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やはり初代ゴジラが好き 2026/11/14開始興味がない人にはゴジラのぬいぐるみも顔の造型も各々大同小異に見えようが怪獣オタクには常識範囲である。初代ゴジラは一流独自の造型である。まともなイラストを描けたためしがない。初代を除けば、あるいは初代の面影を残しているのは、昭和37年1962年「キングコング対ゴジラ」のいわゆるキンゴジである。1964年昭和39年「モスラ対ゴジラ」のいわゆるモスゴジは、のちのコミカルな顔に変貌するきっかけのような迫力のなさ、ふくれっ面のような顔になりつつある。もちろん本作品に限ればモスゴジは悪役にふさわしいいい顔である。私は円谷特撮に敬意を持っているので、悪意で批判する気は毛頭ない。東宝昭和50年1975年「メカゴジラの逆襲」制作スナップ。東宝大プールにて。
2025.11.14
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ロケット遊びに興じた中学終わりから高校二年間 2025/10/18開始当時の記録ノートが残っているので見てみると、ロケット打ち上げ遊びは、1967年中学三年10月から始まって、実に1970年高校三年直前の三月まで続けていた。 なお、今は亡き我が最愛の兄は、国公立大医学部を目指して都合三浪ののち、1971年昭和46年の徳島大学医学部受験を以て医学部を断念、長く辛かった浪人生活に終止符を打っている。私たち兄弟が共に沼津東高に進んだ頃は、親戚たちは、嫉妬・ねたみの塊であった。 兄が三浪した頃、その事実だけをとらえて、不甲斐ない学生と揶揄したことをのちに親戚本人の口から聞いている。おっと、またも恨み節になってしまった。今さら書かずとも良いことだが、三浪してまで浪人生活に耐えた亡き兄の名誉のために記しておく。 兄は、浪人生活最後の1971年春、第一志望こそ叶わなかったものの、実に以下の大学学部に合格している。まず四年間かようこととなった静岡薬科大学、次に旧二期校と呼ばれた東京農工大学農芸化学科、立命館大学、同志社大学(いずれも理科系学部)。更に決して有利ではない他県民として、岐阜薬科大学に合格。総じて言うが、高校時代に、更に浪人時代に、本当に受験勉強に励むと、特に兄弟二人がかよった沼津東高は、今もその傾向が強いかも知れぬが、国公立大学を第一義に志向する傾向が強い。 もしも高校時代に英数いずれもまずまずの成績で、更に現代国語(現代文)、古文、漢文も安定していて、そして更に物理学、化学、生物学、地学のいずれかがまずまずの成績なら、大学選びにぜいたくになるのは当然である。 さて、ロケット遊びに戻る。当時ロケット遊びは全国的なものであったと思う。あるいは今でもその傾向はあるのかも知れないが、何しろ新聞に「ロケット遊びの中学生、暴発で指を飛ばす」なぞという記事が載ることも珍しくなかったので、己れだけは用心すべしと思いながらも、ロケット花火よりもリアリティを感じて、自作ロケットを作り続けた。作った以上は打ち上げ実験をやりたいのだが、そう簡単にことが運ばない。 また当時、学生服の襟首のところのカラーは可燃性のものばかりで、これがありがたく、のちに黒色火薬にかえるまで、このカラーをハサミで細かく切り刻んで、ロケットの燃料にした。のちに不燃性ばかりになったが、ライターなどで点火すると、確か緑色の炎と独特のにおいを発した。しばらくして不燃性のカラーが取って代わるようになり、これは実際にそれと知らずに買って帰って点火してもほとんど燃えないことを確かめて、いよいよ黒色火薬生産に取り組むこととなるのだが、これがそうたやすくは手に入らない。 薬局に売っていることもあるとは聞いていたが、中高生が出入り勝手とはいかないのが常識。混合する原料は木炭・硫黄・硝石(硝酸カリウム)で、いかにも近づきがたい。今では情報というだけなら、各成分の混合比率までウィキペディアなどに記されるから、機器の進歩を感ずるが、当時はたとえ入手できても試行錯誤、実際、中三秋ごろの日曜日、理科の準備室に忍び込んで薬品のビンを手に取ることが出来たが、とりあえず同量ずつを用意した入れ物に移すしかなかった。なお、どうして準備室に入れたかというと、化学部の部長をしている同級生がいたからだった。ただしこれもいつも自由にとはいかず、やがて花火の火薬を検討するようになったが、自家製の火薬はなかなか性能の良いものが出来なかった。 まだ市販の詰襟カラーは可燃性のものもあったので、親不孝ではあったが、まだそう古くはないものを襟からはがしてクシャクシャに折り曲げて母に「同級生とふざけてたら、こんなにしちゃった。ごめん、新しいのを買わなきゃ」と代金をせびったりしたが、既製品に頼るのは時間の問題と察していた。 結果は高校に入っても、自家製黒色火薬入手方法が見つからず、何んとか残っていた学生服のカラーで間に合わせることとした。花火さえ買えば性能の良い火薬は本当にたやすく手に入るのだが、なぜかこの方法は最後まで選択しなかった。のちにYou Tubeで元財務官僚でかつ正論を発信し続けている髙橋洋一氏は、スタートが東大の理系であり、私はさすがの私でも、何回生まれ変わっても東大には必ず受からないとわかるから、高橋氏の利発さのすごさがわかるが、その髙橋洋一氏が、学生時代に本物の火薬で模型ロケットを自作して飛ばしていたと語るのを聞いた。言うも今更だが世間には優秀な人がいるのを思い知った。 私のロケット遊びは、1970年昭和45年春を以て終了した。ちょうど兄が二浪目の受験から帰宅した夜のことだと覚えている。最後のロケット実験だったが、打ち上げは予想通り失敗だった。全高約110mに及ぶサターン五型巨人ロケットなお、サターンロケットは下手ながらも目下55cmの自作模型に挑んでいます。 予期した通りかなりいびつな造型になっています。これから出来るだけ水平垂直の調整をしていこうと思います。
