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頭が痛い…… 風邪を引いたかも知れないです。今年のインフルエンザはタミフルの効かない「Aソ連型」だそうですから用心しておかないといけないですね。今日はダッフルコートに焦点を当ててみましょう。ダッフルコートはベルギーが発祥の地で、漁師さんが使っていたコートが原型とされています。素材はピーコート同様厚く目の詰まったウール地「メルトン」が正式ですが、最近はカシミアやアンゴラを混紡したり、ポリエステルやフリースを使った物まで存在します。デザイン上の特徴といえば、やはりボタン部分でしょう。通常のボタンではなく「トグル」といわれる留め木とループの組み合わせです。初めて見たときは、「チャイナドレスみたいだ」と思ったものです。また、フード付きなのも大きなポイントで、これがあると防寒性は全然違います。 ちなみにトグルは、手袋をしていても簡単に開閉できる工夫から生まれたものです。一般的にはプラスティックですが、天然木や水牛の角など様々なバリエーションがあります。とはいえ、一般的なボタンと違い、付け替えが難しい&オーダーできるお店はきわめて少ないのでこだわる人には少し寂しいところです。袖口はボタン留めのタブ付で、冷気の侵入を最小限にするほか、ポケットはカジュアル感を出しつつ、たくさんのものが入れられるパッチポケットがメインです。また、表地は紺やグレーなど単色のものがほとんどですが、女性物ではオレンジやピンク・赤など鮮やかな色遣いが楽しめます。更に表がやや地味なだけに裏地は凝っているものが多く、明るいストライプやチェックなども多いようです。ダッフルコートはゆとりの大きさと着やすさから学生の防寒着としても人気で、私自身高校生の時にはネイビーのダッフルコート(丈長め)で通学していたものです。こちらはスーツには絶対に合いませんが、その利便性から休日の遊び着にはもってこいですね。私の経験ですが、ダッフルコートはゆとりがかなり大きいので、普段ピッタリ目の着こなしを好む方でセーターの上から着用する場合には、ワンサイズ小さいものでも十分対応できます。自分に合うサイズのものがあれば、是非押さえておきたいアイテムです。さて、コートも一段落しましたので、次回からは靴を紹介したいと思います。
2009.01.28
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仕事も一段落はしましたが、ここから揺り返しが来ます。もう少し暖かい日が多ければいいんですが……さて、今回はピーコートです。ピーコートは、イギリス海軍の艦上用制服が由来のコートです。「コート」とはいいますが、甲板作業員の服ですから動きやすさを重視して通常のジャケット程度の丈となっている物が多いようです。ちなみに、よく似たデザインに「リーファーコート」が存在しますが、こちらは膝丈とやや長い着丈です。こちらは総督など甲板では作業をしない地位の軍人が着用したコートです。素材は「メルトン」と呼ばれる非常に厚手で目の詰まった生地を用いますが、最近はカジュアルアイテムとして使えるようにやや薄手のウール地やコットン・ポリエステルなどの素材も使われているようです。 デザイン的な特徴としては、風向によって合わせを変えられるダブルの前立てに、リーファーカラーと呼ばれる大きめの襟(より立体的なナポレオンカラーのものもあります)、そして船の錨を刻印したボタンに、マフポケットやハンドウォームと呼ばれる手を温めるための小さなポケットが印象的でしょう。特にダブルの前立ては、風向のことに加えて、ボタンが破損しても合わせを変えればすぐに使えるという機能性からも採用されています。ただし、マフポケットはデザインの関係上、省略されていることが多いのは少し残念です。ボタンの数は4つ以上で、6つか8つが基本のようですが、モード系カジュアルでは20個近いボタンを付けた物もありました。ボタンはプラ製が多いのですが、本来は壊れにくいメタルボタン(足の無い通常のボタンと同じタイプ)だそうです。色は、海軍由来ということもあり、紺色が基本ですが、最近は様々な色が登場して賑やかです。丈の短さからカジュアルな印象で、男女を問わず使えることから幅広い年齢の人から愛されるコートです。特に中学・高校生の防寒用コートとしては、ダッフルコートと並んでお馴染みのアイテムです。スーツ問わせるのは厳しいですが、冬のファッションとして持っておくといいかも知れません。さて、次回は「ダッフルコート」にズームイン!!……外した?
