Pastime Paradise

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2026.02.15
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カテゴリ: 高虎&水滸伝
水滸伝 All Men Are Brothers 」でも書いたが、今日の午後10時からWOWOWで「 北方謙三 水滸伝 」が配信される。全7話でどこまで話が進むのかは分からないけど、私の一押しである 青面獣 楊志 は登場するようだ。北方版水滸伝では楊志が何故だかやたらと格好よく描かれているので、ひょっとすると日本で楊志ファンが増えるかもしれない。
 しかし北方版配信前のタイミングでこんなことを言うのもアレなのだが、それでも私は声を大にして言いたい、中国ドラマで 高虎 が演じた楊志こそ至高である、と。

 原作での楊志は身の丈7尺5,6寸(約230㎝)、顔には青痣とまばらな赤ひげがあり、宋初期の英雄・ 楊業 の子孫で若くして武挙に合格し殿司制使となったエリート武官だ。武芸十八般に通じた豪傑で、 林冲 索超 魯智深 呼延灼 ら作中屈指の名手と互角に渡り合う実力者なのである。
 ということで今までの楊志はわりとゴッツいというか男っぽい方が演じることも多く、98年に中国で放送された「 水滸伝 永遠なる梁山泊 (水滸伝)」では髭もじゃのおじさん( 翟乃社 )だった。
 それが2011年に新たに中国で放送された「 水滸伝 All Men Are Brothers (水滸伝)」では従来の楊志のイメージを一新、本当に高身長でありながら色白で柔和な顔立ちの高虎がそれはもう見事に楊志を演じきっている。まぁ流石に230㎝はないが、それでも190㎝近いので立ち姿にも華がある。
 でもって何より手が綺麗。指も長くて綺麗。腕も細くて綺麗。とても武芸十八般に通じた男の手には見えないが、手(と腕)フェチの私にはそんな設定などもうどうでもいい。ただひたすらに高虎の手(と細い腕)を愛でるドラマなのである。

 「水滸伝 All Men Are Brothers」全86話中、楊志が登場するのは12話ほどとやや少なめ。
 初登場は第14話「楊志、刀を売る」。禁軍師範だった 林冲 が殿帥府太尉であり姦臣の 高俅 に嵌められて罪人となったうえ命を狙われ、返り討ちにしたため梁山泊に逃亡。林冲の実力を恐れた首領の 王倫 から3日以内に旅人を殺し金目の物を奪うという入山条件を提示され、3日目に現れたのが楊志。殿司制使として花石綱運搬の命を受けたものの任務に失敗して逐電していたが、大赦が出たことを知って復職を望み都へ向かう途中であった。林冲と楊志の勝負はつかず、待ったを掛けた王倫は自分の地位安泰のため林冲の当て馬にしようと入山を勧めてきたものの、楊志は断って都へ向かった。
 都に到着すると賄賂を使って方々にとりなしを頼み、あとは太尉・高俅の認可を得るだけという状況まで漕ぎ着けるが、高俅からは一蹴されてしまった。所持金を使い果たした楊志は、止む無く伝家の宝刀を売りに出している所に絡んできたゴロツキの牛二を斬殺。しかしすぐに自首したのと相手が鼻つまみ者だったため、宝刀を没収の上北京へ流罪という軽い罰で済んだ。
 流刑先の北京留守司・ 梁中書 は楊志を気に入り軍人として取り立てようとするが、他の武官たちが納得しない事を考慮して御前試合を催す。試合で副牌軍の 周謹 を破り、正牌軍の 索超 と引き分けた楊志は提轄使に取り立てられた。
 第15話「晁蓋一行、楊志を欺く」と第16話「宋江、晁蓋をかばう」では、ある時、梁中書の舅である宰相・ 蔡京 の誕生祝(賄賂)で、10万貫の価値がある生辰綱の運搬監督を命ぜられた楊志は、盗賊対策に十分な配慮をして出発するも、指揮下にある使者や運び手達の反発に遭い、その隙を 晁蓋 ら盗賊団に突かれ、痺れ酒を盛られた挙句に宝物を全て奪われてしまう。
 ――と、ここまでは原作どおりだが、ここからはちょっと原作とは違う部分も出てくる。
 皆より後に痺れ酒を口にした楊志が目を覚ますと、先に目覚めた使者や運び手達が任務失敗の責任を全て楊志に押し付けようと相談していた。皆が引き上げた後、絶望した楊志は自害を図るも道士( 公孫勝 )に「大事を成すため命を大切にせよ」止められ、思いとどまった。