2025.10.23
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女子のブルマが消えたって平気だよ。美人アスリートがもっと目の保養させてくれるもん ! 2021/10/19開始学校の体育の時間から女子のブルマ―が消滅したと仄聞したが、はっきり言って玉石混交ならぬ石石混交の一般庶民の生徒の体育着なぞ見たくもないと、小生学校時代から思っていたし、現に体育の時間にも、女子のほうに視線は向けなかった。玉石混交との言葉を使ったように、玉は確かにいたが、こういう上質な女子は一人でいる時に目を向けるほうが楽しみだった。ただし、中学時代は本当に目を向けたことはない。確か高校の時だったか、御殿場線でかよう女子に、見事にスタイルのいい生徒がいて、この女子が今でいう部活動だったのか、どこかの部室の外に体育着でたたずんでいて、白い上着にブルマー姿だったような記憶だ。そしてこの時はブルマ―ではなく、その見事な胸に視線が釘付けになったが、本当に見つめてしまった記憶がある。後年、確かこの人は青山学院大に進み、偶然渋谷の東名バス発着所で会ったが、この時は季節も涼しい頃で、厚着をしていたと思うが、高校生の時よりも、ごく自然に向き合って会話を交わせたものだ。ちなみにルックスも抜群で、もう幸せになっていると察する。大学名もこの時きいて答えてもらったものだ。胸のサイズは今でいうFカップは確実なほど見事だった。さて、話はブラカップではない。絶滅したブルマ―なぞどうでもよく、今や女子陸上競技で、ハッとするほどのきれいなアスリートにお目にかかれるということを書きたかった。この場合、胸の大きさよりルックスに目を奪われる。小玉葵水(こだま・あみ)さん宮坂楓(みやさか・かえで)さん小玉葵水さんはかつて短距離100mもやっていたが、のち東海大北海道で活躍する頃には走り幅跳びに絞っていらっした。6m台の好記録を持つ。宮坂楓さんは名門も名門、横浜国立大に進み三段跳びで活躍を見せるが、実に13m台の記録を見せる。スポーツが優れているだけでも凄いのに、美しさまで備えるというのは、つまり天は二物を与えずを見事に打ち破った稀有な凄さと言える。
2021.10.22
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『セクシー女優さん礼賛及びAV作品礼賛』☆ピックアップ作品☆伊織羽音(いおり・うた)さんに見入る ! 演技か自然か ! ? セリフの軽妙さと飾り気のない所作が光る ! ! 2023/01/17開始異性の好みは人それぞれである。ゆえに私は己れの好みで書く。それにしても、AV作品はVHSテープ版で売り出された頃よりも格段に進歩した。何より女優さんが質・量ともに充実して目移りするばかり。殊に、いっとき我が世の春と言わぬほどに、視聴率を誇った地上波トレンディー・ドラマは姿を消し、活躍していたヒロインを今見ると、「ルックスの良いセクシー女優さんに劣るのではないか」と評価したくなるほど、たいした器量ではない。その一方で、気になる事実がある。車やバイクで走行すると、当然ながら赤信号で停止することも少なくない。この時、すぐ近くの歩行者専用信号で立ち止まって待つ女子高生の姿がよく目につく。自転車に乗っている娘さんもかなりいる。かつて己れが中高生の頃は、同じく中高生の女子を見ても、わざわざ品定めなぞしなかったし、チラと見ても「十人並みだ」と無造作に評価する程度だった。だが今この老いた年齢になると、容姿容貌ごく水準的な女子高生でさえ、「顔立ちが整ったいい娘(こ)だ」と好意的に見るようになった。不細工な己れに比して、見事に端正に生まれ育ったものと感心するのである。殊に紺色のブレザーの上着に同じく紺色のスカートまたは紺の上着にチェック柄のスカートと、上下で異なる色・デザインの制服に身を固めた娘さんが自転車をとめて信号待ちする姿は、かなり絵になっていると感激さえする。「眺めるぶんには罪にはならぬだろう」と、ついわき見しがちである。マスクをする娘さんもかなりいるが、私が気づいたのは例のウイルス騒ぎの前である。近頃は、女子高生が一人ではなく、黒の学生服の若い男子と連れ立って下校する姿も見かけるようになった。ここで妄想が独り歩きを始めそうになる。「高校生の年頃で既にカップルであれば、ただ一緒に下校してどこかでさよならしてそれぞれの自宅に帰るばかりでもあるまい。情交体験の年齢は中高生くらいから始まっても何ら不思議ではない」さよう。そうである。セクシー女優さんの中には中学で経験済みという例も珍しくない。相手の年齢が釣り合っていることが多いというだけのこと。そして、この世界の女優さんの中には、おとなも驚くほど、早く激しい経験を持つ人もいる。このことで言えるのは、女優さんたちの品性下劣ではなく、表に出さぬ一般の婦人たちも、人に隠れて何をしているかわからないということだ。私は所帯を持つ若い婦人がおめでたとわかると、無事の出産をよそながら願うくらいの気持ちはあるものの、全く別に「お励みになりましたねえ、奥様」と冷やかす気持ちにもなる。夫と起居を共にするだけで子供を授かるなどということは当然なく、恐らく新婚まもなくは、その行為に励んだことは想像に難くないからだ。世間は「おめでた」と言ってねぎらい、称えて、それきりだが、私は何回目にヒットしたのか、ともかくせっせと毎晩、またはひんぱんに共々嬉々として臨んだわけだとしか受け取れない。それでいて、この行為を積極的に楽しんでいるとは限らないともみている。子供が出来ると夫婦いずれも互いに対して冷めるともきく。行為に興奮することも少なく、子供が出来ればさらに冷めるというのでは、夫婦とは家庭とは何ぞやと首を傾げたくなるのだ。結婚し子を授かり、家族として暮らしていく婦人を見る時、その根本に好色がないものかと怪しむのが常だ。普段、すました顔をしてごく当たり前の世間話に興じているのを見るにつけ、本当は好きものに違いないとみる。