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2021.07.24
冤罪を晴らしたいのになぜか共感できない!リチャード・ジュエル(2019)
テーマ:
最近観た映画。(41055)
カテゴリ:
カテゴリ未分類
そんな態度だったら疑われちゃうよおじさん!
こちら、実話を基にした映画。そういう映画の主人公って当たり前だけど実在した人だし、すごく丁寧にその人に不利な部分はなるべく省くし、今回なんかは無実なのにあらぬ疑いをかけられた側で最終的にその冤罪は晴らされたまさに
清廉潔白な人。
普通だったら視聴した後はスッキリして、
今後のこの人の人生に幸あれ
、くらいには思うんだけど、
びっくりするほどこの主役に共感できなかった笑
これはもうこの脚本がそういう風に仕向けたとしか思えない。
ある意味モヤる映画。
全ての始まりはこの
リチャード・ジュエル
という人物。
この方、遊園地の警備員なんだけど、ひょんなことから爆弾を見つけて周囲の人間を避難させ、テロから多くの人の命を救ったまさにヒーロー。の、はずが、
「こんなどこにでもいるおっさんがヒーローなわけねーだろ」
って感じで、第一発見者は疑われるセオリー通りに目をつけられてみんなのヒーローから一気に容疑者へ。そこから、昔の職場の知り合いだった弁護士を味方につけて疑いを晴らすために奔走するんだけど、、
実際、彼のアリバイは完璧で、絶対に犯行に関わっていない旨がちゃんと描かれてる。のに、メディアは彼を容疑者と騒ぎ立て、FBIは法律スレスレどころかしっかりアウトな強引な捜査をしてくる。
冤罪はもちろん悪だけど
、リチャード・ジュエルは無駄に正義感が強くて、ただの警備員の自分をFBIと同等の法を司る者?的な位置に置いてるし、仲間のように振る舞っている様は痛々しい。そうやって自分の心を保つために理由をつけてるのかも知れないけど、ワトソンがキレるのも分かるわ。本人にそのつもりがなくても、理不尽ことを強要されても
ヘラヘラしてて媚びてるよう
にも見えるんだよね。
だからと言って冤罪は良くない(大事なことなので二回言っておく)
でもやっぱり伝え方とか、振る舞いってすごく大事だと思う。
リチャード・ジュエルは自分がやってないからそう言えるかもしれないけど、端から見たらその余裕さとか、プライドとか振る舞いとかがすごく不思議に見えてくる。不思議に見えた後は疑いの芽が出てくるし、一度そうだと決めたらFBIやメディアだって引くに引けない。スネに傷がない人間なんていないけど、その後どう振る舞うかが重要だよ。「黙っていても、あれは僕は正しいことをしたんだから何も言う必要ないよ」的な羊のようなお人好しスタンスは付け入られるだけ。
だから相手方に乗り込んで自分の意見をしっかり言った部分はよかった。
「次、不審な荷物を見つけた警備員はリチャード・ジュエルのようにはなりたくなりから、その爆弾を見て見ぬふりするんじゃないか。そして安全がなくなってしまう」
本当にそうだよね。リチャード・ジュエルのしたことは称賛されはしても、咎められるようなことは一つもしてない。
一度、振り上げた拳を降ろせなかった
プライドの高いFBIが一番悪いんだよ、クズすぎる。
こういう冤罪を晴らす系実在の映画では、ルービン・カーター事件が題材となったデンゼル・ワシントン主演の
『ザ・ハリケーン』
の方が好きかな。この映画は徐々に証拠を揃えて力を合わせて冤罪を勝ち取った感が痛快で気持ちいいけど、今回の映画は早々に強固なアリバイがあるのに、みんなそれに見て見ぬふりをしてリチャード・ジュエルの人間性を攻撃しまくって、だけどリチャード・ジュエルにも共感できる部分とか同情できる部分が少なかったのが面白く見れなかった点かな。
これ系はベタだけど、法廷での
「うおぉぉぉこれで無罪やー!!」
的なノリが見たかった。
でも最後、事件から数年後にちゃんと真犯人がつかまって無実が証明されたけど、
容疑者でないからと言ってヒーローにも戻ることができない
、っていうところは切なかった。警官にはなってたみたいだからよかったの、、かな?
実在の人物リチャード・ジュエルを演じたのは
ポール・ウォルター・ハウザー。
ある意味はまり役。そんな彼を弁護するのが
サム・ロックウェル
演じるワトソン・ブライアント。サム・ロックウェルはいまだにチャーリーズ・エンジェルの人ってイメージ。あと、ベスト・オブ・エネミーズにも出てた。この映画の中で一番好きなのは
キャシー・ベイツ
!この人を見るとミザリーを観たくなってくる不思議。あと、タイタニックの女主人でも出てたなー取り敢えずミザリーのあの狂気はなかったけど、主人公のお母ちゃんとして可愛そうな立ち位置をしっかり演じておられました。
ちなみに今wiki見たら監督
はクリント・イーストウッド
だった。
うーん、結構退屈な映画だったよイーストウッド。
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最終更新日 2021.07.24 14:45:44
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