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カテゴリ: バレエ
12月28、29日の公演を観た。春の復帰には立ち会えなかったから無事に踊ってくれることだけを願ってたけど、予定していた2日間ロミオ踊るエルヴェをしかと目にすることができた喜びと感動、一生忘れないわ。この日が来るまで長かったもん…。



地味ーな外観のスカラ座。
中もシンプルだけど観客のドレスアップ度がさすがミラノだった。それ込みの劇場という感じ。

2007年にパリオペラ座で初演された本作、もともとオーレリとエルヴェのために作られたとはいえその比重は相当ロミオにあると思われる。ロミオありきの作品なんである。ティボルトやパリスは登場せずジュリエットの葛藤がほとんど描かれないのも一因だけど、一人苦悩で息も絶え絶え踊る姿に、舞台上で血が通ってるのはロミオだけなんじゃないかっていう印象すら受けた。オーレリの表現力がどうこうじゃなくこのジュリエットはよく出来た無邪気なアンドロイドみたいで、とても好奇心旺盛かつピュアな存在。

平土間前方には段差がないので初日はものすごーく視界が遮られて泣きそうだったけど(執念でエルヴェのことはちゃんと見た)、運よく最前列だった翌日は完全ストレスフリー。永遠に終わってほしくない時間を過ごした。下手からでも見応えあり。

たとえばこの 舞踏会前のソロ
先を予感しているかのような憂いを帯びて深く自分の世界に沈み込むロミオは、うわの空でどこか孤独。ちなみに使われるベルリオーズの楽曲でもここには「かなしみ」というタイトルがつけられている。独特のロミオ像が浮かびあがる大好きなシーンだ。旋律もさることながら彼の踊りが美しすぎて、再会できたっていう実感とともに思わず涙。もう思いっきりファン目線。

バルコニーにあたるシーンは魂レベルで惹かれあう2人の親密なパ・ド・ドゥがとてもよい。無音の象徴的なシーンも忘れ難い。もちろん墓場の場も、ここは現実と舞台をこっちが勝手に重ねちゃって感情移入。最愛の人のいなくなった悲しさに打ちひしがれ座りこむ姿が哀れでね。

とにかく、エルヴェの長ーい手足が動くとそこにエルヴェワールドが広がって見るたび心を奪われてしまう。役を生きる姿にはさらに格別の魅力が増して。あまり積極的に自分を出さないイメージとは裏腹に、胸のしめつけられるような演技を見せてくれるんである。は~❤❤ 持ち前の甘やかさ(35歳なりに出てきた落ち着きと貫録もいいけどまだまだこっちもいける)、端麗さが光るものは言うまでもなく、彼にはこういうドラマティックな作品もよく似合うな。

カーテンコールではヴァルツにブーイングが飛んでいたものの、ゲスト2人には惜しみない拍手が送られた。でもヴァルツには感謝感謝。振付家とダンサーの出会い、この作品の存在、もちろん心をかよわせて踊ることができるオーレリというパートナーがいたこと、そして何よりエルヴェ自身の精神力。彼の魅力が深まったと言えるのは、どれ一つ抜きにしても語れないこの復帰が実現したからこそだもの。今だから言える。本当に良かった。今後の活躍、わたしたちも楽しみにしております。


この週末にはBSプレミアムでこのロミジュリがDVD化に先駆けて放映予定。まさに復帰となった2012年5月の公演、お茶の間にエルヴェ♪
◇パリ・オペラ座バレエ公演
「ロメオとジュリエット」2:02:00~3:49:30
劇的交響曲「ロメオとジュリエット」
(ベルリオーズ)
<出 演>
ジュリエット:オーレリ・デュポン
ロメオ:エルヴェ・モロー
ロレンス神父:ニコラ・ポール(バレエ)
ニコラ・カヴァリエ(歌・バス)
メゾ・ソプラノ:ステファニー・ドゥストラック
テノール:ヤン・ブロン
パリ・オペラ座バレエ団
収録:2012年5月
パリ・オペラ座バスチーユ(フランス)






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Last updated  2013.03.09 00:49:05
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