2009.01.27
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今日も寒いのかと思ったら、思ったより暖かくて風さえなければ十分過ごせる日でした。徳島ではもう阿波踊りの練習が始まり、近所にある練習場所からは今もお囃子の音が響いてきます。……というか早すぎる気もしますが^^;久々の連日更新となった今日はダンディズムの象徴「トレンチコート」を紹介したいと思います。トレンチコートは元々軍用コートでした。その証拠に「トレンチ」とは銃撃戦をする際に掘られる塹壕(弾避けの空堀)のことです。特に防水性の高いギャバジンやゴム引き生地が誕生すると、その利便性から一気に広がっていきました。トレンチコートの特徴的なディティールはあまりにも多く、そのデザインの複雑さから対応できるオーダー店もそう多くはありません。ちなみに、私行きつけの「エフワンポプラ」さんでは、対応可能だけど仕立代が高い&一部ディティールは不可だそうです。ちなみに通常のコート仕立代が4万円ぐらいになのに対し、トレンチだと仕立代だけで7~9万円(!)という具合です。しかし、こうした細かなディティールも、戦場生まれならではの機能性ゆえです。例えば肩につく肩章(エポレット)は、水筒や弾倉を落とさないよう固定するためのものです。腰ベルトのDカン(金具)は手榴弾を吊すためのものですし、肩についた当て布は、銃床で生地が傷むのを防ぐために付いています。更に背中のヨーク(当て布)は雨を本体に染み込ませないようにすると同時に、防寒性の向上にも役立ちます。さらに、ダブルの前立ては風向によって合わせを変えて体温を保持するのに役立ちますし、袖のベルトは冷気の侵入を防ぎます。更に動きやすさを重視し、一部のトレンチコートは肩の動きを妨げない「ラグランスリーブ」を採用しています。(普段は当て布とヨークで見えませんが……)こうして兵士に使用されたトレンチコートは、退役後の兵士が愛用したことから一般市民にも広がっていきました。特に白黒映画の時代には名優「ハンフリー・ボガート」が着用したことで、「ハードボイルド」なイメージが定着していきました。トレンチの相棒は「ボルサリーノ」で決まりという人も多いようです。 ボルサリーノはイタリア製の中折れ帽のことです。探偵さんの帽子と言えば何となくイメージしやすいと思います。日本では昔「シャッポ」と呼ばれ、紳士の服装には欠かせない物だった時期もありますが、第二次大戦後はめっきり見かけなくなりました。少々脱線したので話をトレンチに戻します。様々な機能を持つ軍用トレンチコートは非常に重く、なかなか街着にはしづらいものでした。(↓これらコートのレビューからもわかります。) 私もカーキ(コットン&ポリエステル製・ボンディングライナー付)を所持しています。生地は目が詰まり、薄い割には風をしっかり防いでくれるのはいいですが、全体的にかなり重量感があり、「洋服の青山」で購入したトレンチ(コットン製・ウールライナー付)と比べると約2倍の重量差があります。こうした実用重視で思い軍用トレンチを一般市民に広めたのは、今でも有名な「バーバリー」と「アクアスキュータム」・「マッキントッシュ」といったメーカーでしょう。 バーバリーは防水コットンと「バーバリーチェック」独特のチェックを用いたライナーで有名ですし、アクアスキュータムは世界初の防水ウールを、マッキントッシュはゴム引き生地の発明で有名となりました。こうして世に広まったトレンチコートは、デザインや素材を省略や改良されながら、現在まで引き継がれています。最近では女性のファッションアイテムとしても見かけることが多くなりました。……というよりデザインが省略しやすく生地にこだわらないことが多い女性物を見かける機会が多いように感じます。トレンチコートは出自が戦場ですから、同じ軍服由来とはいえスーツと合わせるのは、本来御法度です。しかし、生地を変え、デザインを改良して、スーツにも合う上品な紳士用コートとして生まれ変わり、現在に至ります。一時量販店では姿が見えず、デパートで高級メーカー製を買うしかなかったトレンチですが、最近では量販店でも多く見られるようになり、値段も手頃になりました。トレンチはフォーマルな服装ではありませんが、通勤やカジュアルに使うにはもってこいです。どうぞ一度お試しあれ。さて、次回は「ピーコート」に突撃です。
2009.01.25
