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April 17, 2014
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カテゴリ: 音楽
今回は,マルチケーブルとは何ぞや?というコーナーではありません.
ひょんなことからマルチの改造計画を立てた管理人がケーブルアサインを調べた結果わかったことをまとめてみたという内容になります.
マルチの制作やこれからお買い求めの方たちへ向けて何かのお役にたてればということで―.


と,冒頭は始まってみたのですが
一応,いつも通り『 皆さん,マルチケーブル(マルチボックス)ってご存知だろうか? 』から始めてみます.

マルチボックス :ライブハウスやステージ現場に立ったことがある人ならミュージシャンでもPA屋でも知っていると思うが,PA卓とステージをつないでいるXLR等の端子が連なっている"あれ"である.


要するに,複数の(マルチ)ケーブルを束にしてまとめたものの総称である.
ライブハウスのような入出力部分の端子がボックス化されたものマルチボックスといい,ケーブルを束ねた部分や複数のパッチケーブル等を1束にしたものをマルチケーブルと呼んでいる.


約12ch分の信号を引き回すために色々考えた結果,今後もPA現場では何かと使えると思って導入.
14'4/26-27のブエナビスタ(イベントホールミュートス)でのイベントライブにも,このマルチボックスを使用予定だ.
我々が所有しているのはCLASSIC PRO製 MULTILINK8/4P-10というもので8chセンド4ch(TRS)のコネクタ一体型.
※センドのTRSは個人的に無意味な位置付けの装備だったのでBox側をXLR,TRSのコンボ端子,コネクト側をXLRに交換し12ch化した.故に,構造を知らない人が扱うと困るという理由で機器のみの貸し出しはしていない.
MULTILINK8_4KAI


ま,T'sLABの活動でこれを使用する機会がないという理由で安物を買ったわけだが,これが如何せん取り回しが悪い.
XLRだから長さが足らなければマルチスネークケーブル(パッチ用ケーブル等,複数本のラインが束になっているもの)をつなぎたせばいいやと10m品を買ったのだが,内装が安物のアルミ膜でおおわれている割に固く,非常に運び出しにくかったのである.


そこで,いっそのこと業界ご用達CANARE社の規格に合わせて改造(脱着式)にしてしまおうと思ったわけである(ミュートスライブ前に一度波があったが忘れてた;^ρ^)

これが実現できればBox部分とケーブル部分を取り外して運搬できるし,何より長さが足らなくなったらCANARE製のコネクタ型マルチケーブルを間に挟んで+30m化等も可能ではないかと考えたわけである.

もちろん,接触抵抗の事を考えると数珠繋ぎにするのはあまり好ましくはないのだが低周波のアナログ波形でそんなにシビアな話はないだろう,結線さえ守っていれば大きな減衰はないだろうと踏んだわけである(結構,適当だ…;)


そこで業界ご用達のCANAREのピンアサインについて調べてみた.
http://www.canare.co.jp/cat/mcs.pdf

資料を見て『あれれ?』(byコナン)


XLRの伝送に用いるマルチケーブルは1音声信号あたり普通に考えればHOT,COLD,GROUNDの3本.
8ch+4chで計12chのマルチならば単純計算で3×12=36pin必要なのでは?と思う.

しかーし,該当する8/12CH⇒27pin・・・れれれ?
9本も足らないぞ;
っていうか1本当たり2.25本?(んな計算あるかっ!)


とか,バカなことを言ってみたり.

でも,よくよく考えたら当然なこと.
XLRは単体で信号として使用しているのは正相のHOTと逆相のCOLDで2本に電圧基準のGROUNDで構成されている.
GROUNDなんてバラバラにしなくてもよいのである.
そう考えれば3pin×ではなく2pin×12ch⇒24pinにGROUNDの25本もあれば足りる.

故に,27pinのコネクタを使用しても全チャンネル分モーラできるではないか.
なるほど。。。



そうか,だから現場では入力側にGND LIFTなのだな~と思った.