 第21話「魯智深、二竜山を制する」では、あてもなく歩き続けていた楊志だったが路銀も底をつき、知人もいない地でどうしたものかと思案しているところへ酒屋が目に入った。酒と飯をたらふく腹に入れてそのまま店を出ようとすると、店主が肉切包丁で切り付けてきた。店主・ 曹正 は林冲の弟子だったこともあり、相手が楊志だと知るや酒屋でもてなし、楊志の身の上話を聞いて青州にある二竜山に行って山賊になるように勧めた。
 翌朝、楊志が曹正の店を出ようとしているところへ、62斤の禅杖を手にした筋骨隆々の大男の坊主が酒を求めてやってきた。怪しい坊主を追い払おうとした曹正に坊主が挑みかかってきたのを楊志が受け、暫く遣り合った後に坊主が潔く負けを認めた。坊主は林冲と義兄弟の契りを交わした 花和尚 魯智深 で、二人は早速意気投合。聞けば魯智深も二竜山の山賊になろうとしたが、そこの頭領に断られ山門から締め出されたという。そこで、曹正の策により魯智深を捕まえたと偽って山門から潜入した後、頭領らを殺して山賊達を降伏させて手下にし、魯智深と楊志は二竜山の頭領となった。

 第55話「呉用、楊志に忠義を証す」。そこから話は進み、白虎山の頭領である 孔明 孔亮 の兄弟は 青州知州である 慕容 に捕らえられた叔父を救うため青州を攻撃。しかし慕容の元に身を寄せていた 呼延灼 に蹴散らされ、孔明も捕縛される。孔亮に助けを求められた梁山泊の 宋江 は、三山(白虎山、桃花山、二竜山)との同盟を試みるが、かつて官府の人間として生辰綱の護送を担当するも梁山泊に強奪された楊志は梁山泊を強く憎んでおり、とりわけ 呉用 を目の敵とする楊志は呉用に忠義とは何か、宋江に忠義を貫けるのかと問うた。これに呉用は死しても貫くと答え、宋江の首に刀を押し当てながら尚も問う楊志の眼前で「この命で兄貴を取り戻す」と自らの胸に刀を刺した。
 第56話「宋江、三山を結集させる」では何とか一命を取りとめた呉用だったが、これには楊志も驚きを隠せず、そのうえ魯智深からはあらぬ疑いまで掛けられたこともあって楊志は二竜山を去る。それを聞きつけた慕容は楊志を取り込むべく使者として 統制を遣わし、懐柔できなければ楊志を毒殺するよう命じる。その後、反省した楊志は二竜山に戻って呉用に詫び、呉用の作戦どおり別働隊として慕容の陣営を襲撃するも、戦いの最中に血を吐いて離脱を余儀なくされる。
 そして第57話「晁蓋、曾頭市を攻める」。楊志を診た呉用は、原因が張統制からもらった蚕蛹の揚げ物による七彩蚕蛹の毒であることを見抜き、薬を与えた。楊志は呉用に改めて心から詫び、わだかまりを解く。そして後日、回復した楊志も参戦して再度慕容を攻めて見事青州を陥落させ、何やかんやで仲間になった呼延灼並びに楊志を含む三山の一行等計12名は梁山泊の仲間入りを果たした。
 梁山泊の一堂が会した酒宴の席で、「兄弟諸君」と楊志が声を上げた。「この楊志は梁山泊とは腐れ縁だ。晁蓋天王が祝いの品を奪わなければ兄弟と出会うことはなかった」
その言葉に呉用が言う。「これも天が定めた何かの縁であろう。貴公こそ梁山泊の財神だ。あの品がなければ今の梁山泊の繁栄はなかった」
続いて晁蓋(梁山泊2代目首領)も「確かに貴公は梁山泊の財神だな。我らから感謝の杯を」。一同も楊志に向かって杯を掲げた。
「それもそうだ。乾杯」楊志の音頭により一同は杯を飲み干した。こうして楊志も梁山泊の一員となったのであった。

