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2010.01.30
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   1月25日-1月30日


 *(訳者注:家庭用のプロパンガスは、価格、ガスの量や品質、容器の強度などで大きな問題があり、政府はガスの取り扱いに関する法律を公布した。この法律は1月15日から有効になったが、プロパンガスの流通業者はこの法律について何も知らない。また知ったところで、余りにも厳しい規定で守る事はできない。しかし地方の役人は、この法律を盾に営業許可の発行や更新に、更に高い手数料と賄賂を要求するようになった。)

 *(訳者注:日本政府の援助で1区とThu Thiem地区を結ぶため、日本の企業がサイゴン川の底にトンネルを建設している。まず大きな円筒を建設し、これを川底に沈めてトンネルにする。しかしこの円筒に大きな欠陥が見つかり、その対処に1年の時間を費やした。結局は修理補強して使う事になったが、日本の建設会社はベトナムで失敗ばかりしている。)

 *外国で衣類からホルムアルデヒドなど有害物質が見つかり、商工省は輸入される生地に検査を義務付けた。しかしベトナムには、有害物質を検査する設備も職員も少ない。検査に長い時間が掛かり、港には輸入生地のコンテナが大量に滞っている。貨物が港に到着しても検査が進まないから、縫製工場は生地を受け取る事ができない。生地の不足で生産計画は大きく狂い、契約の納期に間に合わせる事ができない。

 *(訳者注:ベトナムにも社会保険制度が有り、大企業で働く労働者は健康保険、失業保険、老齢年金の保険金を払わなければならない。しかしこの制度はほとんど機能しておらず、保険金を払うのは外資企業で働く労働者だけだった。また保険料を払っても、高額医療に保険は利かず、失業保険は手続きが難しすぎて貰えず、老齢年金は支払いの記録が無く、実質は政府の只取りだった。政府は政策を改善し、保険金の支払いを約束し、全ての企業に社会保険に加入するよう改めて督促した。しかし相変わらず企業は社会保険料を払わず、政府の発表によると全国で23,000社が社会保険料を滞納していると言う。)

 *(訳者注:ベトナムの裁判所は全く未熟で、間違った判決が非常に多い。裁判官の無知と賄賂が影響している。明らかに間違っている判決が多く、間違いを指摘されたら裁判所は反論できず、裁判のやり直しとなる。グエンミンチェット大統領は、ハノイ市で開かれた司法関係者の会議に出席し、間違った判決を減らすよう指示した。)

 *1月の輸出は49億ドルで、去年の1月の28%増しである。世界的な不況から回復段階にあり、特に外資企業が輸出を大きく伸ばしている。輸入は62億ドルで、これも大きく増えた。燃料や鉄などの輸入価格の上昇が、大きな影響を与えた。

 *ニュージーランドの外務大臣がベトナムを訪れ、Khiem副首相兼外務大臣と両国の関係強化について話し合った。ノンドクマン書記長もニュージーランドの外務大臣と会談し、両国の友好を深めた。



 *ハノイ市は、市内にある45の湖の水質を改善するため、今後5年に7600万ドルを投資する。同市にはその資金が無いが、多くの企業から合計2260万ドルの寄付金を集めた。(訳者注:ベトナムは税制が不備だから、政府は税金を徴収する事ができない。その代わり、何かあると寄付金を徴収する。どんな企業が幾ら払うかの明確な基準は無いが、企業にすれば寄付をして恩を売れば、後で政府から表彰されて格が上がるし、許認可の面で優遇が受けられる。また役人は、多額の寄付金を集めると能力があると認められる。そんな思惑と駆け引きで、寄付の金額が決まる。)

 *ベトナムは、シンガポールの証券市場を通し、10億ドルの国債を海外に売却した。入札では購入の申込が合計24億ドルあり、利息の低い方の10億ドルの売却が成立した。国債の平均年利は6.95%で、アメリカの国債と比べ 3.3%高く、インドネシアやフィリピンの国債と比べても2%高い。ベトナムは低開発国で経済的な信用が無いから、利息が高いのは止むを得ない。売却できただけで、大きな成功と言える。

 *1月の消費者物価は1.36%値上がりし、1年前と比べて7.62%の上昇である。特に食品の値上がりが激しい。テト前の1月はいつも物価が急騰するが、政府の予想を越える物価の上昇となった。

 *世界経済会議に出席するためスイスを訪れているグエンタンズン首相は、WHOの会議に出席し、ベトナムは乳幼児の死亡率を大幅に減らした事、鳥や豚のインフルエンザを防ぐ対策などについて説明した。
 翌日にはスイスの大統領と会談し、ベトナムの政治や経済について説明した。同国の援助に感謝の言葉を述べ、更に援助を拡大して欲しいと要請した。

 *スロバキアの国会議長が大勢の国会議員と共にベトナムを訪れ、グエンフーチョン国会議長と両国の関係強化について話し合った。ノンドクマン書記長もスロバキアの国会議長と会談し、両国の友好を深めた。

 *鳥インフルエンザが広がっている。先日は北部のHa Tien省で大量の鶏が死に、H5N1のビールスが検出された。更に昨日はメコンデルタのCa Mau省でもこの病気が確認され、3300羽の鶏とアヒルが処分された。