現にこの私のような不細工でつまらぬ男にも、不倫体験がザっと二つある。相手の婦人は、例外なく「こういうことするの、好き ! 」と正直に言ったものだ。日常に刺激を与えるきっかけがあれば、およそ婦人の半数は不倫に気持ちを向けるようになる。この半数という数字は脳科学者の中野信子先生が複数の人の50%が不倫体質だという意味のことをおっしゃっていたからだ。ただし、初めにも書いたように、好みは人それぞれだから、誰でも相手に出来るわけではないことになる。だがここに己れの本性をごまかすレトリック(修辞法)が働くチャンスが出来る。「こんなこと、私は本来的に好きではない。興味もない」とすました顔で打ち消すふりが出来る。己れの好みに合う相手が現われれば、気持ちは欲望昂揚に向かおうが、「私はそんな女ではありませぬ」というフリが出来る。しかし本音は正反対。その本性を巧みに創作の世界に暴いて見せてくれるのが、AVであると私はみる。このビデオ世界に描かれる物語はファンタジーである。現実世界ではほとんどが犯罪となるものばかりだ。妙な引っ張り方になるが、だからこそ、この世界が存在する。これにも婦人は多く興味が薄く、専ら哀れな男たちのためのものと見られがちだが、人間の半数は願望が強いというならば、かなりの率になるはず。ともかく現実は、容姿容貌整える女優さんが急増して、しかもなかなかの演技を見せてくれる。もちろん玉石混交と言う通り、セリフ棒読み、一本調子のお粗末な女(ひと)もいるが、どちらかというと、その美しさ・麗しさでデビューした女優さんの大部分が演技も見事で、きれいな容姿容貌に自然なムードの演技が加わって、堪能させてくれる。ただし、オーバー演技というのも問題があり、我々がいかなる事態に至っても、必ずそこまではしないいわゆるオーバーなセリフ回しで演技してみせ、シラケさせるパターンも無きにしもあらず。演技演技と言うが、もともとこれは我々素人が普段使う言葉や会話の言葉が基準であり、その延長上に役者の演技というものがある。それは必ずしも劇的なものでもない。早くからユーチューバーとしても活躍していた岡田斗司夫氏が見事に指摘なさっていたが、役者のオーバー演技が鼻につく話だ。例えば宇宙戦艦ヤマトに敵ミサイルが刻々迫る時、乗員が「艦長、あと10秒でミサイル本艦に命中しますぅ ! ! 」と迫真のセリフ回しと言いたいが、こんな切羽詰まった時、金切り声で報告するヤツなんていないよということだ。生死がかかった場面であっても、任務遂行が軍務であるから、「あと10秒、あと5秒」はあり得ぬというわけだ。そんなことわめく間に、ミサイル回避に努めるのではないか。これに対して、AV作品で見せる上手な女優さんは、この『淡々とした』と『興奮気味に』との境目をなかなか自然に見せ聞かせてくれるから、かえってリアリティが出る。世の中、「死んでもこんな世界になんか入るものか ! 」と、顔に出すいわゆる堅気の仕事で衣食する婦人が少なからずいるのだろうが、「他人に見られぬ場所では何をやってるのかね」と揶揄したくなる真面目人間ぶりが怪しい。この業界の女(ひと)を見下したいなら、子供の一人も生んでいないはずだが、多分かなりの数の婦人が必ず子供を持っている。本来、好色で、若い一時期は始終体が欲していたからこその結果がこうなのだ。さてと。能書きタラタラ書いたところで、この世界については必ず意見の賛否がつきまとう。ゆえにこれくらいで措(お)く。AV礼賛・セクシー女優礼賛については、既に比較的近い過去、二つほど書き、掲載しているが、作品鑑賞はほぼ毎日で、それによる酷使のためか、レコーダーのダビング機能が壊れてそれきりとなり、目下のところハードディスクへの録画だけは使えるのでめぼしい作品は続々録画し、録画モードも最大の15倍速である。私は確かにAVをよく見るし、お気に入りの出演女優さんの人数もどんどん増えているが、申し訳ないこととして、DVD作品は余り買っていない。専門のチャンネルとして、三局一セットのものを契約して視聴しているから、それで鑑賞には不自由ない。レインボーチャンネル・パラダイステレビ・チェリーボムの三チャンネルだ。いずれの局にも長所があって、満足出来ている。さらに言うならば、スカパー放映の番組は、レコーダーのハードディスクに録画保存し、再生時に好きな箇所でチャプターが入れられるのが重宝である。これに対して、市販されている製品としてのDVDは、AV作品に限らず、例えば私の趣味の一つである特撮映画のDVD版でも、市販品はチャプターが既に作られていて、自分のお気に入りの場所には入ってないことも必ずある。今回鑑賞したAV作品から、いよいよ一部シーンのセリフなどを抜粋して再現してみる。言い訳になるが、抜粋と書いた通り、俳優さんが演技したセリフのすべてを書き取ってはいない。欠くべからざるセリフを拾った。ドラマ内容はほとんど再現に近くはなっていると思う。タイトルはこのAV番組世界では定着しているが、かなり長い。『伊織羽音 取引先との飲み会で終電を逃した僕は、後輩女子の誘惑に負けて、種付け社内不倫をしてしまった。』伊織羽音は女優さんの名前で、「いおり・うた」さんと読む。ドラマは、取引先の企業との商談が首尾よく成立し、本ドラマに登場する某社の課長は、所をかえての飲み会の席におり、姿の良い新人OLと隣り同士に坐り、向かい合わせの相手企業の人たちの盃を受けるとの場面から始まる。取引先のお偉いさんのような社員も気さくにもてなしてくれるが、一人が「さ、新人さんも」と、とっくりを向ける。実は伊織羽音さん演ずるOLはお酒が得意ではなく、それを既に知っている男子課長が、表向きは「盃をいただくにはまだ弱輩過ぎて」と彼女をさえぎるが、実はこのOLの「酒苦手」を助けている。タイトルにあるのだが、伊織羽音さんは女優さんの名前であると共に、ドラマ内の役名にもなっている。このAV作品の世界では、例えば若妻の名前が「未帆(みほ)さん」と呼ばれるのなら、それは通野(とおの)未帆さんという女優が演じていることが少なくない。