サリエリの独り言日記

サリエリの独り言日記

2015.07.25
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カテゴリ: スポーツ
Mission

 反安保にせよ反原発にせよ、あるいは男子サッカーの称揚にせよ、そうした立論を何もかも否定するわけではない。立て方の幼児性を言っているのです。結局それらを呼号する人たちの思考マインドには、「事柄を真から引き受ける」という構えが本当にあるのか、と疑わざるを得ない。かつて起こった拉致事件や、現在進行中の尖閣問題、沖縄米軍基地移設問題、あるいはドイツやブラジルを本気でいつどう倒すか、というようなごく現実的な問いを立てたとき、上のような思考マインドでは、絶対に具体的なプランは出て来ないと私は思う。

 こうした立論の仕方は、結局自分自身の見識を貶めるどころか、ことと次第によっては、今現在自身が当たり前に享受している生活と安全が損なわれる事態も招くかもしれない。現に去年は小笠原諸島などで、領海侵犯した200隻以上の中国船が、日本の漁民が魚の生活環境を考えて、保護して来た珊瑚礁をほぼ根こそぎ破壊しました。現行法制では海上保安庁の取締りには限界があるのを見切って彼らはそれをやり、さらに中国政府はそれを事実的に容認した(海賊なのに中国国旗の掲揚を許した)のです。辺野古移設反対にあれだけ熱心な沖縄の行政府も、県の行政区域であるはずの尖閣諸島については何も言わない(我が家の軒先ですよ)。
 現実の事態を「引き受ける気がない」当事者たちは、そういうふうに事をすり替えて傲然と振る舞っている自分というものが、本当は何を毀損しているのか(自分自身でしょうが!)まったく気付いていないのではないか。
 と、つい興奮してしまいました。すいません。

閑話休題
 試合後でしたか、宮間キャプテンが「女子サッカーをブームでなく、文化にしたい」と言っていたのには驚きました。まあ、彼女がそこに込めた思いは、いろいろあるのでしょう。私は発言の意味するところでなく、現役のアスリートがこういう言葉を淡々と口にする、その「心組」に感服したのです。「本気で事柄を引き受ける人」からは、こういう言葉が自然に発せられるし、彼女が抱いている危機感は、まともに私たちの耳に届く。なぜなら彼女たちは現に今までそうして来たから。すっかりスターシステムに乗っかったサムライブルーの諸氏は、これと同じような発言をし、それを聞き手の心に届かせることが出来るだろうかと思ってしまう。そんなことは誰か他人の仕事だろうと、どこかで思っていないか?

 「人を見抜く」とか「本者と偽者を見分ける」方法というのは、たぶんそんなとんでもない技術じゃないだろうと思うのです。彼らから発せられる「言葉」が、どれだけ素直に自身の腑に落ちるか?要は自身の心を、どれだけ「子供のように」外に開いておけるか、という器量に過ぎないのでしょう。この年になって、実はそれが案外難しいというか、日常が六十年も続くと、何と膨大な滓が我が身にまとわりついて、物事を見え難くしてしまっているのだろう、と改めて思うのです。
 という意味でも、まだ日本のマスメディアやしかるべきスポーツ関係者たちは、「なでしこ」たちが体現している「真の意味」、あるいは日本の文化にもたらしている「新たな価値」のようなものに対して、充分なリスペクトを払っているとは到底思えないのです。「本者とは何か、事柄を引き受けるとは、どういうことなのか」と。


 それにしてもアメリカチームは、「なでしこ」とはまた違った「召命性」を背負ってるんだな、と改めて思ったものです。以前、女子サッカーは欧米ではフェミニズムの体現者としての「召命性」を帯びている、と言ったことがありますが、アメリカなどはその旗頭であって、ワンバックさんは同性婚なのです。先般アメリカ最高裁が同性婚を承認した裁定が話題になりましたが、彼女はそれの具体的体現者としての英雄でもあるわけでした。そうかあらぬか、アメリカの監督、ロンドン大会後男性が一時やっていたと思っていたら、いつの間にやらまた女性に戻っている。彼女たち、フェミニズムの「召命」は何が何でも背負って行くんだ、という意地のようなものが感じられて、思わず笑ってしまいました。

 日米異なる「召命(mission)」とは言え、それぞれが背負うものを持った「同志」であることで、彼女たちは互いをリスペクトしあっている。私はそういう関係である彼女たちを「美しい」と思いました。

招き寄せる力 おわり





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Last updated  2015.07.25 17:06:23
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TNサリエリ @ Re[1]:Kyoto Tachibana High School Green Band 10.(09/07) ナガノさんへ  コメントいただき、ありが…
ナガノ@ Re:Kyoto Tachibana High School Green Band 10.(09/07) 2年遅れで、この文章を読んで泣けてしまっ…
TNサリエリ@ ふたたび、コメントありがとうございます。 cocolateさんへ 私自身、彼女の演奏に刺激…
cocolate@ Re:エレクトーンというガラパゴス 1.(06/17) 再びおじゃまします。 826askaさんのYouT…
cocolateさんへ@ コメントありがとうございます。 三年ほど前に826asukaさんのことを知り、…

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