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87・五つの組詩「晩秋(あき)」
第2章「菊」
矢田部誠子(天才!せいこう時計をまいてる人)作詩
水連(はす)の華が眠り
水面(みなも)に涼しい風が吹き渡ると
やがて秋の華たちが
眠りから醒(さ)め
蕾が手足をのばしはじめる。
その中でも菊の華は
一番の早起きだ
いそいそと身支度をし
香水をふりかけて日の出を待つ。
いろいろの菊の華の種類を使い
菊師たちが集まって作る菊人形は
歌舞伎や文楽や能楽の舞台の
ような華やかさを演出する。
のじ菊はいかにも可憐で
そそとして
夕焼空に映え
秋を見送る。
秋の深まりとともに
菊の華たちは
やがて眠りにつく。