HANNAのファンタジー気分

HANNAのファンタジー気分

November 24, 2017
XML
光の剣に埋めこまれた星石サフィールの魔力は、光(善)であれ闇(悪)であれ運命を動かす人間独自の力である という前々回の続きです。

 精霊の世界、とくに冥府では、サフィールの力は魔神たちの権力争いの的になります。トップである闇の神王は

  今後 呪われし宝石に 手を出す者は
  我が治世下に 意図して災いを 持ち込む者と判断し
  何神であろうと 極刑に処す       --中山星香 『妖精国の騎士』 第26巻

と定めますが、後には神王自らサフィールを手に入れようとして結局は我が身を滅ぼします。

 しかし、サフィールにはそれ以上の「呪い」があるのです。サフィールによって復活を遂げた闇の長子オディアルは、魔神たちの権力争いには勝利しますが、それでも

  宝石の呪縛は確かに存在します 我が身にも…   --第25巻


 実際、最終盤でグラーン王が西方を征服できぬまま、命の守りの玉を砕かれ死んだにもかかわらず、オディアルはローゼリィを追いつめとどめをさそうとします。ところが、土壇場で

  この娘を殺さば そなたこそ 永遠の毒を 呑み込むことに なるだろう   --第54巻 緑の妖精王のせりふ

と言われて手を控え、とうとうローゼリィを殺すことも、サフィールを手にすることもやめるのです。
 「永生の毒」と呼ばれたこの呪いとは何なのか、後日譚 『妖精国の騎士Ballad』 でも言及されていますが、実ははっきりと明かされていません。光の剣の主であるローゼリィも知らない様子ですが、しかしこれこそが、最後の最後に彼女を救ったキイであることは確かです。

 謎解きのヒントは、人間の祖父を持つ妖精王の言葉にあると思われます;

  四分の一 人の血を持つ者として 話している
  不死者には 解らず 死すべき者にも 解らぬ毒…   --第54巻 緑の妖精王のせりふ

 つまり、この呪いは不死である純粋な精霊・魔神にも、死すべき人間にも効かないのに、緑の妖精王とオディアルには効く。さらに注目すべきは、オディアルの心の声、

  あるいは…死せし人の王〔=グラーン王〕は 理解(わか)っていたのかも知れぬ…    --第54巻

 ということは、死すべき人間でありながら長らく守りの玉によって不死であったグラーン王には、サフィールと直接かかわっていないのにその呪いが働いていたようなのです。





お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

Last updated  November 26, 2017 09:40:26 PM
コメント(0) | コメントを書く


【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! -- / --
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x
X

© Rakuten Group, Inc.
X
Design a Mobile Site
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: