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2009.05.09
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   5月4日-5月9日


 *政府は、農村の貧しい若者を海外へ出稼ぎに送り出すため、2020年までに2億6千万ドルを投資する。貧困撲滅の一環事業で、出稼ぎの手続きをする金のない若者に、優遇融資を行う。(訳者注:新聞の一面に大きく掲載された記事だが、こんな長期の計画は実現した例が無い。ベトナムの貧困対策のために、義務教育も満足に終えていない労働者を受け入れてくれる国があるかどうかも、疑問であある。)

 *Nhan副首相兼教育大臣は、8日間に渡って中国を訪問し、教育に関する様々な援助協定を取り付けた。中国は奨学金を準備して大勢のベトナム人留学生を受け入れ、ベトナムに教授を派遣するなどして、ベトナムの教育改善を積極的に援助すると約束した。

 *(訳者注:ホーチミン市は2007年に、市内に在る使われていない国営企業の倉庫を、小学校に改修しようとした。しかし国営企業は中央政府の管理下にあり、副大臣級の高級官僚がホーチミン市に反対した。もし倉庫が必要なら市価で買い取れと要求されたが、同市にはそんな資金が無い。結局、使われていない倉庫を小学校に改修する案は、実現できなかった。国営企業といえども、政府機関の権益が絡む複雑な支配下に在り、簡単に使用権や所有権を変更する事はできない。)

 *ベトナムには、違法な外国人労働者が大勢居る。英会話学校の教師として働く欧米人や、建設現場で働く中国人である。彼等は観光ビザのまま、長期間に渡って仕事をしている。政府は違法な外国人労働者を、厳しく取り締まる方針である。(訳者注:観光ビザは、法律上は一定の期限までしか延長できない。しかし賄賂さえ出せば、そんな法律は無視して幾らでも延長できる。ただし今後は、変わるかも知れない。)

 *(訳者注:中国人労働者は、ベトナム人労働者と比べて能力が高いし良く働く。その上に諸経費を含めても、賃金はベトナム人の2倍に達しない。だから中国企業はもちろん台湾や香港の企業も、できる限り多くの労働者を中国大陸から連れて来ようとする。)

 *(訳者注:メキシコで発生した豚インフルエンザは、ベトナムにとって全く都合の良い事件である。新聞は連日この病気について報道するので、鳥インフルエンザは世間の注目を引かなくなった。豚の青耳病は蔓延しているが、これは人間に感染しないから新聞の記事にならない。ベトナムには装置が無いから、たとえ豚インフルエンザが発生しても確認できない。確認できなければ、声を大きくして『病気は無い』と発表できる。)

 *今月の末に国会が始まる。国家の指導者は有権者と会見し、政治への関心を高めている。ノンドクマン書記長は北部のThai Nguyen省を視察し、有権者と会談して政府が立派な政治を行っている事を説明した。グエンミンチェット大統領はホーチミン市で、グエンフーチョン国会議長はハノイ市で有権者と会談し、国民の政治への関心を高めた。



 *(訳者注:ホーチミン市には、家出をした子供が大勢居る。暑い気候なので凍える事はないし、食料品が安いから食堂などへ行けば直ぐに残飯が貰える。大都市では、子供でも一人で簡単に生き延びられる。しかし窃盗や麻薬密売の組織に取り込まれたり、性的な虐待を受けたりで、様々な問題が生じている。彼等を助け出すのは慈善団体の人達で、公安の役人などは家出した子供には全く関与しない。子供が家出をしたら、親は新聞の『尋ね人』の欄に広告を出すしかなく、費用が高いから普通の親は何もできない。)

 *(訳者注:政府は景気の刺激策として、88億ドルの出費を決めた。しかしこれは国家予算を全く無視した金額で、この金をどこから調達するのか、巨額の赤字予算をどうするのか、その対応は全くできていない。経済の専門家は警鐘を慣らすが、政府は国家予算を公表せず、歳入も歳出も全て不明だから、どんな対策が必要かも分らない。)

 *6月7日は、ディエンビエンフー戦勝の55年目の記念日である。ノンドクマン書記長は、この戦を指揮して勝利したボーグエンザップ将軍の自宅を訪れ、老将軍の国家への貢献を賞賛し、プレゼントを手渡して長寿と健康を祝った。(訳者注:ザップ将軍は6月に98歳になり、今では老衰して恍惚の人である。それでも関係者は将軍を公の場に連れ出し、国民に過去の栄光を知らしめる。老将軍が哀れに見える。)