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大寒波到来で、珍しく徳島でも雪がちらつきました。明日は更に寒いようで少し滅入ります。とはいえ、寒いこの時期は色々な服を着ることができるため、着道楽にはうれしい時期でもあります。……できればほどほどにの寒さがいいなぁと思いつつ、今年新調した3着(多すぎ!)のコートが着られて内心嬉しいという複雑な状況です。今回は冬に活躍するコートの中から「ボックスコート」を紹介します。ボックスコートはこれまで紹介したチェスターコートとラグランコートのちょうど中間に位置するコートで、それぞれの特徴を兼ね備えています。デザイン的な特徴としては、肩がチェスターコートのようにきっちりとした作りの「セットインスリーブ」で、袖先はボタンとタブ両方ありますが、タブが多いかなという印象です。ボタンの場合は、1つボタンなど少しスポーティーなデザインが多いようです。胸ポケットは無しか両胸についたカジュアルな印象で、腰ポケットも手の入れやすいウェルトポケットに切りポケット、パッチポケットとバリエーションに富みます。襟はステンカラーかバルカラーで、前合わせはシングルとダブルがあります。一般的にはシングル優勢と言ったところですが、カジュアルまで入れるとちょうど半々といったところでしょう。 ちなみにダブルだと、チェスターコートのようなノッチドラペルと腰は貼り付け式のパッチポケットを用いたポロ競技用の「ポロコート」や、ノッチドラペルで腰はスーツのような切りポケットを用い、6つボタン3つ掛けというVゾーンが狭めのデザインでホテルマンのコートでお馴染みの「ブリティッシュウォーマー」がありますね。↑ポロコート風のカジュアルコートですが……↑チェスターコートとして紹介されていますが、ブリティッシュウォーマーに近いコートです。ちなみに「ピーコート」や「リーファーコート」などもデザイン上はこの仲間ですが、あちらはカジュアルorミリタリーなデザインに入りますので、今回は省きます。ボックスコートの素材は、ラグランコートと同様にウールからカシミア・アンゴラ・キャメル・コットン・リネン・化繊・レザーまで幅広く存在します。ラグランコートと比べると着やすさではやや劣りますが、首元まで閉じるため防寒性が高く、肩や腰のラインもはっきりと出るため、ビジネスからカジュアルまで幅広く使えます。ちなみにラグランですと、ゆとりが大きくダボついた印象のため、ともすれば「オヤジくさい」という印象を与えがちですし、チェスターはデザインが無地のスーツに似すぎているためにフォーマル感が強く、ウールでも起毛していない薄手のものやコットン・ポリエステル素材でもなければカジュアルには合わせづらい面があります。オールマイティに使えるコートを探すならボックスコートで決まりでしょう。さて、次回からは男のコートと言えばこれは欠かせない「トレンチコート」を語ります。
2009.01.24
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少し暖かい日が来たと思ったら、また真冬日に逆戻りですね。さて、今回は「ラグランコート」についてです。 ラグランコートの「ラグラン」とは、袖が首の付け根から始まる「ラグランスリーブ」と呼ばれる独特の形状から来ています。ラグランスリーブは、医師をしていたイギリスのラグラン男爵が戦争で負傷した兵士のために動きやすく脱ぎやすい仕立てを研究して生まれたことから、彼の名前が付けられています。Tシャツやジャージでもお馴染みなので、コート以外でも目にすることが多いデザインです。ラグランコートの特徴は、袖付けはラグランスリーブで袖先はタブのボタン留めが多いです。前合わせはほぼシングルのみで打ち抜き・比翼ともよく見かけますが、やや比翼が多い印象です。襟は首元まで詰まった「ステンカラー」かやや開き目の「バルカラー」が一般的です。このため、ラグランコートとステンカラーコートは市場でも混同されがちです。胸ポケットはないものがほとんどで、腰ポケットは手の入れやすいウェルトポケットというのがお決まりのパターンですね。時々ベルト付きのものも見かけます。素材は、ほぼウール系一点張りのチェスターコートとは違い、ウールやカシミア・アンゴラ・コットン・ベルベット・コーデュロイ・ポリエステル・合皮・レザーと多岐にわたります。ラグランコートは、縫製の関係上、肩幅という概念が無くウエストをほとんど絞らないため、ダボっとしたシルエットが特徴的です。肩のラインなどは綺麗に出づらいため、ファッションアイテムとしては使いづらい部類に入ると思いますが、実用性で言うと、加齢などで多少体のラインが崩れても、肩幅が決まっておらず、ボディも大きなゆとりがあるために、長期間着用しやすいコートだといえます。普段あまりコートを着ずに、冠婚葬祭の時にあればよいという方は、チェスターコートよりもラグランコートの方がいいかも知れません。ただし、外国ではラグランコートはカジュアルなイメージが強いので、チェスターコートが必要となりますのでご注意を!ラグランコートは、日本ではフォーマル・ビジネス・カジュアルと活躍の場は多様ですので、1着目のコートにはもってこいです。さてここで、見た目と格式重視のチェスターか、気安く着用可能期間も長いラグランか……悩むところですが、貴方はどちらでしょう?今回はここで切ります。次回は「ボックスコート」を紹介します。
2009.01.22