 *グエンミンチェット大統領は祖国戦線の会議に出席し、この機関はもっと積極的な活動をして欲しいと要請した。祖国戦線の組織は広く国民の間に根を下ろし、政府や共産党の政策を国民に伝達し、同時に国民の意見を中央に伝えて欲しいと語った。

 *北部や中部の山岳地帯に住む人々は非常に貧しい。道路も電気も無い山の中で、原始的な焼き畑農業をしている。山岳地帯だから米の栽培ができず、トウモロコシやタピオカで飢えをしのいでいる。政府はこの人達も楽しいテト(旧正月)が迎えられるように、合計17,000トンの米を配布する予定である。(訳者注:僻地に住むベトナム人は非常に貧しい。彼等は出生登録が無いし住所も不定。役人の汚職があるから、本当に政府の配給米が受け取れるかどうかも分からない。)

 *スイスのダボスで世界経済界会議が始まった。ベトナムからはグエンタンズン首相が出席している。ズン首相は会議の合間にベルギーの首相、中国の副首相と会談して友好を深めた。また国際報道機関のインタビューにも応じた。

 *Dong Nai省にある味の素を製造する台湾のVedan社は、地元の役人に罰金と賄賂を払いながら16年に渡って廃水をThi Vai川に垂れ流し、大きな公害を引き起こしてきた。中央政府がこの問題に介入し、同社を処罰して養殖業者らに賠償金を払う事が決まった。先日Nguyen資源環境大臣は現地を視察し、汚染の様子を確認した後で会社の責任者と会談し、賠償金の支払いなど今後の対応を話し合った。



 *中国との国境にあるLang Son交易所では、旧正月のための果物が大量に中国へ輸出される。しかし輸出貨物の急増に税関手続きが追い着かず、果物を積んだコンテナトラック数百台が、税関の前で長い列を作っている。手続きをするのに4日も5日も掛り、トラックに積んだ果物は急速に品質が悪化している。トラックの賃貸料金が増える上、中国で貨物の受取り拒否があり、ベトナムの輸出業者に大きな損失が発生している。

 *ベトナムは今後十年間、毎年80万人ずつ労働者が増加する。過去十年間に農民の数は65%から52%に減ったが、農業は相変わらず最大の産業である。しかし農民は知識も技術もない単純肉体労働者で、生産性が低く収入も少ない。

 *(訳者注:6歳以下の子供は、政府が発行する医療保険カードで病院の治療費が割引きされる。以前からこの保険制度は有ったが、機能していなかった。ホーチミン市は、今年から本格的にこの制度を機能させる計画で、区の人民委員会に指示を出した。しかし役人のやる事だから、どうしても旨く行かない。区の役場にはコンピュータが無く、役人は出生登録簿を捲りながら、一人ずつ名前、年齢、住所などを書き写す。同市は48万人の子供の保険カードを作成しなければならず、作業が終わるのがいつになるのか予想もつかない。医療保険カードを受け取った一部の子供は病院で保険を使おうとしたが、出生登録や住所登録の証明書を要求され、結局は保険が使えなかった。病院は政府や役人を信用しないから、わざと面倒な要求をして医療保険を使えなくする。中央政府の政策にもかかわらず、ベトナムでは相変わらず医療保険が使えない。)

 *ベトナムの最高指導者は、形式的にはノンドクマン書記長である。しかしマン書記長は、政治には全く関与していない。ただの共産党の操り人形で、儀式や式典で挨拶の文を読み上げ、愛嬌を振りまきながら民衆の中に入って握手をして回るだけである。2番目の指導者はグエンミンチェット大統領だが、彼も実際の政治には参加せず、儀式や式典を行うだけである。3番目のグエンタンズン首相は、共産党が決めた基本政策に基づき、行政を担当している。4番目のグエンフーチョン国会議長は名前だけの国会議長で、国会の仕事はせず、共産党の中枢で重要な仕事をしている。ベトナムの国会は、共産党が決めた事を追認するだけで、存在価値の無い機関である。彼等は表に現れる形式的な指導者で、本当に権力を握って政治を動かす指導者ではない。本当の指導者は、共産党の政治局や中央委員会の役員で、一般大衆には知られていない人達である。また本当の指導者が誰で、何をしているかは全く公表されず、普通の人は知る事ができない。共産党政治局や共産党中央委員会の中では権力が渦を巻き、生々しい権力闘争が行われているらしいが、普通の国民には全く分からない。日本でも田中角栄や金丸信が『闇将軍』と呼ばれて権力を行使したが、ベトナムの政治はこれを更に極端にした形態である。本当の指導者あるいは『闇将軍』になるには、資金力が物を言う。『闇将軍』の金蔓は原油採掘公社である。この公社は特別な優遇を受けて莫大な利益を上げ、その利益が『闇将軍』に届けられる。故ホーチミン大統領が亡くなった時に確立された集団指導体制だが、共産主義の国家は我々自由主義国では考えも及ばない体制となっている。)





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Last updated  2010.01.30 13:45:35


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