 *グエンミンチェット大統領は、ホーチミン市で有権者との会談を続けている。有権者は、土地の使用権や不動産の所有権の問題、交通の問題、公害の問題などについて要望を述べた。チェット大統領は「有権者の率直な意見を聞きて大いに参考になった。これを政治に反映させたい」と語った。(訳者注:有権者とは言っても、定年退職した共産党の幹部が中心である。普通の市民が大統領と言葉を交わす事など有り得ない。)

 *ハノイ市で月例の閣僚会議が開かれた。計画投資大臣や財務大臣が経済に関係する報告を行い、ベトナムも世界不況の波を大きく受けていると述べた。これを受けてグエンタンズン首相は全ての政府機関に、景気の回復に全力を上げるよう指示を出した。

 *(訳者注:Human Right Watchと言う人権擁護の機関が、ベトナム政府は人権侵害を隠していると批判した。これに対し外務省の報道官は、ベトナムの人権は法律で守られており、人権侵害を口にするのはベトナムの実情を良く知らないからだと反論した。)

 *(訳者注:ホーチミン市には外国系の大学がたくさんできた。実態は良く分からないが、提携校、分校、系列校などと銘打ち、学生を集める宣伝にしている。先日はアメリカ、ヒューストン大学との提携校が、グエンミンチェット大統領を迎えて開校式を行った。)

 *国会の経済予算委員会は、今年の財政赤字をGDPの5%から8%に増やす事を決めた。経済の刺激に巨額の資金を投入するため、赤字の拡大は避けられないと判断した。

 *今月末にハノイ市でASEANとヨーロッパの外相会議が開かれるが、その一環となる経済会議が同市で開かれた。ベトナムの役人と外国の外交官ら4百人が集まり、経済に関するアジアとヨーロッパの協力体制を検討した。

 *ハノイ市の列車の貨物場で火災が発生し、この火が近くのガス燃料に引火し、5人が死亡し更に5人が重傷を負う大惨事となった。倉庫や貨車の貨物も消失し、大きな被害が出ている。

 *Ba Ria-Vung Tau省では漁民が沿岸の魚を取り尽くし、沿岸に魚は居なくなった。漁船は遠くの沖合まで行かないと、魚を取る事ができない。しかしそれは燃料費がかさみ、採算が取れない。出漁しない漁船が多くなり、中古漁船の投げ売りが始まっている。



 *国会の経済予算委員会は、今年の経済成長率の目標を6.5%から5.0%に下げる事を検討した。計画投資省や財務省の副大臣も会議に出席し、今年の経済見通しを説明して6.5%の経済成長は不可能だと述べた。(訳者注:計画経済を長く続けたベトナムは、目標や計画の設定を非常に重視する。それを設定する事に大きなエネルギーを使い、それを実現する事には余り努力を払わない。)

 *ベトナムは大量の米を輸出するが、『ベトナムの米』と言うだけでブランドが無い。美味い米もまずい米も区別せず、一緒くたに輸出される、だから全ての米に、まずい米としての価格が付く。品質の良い美味い米だけを分類し、ブランド名を付けて輸出すれば、1割も2割も高い価格で輸出できる。そのためには集荷方法を改善し、米の仲買人が個々の農家を回って米を買い集める方法を止める必要がある。

 *政府は、外交官や特別な投資家のために、自動車を無税で輸入して2年間だけ国内で使う事を許可している、そんな自動車には、NN、NG、QTで始まるナンバープレートが付いている。2年経ったら国外に持ち出すか、もし使い続けるなら改めて輸入手続きをしなければならないが、外国人は法律を無視して手続きをせずに自動車を売却してしまう。政府は、この様な自動車の監視を厳しくする方針である。

 *(訳者注:中国の雲南省がアメリカやオーストラリアから輸入する貨物の一部は、大型の貨物船で香港に運ばれ、更に小型の貨物船でベトナムのハイフォンに運ばれ、それからトラックで雲南省へ運ばれる。しかし最近、食品に関係する法令が変わり、輸出入の手続きが面倒になった。このためハイフォン港には、食肉を積んだ中国向けのコンテナ1700個が滞留している。既に1か月近く経たコンテナも有り、保管料がかさむばかりでなく、冷凍装置の故障で腐敗した肉も有る。中国の内陸やラオスは、ベトナムを中継基地にして貿易を発展させようとしているが、非常に危険な企みである。)

 *ハノイ市は大雨に襲われ、多くの道路が10-20cm、所によっては50cmの深さに冠水し、交通は大混乱となった。民家の建設で排水溝が壊されたり、住民が捨てるごみで排水口が詰まったりで、排水溝が十分な機能をしていない。







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Last updated  2009.05.09 16:35:53


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