ダイレクトボックスには必ずGND LIFT(グランド切り離し)スイッチが付いている.
配線が複雑化するステージなどでは極稀に(いや,意外と多く)ノイズが発生してしまうことがある.

グランドが何等かの影響で0Vから大きく外れてしまったりするとき等,副作用として発生する.
ほとんどの場合は,機器(1)のシャーシ⇒グランド線⇒機器(2)のシャーシ⇒シールドのグランド⇒機器(1)のシャーシと,一連の流れが無限ループしてしまうこと等で発生する.

グランドがしっかり0V(電位が全くない=電流が発生しない)であれば何の問題もないのだが,ケーブル類を長くすれば長くするほど確実にケーブル間に抵抗(電気の流れを妨げる作用,電気の流れにくさ)が発生する.
同じグランド間で抵抗が発生するということはケーブルの入側と出側で電位差が生まれてしまうのである.

色々な長さ,様々な素材により結線されている機器間の抵抗値は一定ではないため電位差も異なる.
電位差が発生するということは各機器の基準電圧でなくてはならないGROUNDは0V以外の電圧を持っている,すなわち電気を流せるということになるのである.

マルチやXLRケーブルにおけるグランド(またはシールド)に電気が発生すれば外来ノイズや内側からの輻射ノイズも便乗してしまうことになる.
これにより影響が受けてほしくない信号そのものにもノイズはのってしまうという2重の悪さをすることになる.

1度のってしまったノイズは消せないため,一連の無限ループに陥る.
この場合はノイズも振幅が発生することになるため全く同じ"信号"が重なることになる.
音声で言えばハウリングと同じ条件になる.
そのため,ノイズ"信号"は増幅され一定の流れを持ってしまう発信とも言える現象が発生する.
故に,「ブーン」等という音声として聞こえてくることになる.

これを防ぐために,ノイズが発生している(電位差が大きな)グランドを分離する方法がある.
これを可能にするのがグランドリフトスイッチということになる.

入力側についていなければマルチを間に挟んだときマルチ内でグランドが全系統1つにまとまっているので切れないのである.


脱線しすぎた…
もはや何の話やら分からなくなってしまったが話をもどす.
マルチにおけるグランドとシールドが各1本で補っているという話だ.

グランドが各信号毎にバラバラしていても結果は同じである.
ノイズがのれば,その信号に影響を与えるためグランドを切り離す.
結果,その信号にノイズがのらなくなる.

PAはノイズがのったままで発音させるなんてナンセンスな仕事はしない.
結果,ノイズ発生源を防がざる得ないためたとえグランドを各種分けて1信号でノイズが発生しても他の信号には影響を与えないという結果は求めていないのである.

こう考えると非常に現場向きの理にかなった設計なのだということを改めて思い知らされるわけである.


と,言うことで
机上の空論は具現化へと前身していったのである.

思い立ったら吉日の私らしく早速部品をと某楽器,機材卸売業者のサイトで値段を調べて愕然…

確かにニッチな部品ですよー、、、でもねぇーorz
と愚痴をこぼしたくなる値段でした.

オスコネクタが4k,メスコネクタが4kで計8kもするではありませんか…
・JAE製 NK27-21C7/8-R (メス側)
・JAE製 NK-27-32S-R (オス側)
私が買ったこの一体型マルチボックスは1つ10kですよー
(計18k…)
改造についやす時間を考えたら最初っからCANARE製マルチを買っておけばよかったではないかといいたくなるレベルでしたm(_ _m)チャンチャン


ちなみに,よく考えると接触抵抗でグランドやシールドの抵抗値が大きく変化するとやはり厄介という結論も出てきます…


数珠繋ぎはやはりお勧めできませんね。。。
うーん,次から専用機器買う時はよく調べてから買うことにします(苦笑)
皆さんも,初期投資が高くなっても後々を考えた商品選びをしてくださいね!





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最終更新日  August 26, 2014 11:27:53 PM
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