例外として、白鳥すわんさんが義父に弄ばれる役を演ずる作品で、「すわんさん」では通りにくいと判断されたのか、別の役名がついていたということもある。課長は勧められるまま、大丈夫かというほど急ピッチに盃を干し、現に横にいた新人OLの伊織さんが「課長、大丈夫ですか」と心配そうにささやくが、課長は莞爾(かんじ)として彼女に応える。場面かわって、まず軽い機械音がガーッと響いて来る。私はこの作品と伊織さんの魅力に参ってしまったからか、このドラマの細かい描き方に共感を以て接することが多い。何んの音かと画面を見ていると、先刻の飲み会で痛飲した課長がベッドに横たわり、すぐ隣で、伊織さんがドライヤーを使っているのだとわかる。課長「あ・・・、こ、ここは・・・ ? 」OL「わたしの家です」課長「え ! な、何んで・・・ ? 」OL「課長のお住まい、かなり遠いみたいなんで、わたしの家のほうが近かったし・・」課長「い、いや、そうだとしても・・・」OL「それに、こんな遅い時間に帰られたら、身重の奥様のお体にさしつかえるかと思って・・・」課長「あ、いや、でも、これはさすがにマズいよ」OL「すみません。わたしの稚拙な判断で課長にも迷惑が・・」課長「あ、いや、そんな、じゃあ始発を待つ間だけ」OL「ハイ。ぜひゆっくり休んでいって下さい」新人OL、伊織さんは「あ ! 」と思い出したように後ろを振り返り、「あの、これ、よかったら、これ、弟が家(うち)に泊まりに来た時に、置いていったものなんですけど・・・どうぞ」と、洗濯済みの男もののパジャマを差し出す。課長「ああ、ありがとう」OL「あの、お先に浴びさせていただいたんですが、よかったら課長もシャワーどうぞ」課長「あ、ああ、どうしようかな。じゃあ、お言葉に甘えて」脱衣場の洗濯機の中に、OLのブラジャーをみつけて手にとり、みつめる。・・・・・課長「シャワーありがとう」OL「あ、課長、ここ坐って下さい」課長「ああ・・・うん」伊織、課長の肩をゆっくり揉み始める。気に入った女優さんへの思い入れが強いのか、伊織羽音(うた)さんの静かな語り口が品があって、とても感じがいい。それにセリフのひとことずつが知性を感じさせて、これも作品の質の高さを思わせる。このムードが、のちの絡みのシーンとのギャップを否応なく与えて、ドラマは下劣感が薄くなっている。伊織「きょうはお疲れ様でした」課長「え、いや、そ、そんなことしなくて大丈夫だよ」伊織「肩ぐらい揉ませて下さい。本来なら新人のわたしがたくさんお酒を飲まなきゃいけないのに、課長がかわりに飲んで下さって」課長「い、いや、お酒が得意でない伊織君に飲ませるようなわけにはいかないから」伊織「課長はホントにお優しいですね」伊織、後ろから顔を近づける。気づいた課長は即座に離れる。課長「いや、むしろ僕が伊織君にお礼しなきゃいけない・・・家にまで泊めてもらっちゃって・・・」課長、照れ笑いか、女心に響くとも思えぬ笑い声を出す。伊織、チャンスと見たか、意を決したか、責めに入る。伊織「じゃあ、わたしのお願い一つきいてくれますか ? 」課長「うん、もちろん。あ、でも何んか買ってとか、そういうのはちょっと・・・僕、ほら、おこづかい全然ないからさ」伊織「わたしの肩を揉んでくれますか・・・」課長「え ! そんなことでいいの」伊織「はい」課長、「ああ、じゃあ」と肩を揉み始める。伊織は、揉まれるたびにまるで敏感なところを触られたように、「ン ! 」と、切なげな吐息をもらし、上体を身悶えさせる。もっとも、巨乳の伊織羽音(うた)さんなれば、課長が揉む肩のすぐ下に、豊かな胸のふくらみが目立つ。巨乳しか勝たんと言うつもりはないが、ここでは確かに巨乳は優位だ。伊織羽音(うた)さんの声の演技が品がありながらも、危うい予感を与える。ここで蛇足であるが、私が30代の時、ほんのしばらく付き合った人妻は、身長150cm大と小柄だったが、胸は100cmあったと言っていた。ただし、私が巨乳に余り感じ入らぬのは、この人妻の張りのある胸のふくらみが、軽く揉んでみると、空気の抜けかかったボールのように柔らか過ぎた印象だったからだ。私は程よく空気が満たされた弾力のあるものを想像していた。伊織「課長、ここも」と、言いながら、課長の手を胸に誘導する。課長はすぐに手を引っ込める。伊織のおだやかだが鋭いひとことが迫力とある種の凄みを感じさせる。つまり。伊織「お願い、きいてくれるんですよね」反論出来るとすれば「胸を揉むようなことまでは出来ない」と突っぱねられるはずだが、この場のムードではそれは野暮というもの。伊織はやや甘えるように、しかしキツいともとれる口調である。課長「え ! いや、でも」と、これがやっと。伊織は、またも課長の手を胸に誘導、そして課長はすぐ手を引っ込める。野暮と思ったか、どぎまぎしながら謝るが、伊織はさらに手をとって胸に触れさせる。課長は手を引っ込めるタイミングを失い、そこに伊織のとどめの言葉が。伊織「わたし、課長のこと尊敬していて・・・。いつか、こんなふうになりたいなんて・・・」課長「いや、でもダメだよ伊織君」伊織はゆっくり体の向きを課長のほうに向けて、顔を近づける。若く美しい伊織の顔が、唇が近づく。伊織は半開きの唇を重ねる。このドラマの特徴の一つだと思うが、濃厚な口づけのカットが目立つ。そして伊織羽音(うた)さんの口づけが、実に見る者を興奮させ気分を昂まらせる。伊織「会社にも奥様にも秘密にしますから」改めて、二人、向かい合って濃厚な口づけを交わす。唇を重ねて、離し、また重ねるというシーンが見事だ。伊織羽音(うた)さんの形のよい横顔の彫りの深さが魅了する。ここからは、お決まりのpettingつまり主に男子による女体各所への愛撫が続き、やがて、かつて「C」と呼んだ情交に至って第一ラウンドとなる。ただ、この一連の行為のシーンで特徴的なのは、常に濃厚な口づけが交わされるところである。