2006.07.11
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カテゴリ: 雑多な項目
昨日のクイズの回答を書くはずでしたが、 ぱらまるさんのページ

村上春樹の「海辺のカフカ」は、かなり以前(多分、文庫本化された直後)に読みましたが、最近小森陽一著「村上春樹論『海辺のカフカ』を精読する」という本が出たのをきっかけに再読してみました。というか、小森氏の議論は politically correct で牽強付会の印象が強いものだけど、これを立ち読みしていて「海辺のカフカ」自体を全く覚えていない(それくらい作品の印象が薄い)ことに気づいちゃったので、ちょっと検証のために再読が必要だったんですね。

で、小森氏の著書が「とんでも本」だという点については修正の必要を感じませんでした。我が母校の教授(だそうです)が、こんなレベルの議論をしているなんて情け無い。自分の主張があるものなら、人の作品を巻き込まずに自分の言葉で書けよという感じですが、一方の「カフカ」自体についても、何だか希薄な感じのする作品だなあという、最初に読んだ時の印象が蘇って来てしまいました。良く出来ていて面白いことは面白いのですが、質量とか存在感みたいなものが感じられないのです。

流行作家なんてものの嫌いな私としては珍しく、村上春樹の作品は概ね目を通しています。何を最初に読んだかは覚えていないけれど、それだけの手ごたえはあったということです。「ねじまき鳥クロニクル」なんかは(あんなに長いのに)時々取り出して読み返しています。それが何だかおかしいなと思い出したのが「アンダーグラウンド」あたりからだったでしょうか。あれは地下鉄サリン事件の被害者へのインタヴューをまとめたノンフィクションで、小説と同列に論じるべきものではないのかもしれないけれど、彼の中から何か豊穣なリソースが喪われてしまった感触があった。「カフカ」はその延長線上にあると言えると思う。海辺の過負荷?

長くなりそうなので一度切りますが、おまけとして「クローディアの秘密」でも紹介しておきましょうか。家出して甲村図書館に住み込むというのは、家出してメトロポリタン美術館に棲みついたクローディアのパロディかな?と、ちょっと思ったもので。カニグスバーグの作品は児童書に分類されていますが、大人が読んでもなかなか面白いです。お薦めします。





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Last updated  2006.07.25 18:25:27 コメント(3) | コメントを書く


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onokazu@ Re:今年のお節(01/02) お節を見ていて言うのもなんだけど、ワニ…
hirono@ Re:紫の花、そして転居(05/03) わ~。それは残念。 引っ越しや新しい家探…
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