「 開会式に選手が入場する一番最初に演奏され、しかもアジアで初めての東京
大会であるということから、勇壮な中に日本的な味を出そうと苦心しました。
そこで曲の初めの方は、はつらつしたものにし、終わりの部分で日本が
オリンピックをやるのだということを象徴するために、『君が代』の一節を
取り入れました。私の長い作曲生活の中で、ライフ・ワークと言うべきもので、
一世一代の作として精魂込めて作曲しました(…)」
(齋藤秀隆「古関裕而物語」歴史春秋出版