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今回からは、寒い時期には欠かせないコートについてです。一般的に冬の外套のことを「コート」と呼びますが、西洋では単純にコートという場合には雨合羽のようなものも含みますので、「オーバーコート」と呼ぶことがあります。コートは昔、自分の所属する階級を表すものでした。その為、一部の富裕層はカシミアやアンゴラと言った高級素材を用いたコートを、労働者などの一般市民は再生ウールやフェルトなど簡素ながら防風性・防寒性の優れた素材でコートをつくっていたようです。着丈も、富裕層は防寒性を重視して長めですが、労働者は機能性・運動性を重視して短めが多かったようです。富裕層のコートは現在でもチェスターコートなどのフォーマル向けコートとして残り、労働者のコートはダッフルコートなどカジュアルなコートとして現在でも受け継がれています。今回からしばらく、スーツに合わせるコートについて書きたいと思います。スーツに合わせるコートは、近年こそ素材・デザインともに多様化していますが、もともとは大きく分けて3つのタイプが主流でした。まず1つ目は、チェスターコート(チェスターフィールドコート)タイプです。 名の由来は伯爵の名前(チェスターフィールド伯爵)からきたと言われています。素材はウールやカシミア・アンゴラ・キャメル、またはそれらの混紡素材が主流ですが、最高のものはやはりカシミア100%でしょう。カシミアは価格が高くて管理も大変なので素材としての強度があり・手入れも比較的簡単なウールとの混紡素材(カシミア5%~70%)も一般的です。ちなみにカシミア100%といっても価格には天と地ほどの差があり、安いものなら10000円台から存在しますが、高いものなら1000万円に届くものもあります。通常量販店で取り扱うのは1万~8万円、デパートなど高級店で4万~30万円、オーダー店では10万円以上が相場でしょうか?デザインとしては、ジャケットの着丈を長くしたように襟は開いており、ノッチドラペルかピークドラペルにするのが一般的です。袖はジャケットと同じような構造で、「セットインスリーブ」と言われています。袖先にはスーツ同様ボタンが付けられているのも特徴です。ポケットはジャケットのような切りポケットの他、手を入れやすいように大きく斜めに付けた「ウェルトポケット」も見られます。前合わせはシングルとダブルがあり、シングルの場合はボタンの見える「打ち抜き(ブチヌキ)」かボタンの隠れる「比翼」のどちらかになります。ダブルの場合、4つボタン2つ掛けか6つボタン2つ掛けが多いようです。チェスターコートはウエストをジャケット同様絞り気味にしており、ほとんどの製品は胸囲と胴囲を比べると、同じか胸囲の方が大きい場合がほとんどです。(もちろん大きなサイズはこの限りではありません。)そのため、長年にわたって着用する場合には、ある程度のウエイトコントロールが欠かせません。また、チェスターコートは「礼装コート」と呼ぶ人もいます。その名の通り、結婚式や葬儀で着用しても失礼に当たらないとされています。私も礼装用に黒のチェスターコート(ウール100%、フランネル織り)を所持しています。また、普段使いにチャコールグレーシングルとネイビーダブルも1着ずつ持っており、他種のコートとローテーションで着用しています。チェスターコートは見た目が堅苦しくなるため苦手という人もおりますが、スーツの上から着用する場合、最も映えるコートでもあります。使いやすさも考えてカシミア30%程度混紡の膝上丈のものを持っていると便利かも知れません。さてさて、次回はチェスタート双璧をなす「ラグランコート」を紹介します^^
2009.01.20
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すみません。体調不良で寝込んでいました。今回はベストをお勧めする理由です。私がベストをお勧めするのは大きく3つの理由があるためです。(1)装いの品格が上がる スーツ発祥の地、イギリスではスーツはベストまでついたスリーピースのことを指します。 (最近はツーピースも増えつつあるそうですが……) スリーピースはそれ自体が軍服の正装から派生した服装なので、一種のフォーマル感が出る スタイルです。 人によっては偉そうに見えると言われることもありますが、それはスリーピースが威厳ある スタイルであることの逆証明だと思います。 どんな場所に出るときでも、相手に失礼ではなく格好のつくのが1つめの理由です。(2)温度調整がしやすい 近年、ウォームビズなどで暖房の設定温度が下げられる傾向にあり、それに従って室内でも 暖かい格好をするには、ある程度の重ね着をする必要があります。 一般的にはニットベストで済ませる方もいますが、ニットベストを合わせるならフランネル やツィードといった起毛感のある生地のスーツでないと見た目が不自然になります。 