 第64話「呼延灼、関勝を欺く」では梁山泊軍が北京大名府を攻め、かつて梁中書の下で楊志と戦い、共に提轄使に任命された索超が捕虜となって連れてこられた。元同僚の楊志の説得のあって索超も梁山泊に加わることとなった。
 第76話「梁山泊、童貫を破る」。宋江(梁山泊3代目首領)が待ちに待っていた朝廷からの招安の詔書は、梁山泊にとって屈辱的な文面だった。朝廷の使者は梁山泊一団の怒声を浴びながらほうほうの体で帰る。これを聞いて激怒した蔡京と高俅は、梁山泊の掃討を 徽宗 皇帝に進言。枢密院長官である 童貫 が指揮官として大軍を率いて討伐に向かうことに。招安を受ける前に梁山泊の強さを朝廷に見せつける必要があると考えた宋江たちは、必勝を期してこれを迎え撃つ。初めて楊志が梁山泊軍の一員として戦っているシーンが!
 第77話「梁山泊、高俅を迎え撃つ」ではいよいよ高俅が大軍を率いて出陣してきた。高俅に対し怨み骨髄に徹す林冲や、高俅に復官の夢を断たれた楊志らが大軍に立ち向かう。
 第78話「林冲、高俅を罵る」。梁山泊の水軍によってついに捕らえられた高俅であったが、招安に有利に働くようにと宋江は高俅を開放してしまう。これに納得のいかない林冲は梁山泊を離れることに。魯智深、楊志、 武松 の旧二竜山3頭領と別れの盃を交わすのであった。(ちなみに林冲はほどなくして戻ってくるけど)
 第80話「燕青、李師師と別れる」。前回、ついに朝廷からの招安を受けた梁山泊一同は梁山泊を離れ、陳橋に駐屯することに。奸計だと気付きつつも、堂々と入城する梁山泊軍。そして朝廷から仰せ付かった方臘の討伐に向けて出発した。

 ――ぐらいが楊志の出演回である。あ、あと第70話「百八星、梁山泊に集結する」にもチラリと登場する。ようやく頭領が108人になり、天罡地煞の星の数と一致した。そしていよいよ席次も決まった。天暗星・楊志の序列は第17位。 
 ちなみに「水滸伝」の元ネタ(の一つ)ともいえる説話集「 大宋宣和遺事 」における楊志の席次は第3位であった。何故、水滸伝ではこんなに下がっちゃったのかしらん?ま、そこがまた楊志らしいっちゃあらしいけど。不幸を背負ってるからねぇ、楊志は。その暗さが魅力でもあるのだ。高虎の楊志はどことなく瞳に暗さが宿っているようにも見え(それは流石に贔屓目で見すぎ!?)、その点でも完璧なのである。高虎の前に楊志なし、高虎の後に楊志なし。ただ、惜しむらくは高虎の生声ではなく声優が声を当てていること。高虎の声や話し方はこんなにハキハキした感じではないので、まぁ仕方がないかな。でもこの声もなかなかいいよね。





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Last updated  2026.02.16 22:27:51コメント(0) | コメントを書く
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