伊織羽音(うた)さんはネットの公表ページなどでは、身長159cmと、日本人女性としてはまあ標準に属するが、メリハリのあるきれいなスタイルのためか、大柄にも見える。これはほかの女優さんにも言えるが、ちょっと見ただけでは長身かどうかわからない女(ひと)が多い。伊織さんのデビュー時のうたい文句なのか、「付き合っている彼氏がいるから出演は一本だけ」と、早くもファンとなりそうな男たちを寂しがらせることが書かれていたが、既に複数の作品に出演している。だがここで己れの独断を書く。もし私が既に執筆経験あるシナリオライターのはしくれだったら、ただいまリリースされている作品群はほとんどなじめない。まあ、何んとか鑑賞できそうなのはというと、伊織さんが高校生とおぼしき制服姿で出演する作品があって、「お ! 」と期待させてくれそうだが、この女子高生は大人の男に一物をしつこく味わわされるシーンがあるようで、これで既に興ざめである。これも偏見だろうが私は情交シーンは一対一しか認められないほか、かつて尺八と呼ばれた行為のしつこいのは嫌いだ。秘め事と言う通り、ひそかに行ない燃え上がるからいいのであって、唇も胸も局所も男たちに弄ばれてもシラケるばかりだ。さらに伊織さんがせっかく出演するのに、凌辱の内容に傾き過ぎるのも残念だ。私が今回セリフまで聞き取って書いたのも、彼女のセリフ回しや表情、そして演出に好みがピタリ合ったからだ。発売されている作品や予約作品の中から、もう一本ぐらい見つけてみたいが、彼女の価値を今回作品のように引き出せる良質な新作にも期待したい。この第一ラウンドのシーンを初めとして、好感が持てるのは、本作品中、伊織さんは「イッちゃう、イキそう、イク ! 」との決まり文句を全く言わないことだ。伊織さんは自然としか聞こえない喘ぎ声と身悶えの動きの演技で、見る者の心を捕える見事さだ。さらに、今回の新人OLと課長の不倫ドラマのもう一つの優れた演出は、一回目の情交シーンに『男子の一物をくわえる尺八シーンが無いこと』である。私事ばかりだが、私が経験した時代、フェで始まる横文字そのものが知られておらず、この手のオーラル奉仕は「尺八」と呼んだし、これは主にプロの女性の必殺技の趣があった。今や、仄聞したところだと、若いカップルの情交では、日本人の六割がこれを行なうという。「そんなこた必要ないよ」と言いたい。可愛い彼女の姿や声だけで十分一物は怒張するものだ。さて、ドラマ続きをまとめてみる。課長が新人OLを愛撫して充分潤わせたところで、二人はもはや一刻も早く一つに合わさりたい思いでいっぱいである。ところが。課長「伊織君・・・アレ・・・ないんだけどね」伊織「このまま、して下さい ! 」課長「え ? でも、それは・・・」伊織「このままがいいんです」課長「伊織君、ホントに何んにもつけないで入れていいの」伊織「はい ! そのまま入れてほしいです」課長「じゃあ、ホントにそのまま入れちゃうよ」激しい絡みが続いてこの手の作品のお決まりのように、女性が下になっての姿勢でいよいよフィニッシュというとき。噴火寸前ということを課長が伝えると。伊織「中に出して下さい ! 」課長「え ! いや、それは」伊織「いいんです。わたし、課長の・・・中にいっぱい出して欲しい」第一ラウンド無事終わって、二人とも汗だくで心地よさそうな脱力感に身を委ねる。伊織がポツリ「きょう、ありがとうございました」と告げる。課長の夫婦仲を壊そうという悪意の思いはないというムードだが、確実に二人は不倫を浮気をした。このあと、課長がまず一人で風呂の湯船に浸かっていると、ほどなく全裸の伊織がタオルで前を隠しながら湯船に入る。ここでようやく尺八の激しいのが始まり、伊織は「このままお口に出して下さい ! 」と、激しく咥える。この尺八シーンは、もう一つある。早朝出社した二人は、自分たち以外に誰もいないオフィスで、第二ラウンドをあっさりやって、さらに日ならずして後日だろう、サッパリした私服の伊織は、課長の家に招待されて来る。恐らくマンションだろう。お腹の大きい妻が食事の支度の手をとめてニッコリして伊織を迎える。若く美しい新人OLの噂を夫から聞いていて、彼女の優秀さを称える。だが妻はこの夫の話を単なる仕事関連のこととして聞いていただろうか。再び食事の支度にかかる妻の胸中や如何に。伊織は大胆にも、隣同士テーブルについたその席を離れて課長の真向かいに身を沈め、ここでさらなる尺八に入る。まもなく課長は大噴火して果てる。食事の支度をしていた妻は、にわかに軽いめまいを起こして、ベッドに横になる。この時の夫つまり課長の心配そうな看病の様子を、伊織はやや冷めた目つきで見る。妻が眠りに落ちるや、伊織は課長を誘い始める。ためらう課長に顔を近づけた彼女の言葉が鋭い。伊織「このままだと、わたしたちのことがバレて、全部台無しになっちゃいますよ」もはや彼女のするがまま。別室のソファで第三ラウンドとなり、濃厚な行為のうちに終わる。再びダイニング。何んとか妻の体調は一眠りで良くなり、この時お腹の子が動いた様子。「ママがおいしいものを作ってあげますよ」と腹をさすって微笑む。伊織はまた鋭い視線を課長に向ける。こういう場面、なにゆえか私は独身の伊織に、哀愁を感じずにおれない。たとえ上司の心をつかんだとは言え、社会的には彼女は不利だ。ここに私は我が国の一夫一婦制の不完全さを感じてならない。それはさておき。伊織はさらに顔をぐっと近づけて。伊織「出したくなったら、いつでもここに出して下さいね」これで画面フェードアウトしてドラマは終わる。本ビデオ作品の一般的評価がどうなのかはわからないが、この年までAVを愛好おかなかった私が、珍しく細かいチャプターまで入れて、録画・再生した一作なのは確かだ。なお、蛇足だが、ダビング機能が一度全く壊れたレコーダー、これがなぜか数日後、機能回復して、ダビング・スタンバイとなっていた。またいつダメになるやも知れぬと、あきらめていた作品を急ぎ二本ダビングした。最後に今回の伊織羽音(うた)さん主演の作品は、セリフなどをA4コピー用紙五枚にびっしり下書きして、本文にまとめた。それにしても、ドラマに登場するような素敵なレディが、男をあっさり誘惑してくれるはずがない。伊織羽音(うた)さんの煽情的な、蠱惑的(こわくてき)な誘惑を見るにつけ、現実は厳しいと我れに返るのみなり。★言葉の泉★【煽情】劣情を刺激すること。【蠱惑(こわく)】人の心をひきつけて乱し、まどわすこと。【蠱惑的】(その姿・動作に)心をまどわされそうな、あやしい魅力をたたえているようす。