また、一部のニットベストはVゾーンが極端に狭くなりがちなので、シャツやネクタイと のコーディネートを考えないと、なおさら間に合わせ感が強くなります。 例えば、前あきのややVゾーンが広めのニットベスト(毛羽立ちの少なくしっかりした織りの ウール100%がいいでしょう)にニットタイなどある程度考えて服選びをする必要が出てきます。 スリーピースなら、元々スーツと共生地ですから、Vゾーンの具合さえ間違えなければ普段 のスーツと同じ感覚で着用できます。 また、スリーピースは前を開けて着こなしても失礼に当たりません。(古い服飾雑誌では、 スリーピースはベストを見せるように着こなしている写真が多く見受けられます。) そのため、寒ければベストを着て前を閉め、暑くなってきたと感じれば前を開けて温度調整 も可能ですし、上着を脱いでも様になります。 更に、夏場に冷房がよく効いた部屋では上着を着ると暑いが、脱ぐと汗が冷えて寒いという ことがありますが、そんなときでも共生地ベストならば着ていて不自然ではありませんし、 体幹を保温するため、風邪も引きにくくなります。背裏が裏地になっていれば夏でも十分 着られます。(3)後々手に入らない 日本では明治~大正にかけてヨーロッパ文化の影響が強く、スリーピースや麻のスーツなど が多く見られましたが、戦後アメリカの占領下に入ったことをきっかけに、ツーピース主体 のアメリカンスタイルに変化してきた歴史があります。 現代でこそイタリアスタイルやブリティッシュスタイルといったヨーロッパ系のスタイルが 流行っていますが、一昔前ならアメリカ発祥のアイビースタイルが世を席巻した時代もあり ました。 そんな環境で、スーツはツーピースが主流という考え方に変遷してきたように思います。 そのため、既製品では一部を除いてスリーピースは見かけません。あったとしても細身 体のアクセントに使う程度です。 これについてはオーダースーツのヨシムラさんの記事でも触れられていますが、価格的な 問題から制作工場~販売過程の問題までいろいろあります。 こうしたことから考えて、スリーピースは一期一会の存在であるといえるかもしれません。 オーダーであっても季節ごとに生地の入れ替わりがありますから、よほど普遍的な生地で ないと、後からベストを追加ということは難しいですし、その場合でも生地の質感や織が 変わってしまい、違和感が出ることもあります。 確かにスリーピースは若い方は似合わない仕様かも知れませんが、近年のスタイル変遷や 本来の意味から考えるとスリーピースとしてそろえておくべきだと思います。 特にベストは背中側の生地を大きくつくれば、かなり体型が変化しても何とかなりますので 購入の際には考えて欲しいと思います。さて、今回はこれぐらいで……次回からはこの時期の主役、コートについて語り尽くします。
2009.01.18
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さてさて、仕事の忙しい時期に入りました。しばらく更新が不定期になりますがどうかご容赦を……今回はベストのディティールを中心に語ります。まず、ベストのデザイン的な部分から行きますと、前合わせのボタンはシングルとダブルに分かれます。シングルですと3~6つボタンが一般的でしょうか。さらにシングルの場合、6つボタン5つ掛けといったジャケットに近いデザインのものも存在します。ちなみにこの場合、一番下のボタンは掛けられないような位置に付けられています。このデザインの起源は諸説ありますが、ジャケットの一番下のボタンは止めないのでベストも同じように着るという勘違いから始まったというのが有力です。ダブルでは6つボタン3つ掛けが基本でしょう。ベストの場合は外側にジャケットを着るため、飾りボタンが引っかからないようにするため、ブレザーのように飾りボタンはなく、全て止まるのがいいでしょう。(上から着るのがコートの場合はゆとりが大きいのでここまで神経質になる必要はないと思いますが……)オーダースーツのHANABISHIさんが掲載しているベストデザイン紹介が参考になるでしょう。ここから更にVゾーンと襟の形で分化していきます。Vゾーンの形では、その名の通りV型とU型が2大勢力です。V型はスタンダードな形でどんなスーツにも合わせることができます。襟もノッチ・セミノッチ・セミピーク・ピーク・クローバー・フィッシュマウス・ショールと自由自在です。(もちろん襟無しもOK!)U型は胸元が大きく開いたクラシックなデザインで、一部の礼服やタキシードなどで見かけることもあります。こちらは深い胸元を強調するため3つボタンがメインで、襟は無しかショールカラー以外は見かけることがありません。女性ものですがこんな感じのデザインです。また女性ものですが、胸元が長方形に開いたものも見かけることがあります。デザイン以外のディティールでは、背尾錠が最も見かけるものだと思います。元々ベストはインナーとアウターの2つのルーツを持っています。