ザビ神父の証言

ザビ神父の証言

2010.07.22
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カテゴリ: 外国史
19世紀のアメリカ(78)

第3章 南北戦争と再建…4

カンザス・ネブラスカ法の成立は、住民自治の美名の下に、南部の延長線上にない地域にまで、黒人奴隷制度を押し広げようという意図を隠し持っていました。

この事実に危機感を持った北部の議員有志が、自由州の議員たちに送ったアピールがあります。

「新しいネブラスカ法案(カンザス・ネブラスカ法を指します)が上院準州委員会を通過した。もし不幸にして、この法案が議会の承認を得ることになれば、合衆国の開発途上地域(当時はテリトリーと言っていました)全てに、奴隷制の侵入を許すことになりかねません。」

「我々はこの法案を、わが国の神聖な誓い、貴重な権利を決定的に侵害するものとして糾弾する。 我々はこの法案が、旧世界からの移住者や、わが国各州に住む自由な農民や労働者を、広大かつ未組織のわが国領土から排除し、その地を奴隷主と奴隷が群れるおぞましい専制支配の場に変貌させようとする、悪辣な策謀の一環であると告発する。…」と。

サーモン・チェイスの起草したこの檄文は、新聞各紙に掲載され、大きな反響を呼びました。

こうした檄にも関わらず、法案は成立しました。その結果はどうなったかというと、南部から遠いカンザスは別として、奴隷州に隣接するネブラスカの開発地域(テリトリー)においては、南部から奴隷主とその支持者が、中西部からは奴隷制反対派の住民が、夫々に大挙して移住して、多数派を制するための争いが激化したのです。

ここでは奴隷制支持派と奴隷制反対派の住民が対立し、準州政府をまともに組織することが出来ない状態に陥ったのです。1856年に入ると、奴隷制支持派と奴隷制反対派が、夫々に準州政府を樹立したと宣言して、互いに対立、反対派への相互襲撃や虐殺など、収拾のつかない混乱と武力抗争にまで発展したのです。



共和党は、「奴隷制の拡大に反対する」という1点で結びついた人々にって組織された政党です。共和党の名称は1854年7月から散発的に登場しますが、11月の議会選挙までには、北東部と中西部の各州に、共和党の組織が誕生しています。

イリノイ州(州都はシカゴ)の地方政治家、エイブラハム・リンカンが共和党に参加したのは、1856年のことでした。
                             続く





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最終更新日  2010.07.22 12:46:42
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