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二度消えた甲子園 仙台育英野球部は未曾有の苦境をどう乗り越えたのか [ 須江航 ]
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(2022/8/22時点)
https://kahoku.news/articles/20220822khn000017.html
東北勢として初めて甲子園大会を制した仙台育英(宮城)の須江航監督が時折、涙を浮かべながら優勝監督インタビューに答えた。
―初優勝おめでとうございます。
「宮城の皆さん、東北の皆さん、おめでとうございます!」
―ゲームセットの瞬間、少し目元を押さえていらっしゃいました。どんな思いですか?
「100年開かなかった扉が開いたので、多くの人の顔が浮かびました」
―宮城の皆さん、東北の皆さんの夢、かないましたね。
「準決勝で勝った段階で、本当に東北や宮城の皆さんからたくさんのメッセージをいただいて、本当に熱い思いを感じていたので、それに応えられて何よりです」
―今日の決勝でも素晴らしいバッティングでした。あの2回り目に入ったところから相手の変化球を積極的に振っていったように見えましたが、どんな狙いだったのですか?
「いや、前半はあの古賀君もすごくいいピッチングしていたので、焦りはありませんでしたけど、本当に翻弄(ほんろう)されている感じでした。でも、ここまで宮城県大会の1回戦から培ってきた今年の選手のできること、自分たちが何をやってきたのか、本当に立ち返って、選手自身がよくやってくれたと思います」
―強力な投手陣5人を擁して、この甲子園でも継投で優勝までに至りました。その辺りいかがですか?
「今日は本当に斎藤(蓉)がよく投げてくれて、でも県大会は投げられない中で、本当にみんなでつないできて、つないできて、最後に投げた高橋(煌稀)もそして今日投げなかった3人のピッチャーも、スタンドにいる控えのピッチャーも、みんながつないだ継投だと思います」
―今年の3年生は入学した時から新型コロナウイルスの感染に翻弄されてきました。それを乗り越えてのこの優勝、3年生たちにはどんな言葉をかけたいですか?
「入学どころか、多分おそらく中学校の卒業式もちゃんとできなくて、高校生活っていうのは何て言うか、僕たち大人が過ごしてきた高校生活とは全く違うんですね。青春ってすごく密なので。でも、そういうことは全部駄目だ、駄目だと言われて、活動をしていてもどこかでストップがかかって、どこかでいつも止まってしまうような苦しい中で、でも本当に諦めないでやってくれたこと。でも、それをさせてくれたのは僕たちだけじゃなくて、やっぱり全国の高校生のみんなが、本当によくやってくれて、例えば、今日の下関国際さんもそうですけど、大阪桐蔭さんとか、そういう目標になるチームがあったから、どんな時でも諦めないで、暗い中でも走っていけたので、本当に全ての高校生の努力のたまものが、ただただ最後、僕たちがここに立ったというだけなので、ぜひ全国の高校生に拍手してもらえたらなと思います」
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