ホビー 0
全4件 (4件中 1-4件目)
1
脳ってすごい!どかんと届いた漫画を一旦読み終わり、昔買った本など引っ張り出してきました。5日と20日はどうしてもね、花とゆめ&花とゆめCOMICSの発売が重なって漫画の記事が続きます。一昨年このブログを開設して、カテゴリ「ハードカバー」の商品て4つしか記事書いてない事に気付きました(笑)『脳ってすごい!-絵で見る脳の科学-』、学生の頃に買った本、久々に取り出してきて、読み耽ってました。10年以上前の本でさすがに少し汚れてます。とにかくすごい本でしたね。買った時もびっくりしたけど今読み返していても新鮮で飽きません。この本は1993年初版と、15年も前の本なのですが、「今世紀をかけても解明できないブラックボックス」と言われている「ヒトの脳」をDavid A. Macaulayのイラストレーション付きで分かり易く解説しているなかなかにお勧めの一冊です。Robert OrnsteinとRichard F. Thompsonが1984年に共著の形で出版したThe Amazing Brainが水谷弘の訳により1993年に日本でも発売された物ですが、ではこの本の内容は「古いのか」と言われればそんな事は決してありません。裏を返せば21世紀も8年目の2008年となった現在でも「脳」に関する研究はあれからほとんど進んでおらず、画期的な発見もあまりなかったという事ですね。カバーの折り返し部分にニューヨーク・レヴュー・オブ・ブックスで絶賛された時の文章が引用されていてすばらしい道案内の本である。ありきたりの書き方ではなく、新しい研究成果を、慎重に、だがときには大胆に提示している。この本は1984年の時点で判明していた「脳」に関する事実をとことんまで詰め込んでいて読み応えがすごいです。-絵で見る脳の科学-とあるように、絵本を読むような気楽さで読むことができます。挿絵を描いているデイヴィッド・マコーレイは絵本の世界では有名な人です。今まで知らなかったような凄い事が書いてあるのかと言われれば、必ずしもそうではないんだけど、それでもこの本が魅力的なのはイラストレーションと読みやすさの二点でしょう。 不思議な風景-脳の進化を解剖図とともにたどる PART I 大増築建造物としての脳-部屋、柱、煉瓦、そして化学物質 (1)脳はどんなつくりになっているか (2)知覚する脳-経験をつくりだす柱 (3)神経細胞-脳の建築材料 (4)脳の化学-分子がメッセンジャーとなる ダヴィデが母親を認める-視覚系早わかり PART II 脳、心、そしてそれが創造し、記憶する世界 (5)記憶する脳 (6)右の脳と左の脳 (7)個性をつくる脳 (8)健康を保つ脳の2パート8節からなっており、最後に「つつましい提案-われわれすべての啓発と楽しみのために巨大な脳を設計し、建設し、利用しよう」_この最後に採録されている、緻密なイラスト入りで脳の発育を巨大建造物の建設に喩えている30ページの部分が、一般の「脳」の事を書いている専門書と一線を画している点だと思います。この本のコンセプトが、「脳」=「きちんとした計画がないまま長い年月をかけて増築されてきた古い家」という物で、なら分譲マンションの新築のように計画を練って脳を建築してみたらどうか?というシミュレーションのようなものです。また「ダヴィデが母親を認める-視覚系早わかり」の最初の視覚系説明の数ページ部分では大胆にもイラストに添えられた文字の天地を逆にして、脳に入力される視覚情報が上下逆転している事を伝えています。しかしラスト30ページの、巨大建造物・「脳」が出来上がるまでの図説は凄い。圧巻です。この手の「専門家を対象にしていないながらも専門的知識を分かり易く説明している本」でこういうのはなかなか出ないんじゃないかと思います。脳のメカニズムに興味がない人でも、マコーレイのイラストレーションのために購入しても惜しくはない本かもしれません。サイズはA5変形でハードカバーなのでブッカー君は使用できません透明ブックカバー☆A5版用ブックカバー(5pack)☆【マクロミル】アンケート会員募集中!謝礼ポイント有読書好き集まれ~読書記録
Jul 10, 2008
コメント(0)
おお、本なのに珍しく画像がちゃんとあるじゃないか(笑)〈図説〉死刑全書完全版こっちは新しく出た完全版ですね。古い方はもう品切れのようです。図説死刑全書同じような画像ですが一応載せておきます。なかなかの読み応えで5,000円出す価値はありますね。文字通り古今東西の「死刑」が網羅されている一冊で、紀元前7世紀から行われていた「動物刑」(ワニのいる川に投げ込んだり馬に引かせて四つ裂きにしたり)、珍しいところで「幽閉」刑、最新の「薬物注射」まで細かく説明されています。あのキリストもやられた磔(はりつけ)ですが、磔刑の本当の死因って実は「呼吸困難」なんですね。釘撃たれたりする苦痛は関係なし。両腕が肩から上の状態で柱や十字架に磔られると呼吸が苦しくなりじわじわ死ぬんですね~。絶命まで平均2.5日程度のようです。所々に挿入されている「死刑」観やコラムにも興味深いものがあります。近年、先進国ではどんどん死刑が廃止される方向に進んでいて、未だに絞首刑(これは屈辱的な処刑方法だな)が残っているのは日本くらいのようですね。死刑の9割が中華人民共和国で行われているとどこかで聞いたことがあります。
