BL駄文・華は夜ひらく

BL駄文・華は夜ひらく

2009年12月17日
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カテゴリ: 君がいるから
BL小説です、興味ない方、嫌悪感を抱かれる方はご遠慮下さい。

倉本は未だに着かない栢山を待つ、何か、藤野を探す手立てが無いものかと考えあぐねていた。
携帯がせめてGPS付きで有ったらと思うのだったがそんな機能は付いていないのは知っている。

「だから新しいのに替えろって言ったんだ」

苛立たしげに呟き藤野の物持ちの好さに呆れながら、側の塀にもたれ、新しいタバコを取り出した時、眩しいライトに目を細めた。
店に平行に横付けされた車からは渋滞から走って抜け出した栢山が降り立った。

「ばか、遅い」
「言い訳はしない、藤野さんは?」
「二時間ほど前に出たらしい、お前、二次会の場所は聞いていないのか?」



藤野と藤堂を乗せた車は一軒家の前に止まった。
シートに藤野を残し、二つのカバンをまず、玄関まで運び、鍵を開け、ドアを開いたままにした。
支払いを済ませ「手伝おうか」と言った運転手を丁重に断って藤野を起こさぬように抱き運だ。
男性にしては軽い藤野に驚きながら、自室のベッドに寝かせ、玄関のカバンを運び入れると施錠をし自分は服を着替え、酔い覚ましに入れたコーヒーで一息付いた。
家族の居た生活を思い出してみた、何の感慨も無い。
藤堂自身が養子で幼い頃の記憶は病気がちな母親から泣いて離される自分、実父は母親の病気が治れば帰っておいでと諭すのだったが結局、帰らぬ人と成った。
養父母が嫌いな訳では無かった、尊敬の出来る優しく温かい両親だった。
ここは藤堂の家、数年前に亡くなった養父から遺産の一部として受け取ったもの、今は天涯孤独の身、自由気ままな独り暮らしを楽しんでいた。
宴会の際、藤野に語って聞かせた両親が健在で有ると言うのは全く嘘で有ったが数年前まではちゃんとした家族が揃っていた。

ベッドの横に跪き、頬杖を突いて気持ち良さそうに眠る藤野の髪を吸いながら寝顔を愛おしげに見詰めた。

「藤野さん、やっと逢えましたね」


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最終更新日  2009年12月17日 04時29分01秒
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