このディティールはどちら由来なのかははっきりしませんが、腰回りの調整をするためにいまでも付けられています。また、私お気に入りのディティールが「背裏共地」です。通常ベストはジャケットとの摩擦を解消するため、背中部分はポリエステルやキュプラなどの裏地を使いますが、更に表地を追加した仕様が「背裏共地」です。銀行の女性職員の方々はこのデザインのベストを着ていることが多いようです。(画像転載元:オーダースーツPitty Savile Rowさん)仕事柄、時にはジャケットを脱いで作業することもあるのですが、その際に冬は暖かく重宝していますし、夏でもクーラーで体を冷やしすぎないように時々着ることがあります。その他、懐中時計の鎖を止めるためにフック用の穴を付けたデザインもあります。ベストはあまり見かけませんが、ジャケット並みにデザインに富んでいます。お好きなデザインを見つけて是非スリーピースに挑戦してみてください。次回はお勧めの理由を書きます。(今回は長くなりすぎました……)
2009.01.14
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書きも書いたり20回……やっとベストに取りかかります。現在のスーツは、イギリスで「ラウンジスーツ」というダンスパーティーなどで休憩するときの服装が原型と言われています。ヨーロッパではワイシャツは肌着という認識があり、ワイシャツ姿というのは下着一丁と同義だったのです。そのため、イギリスでは上着を脱いでの失礼にならないように、ベストを着ました。このベストという言葉は、コルセットのような婦人用肌着も含まれるので、男の服装としてのベストは「ウエストコート(腰回りをカバーするもの)」と呼び、区別しているようです。ベストは元々襟付きでしたが、後に略されて襟無しが一般的となりました。襟付きと襟無しは好みの問題ですが、胸板が薄く体の細い人は襟付きにすることで胸回りのボリュームが増し、体のラインにメリハリが生まれます。また、少し太めの人も胸回りのボリュームが増すので突き出たお腹が目立たなくなります。逆に、運動などで体のラインが整っている人が襟付きにすると、胸回りにボリュームがありすぎて、着崩れた印象を与えることもあります。体のラインに自信があるならこちらがスッキリ見えていいでしょう。また、ベストにはわざとスーツと違う生地で作って装いのアクセントにする「オッドベスト」もあります。この場合、フランネルやツィードなど暖かい素材で保温性を確保したり、シルクで光沢感を出してアクセントにするなどバリエーションは様々です。更にあまり一般的ではありませんが、ベストには前の打ち合わせがダブルになったものや、マオカラーのものも存在します。 ダブルの打ち合わせは、元々スーツが軍服に由来することに関係しており(ダブルは風向きに合わせて打ち合わせを変えることが出来、保温性が高いので軍服では多く用いられます。トレンチやピーコートがよい例です。)、時々見かけるデザインです。マオカラーは中国由来のデザインで、毛沢東が愛用した立ち襟であることからマオカラーと呼ばれます。(中国では「毛」をマオと発音します。)学生服のようなデザインですが、襟元がつまり保温性も高いのが特徴です。年配向けのデザインとされていましたが、近年デザイナースーツの登場で若い世代にも愛用者が広がっています。特に最近、ウォームビスの関係でベストへの注目は高まっています。既製品では見かけづらいものですが、ニットベストよりも装いの品格が上がることは間違いありません。是非そろえてみてください。ちなみに私は大のスリーピース(ベスト付)愛好者です^^(スーツの半分はスリーピース)次回はベストのディティールとお勧めの理由を書きます。
2009.01.12
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すみません、少し間が開きました。今回はパンツのオプションについてです。パンツのオプションの中でもよく見かけるのは「持ち出し」では無いでしょうか? 画像はオーダースーツPitty Savile RowさんとオーダースーツHANABISHIさんより借りています。これは「ベルトレス」とも呼ばれ、装飾的な意味と同時に、前ホックへの負担を軽減する役割を持っています。特に記事の薄い夏物の場合、ベルトループ(ベルト通し)がついているパンツにも見られる仕様です。また、古いオーダースーツに見られる仕様として「帯無し」というのもあります。(オーダースーツHANABISHIさんより借りています。)この仕様の特徴は、生地を横に使うウエスマンと呼ばれるパーツが省略されていることと、腰の後ろ中央部にV字型の切り込みがあることです。V字型の切り込みは、腰の可動範囲を確保することが狙いで、動きやすい服として親しまれてきましたが、パンツをベルトで止めるようになると摩擦の多さからウエスマンが必要となり、徐々に廃れていったようです。