Nij

2007.03.25
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彼女は僕の右隣にいた。風の強いこの季節にワンピースとか、ありえない。今朝そういってやったら、彼女ははにかむ、というよりも少し意地悪そうにけけっと笑ってから「いいの。あたしは寒くないから」と僕に言った。




こういうことだったのか。僕はもう、ガクガクと震えていた。それは寒さだけが原因ではなかったけれど、別に恐怖も不安もなければ、震えるほど嬉しいことだってなかった。ただ僕の身体は芯から小刻みに動いていた。もう、寒い。

僕はホットコーヒーを飲んでいて、彼女はガリガリ君を齧っていた。わけが分からなかった。背中をくっつけ合わせて座っている僕らの二つの世界はまるで季節が正反対のようだった。ひとつだけ共通してるのは、僕から見て彼女の背中が温かいということと、反対に彼女から考えて僕の背中が温かいはず、だということだった。そんなことを考えていたらホットコーヒーが冷めちゃって、それにガリガリ訓をわずか一分足らずで食べ終えた彼女はもう立ち上がっていて、僕はまた極寒の世界へと堕ちていった。




雨がまた降ってきた。





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最終更新日  2007.03.25 20:47:33
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