BL駄文・華は夜ひらく

BL駄文・華は夜ひらく

2009年07月28日
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BL小説です、興味無い方、嫌悪感を抱かれる方はご遠慮下さい。
一部18禁です。

客旅(かくりょ)9

抱きしめる手は優しい、僕はこの手に溺れてる離したくない、けれど自分が変わるのが怖い、どこまで染められてしまうのだろうか?

「どうしたの?」
「なんでもない、ごめん手を離してくれませんか、身体を流したい」
「一緒に流そう」
「いえ、今は一人で。。。お願いします」
「そう、それは残念だね、良いよ、君の好きなようにすればいい、私は露天風呂へ行くけれど良いかな?」
「ええ、どうぞ僕はシャワーで。。。」

彼が不思議そうな顔をする、何時もなら彼の言葉に従うのだけれど今はそんな気分になる事が出来なかった、抱かれるのが嫌だと言う訳ではないけれど朝の光の中、この体を晒すのが嫌だった。
和樹さんの視線に見送られながら僕はバスルームに向かう、中は明るくて清潔そうな色で統一されている、湯船はヒノキだろうか、最近、作られたように綺麗だ、ゆはやはり掛け流しなのだろうか、何だか勿体無い気がする。
体を洗う、体に残る紅い情交の痕、剃られたそこにも付けられて何だか異様な気さえしてくるけれどその痕を見ただけで体が昨日の行為を思い出すだけでそこが反応を始める。

「何で。。。」

甘くて苦しい思いが過ぎる、さっきされたキスを思い出す、あの体温が体の奥から溢れ出す止めようが無くて自分でそれを抜く、こんなの朝からでも、手が止められない、いや、止まらない。

「ああ、ああ、ああ、うっ。。。」

白濁が床を汚す、それを湯で流して手を洗うと湯船に浸かる、昨日は感じなっかた心地よさが体の疲れを癒してくれるみたいだ、何だか眠い、体を湯船に預けて瞳を閉じると湯が落ちる音が耳に快い。

「顕一、顕一。。。」

どこか遠くから声が聞こえてくる、僕は湯船に浸かっていたのではないか?
触れる手、そして背中に感じるサラサラとした湯ではない感触に薄っすらと目を開ける、少し霞んだ視界に和樹さんの顔が写る、なんでこんな悲しげで苦しげな顔をしているのだろう、徐々に焦点が合う、和樹さんの顔が少し明るくなった。

「何で和樹さん。。。」

手を伸ばして顔を手で包み込むように触れると彼の顔が笑顔に戻る、僕はこの顔が好きだった、いつもはキリットした瞳がまるで三日月の様になる。

「どうしたのなんでそんな顔をするの?」
「覚えていない、君はお湯に浸かって眠っていたんだよ、気分はどう?」
「少し気持ち悪いけれど平気、連れて来てくれたの。。。」
「良かった。。。余り遅いものだから覗きに行ったんだよ、そしたら沈みそうに成っていて。。。危ないところだった、疲れさせてしっまたんだね」

僕はそのまま抱きしめられる、そして自分が裸で寝かされていることに気づくと僕は体を捩る、それをさせまいと強く抱きしめられる。

「離さないよ、君を一人で逝かせるなんてしないよ」
「大袈裟だよ、僕はまだ逝かないよ貴方が助けてくれたのだもの。。。」
「少し眠ると良い、私は隣にいるから用事が有ったら呼んでくれればいい」
「済みません、折角の旅行なのにこんなに迷惑を掛けて。。。」
「いいんだ、君といられるのならそれでいいんだ、観光はついでだ」

笑ながら言う彼の首に腕を回す、離れたくない気持ちでいっぱいだった、このまま押し倒されても構わない。

「駄目だよ、今は。。。だから眠って。。。」

優しい声が心を擽って沁み込んで来るみたいだ、このまま甘えてしまおうか。。。でも、ここに来て2度目だ、大人なのに恥ずかしい。。。

「なんだ?」
「水を下さい。。。」
「ああ、少し待って。。。」

僕を壊れ物でも扱うように寝かせると襖の向こうに姿が消えた、少しの心細さと申し訳なさが襲ってきた、僕は彼に何もして上げていない、出会ってからここに着くまですべて任せっ切りで迷惑ばかり掛けているんじゃないか、それなのに笑ってくれる和樹さん、僕はどうやって返したらいいのだろうか?

「お待たせ」

膝折って僕の間に跪くと背中に手をやってゆっくりと起こしてくれた、僕を支えてペットボトルのキャップを開けるとそれを手に持たせてくれた。
本当はこの前みたいに口移しで飲ませて欲しかったけれどそれでは節操なしの僕が我慢で出来ないと思ったのだろう、ペットボトルに付いた水滴が落ちる。

「あっ。。。」

冷たかった、少し声を上げた、浴衣を着たいと思いながら水をを口に運ぶ、内臓を通る感触が伝わるのがなんだか自分の内臓の流れを知るようで面白い。

「浴衣着る、冷えて来ただろう」
「はい」

程よい温度に調節してあるけれどやっぱり冬の空気は部屋の中まで冷やす。

「はい、着せてあげる」
「いいよ、自分で着れます貴方をこれ以上煩わす訳には行かない、貴方に出会ってからずっとお世話になってばかりで僕は貴方のお荷物に成りたくない」
「お荷物なんて思っていない、それに迷惑だなんて誰も言ってない、私は君を愛しているから尽くしたいんだ」
「でも、僕は何も貴方に返していない、ただ、世話になって。。。迷惑を掛けて貴方の手を煩わすだけの存在でしかない、全の事だってそうだ、自分で解決しなくちゃいけないのに」
「何を言っているんだ、甘えるだけ甘えて欲しい、煩わすだけ煩わせてくれないか、見返りなんて求めてないよ、十分幸せを貰ってるのだからね」

抱きしめられた、そして愛されるって実感がより一層強くなった。


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最終更新日  2009年07月28日 03時24分51秒
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