。庭の木々の影が揺れる中で、 動の気配を持つ銅像だけが、 景色を際立たせていました。 白い幕がかかった門をくぐると、 石畳が続いていました。 木の香りと土の匂いが混じり合い、 夕方の風が通り抜けていきます。もうひとつの門の白幕が揺れ、 武家の格式が伝わってきました。 案内板には、家老屋敷の歴史が記されていました。 家臣の役目や暮らしが紹介されていて、 屋敷の佇まいと重なり、 当時の気配が立ち上がってきました。西郷家の歴史 西郷家は、会津藩松平家譜代の家臣で、 代々家老職を務めた家柄でした。 千七百石取りの格式ある家で、 屋敷は敷地二千四百坪、建物二百八十坪、 三十八室もの部屋を擁していたと伝えられています。四脚門や式台玄関、 鬼瓦に付けられた九曜の紋章など、 格式の高い家老屋敷にのみ許された造りが その家の歴史を語っていました。その案内板を離れて歩くと、 光が少しやわらかくなる場所に、 式台玄関が見えてきました。式台玄関は、 身分の高い客を迎えるための特別な入口。 畳の上には控える人物が置かれ、 奥の屏風には金の景色が描かれていました。入口の札には 「写真撮影可」 「入室はご遠慮願います」 と記されていて、 外から眺めるだけで、 当時の空気を感じることができました。式台玄関を背にして歩くと、 木の影がゆっくり伸びる先に、 方長屋へ続く門が見えてきました。門の向こうの砂利道は、 静かに続いていて、 生活の気配が少しだけ漂っていました。門をくぐると、 白壁と木の梁が並んでいました。 薄い光が壁に寄り添い、 影が重なるところだけが、 かすかに時間の深さを伝えていました。方長屋は、 家臣たちの暮らしが続いていた場所。 ただそこに息づいているだけで、 当時の日常が立ち上がるようでした。木の色は少し深く、 長い時間を抱えているようでした。 白壁と梁が重なるだけで、 暮らしの気配が感じられます。方長屋の静かな外観を離れると、 影の重なりがすこし薄れて、 控えめな入口が現れました。畳の縁の手前に札が置かれ、 「DO NOT ENTER」と記されています。 中の口玄関は家臣たちが出入りした入口で、 式台玄関とは違う、 日常の気配が残る場所でした。障子の向こうには、 木と金具で組まれた道具が控えめに置かれ、 昔の役目が思い起こされるようでした。続く・・FC2・・はこちらから
2026/07/09
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天守を見上げながら歩いたあと、 白壁の明るさよりも、石垣の影の深さが残っていました。 その影を背に受けながら、茶の世界へ向かう道へ進みました。表御座跡 芝生の中に、ふたつの木柱が静かに立っていました。 かつての建物の気配だけが、淡くそこに残っています。 城の時間が、やわらかくほどけていくようでした。歩きながらふと振り返ると、 天守が曇り空の下で静かに浮かんでいました。 その姿が、これから向かう静けさを 支えてくれているように感じました。麟閣の門構え 城の世界を離れ、茶の世界へ向かう道を進むと、 木の梁と瓦の影が重なる門がありました。 ここをくぐると、空気が少し柔らかくなりました。 寄付 門を抜けると寄付がありました。 刻まれた文字が、声を張らずに役割を伝えてくれます。 ここで心がひとつ、静かに整いました。 中門 背を少し屈めてくぐる低い門。 その控えめな高さが、世界をそっと切り替えてくれます。 腰掛待合 苔の緑が深く沈み、竹垣の影がやわらかく揺れていました。 ここで一度、心が静かに落ち着きました。 手水鉢 腰掛待合の先には、手水鉢のある一角が見えていました。 けれどその場所は立入禁止になっていて、 近くまで行くことはできませんでした。苔の湿りや、竹の影だけが静かに届き、 手水鉢は遠くに気配として感じられるだけでした。 それでも、その手前に立つだけで、 心がすっと澄んでいくのを感じました。 麟閣 露地を抜けると、麟閣が佇んでいました。 黄色い壁、木の梁、屋根の影。 どれも声を張らず、ただそこにあるだけ。 少庵の物語が、息づいていました。 茶室の内部 畳の匂い、障子越しの光。 道具の配置も控えめで、 「入ってはいけません」の札が静けさを守っていました。赤い毛氈の休憩所を過ぎ、案内に従って建物の中へ入ると、ひんやりとした空気がそっと肌に触れました。外の暑さがすっと遠ざかり、静かな涼しさが体を包んでくれます。クマさんには、冷たいお茶が運ばれてきました。暑さで火照った体に、その一杯がやさしく染み込んでいくようでした。私は、いつものように温かい薄茶を。涼しい部屋の中でいただく温かさは、湯気が淡く立ちのぼり、その静けさが心に寄り添ってくれました。お菓子の白さ、抹茶の緑、黒い盆の光沢。ふたりの温度が少し違うだけで、同じ時間がやわらかく重なり、旅の余韻を閉じてくれました。帰り道、もう一度天守を見上げました。 本来ならここで訪問は終わりだったのですが、まだ少し時間があったので、私たちは武家屋敷へ向かうことにしました。続く・・FC2・・はこちらから
2026/07/07
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