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BL小説です。興味ない方、嫌悪感を抱かれる方はご遠慮下さい。
倉本の元から藤野の元に戻る、部屋の鍵が掛かっているチャイムを鳴らしても反応が無い、ドアの外で気配を伺うが藤野の気配は感じられず、何も持って出なかった事を後悔しつつもやむをえなく自宅に戻る、なんだか朝だけで一日終えた気分になったが藤野に逢わなくては話が進まないと思う。
やっとの思いで自宅に着く、管理人に事情を話して部屋の鍵を開けてもらう、こんな時、近くに管理人が居てくれたことに感謝するが朝早くからの依頼で管理人機嫌が悪く大柄であったのは自分が悪いことであるので我慢し、丁寧に頭を下げ中に入る。
中に入るとため息混じるに時計を見る、出社時刻まではまだ暫く有る、藤野はどうしているだろかと自分のしたことを思い出す、怒りに任せて抱いてしまったことを今更、後悔しても手遅れである、どのように藤野に謝るか、藤野は許してれるだろうか?そんなことよりも二人の今後を考えなければ成らない時期になっているのは判然でこのままの不安定な関係をずるずる続けるのは良くないと考えながら、シャワーを浴び、体をさっぱりさせる。
頭を切り変えなければ成らない、藤野のことだ辛い体を引きずりながらも出社していに違いないと思うと胸が切なくなる、顔を合わせるのも複雑な心境で有るのはお互い様だろう。
洗面所の鏡に映る己の顔を見る、やつれたみすぼらしい自分の顔、少し伸びた髭を剃り、顔を綺麗に洗い流すとタオルで拭き、そのままクローゼットまで向かうとワイシャツを着てスーツを身にまとうと深呼吸をして髪を整髪料で整えると会社に向かう。
見慣れた風景だが何時に無く色褪せて見える、自分の気分を物語っているようだと思う、俯き向かう先には彼が居るはず、逢いたいけれど逢いたくない足が重い。
オフィスの入り口に向かう、出社時刻よりも遅れてしまった、藤野がいないことを祈るがデスクで働く彼の姿を見つけてしまった。
同期の友里が声を掛けて来た。
「栢山、大丈夫、顔青いよ」
「ああ、ありがとう、ごめん遅れた」
「そんなことより、藤野さんが探してたわよ、貴方たちどうなってるの」
周りに気付かれない彼女の声が胸に刺さる。
「ごめん、それは俺達の問題だから」
「そうね、私にも責任あると思ったけれど私が深く立ち入る問題ではないようね」
「ありがとう、心配してくれて」
「ねえ栢山、二人でどうにもならなくなったら相談して頂戴よ、二人のこと知ってるの私だけなんだからね」
とその時だった藤野が栢山に声を掛けた、栢山はギクリとする、遅刻をした上に勘違いされたままの友里と立ち話をしている所を見られた、余計な詮索をさせてはいけないと顔を作り藤野の元に向かう。
「栢山!お前なにやってるんだ、遅刻の上に立ち話とは良い身分だな」
いつもとかわら無い藤野の怒鳴り声に安心するがそれが気丈故の藤野の虚勢であることはわかり切っていた。
どう見ても顔色が悪いのは栢山の目には明らかでその声に力が無いことは栢山でなくても気付いてしまう、ため息をついて藤野の席に向かうとデスクを挟んで向かい合った。