この帯無しと同時に用いられた仕様としてはサスペンダーボタンがあります。(画像転載元:オーダースーツPitty Savile Rowさん)サスペンダーと言えばクリップ式を思い浮かべる人が大半ですが、元々のサスペンダーはボタン式でした。画像の写真はサスペンダーを固定するためのボタンです。サスペンダーボタンは前側は目立たないように内側へ、後ろは座ったときに当たらないように外側に付けるのがクラシックスタイルですが、アメリカでは両方内側に付けるのが一般的なようです。アメリカ式と言えばアイビーストラップとも呼ばれるディティールがあります。(画像転載元:FactoryShop~dpi~さん)完全に装飾ですが、こだわる人は多いようです。また、パンツの前立てはジッパーが一般的ですが、古くはボタン留めでした。(画像転載元:オーダースーツPitty Savile Rowさん)ジッパーに比べて着心地が柔らかいと噂です。単純なようでこだわるところも多いパンツです。是非自分好みの1着を見つけてください。次回はベストについて書きますよ^^
2009.01.10
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さてさて、仕事も始まり少しずつ忙しくなってきました。今回はパンツの裾についてです。パンツの裾といってもピンとこない人もいるかも知れませんが、実は目立つ場所だけにこだわる人はうるさい部分です。紳士服店でスラックスを購入して裾上げもお願いすると、何も言わない場合には折り返しもなくごくごく普通の仕上がりになりますが、これは「シングル」と呼ばれる裾仕上げです。裾の内側には、裾口がヒラヒラしないように重り(厚めの綿生地など)を仕込みます。裾仕上げには大きく分けて「シングル」「ダブル」「モーニングカット」の3種類があり、町で見かける頻度は並べた通りといったところです。「ダブル」は裾口を3~5cm程度折り返し、スナップか糸で止めた仕上がりです。これは元々勘違いから生まれたデザインと言われています。イギリスで結婚式に出席するためにシングル仕上げのパンツをはいていた紳士が、突然の雨に見舞われ、裾口を汚さないように折り返していたのを、アメリカ人の記者が「新しい流行だ」と勘違いして報じたため広がったと言われています。そうした経緯からすると元々はクラシックのディティールではないのですが、ここ最近の流行ではシングル仕上げが一般的になったこともあり、クラシック的なディティールと見なされるようです。この「ダブル」仕上げは、裾口が重くなるのでパンツがスッと下に降ります。こうすることでクリースライン(パンツの折り目)が真っ直ぐ伸びるため、スマートな印象を与えるほか、多少のO脚やX脚を目立たなくする効果もあります。ダブルの場合、シングルにような重りを仕込むことはありませんちなみに上で「スナップか糸で止める」と書きましたが、日本ではスナップが多いように思います。これは折り返し部分にホコリがたまりますが、服のメンテナンスのために時折ホコリをかき出してやる必要があります。その際にスナップなら簡単にホコリをかき出し、元に戻すことが可能です。一方、ヨーロッパでは糸止めが主流のようで、カナダの友人は糸止めにしていました。ちなみに、毎日アイロンでプレスするため敢えて止めないという剛の者もおります。……我が叔父(服飾の師匠)ながら感心して止みません。最後にモーニングカットですが、これは礼服によく用いられる裾仕上げです。(「モーニング」は内閣閣僚が結成の時に着ているアレです。)裾の前側を少し短くすることで、パンツの裾にシワが寄らずスッキリと脚長に見える効果があります。一般的にシングルですが、イタリアではダブルにすることもあると聞きました。いいことずくめのようですが裾の前側が2cmほど短いため、座ったときにすね毛が見えやすいという欠点も存在するので、着用の際には長靴下着用は必須かと……。 裾仕上げは着用時目立つ場所ですから、自分のこだわりを持ってもいいのではないでしょうか?次回はパンツのオプションを少々……
2009.01.06
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さてさて、今回は「天狗」についてです。天狗というと鼻の長い妖怪を思い浮かべるかも知れませんが、服飾用語での「天狗」とは下の写真のようなものを指します。 (転載元:オーダースーツのヨシムラさん 2005年5月の記事)左側が俗に言う「天狗」でして、右側の写真「パンチェリーナ(イタリア語で腹巻き)」を簡略にしたものです。よく見かけるディティールですが、これは突きだした下腹部を押さえるためのもので、これにより下腹が安定して前立てのファスナーに負担を掛けないようにすることが可能です。パンチェリーナの他にも「ガードル」という呼び方もあるようです。上の写真以外にも、下の図のように少し形が違うものもありますが、機能は同じです。(転載元:Factory shop ~dpi~さん グレードアップ仕立てより)私は形状にはこだわりませんが、特に夏物では必ず「天狗」のついたパンツを求めるようにしています。夏物は生地が薄く耐久性に欠けるものありますが、夏は熱いのでアイスやジュースに手が出て下腹が出てしまうもの要因です^^; 我慢しないとダメなんですが……この仕様ですが私の好きなこの漫画でも紹介されています。服に興味のある人は結構お勧めです。次回はパンツの裾について語りたいと思います。
