ザビ神父の証言

ザビ神父の証言

2009.04.29
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カテゴリ: 民衆の歴史
イギリスの庶民生活(6)  レジャーの誕生…13

ここで、この時代の海水浴がどういうものであったかを、紹介させていただきます。それは現代の海水浴とは全く別種のものでした。ブライトン(ここはロンドンから近かった)をはじめとする海水浴場は、イギリスの各地に出来、そのどこもが夏場は繁盛しました。秋から初冬まで客が切れないのは、上流階級の社交界が存在するブライトンだけでしたが…。

そうした海水浴場に人が溢れたのですが、彼ら彼女らの目的は、海で泳ぐことではなかったのです。彼ら彼女らが見つけ出したのは、浜辺であり、海水を利用した浴場だったのです。当初は浜辺に造営して、海水を引きこんだ水浴場に水浴用の着衣のまま身体をつけることが目的でした。いくらか温めた温水と冷水の両方の浴場が用意されていました。

到着した人々は、浜辺の日光浴を楽しみ、湯治場として使いたい方は浴場も利用したのです。やがて、海岸に日本で言う駕籠のようなもの、西欧で言う馬車の箱に車をつけて、砂浜を移動できるようにした「水浴機械」(=bathing machine)が登場し、マシンと呼ばれて普及します。下の絵がマシンです。

19世紀半ばの海水浴の様子

こうした絵は、イギリスの古くからの海水浴場を描いたり写したりしたものを見ると良くでてきます。海に足をつけたい客は、このマシンを借りるのです。マシンにのって、駕籠かき役に波打ち際か浅瀬まで運んでもらうのです。客はマシンの中で水浴用の衣服に着替えるのです。到着すると、足を水につけて楽しむのです。子ども達と一緒に水に降りることもありますが、決して長く水に浸かるわけではありません。子ども達は海水のかけっこをして遊ぶのです。

マシンの人気は高く、1860年代のブライトンには、300台ものマシンが常備されていましたが、休日などは順番待ちの状況でした。使用料は30分で男性6ペンス、女性9ペンスだったと記録されていますが、何故女性の使用料が高かったのかは、今もって明らかにされていません。利用時間は同じなのですから不思議です。
                                続く





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最終更新日  2009.04.29 13:20:41
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