田舎暮らしカウンセラーのひとりごと 〜日常のなかの心理学〜

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2022年09月09日
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テーマ: 心理学(1020)
カテゴリ: 日常の心理学

「見慣れると景色になる」


これは以前、定期的にカウンセリングをしていた、
ある方の言葉です。


その方はAD/HDの傾向があり、
大事なことをすぐに忘れてしまうこと、
朝の薬を飲み忘れてしまうことなどに、
大変苦慮しておられました。


AD/HDの方の生活では、
やらなくてはいけないことが、別の情報で上書きされ忘れてしまうことや、
他のものに気を取られて、行動がスリップしてしまうこと、
などがおきることあります。

視覚的な情報が優先される傾向にあり、
頭の中で操作していること(ワーキングメモリ)の保持などに、
弱さがあるとも言われています。


その方も、できるだけ忘れないように、
メモを張り付けたりしているけれど。

それを見ること自体を忘れてしまう、という状況にありました。


先の記憶、未来のことについての記憶は、
「展望的記憶」といいます。


昔の記憶に対し、「展望的記憶」には、
2つの重要な要素があると言われています。


たとえば、週末の用事に関して。


「展望的記憶」を記憶として喚起するには、
「そのタイミングで思い出す」、
そして「その内容を思い出す」、必要があります。

どちらが欠けても、記憶としての役割は欠如してしまう、というわけですね。


さて、さきほどもメモについても同様です。


忘れないように、とメモした。


それを覚えておかなくてはいけない、
メモを見ることを思い出さなくてはいけない。


そうなると、メモすることのみでは、不足してしまいますね。


では、メモをいつも目にする場所に貼っておけばいいのでは。


そう思いますよね。


例えば、朝起きて必ず見る時計、鏡、ドアノブなどなど。


その方もいろいろ試したそうです。


小学校の頃は、ランドセルを開けたところにも、
メモを張り付けていたそう。


最初のうちは、目新しく、
目にすることで記憶が喚起される効果があったそう。


でも、毎日毎日見ているうちに。


「それがただの景色になってしまうんです」、と話します。


馴化、慣れ、ですね。


新規なものには意識をするが、
慣れてくると意識しなくなる。


目に入っていても、それを脳が大事な情報として処理することなく、
省いていってしまうのですね。


脳はエコだ、という話をよくします。


見ているものすべてを、重要事項として処理すると、
脳は大いに疲弊してしまう。


そのため普段見慣れている景色、不必要な情報については、
自動で未処理の状態になり、
見ていても気づかない、記憶に残らない、という状況になるようです。


そういうことって、日常ありますね。


例えば、冷蔵庫にず~っと貼ってあるお便り。


トイレに貼ってあるカレンダー。


月が替わって新しいものになると、目を引きますが。


月末あたりは、ほとんど景色。


そのため、「貼っておく」、「書いておく」、「掲示しておく」、
という処理だけでは、
望ましい結果が得られない、こともあるということですね。


では、どうすればいいか。


新規なものにときどき更新する、
ポップアップ式にする、などが可能かと思います。


ポップアップ式というのは、
自動で、そちらから、飛び出してくるような状況ですね。


たとえば、スマホのカレンダーのリマインダー、
LINEの通知などがそうですね。


特別な処理で、飛び出して通知されるため、
忘れていても思い出させてくれる、という素晴らしい機能です。


かというわたしも、忙しさからか、
忘れることも多い。


そのため、ダブルチェック、
トリプルチェックで注意をしています。


そういう工夫が必要かもしれませんね。






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Last updated  2022年09月09日 00時40分06秒
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