BL駄文・華は夜ひらく

BL駄文・華は夜ひらく

2009年11月30日
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カテゴリ: 道に落ちていた男
BL小説です、興味ない方、嫌悪感を抱かれる方はご遠慮下さい。

椎名は街をふら付いてした。
幾らかの金を持ち、食事をし酒を飲んだ。
商売をする気には成れず、見晴らしの良いホテルのバーカウンターで街の煌きを見詰めていた。
あのメモを忘れられる気がしたがメモの文字が目の前を過ぎる。
気分が悪い。
知らない男が隣に来て座った。
見かけは悪くない、スーツの上からでも分かる均整の取れた体つき、顔も悪くは無く整って普段の椎名ならきっと客としていただろう。
なんら許しも無く極自然な男を内心、煩わしいと思った、こんな男は大抵、SEXが目当てだと経験から感じ取った。


「見ての通りだけど」
「荒れてるね」
「アンタには関係ない事だ」
「良かったら私に話してみないかね」

ニヤリと笑うその顔が好色でスマートではない。
彼はウイスキーをロックで頼むと酒の進んでいない椎名を横目に見て値踏みしている。
居心地が悪い。
支払いを済ませ出ようとした時、手を掴まれた。
その手をスッと退かした。

「悪いが話すことは無い」
「大人の会話が分からない子だな」

「いけない子だ、お仕置きしなくちゃいけないね」

男を睨みつけていう。

「アンタ犯罪者に成りたい、俺はどうなっても構わないけど困るのはアンタじゃない?」

さっき退けた手を今度は掴んで目に前の見せて薬指のリングを指した。

男は舌打ち酒をそのままに店を出る、椎名は静かに笑いカクテルを頼みそれを飲み干し店を出出た。

アパートに戻ると明かりは無い。
ドアを開けようとしてフト鍵を置いて出た事に気付いた。
ドアノブを回したが開く訳も無い。
ポストの蓋を開けて手を突っ込むと自分が置いて出た鍵が有った。
鴻山の気遣いを感じながら部屋に戻り、ベッドに倒れ込んで天井を見上げた。
鴻山のことを思う。

その頃、鴻山は野瀬の腕の中に居た。
抱かれてぐったりした体を丁寧に洗われた。
それは初めての事だった、何時もならば気だるい身体を起こして自分で処理するのが常だった。
なぜ、こうなったのか、理由は分からないが優しくされるのは悪くないと甘えた。
独りで寝かされると思ったが野瀬がそのまま抱き込んで眠ってしまった。
腕の中から抜け出すにも抜ける事が出来ず、身じろぐと眠っていたはずの野瀬が静かに声を掛けて来た。

「眠れないのか?」
「済みません、起こしてしまいましたか?」
「身体は?」
「俺、帰らなくては。。。」
「酷く疲れているのだろ、朝、送るから眠れなければ私はこの部屋を出よう」

何か企んでいるのではないかと言う疑念が湧く、過去にされたことは性処理以外の何ものでもない、こんな恋人ごっこなんて有り得なかったのだ。

「いえ、俺が帰ります、服を返して下さい」
「ふっ、嫌われたものだな」
「貴方と俺の間には身体の関係以外、何が有るって言うんですか、服を。。。」

やれやれと言った風に起き上がり、側に有ったバスローブを羽織る。
ギシりとベッドが鳴り優雅にバスローブを翻し部屋を後にするその姿を見詰める。
不安が過ぎる。
このまま素直に帰してもらえるだろうかという思いながら部屋を見渡した。
気付かなかったがあの縛られた部屋では無い、デスクや書棚がある。
野瀬の部屋だと分かった。

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最終更新日  2009年11月30日 17時00分14秒
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