若菜の思い出

若菜の思い出

August 26, 2005
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カテゴリ: 思い出話
そして 当日の朝を迎えた

母が パートに出かけた後 

押し入れに隠しておいた 大きな荷物を4つ取り出し

あらかじめ 呼んでおいたタクシーに乗り込む

『すごい荷物だねぇ 引越し?』

運転手さんが 話しかけてくる

『ええ・・一人暮しするんですよ』

『そりゃあ偉いなぁ 頑張らなくちゃねぇ』

『ですね』



それから 新幹線ホームへ行く

ホームに佇んでいると ふと 思い出した

昔・・あの人と一緒に ここに立ってたことがあった

年末の慌ただしい空気の 新幹線ホームに・・・

あの時 私は 光の中にいた

何もかもが輝いて見えていた 光に向かってまっすぐに道がのびていた

でも 今は・・私の隣には 誰もいない

新幹線が滑りこむように 入線してくる

荷物を網棚にのせて 足元にもおいて 席につくと

す~っと 少しの揺れもなく 走り出した

窓から 外を見る 



私は ふと 涙をこぼした

また この街に帰ってくることが あるのだろうか?

それとも・・2度と 戻ってこれないのだろうか?

これで 見納めなのかもしれない

あっという間に 街が見えなくなる



涙を拭いて バッグから 缶コーヒーを取り出す

ひとくち 口にすると 気持ちが落ち着いた



待ち合わせ場所の O駅に着いた

初めて訪れるこの街は 思っていたより 大きな街だった

荷物をコインロッカーに預けて 

少しの間 あちこち見て歩く

これから 私の街になる この街

コーヒーの美味しいお店も 早速 見つけた

そして 時間になり 荷物をロッカーから 取り出して 

待ち合わせ場所に 立つ

すぐに 一人の男性が 話し掛けてきた


『若菜ちゃん・・だよね?』

『はい』

『迎えの者です 早速行きましょう』

『はい お願いします』

彼の名前などは ぜんぜん覚えていない

でも 色々とお世話をしてくれるマネージャーさん とのことだった

車で 十数分 走ったところに そのお店はあった

小さな入り口のドアを開けると 狭くて急な階段があって

そこを上っていく

まだ開店前なので 店内は 暗くて ほとんど何も見えない

そんな店内を横切り 『事務所』の札がかかったドアの中に入る


『ここが事務所です 店長が来るまで まだ時間があるから
       そのへんにある雑誌でも読んで 待っててください』

『分かりました』

『じゃあ 私は仕事があるので これで・・・』

『ありがとうございました』

事務所には 2つの机と 2つの電話

そして 小さな応接セットがあった

雑誌を読んでいると 私より いくらか年上っぽい女性が来た

『あ・・!こんにちは~』

『こ、こんにちは・・』

『もしかして 今日 M県から来た・・?』

『はい』

『やっぱり?どうも 初めまして!』

『初めまして』

『コーヒーどうぞ』

『あ、ありがとうございます』

『私、事務のお手伝いしてる 〇〇っていうの よろしくね』

『私は 若菜です こちらこそ よろしくお願いします』

『若菜ちゃんっていうんだ~ 名前も可愛いけど 顔も可愛いよね』

『え~・・そんなことないですよ~』

『可愛いよ~ もてるでしょ?』

『いえ・・ぜんぜんです』

『若菜ちゃん、絶対 売れっ子になると思うよ!』

『そんな・・・』

『あ、店長!』

一人の男性が 事務所に入ってきた

背が高くて 細身な男性 オールバックで ちょっと強面

手には 黒いアタッシュケースを 持っている

『おはよ~』

『店長 おはようございます~』

店長と呼ばれる その男性は 私のほうを見た

『君が M県から来た 若菜ちゃん?』

『は、はい』

『ふ~ん・・・・・』

なにやら 値踏みでもしてるような目つきで

私の頭の先から 足の先まで じ~っと見てる

なんとも イヤな感じがしたが 仕方が無いので 我慢していた

『〇〇ちゃん 今日の仕事は? 終わった?』

『はい~ 終わりましたぁ』

『じゃあ 今日は もういいよ』

『ですよね? 新人さん 入ったし
      じゃあ お先に失礼しま~す』

『お疲れさん』

『若菜ちゃん 頑張ってね!』

『はい ありがとうございます』

『あ、若菜ちゃん ちょっと待っててね』

店長も 事務所から 出ていった

2~3分すると 一人の若いボーイさんと一緒に 戻ってきた

店長は 黒いアタッシュケースを 開ける

中には・・白い帯で束なった 大量の一万円札が入っていた

その中の 3束を 私の前に ドン!と置いた

『このくらいはね すぐに稼げるよ』

『は・・・?』

『300万くらいは お金のうちに入らなくなってくるよ』

『え・・・』

『若菜ちゃんが やる気さえ出せばね』

『はぁ・・・』

すると 店長は ドアに鍵をかけた

長いソファーに 店長とボーイさんが 少し間をあけて 座る

そして 店長は 普通に言った

『じゃあ 脱いで』

『・・・・・え?!』

『全部 脱いで ここに座って』

『全部・・脱ぐんですか?』

『そう!早くして!』

『あのぅ・・・』

『行くとこ無いんだろ?早く!』


私は何がなんだか 分からずに 取りあえず 服を脱いだ

『下着も 全部』

本当に 訳が分からなくなった 逃げたくなった

でも・・ここから逃げても 私には 行くところが無い

観念した 私は 全部脱いだ

そして・・店長とボーイさんの間に 座る

店長は 3本の おしぼりを 私に手渡す

『じゃあ 今から 仕事を教えるから』

『・・・』

『おしぼりね 1本は初めに拭く時に使って 
      1本は口の中の精液を出すためのもの
     で、残りの1本は最後に拭く時に使うんだよ』

『・・・?』

『じゃあ やってみて』

店長は ズボンと下着を脱いで 座りなおして言った


こういうお店だったとは・・・

私は困り果ててしまったけど ここで逃げるわけにもいかない

私はここで頑張るしかない

まさに 背水の陣 だった










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Last updated  August 26, 2005 02:13:27 PM
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