脊髄刺激装置(SCS)と気分変調性障害のメンテナンスノート

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2025.08.31
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当日は朝食は抜きで,「午後いちくらいなると思いますので,呼びに来るまでお待ちください」と言われる。

今日の手術は1回目のトライアルでサージカルトライアルと呼ばれるものだ。



少し緊張しながら待つと,ナースが呼びに来た。時刻は13時過ぎ。手術は約2時間の予定である。
貴重品(財布などを入れた簡易キーボックスの鍵)をナースステーションに預けて,車イスで向かう。
手術室に入るあたりが緊張のマックス。主治医に何か声をかけられて「すごく緊張してます」と答えたら,「みんなそうですよ」と笑って返された。



主治医がキックスイッチでドアを開けて手術室に入ると音楽が流れていた。米米CLUB,小室ファミリーと1990年代の曲を耳にしながら手術台に上る。

私は聞かれなかったけれども,同日に入ってきた高校生にはナースが「好きな曲はある?」と聞いて,「ウンタラカンタラ(←よくわからない)です」,「う~ん,知らないけど調べておくね」という会話を聞いていたので,今回は私の年齢を考慮しての選曲らしい。

1回目の手術は局部麻酔で行う。というのも,脊髄にコードを入れるのだが,入れる場所によって,電気が流れる場所が違うので,痛みのある場所に電気が流れるかどうか,患者(私)と執刀医(主治医)がコミュニケーションを取る必要があるからである。
背中からコードを挿入し,「どうですか?」(医),「いや,来てないです」(患),「(コードを調整して),ここはどうですか?」(医),「あ,来ました。右の足の付け根から膝下あたりに来てます」(患),といったやりとりをしながら,コードの位置を決めるのである。
良いところにコードが決まれば患者の仕事は終わりで,あとは麻酔で意識朦朧にさせてくれる。

麻酔(が抜けるとき)によるせん妄はあったことを覚えている。私としては,目の前にペットボトルだかお菓子だったか(よく覚えていない)が見えるので,それを取ろうとして手を伸ばすのだが,幻視なので当然空振りする。医療従事者からは「暴れているようにも見えただろうが,私の意識の中では物を取ろうとしただけなのだ。
それでも,ベッド(ストレッチャー)で病室まで運ばれたから,大暴れしたことはないようである。手術室でオペが終わったとき「みなさん,ありがとうございました」と大きな声で言った記憶はあるのだが,その前後の記憶は曖昧である。

主治医から「明日の朝の回診まではベッドの上で過ごして下さい」とのこと。トイレも車イスで看護師さんに連れて行ってもらう。幸い大きい方は催さなかったので,夜は尿瓶を借りた。ナースコールするのも気が引けるし,意識はしっかりしているから恥ずかしいのである。

1回目の手術の後,点滴に入れる痛み止めを処方してくれたが,痛みはさほどでもなかったので使わなかった。しかし,動けば痛いし,うつ伏せの姿勢しかとれないから,身体の節々が痛くなる。「痛ければ寝てりゃいいんでしょ」と思っていたのだが,寝てるのがつらいのである。高齢者に褥瘡ができるのもわかる。



振り返れば,入院生活で最もつらいのがこの夜であった。





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最終更新日  2025.08.31 12:12:39
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