Nov 6, 2006
コメント(0)
出てますね。新版が。私は古い方の完訳を持っているのですが(表紙絵が横尾忠則)同じ翻訳者だから特に差異はないと思います。佐藤晴夫は異常心理学の研究者です。ソドムの百二十日新版マルキ・ド・サドといえば「ジュスティーヌ(ジュスチーヌ)」のお話が三回に渡り執筆されていて、多分『美徳の不幸』『ジュスティーヌ物語あるいは美徳の不幸』、姉妹編に『悪徳の栄えあるいはジュリエット物語』『新ジュスティーヌ』の順番であってるはず。最初の『美徳の不幸』は「原ジュスティーヌ」とも呼ばれています。美徳の不幸文庫の方の『ジュスティーヌ物語あるいは美徳の不幸』は品切れみたいですね。ハードカバーの方なら在庫あります。ジュスチーヌ物語又は美徳の不幸澁澤訳の『新ジュスティーヌ』です。新ジュスティーヌただドナティエン・アルフォンス・フランソワ・ド・サドの原点は『ソドム百二十日』じゃないかとワタクシは思うのですよ。帯にも「サド文学の原点」って書いてあるしね。強烈というか彼の本質を示している、獄中で執筆された『ソドムの百二十日あるいは放蕩学校』ですが、これは破廉恥な権力者たちが館に大勢の男娼と四人の語り部の老婆を招いて暴飲暴食に明け暮れながら彼女らに毎日淫乱な物語を語らせて148編(厳密には150編以上)のサディズムの変態プレイの集大成となっており、最後ほとんどの人間が死んで終わるんです。『ソドム百二十日』の自作CG集を出版するのが大きすぎる夢として私の中にあります。「120日」と言うから120編と思われがちですが、実際にはもう少し多くて、比較的手に入りやすい澁澤訳は簡略版です。澁澤版はこっちです。ソドム百二十日『閨房哲学』もなんとなくジュスティーヌエピソードと似通っている部分がありますね。最後に被害者(?)の女性器を縫いつけてしまうのはフランソワ・ド・サドならではの発想ですね。サドは作中で女性器を「人間を製造する工場らしいが、まぬけたちはここを祭壇にみたててお供えをするんだよ」と罵っています。徹底して肛門愛なので意外なことに修道院を追い出され悪漢に捕まったジュスティーヌも作品中盤まで処女のままなんですよねー。閨房哲学サディズムの本質というか原点を読むと所謂日本の風俗店なんかの「商業SM」ってのは馬鹿みたいに思えますね(行ったことないから良く知らないけど雑誌でちらっと目に入ってくるのはくだらなそー)。『サド侯爵の生涯』/澁澤龍彦は中央公論から文庫で出てます。サド侯爵の生涯人生の大半を獄中(&精神病院)で過ごしたフランソワ・ド・サドが現実にサディズムを実践していたのかが長年疑問としてあったのですが、物乞いをしていた36歳の女性を監禁して鞭打ったりしたアルクイユ事件(1768年)として説明されています。投獄の大元の原因は十字架に射精したりの背徳馬鹿騒ぎパーティのようですが。獄中のほとんど神経症状態のサドが傍目にも恐ろしいですね(笑)送られてくる手紙等に羅列してある単語や改行箇所などに勝手に法則を付けて「お前が法則に則った正しい手紙を書かないから俺は釈放されないんだ!」と被害妄想丸出しで妻や愛人に当たり散らしています(笑)マルキ・ド・サドのジュスティーヌ#ヘア無修正版これね、私LDで持ってるんですが帯に「ロミナ・パワー衝撃の16歳ヌード」とか書いてあって強調する部分違うだろ(笑)一番下の画像は青土社から最初に出た完訳です。フランソワ・ド・サドを語るときりがないのでこの辺で。関係ないけどエニグマって絶対サド意識してますよね。"Sade, dis moi(サドは私に言った)"なんちゃって。「ル・ヴィヤン、パルル・マル? ラ・ヴェルチュ、パルル・ヴィス?」<思いっ切りそのまんまだろ(笑)エニグマ/サッドネス【0610w_大特価】なんとなく買ったんだけどプロモビデオはなかなか綺麗です。ビデオに出てくるあの原稿書いてる内に眠っちゃうにーちゃんは絶対サドだな。サドは美男子だったと云う噂なので。
Nov 2, 2006
コメント(6)
昨日に引き続き「時」つながりですが、こっちは高いし無理にお買い求め頂かなくても、いや、買ってくれると私のポイントが貯まるんでしょうが、別にどっちでも結構で・・・(やる気のないアフィリエイトだなぁ(笑))。私は古本屋で買ってきました。副題の「アメリカの時間の歴史」が示す通り、天体の運行などに基づいた自然的な「時」観念ではなく、産業革命以降の時代の時間概念が主題になっております。家庭内手工業から大規模工場生産の時代に移行しますと雇用者と被雇用者の間で「時間」に対する認識に利害関係と結びついた大きな隔たりが生じたこと、鉄道の運行に伴いより正確な時刻を知る必要性が出てきたことなどの内容で、「時間=神から与えられたもの」、「恒星が昇れば朝だ」と云うこれまでの時間概念が変容してきた経緯が描かれております。アメリカが舞台ですので州ごとの時差にまつわる笑えるエピソードなども書かれています。いわゆる「天文時間」に関しては標準時導入の章で言及しています。まあ習俗的な時間概念じゃなくてカネが絡んでくる俗っぽい内容ですが。あぁー・・・毎日更新するのが目的ではないので明日何も書かなかったからといって「三日坊主」とは思わんでくらはい(笑)時計と人間
Oct 25, 2006
コメント(0)
全4件 (4件中 1-4件目)
1