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December 24, 2013
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カテゴリ: コラム
インサーション

扱い方は同じだがミキサー内部ミックス音→外部エフェクト→ミキサー出力端子という構成になるため,個々のチャンネル毎にレベルコントロールすることはできないうえ,エフェクトによる音量増加(ダイナミクス系はもちろんリバーブやディレイといった空間系も原音のコピーが加わるため実質音量が増加する場合がある)出力レベルを気にしないと過大出力になって歪んでしまう可能性があるので注意が必要だ.
モデルによってはインサーション後にレベルインディケータへ送られるものもある.詳しくはブロックダイヤログ等を確認してほしい.

内臓型インサーションエフェクト
外部のインサーションエフェクトと考え方は同じである.各チャンネルからのセンドレベルを調節できるものは調整部分の説明と同意.接続詳細は仕様書のブロックダイヤログ等を確認してほしい.

トータルエフェクト
インサーション同様,チャンネルミックスの後段にあるエフェクタ.
最近ではアナログでもDSPのマルチエフェクタが内蔵されているケースが多い.
一般的にはグラフィックイコライザーやダイナミクス系のエフェクターを内蔵している.
インサーションで記述したもの同様,過大出力になって歪んでしまう可能性があるので注意して扱ってほしい.
イコライザーに関しては調整部分で記述した通りだが,ここでのグラフィックイコライザの目的は音場をまとめる用と考えるのが妥当.


~ブレイクタイム~
周波数別のレベル確認は非常に困難で,耳で聞き分けるためには熟練の能力が必要不可欠である.
もちろん,そこには好み等もあり人それぞれの主観は定義できるものではない.
ただし,統一させるべく便利なツールもある.
それが音声用のスペクトラムアナライザーともいうべくPHONIC社のPAA3である.
筆者も出先へは必ず持ち込むようにしている.
要は現状の音が可聴範囲である20Hz~20kHz間でどの周波数にどのくらいの音圧が含まれているかを可視化できるツールである.
これを使うとフィードバックする周波数も一目瞭然.
わかりにくい低音の音溜まりもピンポイントに周波数が特定できて非常に便利なのである.
最終ミックスもフラットなものにするとき等,目安になる.
ただし,気を付けなければならないのは周波数対音圧で表示されているものをそのまま横均一を目指してしまうと聴感上は4KHz周辺が大きくなってしまう.
これには 等ラウドネス曲線
人の耳は周波数によって感度が異なる.低・高音はもともと聞こえにくく3~5KHzあたりは聞き取りやすいのである.この法則は出力音量によっても多少前後するため,現場のケースによってレベル差も変わるといってよいと思う.

ラウドネスメータと呼ばれるラウドネスレベルを視覚化できるツールもあるにはあるが残念ながらハードウェア機器は一般ツールとして入手できる代物ではない.現場でもオーディオインターフェースを用いてマスタリングソフト等に付属するツールを用いるケースすらあるが,これをどこでも再現するのはいささか大変である.

脱線してしまったが,トータルエフェクトはこのように出音そのものを左右する位置にある.ミキサーの一部といっても過言ではないのだ.
使い方を誤れば,それまで作り上げたミックスの過程そのものを崩してしまいかねないため,気を付けて使用してほしい.わからないならやみくもに使わず封印するのも間違った選択ではないだろう.


BUS,AUX
バスやオグジュアリアウトはいわばサブ出力端子である.

バス等のサブ出力ポートは各チャンネル毎にレベル調整ができる仕様となっている.機器の規模によって自由度はまちまちだが,ライブハウスでステージモニタスピーカの音量を個別に扱う場合などに使用するのもこのポートである.
また,これらのサブ出力が非常に多くのチャンネル数を誇る機器ではMTR(マルチトラックレコーダ)にパラで接続してレコーディングポートとして用いることもある.
その他に,エフェクタへつなげばインサーションのセンドとしても扱うことができるため,センドチャンネルが足らないときに活用ができる(Returnはオーディオトラックとして空いているチャンネルに入れればよい)
バスの数が多ければもしもの時に役に立つといえるだろう.


モニターアウト
メインミックスと同等のものが出力されることが多い.基本的にはレコーディング等でモニタスピーカを別の部屋に置いたりするときに用いる.
メインとヴォリュームが分かれているのであればトータルリバーブを挿してインサーションとして使うこともできるだろう.
また,EQを接続してコンプレッサのピーク調整用音源として用いる等も可能である.

CD(TAPE)IN
主に,BGM再生等に用いるデッキ各種を接続するポートである.
一般的にRCAで接続するタイプが多く,コントロール部分にあたる回路は直接通らず出力端に存在しているため,機種によって色々な法則や制限がある.仕様書を確認して使用してほしい.

REC OUT
メインアウト直近にある出力でRCAで接続するタイプが多い.2chでの録音時に用いることができる.ライブハウス等でしばしば見受けられる"ラインアウト録音"によるCD配布やDVD作成にはこれが用いられていることが多い.

ヘッドフォンアウト
基本的にメインアウトをヘッドフォンで聞けるようにした端子.細かくエディットするために用いることが多いため,ヘッドフォン専用に各チャンネル毎ミュート等の機能を備えている機種もある.



以上が出力部分についてのまとめである.
ここに記載されている以外にもディジタルI/OやI/F等があるモデルもあるだろう.入力,調整,出力における基本的な流れは変わらないのでわからない箇所は仕様書をよく確認して使用してほしい.
最近ではカテゴリー5や6のケーブルを用いて最大100mを伝送できるマルチボックス等が利用可能なモデルもある.
規格が変わっても臆せず,用途に合わせて臨機応変に各種技術を扱えるようになってほしい.

ここまで,色々な理論を並べて理屈の上でも効率の良い解釈の仕方を紹介したつもりである.
ただ,いかなる場合でもミックスの決め手は聴感が最も重要であることを忘れないでほしい.
本内容に最後までお付き合いいただいた皆様に感謝する.
あなたにとって,素敵なPAライフを送れる手助けになっていれば幸いである.





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最終更新日  December 24, 2013 09:57:02 PM
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