クラシック音楽は素敵だ!!

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知られざる名交響曲:パリー交響曲1番

知られざる名交響曲

♪知られざる名作曲家達♪


Dohnanyi
ドホナーニ
指揮者ドホナーニの祖父です
GliereSym1
ラインホルト・グリエール
見事な色彩感です
Wagner
ワーグナー親子の交響曲
楽劇の影に隠れた名曲です
フルトヴェングラー
苦悩の人フルトヴェングラー
ロマン派の最後を飾る大交響曲!


 このコーナーでは、一般に知られていない交響曲の名曲を紹介していきます。音楽史に登場するビッグネームの作曲家は、実は全体から見ればごく一部で、歴史の波に埋もれていった作曲家達の方が圧倒的に多いのです。  その大半は内容がイマイチだったのは否めませんが、中にはキラリと光る傑作もありますので、そうした隠れた名作を紹介していきたいと思います。

 では先ず一曲目として、パリーの交響曲第1番を紹介します。


チャールズ・パリー
ParryC
エルガーに似てますね


「知られざる交響曲」の栄えある(勝手に言ってますが)第一回は チャールズ・ヒューバート・パリー (Sir Charles Hubert Hastings Parry, 1848年~1918年) はイギリスの作曲家。プロムスで毎年演奏される《イェルサレム》によってイギリスでは超有名な作曲家だが、日本では全く無名に近い。

 イギリスは交響曲好きには本当に面白い国だ。日本では エルガー しか知られていないが、19世紀末に パリー、マッケンジー、 スタンフォード 等素晴らしい作曲家を排出している。  さらに ディーリアス ホルスト らを加えて名作の宝庫であり、その輝きはドイツ・オーストリアやフランスに決してひけをとらない豪華さなのに、何故か日本では殆ど知られていない。

 このパリーは交響曲を5曲残しているが、私が大好きなのはなんといっても彼が36歳の時に発表したこの第一番。なんとすがすがしい開始、この出だしは 一度聴いたら絶対に忘れられない!

ドイツ・オーストリア系のように沈鬱・劇的な開始ではなく、弦を主体にした美しい出だしは、 爽やかな朝の目覚めにぴったりなのだ メンデルスゾーン が19世紀末に甦ったようだ、と言っても決して言いすぎではない颯爽とした美しさ。エルガーともまた異なる爽やかさだ。

 パリーの作曲家デビューは34歳のピアノ協奏曲、と遅咲きであったが、その後数々の合唱曲や管弦楽曲によりイギリス楽壇の中心となり、 王立音楽院の学長、 オックスフォード大学 音楽科教授 などを歴任した。 9歳違いのエルガーに比べると音楽は保守的で劇的さには欠けるが、 ブラームス シューマン と比べても十分鑑賞に値する素晴らしいロマン派の一人だと思う。

 ここで紹介しているニンバス盤はこの交響曲の1991年の世界初録音。今は無き ボウトン の指揮は、後のバーメルトによるシャンドスによる全集よりもたっぷりと旋律を謳わせ、はるかに素晴らしい。朝の心地よい目覚めから始まり、終楽章は堂々としてまるで イングランドの夕焼け を見るようだ。

 後のエルガーが金管楽器の扱い方にその天才を発揮したのに比べ、パリーは弦楽器を多用している分響きは保守的だが、この美しさは特筆に値する。是非ともお聴き頂きたい、 大英帝国の素晴らしき遺産である。





  残念ながら楽天にはありません・・・
ParrySym1
ウイリアム・ボウトン指揮/イングリッシュ交響楽団
ニンバス  NI5296
2800円


楽天ではバーメルト盤しかないようです

【送料無料】パリー、ヒューバート(1848-1918) / パリー:交響曲全集


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