2009.01.05
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さて、今回はその他のポケットですが、首をひねる人も多いのでは無いでしょうか?通常パンツのポケットは脇とお尻にしか付かないものです。しかし、こだわる人なら知っているディティールが存在します。その名は「ウォッチポケット」 (下の画像はFactoryShop~dpi~さんよりお借りしています。)懐中時計を入れるためのポケットです。フタ付とフタ無しがあり、縦型や横型・斜め型の3種類に大別されます。また設置場所も加えると、結構バリエーションに富んだオプションといえます。通常はウエスマン(パンツの帯)に沿うか、脇ポケット周辺に付けられることが多いのですが、タック付パンツならタックのヒダに隠すように付けることもあり、その場合は非常にスッキリと見えます。しかし、近年懐中時計を持つ人は非常に少ないため、実用性と言うよりは装飾の意味で、このウォッチポケットを付ける人がほとんどだと思います。私の場合、小銭や車のキーを入れておくのに便利ということで、注文できる場合にはフタ無し横型・ウエスマン下でお願いしています。あると便利ですので、皆さんも使ってみてはいかがでしょうか?次回は「天狗」を少し……妖怪じゃないですヨ^^;
2009.01.03
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新しい年が始まりましたが、今年も懲りずにこだわりを紹介していきます。今回はパンツのポケットについて少し……大抵のパンツには「脇ポケット」と「ピスポケット」の2つが付けられています。レディースなどではピスポケットがなかったり、脇ポケットがシームポケット(脇の縫い目に沿って付けられているため目立たないポケット)だったりバリエーションはありますが、間違いないでしょう。脇ポケットはパンツ両脇に付けられたポケットで、私の場合は車のキーやハンカチを入れています。一般的な形状は「斜め」ですが、そのほかにも縫い目に沿った「縦」やジーンズでよく見かける「横」に「L字型」、オーダーで見かける生地に切れ目を入れ、その縁を同生地でパイピングした「両玉縁」があります。両玉縁はこんな感じです。画像はオーダースーツのヨシムラさんからお借りしています。縦ポケットはシルエットをすっきり見せてくれますし、横やL字型はカジュアルな印象を与えます。両玉縁はオーダー感を味わうことができます。オーダーする際に脇ポケットで注意しておかなければならないことは、ウエストアジャスターを付けるなら、斜め・縦・L字型のいずれかにしておく必要があります。できれば通常通りの斜めがいいでしょう。これは、アジャスター付パンツのウエストが前後2つのパーツに分かれてしまうことに原因があり、斜めや縦でないと生地に切れ目が目立ってしまうからです。もしかすると回避する手段はあるのかも知れませんが、残念ながら私は知りません。どなたかご存じの方、ご教授くださいm(_ _)m次にピスポケットです。ピスポケットはお尻のポケットのことですが、由来は結構物騒です。ピスとは「ピストル」のことで、昔拳銃をお尻のポケットに入れていた名残だそうです。その証拠に、大概のパンツでは右側の尻ポケットにボタンはなく、左側のみ付いています。これは拳銃が引っかからないようにする工夫で、現代まで続いている仕様です。さてピスポケットのデザインはあまりバリエーションが無く、通常の「両玉縁」かチノパンでよく見る下半分のみ同生地でパイピングした「片玉縁」にフラップやボタンの有無といったところです。また、ジーンズではパッチポケットもよく見かけます。パンツのポケットは見えづらいところですが、自分の使いやすいようにアレンジするといいのでは無いでしょうか。次回はその他のポケット紹介します。
2009.01.01
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皆さん、明けましておめでとうございます。ブログを開設して1月にもなりませんが、1000HITを達成することができるなど、旧年は思い出深い年になりました。今年もどうぞお付き合いくださいますよう、よろしくお願いします。
2009.01.01
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