2023.01.28
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今回は可能ならば画像をすべて掲載したいので、原作、映画との比較などには一切言及しない。掲載は順序を考慮していないが、ご了解いただきたい。なお、本作品は1974年放映開始である。
2015.09.04
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「母を想う短歌」(順不同)1微笑みて目を閉じながら横たわる母の寝姿認め帰りぬ2束の間の母の回復今哀しかつての笑顔既に帰らず3来し方(こしかた)の母の面影思うたびぼうだの涙とめる能わず(あたわず)4たらちねの母が踏みたる台を見てさびしき家に歩み入りにき元歌(参考短歌)さいはての駅に下り立ち雪あかりさびしき町にあゆみ入りにき(石川啄木)5我が命絶えなば絶えね未練なし母と過ごせし日々は帰らず6面影に笑顔のほかは浮かばずと今気づくとも母は帰らず7幽明の境を異(こと)にするなれど願いはひとつ母に会いたし8母亡きと知って帰宅のただいまと呼ぶもむなしく今帰り来ぬ9声なきと知りつつ話すむなしさよそれでも母に話しかけるか10我が声よ母に届けと願えどもいずれ返らぬ独り言なり11玄関に母の歩みし靴を見て四足未だ捨てる能わず(あたわず)12亡がらの二度と笑わぬ母の顔見つめ続けて笑えと祈る13手をとりて母と歩みし散歩道今歩めどもぬくもりはなし14早老いて我れも逝かんと思えども母の訓えは身体をいとえ15語りかけ語りかけども声はなしそれでも母に語りかけたり16我が母は己のことは二の次にひたすら子らに尽くし通せり17願わくは毎夜夢にて母に会いよもやまのこと語り合いたし18仕事済み階下に降りて休みつつ母と語りし頃が懐かし19寒々と部屋の冷えたるゆえを思(も)い母のぬくもり無きかと覚ゆ20趣味とても母のいませし安心と今気づけどもむなしきばかり21しき島の日本(やまと)の国に母二人ありとし思はば何か嘆かむ元歌しき島の日本の国に人二人ありとし思はば何か嘆かむ
2016.03.06
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東宝スタジオの前を大河が流れるような風景だ。これが背景の方向から見た大プール(昭和50年「メカゴジラの逆襲」制作スナップ。下の画像も同じ)。いきなり異性の話になるが、これは本文に大いに関係あることだから書く。大学時代、異性に交際を申し込んでやや進展があっても、己れの趣味を明かすには、やや勇気が要った。「特撮だよ」とはすんなり言えないのだ。それで、今度は逆に言う。多くの者が興ずる趣味はスポーツが多かろう。たとえば太郎と花子が会話したとする。太郎「スポーツはやる ? 」花子「うーん・・私は自分ではやらないけどサッカーの試合を見るのが好き」太郎「ホント。俺、実は高校時代サッカー部だったんだ」花子「ええー ! ホントに ! ? うわー、カッコいいッ ! 」何もまたサッカーを槍玉にあげたつもりはない。野球でもテニスでも何でもいい。女の多くはスポーツに多分性的な興奮を感ずるから、これで二人の会話は弾む見込みが出る。だが待てと言っておく。スポーツをかえよう。硬式テニスに興ずる者共よ、その目を転じて、模型の艦船を浮かべたミニチュア・プールの映像画面にも、同じ興味を示せるか ! ? 花子「やだあ、そんなガキっぽいのなんてぇ・・あたし、興味ないわ ! 」この根バカ女め ! ! お前がテニスに興じて特撮をバカにするのと同じくらい、特撮趣味の者は、特撮に興じてテニスになぞカケラも興味がないんだよ ! !学生時代、実際に見学に行って撮った大プールの写真。自然の風だけで大海の雰囲気が出ていて圧倒され、いくらも撮影出来なかった。これは奥行きわずか2mの自製プールで作ったジオラマ。大プールとは空間量に激差がある。高校時代、特に高三になると、愛犬の散歩に出かけて彼を満足させてやれるのは日曜くらいになった。その日曜日、明るいうちから早速愛犬を伴って、いつもの散歩コースを歩く。ところが田植え前の水田のところにさしかかると、私は愛犬の綱を解いた。愛犬は解放されたうれしさからか、あたりを歩き回り、何がにおうのか、あちこち嗅ぎまわって、しばしこちらに余裕が出る。私はしゃがみこんで、水を張っただけの水田をながめる。既に水田は大海原に変じている。時折風が吹くと水のおもてにさざ波が起こり、我が想像力に、水田の作る波が加わって、水田は全き海面と化している。これを飽かずながめた。そのうち愛犬が飽いて、私のもとにすり寄って来る。私「おお、気が済んだか、ジョイ。よーしよし、よしよし」と、彼をなでてやる。うっとりしてなでられている愛犬に更に話しかける。私「なあ、ジョイ。あの田んぼの水面な、こうしてお前と同じ視線で見ていると、大洋の海面に見えて来るんだ。どうだ、お前にもそう見えないか ? 」見えるわけもなく、私が指差した水田を見ずに、私に更にすり寄って、甘えるから可愛い。そこでほめる。私「よしよし、ジョイ、偉いぞこのバカめ。よしよし。お前は俺の言うことがまるっきりわからないんだよな、いい子だ、このバカめ」と、笑顔でケナすから、彼はますます喜ぶ。本当に可愛いヤツだった。戦艦三笠が主役と言っても良い昭和44年「日本海大海戦」のオープン大セット。受かる見込みのない大学を目指していながらも、私の心は既に合格後の計画へと傾いていた。「特撮プールに連合艦隊を浮かべて一大戦争特撮映画を作るぞ ! 