日本の動物園も人間同様、 少子高齢化
の波が押し寄せているそうです。
一方、 ワシントン条約
によって、希少な野生動物を動物園に連れてくる事が
難しくなりました。
また、中国・中東などで動物園の新設・拡大が相次ぎ、
動物の値段はうなぎ登り。
キリンは3~4倍、ホッキョクグマは10~20倍に、
ここ20年間で値段が高騰
。
死んだから簡単に後釜を、というわけにはいきません。
シャチ 5億円
ニシローランドゴリラ 1億円
ホッキョクグマ 6千万円
アジアゾウ 1.5~3.2千万円
シロサイ 1.8千万円
キリン 0.5~1.8千万円
ラッコ 1.6千万円
日本の動物園が新たな対策を打たないと、2030年までにアフリカゾウは46頭
から7頭に、ラッコは34頭から10頭に、ニシローランドゴリラは23頭から
6頭に減ってしまうとの予測。
日本の動物園は多くが 地方自治体
が経営しており、< 住民の為の娯楽施設
>
との
考え方が主流でした。従って、動物園は狭い檻に動物を押し込めるような、
< 見世物小屋
>的な発想から長い間抜け出せませんでした。
テーマパークの
出現によって娯楽施設としての動物園の価値は減少し、1991年度
6565万人だった
入場者数も、2012年には3995万人と 40%も減ってしまい
ました。
シャンシャン人気で 上野動物園
は昨年度、前年より入園者数が65万人増え
450万人と、 6年ぶりに400
万人を突
破。400万人超えは、父リーリーと母
シンシンの一般公開が始まった、2011年度
の471万人以来のこと。
しかし、まさに 人寄せパンダ
であって、これは所詮見世物。しかも、
シャンシャンは協定により、
2歳になれば中国へ帰る見通しなのですから・・・
一方、欧米では1960年代から< 動物福祉
>という考え方に転換し、
動物園とは
< 動物が満足して暮らせるよう、本来の生息環境を再現すること
である >と。
動物が満足する飼育環境を整え、来場者に動物の生き生きとした姿に感動して
もらい、
寄付を含め 自然保護活動
に動いてもらうということです。
生きた動物の世界をテーマにしたエンターテインメント、世界最大の動物テーマ
パークは、
アメリカフロリダ州のデイズニー アニマルキングダ
ム。
アフリカのサバンナを再現した
もので、入場料は大人100ドル強と動物園として
は
高いものの、入場者数は年々増えて
昨年は 1020万人。
かような 環境一体型の生態系展
示には広大な敷地が必要で、狭い
日本でまったく同様な
展開は望みがたい。しかしその中で、北海道旭川市 旭山
動物園
の新たなチャレンジが、
注目を浴びています。
円柱形の水槽を上下に行き来するアザラシ、すぐ隣ではホッキョク
グマがプール
でダイブを繰り返す。動物と観客の距離が遠くなる欧米型の< 生体展示 >
では
なく、< 観客の反応、動きが動物の刺激になり、本来の行動や能力を発揮
させる
>
という、人間と動物の相互刺激・コミュニケーションに、新たな動物園
の再生を試みて
います。
見世物的な動物園から、自然保護/動物愛護への動きとなる、 動物と人間が
コミュニケー
ション出来る
場
、そのような方向へ日本の動物園は向かわざるを
えないでしょうね。
ブログ村ランキング、参加しています。
下の画像を応援クリックしてね。
↓