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苫治安

苫治安

2006.03.02
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カテゴリ: カテゴリ未分類
書名:少年計数機(池袋ウエストゲートパーク2)

出版社:文藝春秋(文春文庫)
発行年月:2002年05月
ISBN:4167174065
本体価格:543円(税込570円)

あらすじ:
自分が誰なのか確認するために、まわりのすべてを数え続ける少年・ヒロキ。その笑顔は十歳にして一切の他者を拒絶していた!マコトは複雑に絡んだ誘拐事件に巻きこまれていくが…。池袋の街を疾走する若く、鋭く、危険な青春。爽快なリズム感あふれる新世代ストリートミステリー、絶好調第2弾。

『池袋ウエストゲートパーク』第2弾。父親が買ったので、早速借りて読んだ。
なんだかんだいって面白いよね。

すっかりトラブルシューター化したマジママコト。


事件はさまざまだが、主人公のマコトに共感が持てるのは、なんといってもマコトが本質的に「他人にやさしい」から。
ストリートボーイズの主領タカシも「甘いのがマコトのいいところだ」と口にして憚らない。
たとえば、「少年計数機」で、その変わったガキが異様にゆっくり歩くのにつきあってやる。
普通のおとなのように「早く歩け」と要請したりしない。
それは、彼の目にそれが、心の深いところから湧き出してきた透明な自発性(←原文忘れたが確かこんな感じ)と映るからだ。相手がいくつであろうと、それをおろそかにしてはいけないと彼は思う。
そういった懐の深さが、この作品の魅力になっている。

第1弾を読んだときにも思ったのだが(ただし第1作を除く)、どれもわりと「おとぎ話」チックだ。
第2弾もその傾向は強い。
著者自身がそれを認識しているのか、作中でマコトが「まるでおとぎ話だ」といった感想をもらしたりする。
別に悪い意味でおとぎ話だと言っているんじゃない。
私にとってはバートンやギリアムの映画もおとぎ話で、それが人々に愛される所以だと思っているから。


たとえば、妊婦がひったくりに抵抗して、転んで病院に運ばれる。そのニュースは登場人物たちを憤慨させるが、母子共に生命の危機は免れる、といった感じ。こういうぎりぎりでセーフになるところが、この作品の軽さであり読みやすさであり、おとぎ話テイストだろうと思う。
もっとも第1作だけはその意味でもおとぎ話ではない。
また、第2弾ラストの「水の中の目」では、○○○○がああいうことになってしまう。でもそれは○○○○がクロウトゆえの運命だ。そして最終的にああいうことになるけれど、彼はマコトが破滅させたんじゃない、すでに自分から破滅していたのだ。取り返しのつかないことは、現在ではなく、過去において起こっている。

さて。
「少年計数機」も好きだが、なんといっても「銀十字」がオススメである。

そしてひったくり犯を見つけたらどうするか……?
このへんがなかなか思いつかない展開で面白い。
意表をつかれるというわけではないけれど、「なるほどー」と笑いをこぼしてしまう、そういう新しさ。

そう、マコト以外の登場人物の書き方がうまいんだなー。
ちゃんとリアルで。
しかも魅力的なやつが多くて。
何かひとつ、そのひとらしいものをきちんと持っていて。

なんだかんだいって結構ハマッているのだった(笑)。
きっとそのうちに父親が第3弾を買ってくるにちがいない。
そしたらまた借りようと、虎視眈々と狙っている(笑)。
(第1弾のレビューは2月17日の日記にアリ)

▼この本はこちら。4時間半~5時間(1より会話文が若干減って、ボリュームが増えた気がする)
少年計数機





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Last updated  2006.03.03 13:05:08


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苫治安 @ Re:BLOG、いま見せて頂いてます(11/18) おごじょさん 書き込みありがとうござい…
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