」これは、とうとう実現しなかったが、その代わり体長50mの海の怪獣を主役にした8ミリ特撮映画を完成させて、文京区の区民センターといったか、そこの一室を借りて公開上映会を行なった。拙劣極まる私の自主映画が目玉だったから、上映会は関東を中心としたマニアが集まった親睦会の如き程度に終わったが、あの頃確かに旗揚げは私がやった。8ミリ映画専門誌と言って良いマニアの雑誌「小型映画」は、それまで年配の人たちが、旅行の風景などを収めて上映する記録映画を主として扱う色彩の濃いものだったので、私が「同好の士求む」との呼びかけを投稿し掲載されたら、たちまち全国のマニアから手紙が集まって、私はその反響報告を投稿して再び掲載された。その反応の意外さに注目したのか、一時期同雑誌は、8ミリ特撮にスポットを当てて、遂には「特撮映画特集」まで企画するほどになった。私はこの版元の会社「玄光社」に出入り自由となり、担当の日比野さん(実名)という女性編集者に電話をかけて、ちょくちょくお邪魔した。しまいには掲載記事のことで希望した内容ではないなどと文句をつけるまでになって、さすがに困惑されたが、全体に理解ある会社だった。最初で最後の拙作、「海底大怪獣メガロドン」の記事が掲載されることになり、日比野さんがプロの映画評論家の一人を伴って下宿に現われた時の感激と、のちにうますぎるお世辞としか思えぬ評論家氏の紹介文記事が見開き、写真入りで載った時の再度の感激は、心地よい思い出として脳裏に残っている。ここには私の不細工な顔も載っている。 東宝昭和35年「ハワイ・ミッドウェイ大海空戦 太平洋の嵐」より、真珠湾攻撃シーン。攻撃機の主観カット。同じく「太平洋の嵐」より、燃え上がる米停泊艦船。我が最大の趣味は「特撮」である。更に言えば、今回のタイトルにある通り、プールを海面に変身させる「海上シーン」の特撮に魅了された。東宝は、昭和35年作品「ハワイ・ミッドウェイ大海空戦 太平洋の嵐」製作の時、途方もない巨大特撮プールを建造した。昭和29年「ゴジラ」の時はまだこのプールはなく、多分仮設の小プールで海上シーンの特撮を行なった。ところがこの「太平洋の嵐」で、最大幅88m、長さ(奥行き)72m、水深1m~1.2mの大プールいっぱいに、ハワイ、オアフ島の真珠湾を作り上げた。この時はまだ仮設プールだったが、その後修理が重ねられ、遂にコンクリートで固められた常設プールとなり、世界最大の特撮プールとして、その威容を誇ったものだ。俗に東宝大プールと称する巨大特撮プールは、作られる映画によって、様々に変化して見せた。ある時は「サンダ対ガイラ」の、人食い怪獣ガイラが沖に出現する漁村の内海(うちうみ)となり、ある時は南方の孤島、インファント島から幼虫モスラが大波けたてて泳ぐ太平洋の海原となった。興味のない者は一瞥(いちべつ)、「大洋に特有のうねりがない」と知ったかぶったが、バカめ ! よおくめん玉ひんむいて見よ ! 東宝大プールは、七色仮面ではないが、変化(へんげ)自在の波を作って見せた。波濤(はとう)の効果の見事さは比類ないと、あの有名な淀川長治氏が礼賛した、特技監督・円谷英二氏の神技(かみわざ)の所産であった。同じく「太平洋の嵐」より、ミッドウェイ海戦シーン。 ありきたりの趣味を持たずに育ったことを喜び、年来の孤独をこの趣味にかろうじて救われたことを不幸中の幸いと思っている。そして、今に至るも海上シーンの特撮への興味が続いているのは、東宝が総工費1500万円を投じて建造した大プールの恩恵に浴するところ大である。その東宝の象徴というべき大プールも、最後のゴジラ映画製作を以て姿を消した。いや、既に取り壊されたかどうかは知らない。だがここはさら地になるはずだ。一つの時代が終わった。 これも自作プールによる拙い一枚。
2004.12.25
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辛口コラムあるいはかたい話のあとは、反動が襲って来て、いきなりくだけたものを書きたくなる。何しろ二十年近く前のことだから、会話の詳細は創作が入るが、ただ一度の本格的恋愛から、ほぼ二年後奈落に突き落とされて、発狂の恐怖におびえるほど、痛めつけられた経験だったから、印象強烈な思い出の会話などは、おおよそを再現できる。以下は、既に何十回もドライブ、デートを重ねた中の、最後に近いある時のものである。潤色はあるが、書いたように、要所はほぼ当時のままである。「さあてと、俺たちだいたいの近場のホテル巡り、やっちゃったからな、どこにすべえか・・・、ホ、ホ、ホテル来い。あっちの風呂は熱いぞ、こっちの風呂はぬるいぞ」「プッ、何よそれ」彼女が吹き出した。「うーん。思い切ってきちんとしたホテルへでも泊まるか!!伊豆の旅館とか・・・」「えっ? 何で。だって時間が無理じゃない!?」「まあね。と言って今から御殿場まで行く気もしないしな」「遠いわよ」「ね、さっきの替え歌ほかに知ってる? 知ってたら歌ってみて」「面白かねえぞ」「あら、面白いから歌ってって言ったのよ」「じゃあ、元歌ひとつが下品なのとスケベなのに分かれて両方割りと有名だった奴」「何それ」「たぬきばやしの歌知ってるべ?」「うん」「じゃ。まず下品なほうから。ゴ、ゴ、ゴジラ、ゴジラのおなら、せ、せ、世界で一番くさい。おいらの友達ゃ黄色くなって死んじゃった」「アッハッハッ、面白い。小さい頃あったの?」「うん」「じゃ、もう一つのは?」「しょっ、しょっ、処女でない、処女でない証拠には、つん、つん、月のもの三月(みつき)もないないない。あの娘(こ)のおなかはポンポコポンの、ポン」「ハッハッハッ、傑作ーっ。面白いじゃない。ほかにもある?」「又似たのだけど・・・。月のものーがー、きょうもないわー。私ー妊娠したのーかしらー。きっとー、きっとよー、あーのー時よー。二人はきっとー、しくじーったのよー」「ああ、月の砂漠ね。ほんとはあたし大好きな歌。へえー、面白いのね」「これ俺の作詞。やっぱ、ゴジラのおならにはかなわない」「ホント? じゃ、中学ぐらいの時にでも作ったの?」「当たり!! だって日本地図なんか見てさ、変な地名や産物があると、すぐクラスの奴らがお互いに教えあって、ゲラゲラ笑ってたもん。ま、ガキだったんだよな」「どんなの?」、「何だっけな。・・・ああ、例えば焼き物の産地さがしてたら、万古焼きなんてのあるの」と漢字を説明しながら、「ばんこやきって読むけどな、わざとばをばと読まないでにやつくんだ」「ふうん。ね、替え歌ほかのは?」「ピルの町にゆくー、ピルの町にゆくー。ダダダダダーッとかけてゆく。バババババーッと走ってく。ピューッと出ったらたーいへん。さあさ急げー、手ーを洗え、生理の味方、しゃぶり尽くせ、あくまで全部。敵ーに渡すな大事な女、貞操、貞操守るのだ、ピューッと出ったらたーいへん、さあさ急げー。グリコ、グリコ、グーリーコー」「あ、それ鉄人28号でしょ」「詳しいね。だけど歌の歌詞ばらばらでつながってないだろ。何しろガキだったからな」、ここで話題を変えた。「あのさあ、それより又車ん中でいいからさ、レズごっこ一度してくれない」「だーめ」「意志固いね」「だって、あなた女の人のマネ似合わないわよ。どっちかというと、いつもの軍人みたいな話し方のほうがいいわ」「俺が軍人? 意外だね」「あら、そう。あたし前から・・・そうね、さっそうとした陸軍軍人の軍服姿が似合うって思ってたもの」「へえーっ、全然考えたことなかった。でも悪い気はしないな。サービス!!」「あっ、またこんなとこで、恥ずかしいわ」「俺左利きだからちょうどいいんだ。それと初めての帰りの日のお返し」「うそばっか。もう何回もお返ししたじゃない、あ・・・」「ちょっと実験するからよ、耐えてみな」「えっ?」「チョメチョメチョメ。まあ、そのお・・・」「やめてッ」と彼女は私の手を一旦振りほどいたが、やがて「いいわよ、耐えるから」と気を変えた。ふふふ、慣れると女もスケベだ。私は延々田中角栄氏をやりながら続けた。「ま、わたくしも日中国交正常化など、我が国のためにいろいろ貢献して参りましたが、しかしですな、まあそのお、わたくしがロッキードで、ピーナッツ食いすぎて腹をこわしたなどということは、絶対にありません!!・・・」「ふっ、ハッハッハッハッ、だめっ。全然だめ。くすぐったくなっちゃってダメよ」「俺の勝ち!! しかし、何たること。そちは、これしきのことが我慢ならぬか」と又時代劇口調である。「そもそも、世界一くすぐったいのは、わきの下と足の裏と相場が決まっておる。そのようなことでは、チェックチュ道はいつになっても己れのものとすることかなわぬぞ。ふかーく反省するがよい。パッ。」「旗本退屈男でしょ」「お、よく知ってるな。でも、これはあんまりうまく出来ないや」と、言いながら私は左手の人差し指をピチャピチャとなめて、「うーん、ヒジョーにうまい!!」「あっ、やだ。ん、もお、財津一郎のマネなんかしちゃって・・・」「男は黙ってチョメチョメビール!!」「ねえ、・・・どんな味? ん、もお、恥ずかしいけど気になるもん」「生徒から聞いた話だけどさ、粉チーズの腐ったにおい」「うわ、いやだわ。・・・じゃあ、男の人は?」「イカの腐ったにおい。ついでに俺のはインキン長年飼ってるから、複雑だな。わかんなかった?」「やだあ・・・でも知ってたけど。だってあなた、気にしてたでしょ。でも、あんまり気にならなかった、あたし」「お前、風呂や便所で自分のかいだことないの?」「あるわけないでしょ。でも男の人って変なことばかりするのね」「それは聞き捨てならぬ。俺はしょんべんをなめたこともあるぞ。ついでに飼い犬のうんこも」「あなた、変態ってより、やっぱちょっと変じゃない?」「フフフッ、さよう俺は頭のネジがちょっとおかしい。しかし、飼い犬のうんこに触るだけでも相当な勇気がいる、ましてやそれをなめるとなると、更なる勇気と覚悟がいる」「あーあ、あたし変態相手にしちゃったのかな・・・」「幻滅したろ」「ううん、うそよ。でも、何でそんなことしたの? いつごろ?」「小学校の時。きっかけはね、砂場で知らないうちに犬のうんこ混ざった砂、うっかり触っちまったんだよ。何だこれは、バカに固まってる砂だけど弾力があって変だなと思ったら、犬のだった。あれで汚いものへの親しみが出ちゃったみたいだ」「ところでさ、このまま行くと、又もちやの向こうのホテルになっちまうな。あそこ、設備はいいけど飽きたな。思い切って変わったとこ行くべか」「どこ?」、「さっき遠いって言ったとこ。御殿場のホテル王城。東名の御殿場インターから一番目立つやつ」「あ、知ってる。お城みたいなのがとがってるのでしょ」「そうそう。行くか」「いいわよ。どうせ泊まりだから」「よし、レッツゴー」ホテル王城はひどいところで、車がそのままホテル駐車場へ入らない。まるでスーパーの駐車場みたいに、外に駐車場があって、降りるとそれぞれのカップルがいやでも鉢合わせする。そしてエレベーターでもつかの間同室するから、お互いを見るともなく見て、男女の品定めまでお互いするしされることになる。彼女すっかり興ざめしたのがはっきりわかったから、早々にここを出て、無駄遣いだが、口直しすることに決めて、結局富士宮のあるホテルに入るというはしごをした。「おい、ここはサービスいいな。コーヒーのティーバッグ(そんな言い方あるか)みたいなの用意してあるぞ!!」、ベッドに寄った私が歓声を上げた。私の早とちりであるが、「ホント?、紅茶なら知ってるけど」と彼女も興味津々である。「な、色も茶色で・・・あれ? 」「アッハッハッハッ。何よ、これ全然違うじゃない。よく見てよ」「あーっ、何だ。岡本理研じゃねえか」これ、当人同士でないとわからないが、しばし二人ともゲラゲラ笑って、ムードも何もあったもんじゃない。この晩、二人は何事もなく、おとなしく、はやばやと寝ちゃったのである(うそ)。これまたお粗末。一巻の終わり。
2003.12.21
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